冒頭でもある様に、マジェスティハーツが「下が悪いとさっぱり走らない」という理由で宝塚記念を回避する事が分かった。それも木曜段階での発表だけに、今週末の雨は確定的なものなのだろう。そこで、各有力馬の稍重以上での成績のみを抽出し、そこから重馬場への適正能力を洗い出して見た。現在の予想オッズ順に上位陣を徹底して追いかける。
 

ドゥラメンテ

 
ドゥラメンテ 牡4歳

ドゥラメンテ 牡4歳

父馬:キングカメハメハ
母馬:アドマイヤグルーヴ
母父:サンデーサイレンス
所属:堀宣行厩舎(美浦)
生産:ノーザンファーム(安平町)
馬主:サンデーレーシング

通算成績:7戦5勝(5-2-0-0)
主な勝鞍:日本ダービー、皐月賞など
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稍重以上での成績 (0,0,0,0)

 
【推察】
1番人気が予想されるドゥラメンテ。実はこれまでのレースは良馬場経験しかない。父がキングカメハメハという事から多少の重馬場なら対応可能だとは思うが、それでも抜群のキレが武器なだけに少なくともプラスに働く事はないだろう。余りにもドロンコ馬場になる様であれば、思い切って印を打たないという手も十分有り得る。
 

キタサンブラック

 
キタサンブラック 牡4歳

キタサンブラック 牡4歳

【キタサンブラック】
父馬:ブラックタイド
母馬:シュガーハート
母父:サクラバクシンオー
所属:清水久詞厩舎(栗東)
生産:ヤナガワ牧場(日高町)
馬主:大野商事

通算成績:10戦6勝(6-1-2-1)
主な勝鞍:菊花賞、天皇賞春など
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稍重以上での成績 (1,0,0,0)

 
【推察】
新馬戦での稍重経験が1回。デビュー間もない頃は馬場適正よりも能力の違いで好走する事が多い為余りアテには出来ないが、早い上がりの持ちタイムがないキタサンブラックにとっては恵みの雨か。しかも、より先行馬有利となる為、重度の不良馬場をこなせる様ならGⅠ3勝目の可能性大。
 

アンビシャス

 
アンビシャス 牡4歳

アンビシャス 牡4歳

父馬:ディープインパクト
母馬:カーニバルソング
母父:エルコンドルパサー
所属:音無秀孝厩舎(栗東)
生産:辻牧場(浦河町)
馬主:近藤英子

通算成績:10戦5勝(5-1-2-2)
主な勝鞍:産経大阪杯、ラジオNIKKEI賞など
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稍重以上での成績 (0,0,0,0)

 
【推察】
アンビシャスもドゥラメンテ同様に良馬場でしかはしった事がない。あくまで推測にはなるが、走法からして悪い馬場もこなせるのではないだろうか。母父もエルコンドルパサーなので、血統的な下地もある。但し、これもドゥラメンテ同様にそれが強調材料になるとは思えない。気性的な癖もあり、悪天候が走るモチベーションを下げる事にも繋がりかねないという側面も持ち合わせている。
 

ラブリーデイ

 
ラブリーデイ 牡6歳

ラブリーデイ 牡6歳

父馬:キングカメハメハ
母馬:ポップコーンジャズ
母父:ダンスインザダーク
所属:池江泰寿厩舎(栗東)
生産:ノーザンファーム(安平町)
馬主:金子真人ホールディングス

通算成績:29戦9勝(9-3-2-15)
主な勝鞍:宝塚記念、天皇賞秋など
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稍重以上での成績 (0,1,0,0)

 
【推察】
100戦練磨のラブリーデイも稍重以上の経験が1度だけ。しかも、その時のレースがレコード決着だった事から実質の良馬場と見てほぼ皆無だ。だが、前走の香港で行われたクイーンエリザベス2世Cがかなりの不良馬場で、内々の悪い所を終始走らされながら4着と好走している。この事からも重適性はかなり高いと思われる。先行力もあるので全てが噛み合えば連覇も見えて来るだろう。
 

ステファノス

 
ステファノス 牡5歳

ステファノス 牡5歳

父馬:ディープインパクト
母馬:ココシュニック
母父:クロフネ
所属:藤原英昭厩舎(美浦)
生産:ノーザンファーム(安平町)
馬主:キャロットファーム

通算成績:16戦4勝(4-4-2-6)
主な勝鞍:富士Sなど
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稍重以上での成績 (1,0,1,0)

