『マイルの帝王』の名でGⅠ3勝

 
ニッポーテイオー 牡

ニッポーテイオー 牡

父馬:リィフォー
母馬:チヨダマサコ
母父:ラバージョン
所属:久保田金造(美浦)
生産:千代田牧場(静内町)
馬主:山石祐一

通算成績:21戦8勝(8-8-2-3)
主な勝鞍:天皇賞秋、マイルCS、安田記念など
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87年の天皇賞秋とマイルCS、翌年の安田記念を勝利し競走馬人生の晩年にGⅠを3勝。

しかし、新馬から大差勝ちをするなど能力自体はデビュー当初から非凡なものがあった。ただ、気性が荒くレース中に騎手が制御しづらい一面も持ち合わせていた。クラシックは皐月賞まで駒を進めるも中距離ではそのポテンシャルを発揮出来ず惨敗。その後、陣営は短距離路線に矛先を変えそこから怒涛の快進撃を見せる。
 

ニッポーテイオーの軌跡

 

1987年11月1日 天皇賞秋 芝2000m 重 東京競馬場

1着:ニッポーテイオー(郷原)
2着:レジェンドテイオー(蛯沢)
3着:アサカツービート(安田富)

レースタイム:1.59.7
レース上がり4ハロン:47.7
勝ち馬上がり4ハロン:47.7
 
【天皇賞秋】
後半は精神的にも大人になり鞍上の支持にも素直に従っていた。なので、マイルのみならず2000m前後の中距離でも十分に1級戦と好勝負出来ていたのだ。むしろ、この天皇賞秋では5馬身差のブッチ切り。フレッシュボイスやダイナアクトレスといった名だたる強豪相手だっただけに、決して展開のアヤなどといった要素ではなく単純な実力の結果だろう。それにしても速い。
 

1987年11月22日 マイルCS 芝1600m 良 京都競馬場

1着:ニッポーテイオー(郷原)
2着:セントシーザー(河内)
3着:ミスターボーイ(村本)

レースタイム:1.34.9
レース上がり4ハロン:48.4
勝ち馬上がり4ハロン:48.3
 
【マイルCS】
前走の圧勝もあってか、単勝のオッズは1.2倍とダントツの支持を受けた。レースでは道中から抑えきれんばかりの手応えで進み、4コーナーでは逃げ馬と並走して直線へ。最後までまともに追わず、終わってみればGⅠでほぼ持ったままのまたも5馬身差。このクラスでも“モノが違う”という表現でしかその強さを形容できないのが悲しいが、筆者としては全盛期のタイキシャトルと姿が被って見えてしまう。
 

1988年5月15日 安田記念 芝1600m 良 東京競馬場

1着:ニッポーテイオー(郷原)
2着:ダイナアクトレス(河内)
3着:ミスターボーイ(蛯沢)

レースタイム:1.34.2
レース上がり4ハロン:47.2
勝ち馬上がり4ハロン:47.2
 
【安田記念】
スタートから1頭だけ違う脚の運びでハナに立つ。スピードの絶対値の差で逃げているだけであり、本来は先行・差しも出来る馬だ。そのまま直線まで自分にペースで走り、ラストの坂を超えてからはさすがに追い込み勢に迫られたものの人気をして注目されながら逃げ切る辺りは地力が1枚も2枚も上手だった。それにしても、映像でも分かるがニッポーテイオーだけ飛んでいるくらい滞空時間が長い。
 

主な代表産駒

 
インターマイウェイ 牡

インターマイウェイ 牡

父馬:ニッポーテイオー
母馬:スイートフォルテ
母父:モガミ
所属:中村均(栗東)
生産:大須賀牧場(青森県)
馬主:松岡留枝

通算成績:36戦7勝(7-4-1-24)
主な勝鞍:函館記念、産経大阪杯など
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ダイタクテイオー 牡

ダイタクテイオー 牡

父馬:ニッポーテイオー
母馬:スタイルリバー
母父:ファラモンド
所属:橋口弘次郎(栗東)
生産:雅牧場(平取町)
馬主:中村和子

通算成績:13戦4勝(4-2-0-7)
主な勝鞍:毎日杯など
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ハルウララ 牝

ハルウララ 牝

父馬:ニッポーテイオー
母馬:ヒロイン
母父:ラッキーソブリン
所属:宗石大(高知)
生産:信田牧場(三石町)
馬主:信田牧場他

通算成績:113戦0勝(0-5-7-101)
主な勝鞍:特になし
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上記2頭には申し訳ないが、何と言ってもハルウララ号だろう。連敗し過ぎて逆に注目を呼び、そのお茶目な名前も相まって日本中で「ハルウララ・ブーム」が巻き起こった事は記憶に新しいのではないか。

当時の社会的風潮にもピタリとハマり、“負け組の星”として全国的に有名となる。そこから派生して、ハルウララ号の単勝馬券を「リストラ防止になる」や「当たらないから自己防止のお守りになる」という理由で買うファンが出現。また、人気の絶頂期には武豊騎手も跨るなどメディアもこぞって取り上げ高知競馬の発展に多大なる貢献をした。

結果、未勝利のまま引退となったが、日本競馬史上で敗退後に「ウイニングラン」を行った唯一の馬ではないだろうか。
 

まとめ

 
前から折々で触れているが、今年は名馬の老衰死が後を絶たない。

ちょうど、馬の平均的寿命と筆者がリアルタイムで見ていた馬のそれがタイミング的に重なっているのだろう。しかし、それでも次々と連鎖する様に亡くなって行くのは辛いものがある。ただ、競走馬人生においては故障や病気で志半ばで命を絶たれるケースがよくある事を考えれば、「老衰死=幸せ」と捉えるべきか。

何はともあれ、ニッポーテイオーのご冥福を心よりお祈り申し上げます。…「マイルの帝王」よ、永遠に。

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