詐欺事件①

 
2016年1月27日、奈良県警・生駒署は、詐欺容疑で、大阪府高槻市の無職男性(54)を、詐欺容疑で逮捕した。「間違いない」と容疑を認めている。
逮捕容疑は14年4月ごろ、「国会議員に投資すれば配当が出る」と持ちかけ、生駒市の会社役員(51)から、国会議員のパーティー券購入という名目で現金600万円をだまし取ったとしている。
 
 (1818)

 
役員男性は、仕事を通じて容疑者と知り合い、「パーティー券を転売すれば、その配当が得られる」と持ちかけられ、13年10月~24年8月の期間に計2100万円を預けた。うち500万円分は「配当金」付きで返還されたが、その後の返還が滞ったため、被害届を提出していた。
容疑者は、実際には競馬で資金運用し、「20人ほどから約2億円を預かった」と供述している。同署は余罪があるとみて調べている。
 
貧乏人相手の場合は「確実に儲かる情報源がある」という、ありふれた情報詐欺が主流。対して、金持ち相手の場合は、この事件のようにひと捻りして、「国会議員」という金持ちが好きそうな権力詐欺を使った。
つまり、「相手によって、詐欺は使い分けろ」というのが教訓だ。
 

詐欺事件②

 
2016年1月14日、千葉県警は、横浜市鶴見区の無職女性(78)ら4人から情報料などの名目で計約68万円をだまし取ったとして、詐欺容疑で、千葉県市川市の会社役員(41)と元従業員ら12人を逮捕した。
容疑者らは、実際に情報を入手しようなんて気持ちもさらさらないのに、「有名予想家から仕入れた情報を教える。高額の配当金が得られる」とか、「虚偽の的中実績」や「調教分析のスペシャリスト」、「極秘情報をもとに分析」といった嘘で、高齢者を中心に会員を集め、登録料や更新料として現金を詐取していた。会員からは、一定数のレースごとに数万~数十万円の情報料を集めていたようだ。
 
 (1820)

 
情報料を振り込ませていた金融機関の口座には、2014年1月からの1年余りで、佐賀県を除く46都道府県の約7400人から約4億円が入金されており、被害は過去10年間で、延べ4万人。30億円に上る可能性があるという。
容疑者らは、「絆」・「マジェスティ」などと社名を変えながら、少なくとも10社以上の会社を設立し、詐欺を繰り返していたそうで、予想が外れた場合には、「予想の監修者が記憶喪失になった」・「監修者が交通事故に遭った」などと、子どもじみた弁解をする書面を会員に送っていた。
何とも大規模な詐欺事件だが、ポイントは「佐賀県を除く」46都道府県からカモを募っていたことだ。
なぜか──?
 
 (1821)

 
佐賀競馬と、それ以外の競馬との違いが一つだけあるからだろう。佐賀競馬場だけが「右回りのパドック」で、それ以外は中央・地方を問わず「左回りのパドック」なのである。
佐賀県は、かつての鍋島藩。この藩の精神は『葉隠』に書かれているように、「武士道と云ふは死ぬ事と見つけたり」である。つまり、常に武士としての心を持っていなければならない。この武士道精神から、馬を引くときにも、サッと刀が抜きやすいように左手で手綱を持って馬を引く習慣がある。よって、パドックが右回りになったのである。騎手が騎乗するときも右側からだ。
 
 (1819)

 
というわけで、「佐賀県人だけが詐欺に引っ掛からなかった」のならば、嘘だらけのダイレクトメールに「佐賀競馬場のパドックが左回り」と書いてあったからだろう。佐賀県人は、一発で「こがんこと、嘘ばっかやけん」と見破ったのである。
容疑者が「佐賀県だけにダイレクトメールを送らなかった」のならば、それを知っていたからだろう。

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