 
【推察】
重で1勝、稍重で3着が1回。キレるイメージとは裏腹になかなかの重馬場適性を示しているのがステファノス。これも母父・クロフネの成せる業か。ただ、レースぶりには単調的な部分もある為、その他の色々な要素が絡まなければ上位進出は難しいだろう。しかし、そこは絶好調の戸崎騎手の腕が頼りとなる。現在、4番人気予想だが実際はもう少し落ちると思われ、そこもオッズ次第で検討したい。
 

マリアライト

 
マリアライト 牝5歳

マリアライト 牝5歳

父馬:ディープインパクト
母馬:クリソプレーズ
母父:エルコンドルパサー
所属:久保田貴士厩舎(美浦)
生産:ノーザンファーム(安平町)
馬主:キャロットファーム

通算成績:16戦5勝(5-2-5-4)
主な勝鞍:エリザベス女王杯など
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稍重以上での成績 (3,0,1,0)

 
【推察】
恐らく、出走メンバー中最も適正が高いのはマリアライトだろう。重で1勝、稍重で2勝挙げており、母父・エルコンドルパサーに加えて兄弟にリアファルやクリソプレーズといったダートの鬼がズラリ。根本的に血統背景はパワータイプだ。安定した先行力もあるので、キタサンブラックとの行った行ったの展開というのも高確率で考えられる。
 

シュヴァルグラン

 
シュヴァルグラン 牡4歳

シュヴァルグラン 牡4歳

父馬:ハーツクライ
母馬:ハルーワスウィート
母父:Machiavellian
所属:友道康夫厩舎(美浦)
生産:ノーザンファーム(安平町)
馬主:佐々木主浩

通算成績:13戦5勝(5-3-3-2)
主な勝鞍:阪神大賞典など
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稍重以上での成績 (1,0,1,0)

 
【推察】
稍重で1勝、3着1回。姉のヴィルシーナも重馬場のエリザベス女王杯で2着に入るなどこなせてはいるが、決して歓迎というクチではない。余程の不良馬場でない限りは、自分のパフォーマンスを落とさずに走れるタイプの馬だけに、シュヴァルグランに関しては馬場状態の事を気にせず予想に向かえば良いのではないだろうか。
 

トーホウジャッカル

 
トーホウジャッカル 牡5歳

トーホウジャッカル 牡5歳

父馬:スペシャルウィーク
母馬:トーホウガイア
母父:Unbridled's Song
所属:谷潔厩舎(栗東)
生産:竹島幸治(日高町)
馬主:東豊物産

通算成績:11戦3勝(3-1-1-6)
主な勝鞍:菊花賞など
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稍重以上での成績 (1,0,0,0)

 
【推察】
重馬場で1勝。500万下クラスでの話だけに迂闊に信用も出来ないが、それでもからっきし走れない事ではないのでその点は安心して良い。菊花賞をレコードで勝利している為にキレタイプの馬という認識が強いが、その時の上がりも34.5。つまりは、長く良い脚を使うタイプで、得てしてこの手の馬は雨が味方する事が多い。
 

以下、その他の馬

 

サトノクラウン (2,0,0,0)

 

サトノノブレス (1,0,0,1)

 

ラストインパクト (0,0,0,1)

 

カレンミロティック (0,0,0,3)

 

タッチングスピーチ (0,1,1,1)

 

ヤマカツエース (2,0,1,2)

 

フェイムゲーム (1,1,0,0)

 

ヒットザターゲット (2,0,0,5)

 

ワンアンドオンリー (1,1,0,1)

 

まとめ

 
以上が出走予定の17頭のデータ。

やはり、特注はマリアライトか。先行力・血統・実績と全てのファクターで優位に立てる下地が揃っている。その他ではラブリーデイとサトノクラウンの池江勢2騎も注意。

何より、上位人気が予想される面々は一様に経験が少なく悪天候の中で厳しいレースをしていない点が気掛かりだ。幾ら能力があるとは言え、それを発揮出来ない舞台でないと意味がない。

週末の雨量次第ではあるが、人気どころが一斉に飛ぶシーンも一考して印を打って行かなければならないだろう。

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