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本名=藤田菜七子

年齢=19歳(157cm・46kg)

所属=根本康広厩舎(美浦)

趣味=音楽鑑賞、特技=睡眠

血液型=A型
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12年ぶりの女性騎手勝利!!

 
JRAのアイドルジョッキーとして話題沸騰中の藤田菜七子騎手が、中央競馬51戦目にして待望の初勝利を達成。昨日の日曜日に行われた福島競馬場の第9レースで、2番人気に支持されたサニーデイズ号に跨り先行抜け出しの鮮やかな騎乗でゴール板を駆け抜けた。

浦和での地方競馬では既に勝利を挙げていましたが、JRAが施行する中央のレースではこれまで2着2回が最高の成績。この勝利は実に12年ぶりの女性騎手勝利という快挙となり、ナナコスマイル目当てに駆けつけた多くの競馬ファンがその初々しい姿に歓喜した。

ちなみに、前回の勝利は04年6月20日の牧原由貴子騎手以来となる。
 
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初勝利のお立ち台でターフィー号のぬいぐるみを掲げ、満面の笑みを見せる藤田菜七子騎手。
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初勝利のレース模様

 
レースは美浦・相沢郁調教師管理のサニーデイズ号で参戦。前走内容から単勝3倍の2番人気に支持されていた中での勝利だった。相沢師からはレース前に「逃げろ」と指示が出ていたが、スタート後に隣のリバーコンサート号が主導権を握る展開に。手綱を押して逃げようと思えば逃げれたのだろうが、そこでスッと控えて2番手に付けた。仮に無理に先手争いをしていたら今回の勝利はなかったのではないだろうか。そのリバーコンサート号が13着に沈んでいる事からも、彼女の冷静な状況判断が窺える。

後は動画を見て頂ければ分かるように、直線手前で先頭に立ちそのまま危なげない横綱相撲で後続の追い上げを断ち切った。

レース後も「スタートが良かったし、何かが行けばそれを見ながら行こうと思ってました。休み明けでしたが凄く状態が良かったです。相沢先生を始め、スタッフの方がうまく仕上げてくれたお陰です」と、ベテラン騎手のような素晴らしいコメントを残している。
 

スタートからそつなく二番手につけ、直線で抜け出すというお手本の様な騎乗。
 

インタビューでも終始マイペースに答える菜七子騎手。
 

様々な人間関係がもたらした勝利

 
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レース後、師匠である根本調教師と握手を交わす藤田菜七子騎手。
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実はこの勝利の裏に微笑ましい人間ドラマが存在した。

今回、騎乗を依頼した相沢調教師の弟子である石川騎手の初勝利は何と根本調教師管理の馬によるものであった。その恩義に対して今度は「こちらの番」とばかりに、有力な馬を藤田菜七子騎手に依頼したという関係のものだったのだ。

外国人ジョッキーが参戦して以来なかなか若手騎手に良い馬が集まらない中、こういった義理堅い人情話がもっとフィーチャーされて欲しいものである。
 

感極まって笑顔→涙!?

 
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口取り式の際に急に涙する菜七子騎手。
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レース後の関係者で記念写真を撮る口取り式中、菜七子騎手の目に涙が溢れた。

‥それもそうだ。今や日本中が注目するアイドル騎手としてテレビや新聞の取材の的である。ほんの少し前まで普通の女の子だった筈がデビューするや否や、取り巻く環境そのものが大きく変わったのだからそのプレッシャーも相当なものだったろう。

その中で本人はいたって自分なりのペースで頑張っていたとは思うが、やはりかなりの重圧を一人きりで抱え込んでいたに違いない。
 
それがこの勝利で解放された安堵感と、競馬場内でファンたちから「おめでとう!」と多くの祝福の声を掛けられ一気に涙腺が崩壊したのだ。
 

各方面からのお祝いメッセージ

 
・根本調教師「とにかくホッとしている。もう少し早く勝てると思ったけど‥中央は厳しかったね」

・相沢郁調教師「売り上げも上がるし活躍して欲しい」

・丸山元気騎手(兄弟子)「勝てて良かった。僕も同期の中で(初勝利が)遅い方だったので気持ちはよく分かります」

・小幡巧也「おめでとう。これからもお互いに頑張っていこう」

・細江純子(元女性騎手)「大変な注目をされる中ですから、ホッとされた事でしょう」
 
‥相沢調教師の「売り上げも上がるし」というコメントには少し笑ってしまったが、実際に彼女が活躍すればするほど確実に競馬への注目度は高まる。その方が競馬ファンとしても純粋に嬉しいし、そういう意味で今後も“ナナコスマイル”がたくさん見られる事を願うばかりである。

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