桜花賞レース回顧

 
大きな出遅れもなく、圧倒的一番人気メジャーエンブレムのレース運びに注目が集まったが、クリストフ・ルメール騎手は本来の逃げではなく前目好位でのレースを選択。ビービーバーレルやソルヴェイグなど逃げる可能性のあった馬たちも積極的にハナを主張しなかった。スタートから予想を覆し17番人気のカトルラポールが逃げる展開に。
 
2番人気のシンハライトは上手くスタートを決め、池添謙一騎手が意識的に押し出しようにメジャーエンブレムをマークするように中団でレースを進めた。3番人気のジュエラーはいつものように末脚勝負にかけ、後方から2頭目の位置から脚を溜める展開になった。
 
3コーナーから4コーナーで全頭がペースアップし始め、メジャーエンブレムが先頭抜け出しにかかるが、戸崎圭太騎手騎乗のラベンダーヴァレイがブロックし、遅れてしまう。モタモタしている間に外からシンハライトが一気に抜け出し、メジャーエンブレムもようやく狭いスペースを割って前に出るが、瞬発力で勝るシンハライトを交わすことは不可能だった。
 
シンハライトの独走かと思われたが、終始後方からレースをしていたジュエラーが大外から追い込んできてラスト200メートルはシンハライトとジュエラーの一騎打ちに。そのまま2頭とも馬体を併せてゴールした。
長い写真判定の結果、僅か2センチ差でジュエラーが勝利。鞍上のミルコ・デムーロ騎手と藤岡健一調教師にとって初の桜花賞制覇になった。
2着にハナ差でシンハライト、3着に6番人気のアットザシーサイドが入り、断然人気に推されたメジャーエンブレムは4着に終わった。
 
 (1343)

牝馬クラシック一冠目の桜花賞を制したジュエラー。
手綱を取ったミルコ・デムーロ騎手は桜花賞初制覇となり、ジュエラーはヴィクトワールピサ産駒初のG1馬となった。
 

再び大接戦!ジュエラーVSシンハライト

 
今年の桜花賞でハナ差決着の大接戦を演じたジュエラーとシンハライトだが、今回はジュエラーが前走チューリップ賞の借りを返すという形になった。
 
シンハライトの池添騎手はメジャーエンブレムを徹底マークするようにスタートで前に出していったように見える。おそらく瞬発力勝負に持ち込み、直線での叩き合いをイメージしていたのだろう。中団で上手く折り合い、直線では抜群の手応えだったが、メジャーエンブレムが思った以上に伸びてこなかった。その結果、早めに先頭に立ってしまったシンハライトは少しフワフワしてしまった印象。それでも良い伸び脚をみせていたが、それ以上に前に目標があるジュエラーの方が最大限の力を出し切ったレースだった。
 
 (1340)

チューリップ賞の再現となった2頭の争いはジュエラーが勝利。デビューから無敗のシンハライトは初黒星を喫したものの、3戦連続のハナ差決着ととてつもない勝負根性を見せつけた。
この2頭はこれからもいいライバル関係になりそうだ。
 
今回のレースはメジャーエンブレムという圧倒的な女王がいるにも関わらず、馬の能力を信じて末脚勝負にかけたミルコ・デムーロ騎手の度胸と勝負強さが際立ったレースだった。この執念がハナ差2センチとの大接戦を制したのだろう。
 
2着に敗れたシンハライトも能力は世代トップクラスであることを証明した。メジャーエンブレムを負かしに行って、尚且つ外から追い込んできたジュエラーにハナ差と惜しい内容だったが、一番強い競馬をしたのはシンハライトだろう。大接戦を物にしてきた勝負根性は流石だ。この2頭は今後のオークス、秋華賞でも上位争いを繰り広げるはず。
 

大本命メジャーエンブレム敗れる

 
単勝オッズ1.5倍の圧倒的一番人気に推されたメジャーエンブレムは本来の逃げて突き放す競馬は見られず、4着に敗れてしまった。いつもよりスタートはやや遅かったものの、逃げよう思えば前に行けたはずだ。直線では進路を塞がれ、抜け出すタイミングが遅れたのが響いてしまった。結果的にこの判断が裏目に出てしまったようだ。やはり瞬発力勝負になるとジュエラーとシンハライトには分が悪い。今回のレースに関して元騎手の安藤勝己はルメール騎手の騎乗ミスだと指摘しており、能力は世代トップであることに変わりはない。今後はオークスかNHKマイルになるが、ここから女王の巻き返しに期待したい。
 
 

桜花賞レース動画

 

 

桜花賞結果&馬連配当&本誌予想

 
順位結果
1着 ⑬ジュエラー
2着 ⑫シンハライト
3着 ⑩アットザシーサイド

馬連配当
⑫-⑬ 960円 3番人気

本誌馬連ボックス予想
⑫⑬ 2頭計1点 的中
 
桜花賞 的中馬券

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桜花賞 的中詳細

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