オークス馬シンハライト、2着チェッキーノ、NHKマイルC覇者メジャーエンブレムなど有力どころが故障により相次いで回避した今年の秋華賞。さらに桜花賞馬ジュエラーが骨折明けという状況で大本命不在の混戦ムードが漂っていたが、その大激戦を制したのは前々走500万条件を勝ち上がったばかりのヴィブロスだった。

ヴィブロスは4年前に牝馬クラシック3戦全てでジェンティルドンナの2着に敗れたヴィルシーナの全妹。ヴィルシーナはその後ヴィクトリアマイルを連覇して名牝となったが、今回、見事に妹が姉の無念を晴らす形となった。
 
ヴィブロス(牝3歳)

ヴィブロス(牝3歳)

父:ディープインパクト
母:ハルーワスウィート
母の父:Machiavellian
調教師:友道康夫(栗東)
馬主:佐々木主浩
生産者:ノーザンファーム
 

アドマイヤの近藤利一が口取りに参加

 
G1レースを勝った時だけに許される芝コース上での口取り式。ヴィブロスのオーナーである元メジャーリーガーの佐々木主浩氏や妻で元タレントの榎本加奈子氏、管理する友道康夫調教師、厩舎スタッフは当然参加していても不自然ではないが、この中になぜかアドマイヤの近藤利一氏がいると話題に。

もの凄く場違い感があり、多くの人は「あんたは関係ないだろ!!」と思っているはずだ。
 
2016年秋華賞(G1)口取り写真

2016年秋華賞(G1)口取り写真

ヴィブロスの左が佐々木主浩オーナー。
佐々木オーナーの隣が近藤利一。
さらにその隣が榎本加奈子。
そして一番右が福永騎手のエージェントを務める小原靖博。
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ネットでの反応は・・・

 
”しかも大魔神の横かよ”

”榎本加奈子と場所変われよw”

”佐々木は近藤の子分みたいなもんやからな”

”てか、何で小原がいるねん。
ただのエージェントが参加するもんなの?”
 

近藤利一&佐々木主浩は舎弟関係

 
佐々木氏が2006年に最初に所有したのが、道営競馬のミスターフォークという馬。ちょうどその頃、とある寿司屋でアドマイヤの近藤氏と知り合ったのがきっかけで、翌年の2007年に本格的に中央競馬へ参入することになったらしい。そして近藤氏との共同名義で持ったのがアドマイヤマジンだったようだ。

佐々木氏は近藤氏を師匠のように慕っており、牧場関係者や調教師などを紹介したのは全て近藤氏だったという。セレクトセールでも馬の見方などを一から教わった佐々木氏は近藤氏に対して最大限の恩を感じているのだろう。
それなら本来無関係な近藤氏が口取り式に参加できるのも納得できる。
 

勝負服が激似

 
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近藤利一氏の勝負服
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佐々木主浩氏の勝負服
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近藤利一と言えば確執多き男

 
近藤利一(74歳)

近藤利一(74歳)

・建築解体工事会社「合建株式会社」代表取締役会長
・日本馬主協会連合会の労務、預託委員長
・日本中央競馬会運営審議会委員
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河野通文厩舎から所有馬を全て引き揚げる

 
近藤利一氏の有名なエピソードが2008年に起きた「河野通文厩舎絶縁事件」ではないだろうか。当時、騎手一年目の三浦皇成騎手騎乗のアドマイヤベッカムがレース中に突然躓いて転倒し、三浦騎手は落馬負傷。アドマイヤベッカムは前脚の骨折で安楽死という最悪の結果になってしまった。その知らせを聞いた近藤氏は河野調教師に対して「人はどうでもええ。馬はどないなっとんじゃい」と言い放った。これに河野調教師が大激怒して管理していたアドマイヤの馬を全頭転厩させたのは有名な話だ。
 

騎乗を巡って武豊騎手と衝突→徹底的に干す

 
近藤利一氏のもう一つ有名な話は騎乗を巡って武豊騎手と衝突したことだろう。かなり短気な性格で、少しでも気に食わないことやがあると厩舎を転厩させたり、騎手交替も辞さない近藤氏。過去には1999年の日本ダービーを制したアドマイヤベガなど近藤氏の所有馬の主戦は武豊騎手が務めていた。
しかし、2007年の皐月賞で1番人気アドマイヤオーラが4着に敗れたことに対して近藤氏は武豊騎手と口論になったようだ。それ以来、武豊騎手に騎乗依頼を出すことはなくなり、9年以上経った今でもこの確執は続いている。

そしてこの影響があるせいで、佐々木氏も武豊騎手に一度も騎乗依頼を出していないのだとか・・・。

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