10月20日にJRAにより騎乗依頼仲介者一覧が更新され、全国リーディング1位の戸崎圭太騎手、2位のC.ルメール騎手に次いで単独3位に立つM.デムーロ騎手がシーズンも残り約2ヶ月というところでエージェントを変更したことがわかった。
 
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これまでのデムーロ騎手のエージェントは、ルメール騎手、浜中俊騎手と同じ「競馬ニホン」の豊沢信夫氏だったが、これからは川田将雅騎手の担当を務める「競馬ブック」の井上政行氏になる。
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理由はルメールとの格差が生じたせい??

 
デムーロ騎手のエージェント交代について明確な理由はわかっていないが、最も有力なのが「ルメール騎手との格差」が徐々に大きくなってきたことが理由だと言われている。最近ではルメール騎手だけに有力馬が集まる傾向が顕著に表れはじめ、特に来年のクラシックを見据えた有力2歳馬はルメール騎手に集中している印象が強い。
 

◆ルメール騎手の2歳馬

 
ムーヴザワールド(牡)

ムーヴザワールド(牡)

父:ディープインパクト
母:リッスン
母の父:Sadler's Wells
調教師:石坂正(栗東)
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トゥザクラウン(牡)

トゥザクラウン(牡)

父:キングカメハメハ
母:トゥザヴィクトリー
母の父:サンデーサイレンス
調教師:池江泰寿(栗東)
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ソウルスターリング(牝)

ソウルスターリング(牝)

父:Frankel
母:スタセリタ
母の父:Monsun
調教師:藤澤和雄(美浦)
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コロナシオン(牝)

コロナシオン(牝)

父:キングカメハメハ
母:ブエナビスタ
母の父:スペシャルウィーク
調教師:池添学(栗東)
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フローレスマジック(牝)

フローレスマジック(牝)

父:ディープインパクト
母:マジックストーム
母の父:Storm Cat
調教師:木村哲也(美浦)
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ルメール騎手の2歳馬はとにかく豪華な顔ぶれ。牡馬では新馬戦でエアウィンザーを下した【ムーヴザワールド】や先週のデビュー戦で9着と大敗したものの、一度使って徐々に上昇してきそうな【トゥザクラウン】など来年のクラシックの中心になりそうな高逸材。

牝馬は牡馬勢よりさらに豪華なメンバーが揃う。まずは怪物フランケルの仔【ソウルスターリング】やG1・6勝の女傑ブエナビスタの初仔である【コロナシオン】、ラキシスやサトノアラジンの全妹【フローレスマジック】など屈指の超良血馬がルメール騎手を配して勝ち上がっており、もはやルメール騎手のクラシック総なめはすでに約束されたようなものだ。
 

◆デムーロ騎手の2歳馬

 
エリンソード(牡)

エリンソード(牡)

父:ルーラーシップ
母:エリンコート
母の父:デュランダル
調教師:笹田和秀(栗東)
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マテラレックス(牡)

マテラレックス(牡)

父:ルーラーシップ
母:チェリーエンジェル
母の父:フジキセキ
調教師:森秀行(栗東)
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一方のデムーロ騎手の主な2歳馬というと、2011年のオークス馬エリンコートの初仔【エリンソード】と夏の新潟でデビュー勝ちを決めた【マテラレックス】の2頭。どちらもまだ未知数なルーラーシップ産駒。クラシックの主役級かといえばかなり物足りない印象。
それに加えて、牝馬もクラシックを狙えそうな逸材にはまだ出会えていない。
 
以上のように2歳馬だけ見ても今のルメール騎手とデムーロ騎手との馬質の差は雲泥の差。こういった悪い流れを変えるためにデムーロ騎手はエージェント交代という決断に至ったのかもしれない。
 

これに対してネットでの反応は・・・

 
”デムーロは乱暴すぎる騎乗で全方向に敵を作ってるから依頼が減っただけ”

”デムーロは若駒を一から育てるよりもルメールが捨てた馬に乗ってG1一発勝負の方がいい結果出るよ”

”正直元々この2人仲良さそうには思えなかったからな。
エリートのルメールと叩き上げのデムーロじゃ反りが合うわけないよ”

”関東でもルメールを第1にしてるのは分かる”

”デムーロはテン乗りはうまいけど継続すると微妙なんだよね”

”ルメールはG1だと平凡だけど普段は本当ソツなく乗ってるよ。
馬の力通り走らせてる印象。一発はないけどね”

”デムーロには新馬任せづらいよなぁ”

”ルメールと違ってデムーロは平場でやらかし過ぎだわ”

”頑固なんだよなデムーロは。
ルメールは臨機応変に対応できるし、陣営から好かれるのはルメールの方だろ”
 

まとめ

 
ただ、10月23日現在、ルメール騎手が142勝でデムーロ騎手が118勝とルメール騎手の方が勝ち星が多いものの、今年デムーロ騎手は重賞12勝、うちG1・3勝、一方のルメール騎手は重賞8勝、うちG1・2勝と大舞台になるほどデムーロ騎手の方に勢いがあるのも事実。

個人的には、ここぞという時の勝負強さはデムーロ騎手の方が断然上だと思うのだが、日本だと平場でも常に完璧なレースが求められるため、デムーロ騎手のような必殺仕事人のタイプよりはルメール騎手のようなどんなレースでもそつなく乗ってくれる公務員タイプの方が好かれるのかもしれない。

とはいえ、デムーロ騎手はエージェントが変わったことで少なからず以前よりは改善が見られるはずなので、早く来年のクラシックで好勝負できる馬と出会えることを願っている。
 
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