「種付けシーズン間に合う」まさかの電撃引退
14年のNHKマイルC、16年のマイルCSとGⅠを2勝し、昨年のJRA最優秀短距離馬に輝いたミッキーアイルが29日付で競走馬登録を抹消し、今後は種牡馬として第二の馬生を歩むことが決まった。
~音無秀孝調教師のコメント~
「もともと年内で引退予定でしたが、関係者と協議した結果、今種牡馬入りすればシーズンに間に合うということで引退することになりました。馬は先週の木曜日に社台スタリオンに移動しています。馬体何かがあったというわけではなく、このタイミングでないと間に合わないのでということです。
ディープ産駒の中でマイルからスプリントを走った馬は少ないですし、その中でも珍しいタイプ。牧場サイドも種馬にしたいということでしたし、産駒にも似たような子どもが出ることを期待しています。また子どもも管理できればいいですね」
ミッキーアイルは、3歳時に破竹の5連勝でNHKマイルCを制覇。その後は卓越したスピードを武器にスプリント路線にも進出し、15&16年の高松宮記念ではそれぞれ3着、2着に好走し、16年のスプリンターズSでも2着に逃げ粘って高い能力と適性を発揮した。続くマイルCSでGⅠ2勝目を挙げたが、高松宮記念、スプリンターズSでのパフォーマンスが評価され、JRA最優秀短距離馬に選出された。
当初は阪急杯(2/26)から始動して高松宮記念(3/26)へのローテーションが組まれていたが、今なら今年の種付けシーズンに間に合うということで引退が決まった模様。順調に行けば、2020年の東京オリンピックイヤーに産駒がデビューする。
当初は阪急杯(2/26)から始動して高松宮記念(3/26)へのローテーションが組まれていたが、今なら今年の種付けシーズンに間に合うということで引退が決まった模様。順調に行けば、2020年の東京オリンピックイヤーに産駒がデビューする。
2014年NHKマイルC(GⅠ)
via www.youtube.com
2016年マイルCS(GⅠ)
via www.youtube.com
まとめ
まだまだ一線級での活躍が見込めていただけに突然の引退は残念であるが、ミッキーアイルはディープインパクト産駒にしては珍しいスプリンタータイプ。恐らく、ディープインパクトの血を引く馬がスプリントGⅠで活躍したのはミッキーアイルが初めての例ではないだろうか。それだけに他のディープインパクト産駒より異彩を放つミッキーアイルの種牡馬として価値はかなり高いはず。
先日、同じディープインパクト産駒で昨年現役を引退したリアルインパクトがオーストラリアでの種付けを終えて半年ぶりに帰国したが、初年度の種付け数は日本で139頭、オーストラリアで134頭、合計273頭に及んだことがわかった。
リアルインパクトは、母トキオリアリティーに母父メドウレイクという良血で、11年の安田記念と15年のジョージライダーS(豪)を制している歴としたGⅠ馬だが、種付け数では同じく初年度となるキズナの269頭を越えた。リアルインパクトが初年度から驚愕の種付け数を記録したのは、他のディープインパクト産駒よりも絶対的なスピード能力を兼ね備えていたからだろう。やはりスピード豊かな種牡馬は重宝され、今後はミッキーアイルがその立場になるかもしれない。
リアルインパクトは、母トキオリアリティーに母父メドウレイクという良血で、11年の安田記念と15年のジョージライダーS(豪)を制している歴としたGⅠ馬だが、種付け数では同じく初年度となるキズナの269頭を越えた。リアルインパクトが初年度から驚愕の種付け数を記録したのは、他のディープインパクト産駒よりも絶対的なスピード能力を兼ね備えていたからだろう。やはりスピード豊かな種牡馬は重宝され、今後はミッキーアイルがその立場になるかもしれない。
ディープインパクトの血を引く種牡馬たちはどうしても中距離型になってしまうが、1200~1600mを得意とするミッキーアイルとリアルインパクトなら今後が安泰ではないだろうか。これからの日本競馬はこの2頭が牽引して行ってくれるはずだ。
母:スターアイル
母父:ロックオブジブラルタル
調教師:音無秀孝(栗東)
馬主:野田みづき
生産者:ノーザンファーム
通算成績:20戦8勝【8-4-1-7】
主な勝鞍:14'NHKマイルC(GⅠ)・16'マイルCS(GⅠ)