ラニ 牡3歳

ラニ 牡3歳

父馬:Tapit
母馬:ヘヴンリーロマンス
母父:サンデーサイレンス
所属:松永幹夫厩舎(栗東)
生産:North Hills Co. Limited(米)
馬主:前田幸治

主な勝鞍:UAEダービーなど
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一瞬の夢を見せてくれたラニ

 

2016年6月11日 ベルモントステークス(GⅠ) ダート2400m ベルモントパーク競馬場

1着:クリエイター(オルティス.Jr)
2着:デスティン(カステリャーノ)
3着:ラニ(武豊)
4着:ガヴァナーマリブ(ロザリオ)
5着:ストラディバリ(ヴェラスケス)

タイム:2.28.51
 
【レース回顧】
いつもよりスタートは五分に切れたラニだったが、それでも行き脚は付かず予想通りの後方から。

想定外で馬群が固まり、全頭集団となって直線を迎える展開に。それを徐々に進出したラニが中団から脚を伸ばし先に抜けだしたデスティンに一完歩ずつ迫って行く姿を見て一瞬「勝った!」と思った程だった。

しかし、そこから勢いが前と一緒になり差を縮める事が出来ず3着が精一杯という結果に終わってしまった。これは結果論だが、団子状態になった故の外枠と追い込みの脚質がアダとなった形だろう。流れとコースは最も向くと思われたベルモントSが、逆にラニにとって一番不向きなレースとなってしまった。

勝ったクリエイターはラニとほぼ同じ位置から伸びて差し切ったが、やはり内目でロスなく立ち回れたのが差となって最後のキレに影響したものと思われる。
 

各コメント詳細

 
悔しそうな表情で引き上げる武豊騎手

悔しそうな表情で引き上げる武豊騎手

【レース後のコメント】
「ラニ自体の調子はすこぶる良く、それが結果に反映した良いレース内容でした。最後の直線では“勝った”と思える位の手応えだったので、正直凄く悔しいですね。アメリカのハードなクラシック3冠に全て挑み、レースを重ねる毎に進化して行ったラニには頭が下がる想いです。こんな素晴らしい経験をさせて頂き、、前田オーナー以下関係者の皆さんには本当に感謝の気持ちでいっぱいです」
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管理する松永幹夫調教師

管理する松永幹夫調教師

【レース後のコメント】
「本当によく頑張ってくれましたね。予想以上にスタートも決まり、距離が長い事もあり飛ばす馬がいずに楽に追走出来たのも大きかったです。ラニらしい競馬は出来ましたが、それでもあと一歩及ばずといった所でしょうか。でも、これで世界と戦える事が証明出来たので、またいつかラニと一緒に海外のレースへ挑戦したいです」
via google imghp
 

1、2冠目のレース映像

 

2016年05月07日 ケンタッキーダービー(GⅠ) ダート2000m チャーチルダウンズ競馬場

1着:ナイキスト(M.グティエレス)
2着:エグザジャレイタ―(K.デザーモ)
3着:ガンランナー(F.ジェル―)

9着:ラニ(武豊)

タイム:2:01:31
 

2016年5月22日 プリークネスS(GⅠ) ダート1900m ピムリコ競馬場

1着:エグザジャレイター(K.デザーモ)
2着:チェリーワイン(C.ラネリー)
3着:ナイキスト(M.グティエレス)

5着:ラニ(武豊)

タイム:1:58.31
 

まとめ

 
この1ヶ月間は、筆者にとっても本当に夢の様な期間だった。

ただ挑戦するだけではなく、リアルに勝ちに行く為の3冠レース出走。正直、その意志をニュースで聞いた時は「ラニでは厳しいだろうな…」と思っていた。しかし、1冠目のケンタッキーダービーの走りを見てその不安は一瞬で吹き飛ぶ事となる。明らかにラニの追い上げはアメリカの他馬よりも勝っていたのである。それを映像で目撃した時はテレビの前で鳥肌が立ったほどだった。

そして、不向きと言われた2冠目での更なる好走劇。この段階で、「これはベルモントS勝てるかも…」と冗談抜きで思わされた。ケンタッキーダービー勝ち馬のナイキストをもう少しでかわせる所まで猛追したのだから、これは本来なら日本のメディアもこぞって取り上げなければならない事実であったのではないか??

一旦逸れるが、日本で競馬がいまいち盛り上がらない理由はこういう所にあるのだ。アメリカではクラシック期間はどのテレビ局でも常に特集や取材の映像が流れている程だ。それこそ、枠順の抽選会などのイベント時は中継もされたりしている。それくらいに、国民性すら感じさせる競馬に対する愛着、エンターテイメントの規模感が違い過ぎるのである。

国土の問題と言われればそれまでだが、レベルは違えど同じベクトルの元でやれる事の相違に大小などない。要はやろうとしているかどうかだ。そういう意味で、日本は競馬が他のギャンブルと全く異なる類のエンタメだという認識を植え付ける作業に注力すべきだと思う。

話を戻すと、ラニの活躍はそれらも含めて日本競馬の新たな進化に相当な貢献度をもたらしてくれた。非常に悔しく惜しい結果ではあったがまだまだラニの挑戦は続くだろうし、これに続く新星たちがもっと出で来る事に期待して今回の遠征記のまとめとしたい。

何はともあれ、ラニ、本当にお疲れ様でした。

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