ラニ 牡3歳

ラニ 牡3歳

父馬:Tapit
母馬:ヘヴンリーロマンス
母父:サンデーサイレンス
所属:松永幹夫厩舎(栗東)
生産:North Hills Co. Limited(米)
馬主:前田幸治

通算成績:8戦3勝(3-1-0-4)
主な勝鞍:UAEダービーなど
via google imghp
 

ベルモントS

 
ベルモントS(GI)・ベルモントパーク競馬場

ベルモントS(GI)・ベルモントパーク競馬場

左回り・ダート12ハロン(約2400m)
賞金総額:150万ドル(約1億6500万円)
1着賞金:80万ドル(約8800万円)
via google imghp
 
アメリカ三冠の内、最も長い距離で施行される事から『テストオブチャンピオン』という別名が存在する。

2000m以下のレースが多いアメリカ競馬の中では異例の距離で、故に大半の出走馬が初めて走る事から大きい着差での決着が多いのも特徴。過酷なローテーションもひとつの要因ではあろうが、それよりも距離適性が最も大きく勝敗を分けるファクターとして考えられる。

つまり、血統的にも走法的にも距離が延びれば延びるほど良いと予想されるラニにとっては格好の舞台となるのである。
 

米クラシック1、2戦のレース映像

 

ケンタッキーダービー

 

2016年05月07日 ケンタッキーダービー(GⅠ) ダ2000m チャーチルダウンズ競馬場 )

1着:ナイキスト(M.グティエレス)
2着:エグザジャレイタ―(K.デザーモ)
3着:ガンランナー(F.ジェル―)

9着:ラニ(武豊)

レースタイム:2:01:31
 
【レース回顧】…予想通り、発馬で出遅れたラニは道中を後方待機。アメリカ競馬特有のスタートから積極的に飛ばして行くペースで、レース直前の降雨もありなかなか前が止まらない馬場状態となっていた。圧倒的1番人気のナイキストが好位追走から直線に入り、楽々と抜け出してそのまま後続を振り切り8戦無敗の完勝。注目のラニは4コーナーで外に振られる不利を受けながらも、最後は懸命に脚を伸ばして9着に入線。やはり絶対的なスピード勝負には向かず、序盤の後手が響いた結果だ。しかし、次走予定のプリークネスSでの巻き返しに期待したい。
 

プリークネスS

 

2016年5月22日 プリークネスS(GⅠ) ダ1900m ピムリコ競馬場

1着:エグザジャレイター(K.デザーモ)
2着:チェリーワイン(C.ラネリー)
3着:ナイキスト(M.グティエレス)

5着:ラニ(武豊)

レースタイム:1:58.31
 
【レース回顧】
案の定、スタート後は全く前に進まないラニ。当日の大雨で不良に近い重馬場まで悪化し、いつもにも増してのスピード競馬で後方から追い込む馬にとっては不向きな展開となる。ラニは終始かなり置いて行かれる流れとなったが、先頭集団がバテ始めた所を直線で1頭だけ果敢に脚を伸ばして追撃して見せた。勝ったエグザジャレイターには及ばなかったが、ケンタッキーダービー覇者のナイキストをもう少しで交わせそうな所まで追い詰めての5着入線を果たす。1戦1戦の内容が着実に良くなり、馬場と展開次第では十分互角に渡り合える過程を踏んでの最終戦・ベルモントSへと臨む。
 

ナイキストが熱発で回避

 
ナイキスト 牡3歳

ナイキスト 牡3歳

父馬:Uncle Mo
母馬:Seeking Gabrielle
母父:Forestry
所属:D.オニール厩舎(米)

通算成績:9戦8勝(8-0-1-0)
主な勝鞍:ケンタッキーダービーなど
via google imghp
 
幸運な事に、最有力候補だったナイキストが直前の熱発でベルモントSを回避するというニュースが飛び込んで来た。

前走のプリークネスSでは3着に敗れたものの、せの絶対的な安定感と実績からやはり最大のライバルはナイキストと目されていただけにこの強敵がいなくなる事はラニにとってかなりの追い風である。

しかも、ベルモントSは例年小頭数で行われる事が多く、実際に今年も13頭立てとなった。加えて、3戦の中で最もコースも広く直線も長い形状がラニの脚質に向いている事から、更に勝利の可能性を高めてくれているのだ。

ちなみに、現時点での予想オッズは5番人気タイ。
 

まとめ

 
正直な所、3冠挑戦のニュースを聞いた時には「どうせ無理だろう」と内心では思っていた。しかし、ケンタッキーダービーとプリークネスSのレースぶりを見て行く内にその気持ちは良い意味で痛快に裏切られた想いだ。

当初から、今回のベルモントSがラニにとって一番競馬をしやすいレースだという事は周知の通り。ただ、ここ2戦が予想以上の好戦内容だった事を受け、その期待値は願望込みのものでは無くリアルに計算出来るレベルのものに変わって来たのだ。

後は、レース展開と馬場状態という要素も加味された上での結果となるのだろうが、やはりそれ以上に鞍上・武豊騎手の存在が頼もしい。ここに来て、最後にものを言うのはジョッキーの腕と経験による所が大きく左右して来ると思われる。
 
前回、米クラシックに挑戦したスキーキャプテンでは全く通用しそうな余地も感じなかったが、21年もの時を経て日本競馬の猛烈な進化と人智の努力の結晶が今、実を結ぼうとしている。これはまさに歴史的な1ページと成り得る重要なレースなのだ。

日本時間12日の午前7時36分。この数分後、我々競馬ファンにとって史上最高の歓喜の瞬間が訪れるかも知れない。その吉報を心して待とう。

関連記事

関連タグ

著者