先ずはレース映像から

 

2016年10月02日 スプリンターズS 芝1200m 中山競馬場

1着:レッドファルクス(デムーロ)
2着:ミッキーアイル(松山)
3着:ソルヴェイグ(田辺)

12着:ビッグアーサー(福永)

レースタイム:1.07.6(良)
レース上がり3ハロン:34.2
勝ち馬上がり3ハロン:33.5
 
【ビッグアーサー】
スタートは五分で出たが逃げた前走とは打って変わって抑える競馬。その隙に4番のソルヴェイグに前の進路を取られてしまい、楽にハナへ立ったミッキーアイルから3列目のインコースに閉じ込められてしまう。道中もクビをやや上げるなど行きたがる素振りも見せたが、何とか4コーナ-までには落ち着かせる。そして直線に入り福永騎手も外へ出そうとするが、更に外から進出して来た勝ち馬のレッドファルクスにスペースを閉められてしまった。そこから何とか内の空きそうな所へ持って行こうとするが馬が嫌がったのかバランスを崩して躓いてジ・エンド。直線の短い中山ではこの一瞬のロスが命取りとなってしまうのだ。
 

2016年10月02日 スプリンターズS パトロールビデオ

直線でのビッグアーサーの動きがよく分かる映像だ。

まさに“右往左往”という言葉がしっくり来る。または八方塞がりか。しまいには、最終的に自分で躓いてバランスを崩してしまうというオチ。0.1秒を争うスプリント戦でこの重なるミスは致命的である。これらは完全に騎手の責任に拠る所が大きいだろう。言い訳の余地はない。
 

『申し訳ない』

 
レース後、検量室へと引き上げる福永騎手&ビッグアーサー号

レース後、検量室へと引き上げる福永騎手&ビッグアーサー号

福永騎手のコメント
『最低の騎乗。馬は凄く調子が良かったのに、僕が上手く捌けなかった。申し訳ない事をしてしまった』
via google imghp
 
検量室へ引き上げるなり、第一声が『最低な騎乗』と自らの責任を潔く認めた。記者による取材時も『スムーズなら弾けていただろうが…自分が下手に乗ってしまった』と、各コメントで真摯に対応していた。

しかし、こればかりは1発本番であり取り返しのつかない失敗をしてしまっている。一番の怒りを買っているのは多くの馬券を購入した投票者たちだろう。
 

ファンたちの声

 
あんな最悪騎乗に馬券を買って関われていい記念になったよ。
ぶっ飛んだ銭を次週から回収しないと。
 
こんな強い馬。前走みたいに乗ってるだけで勝てるのに、この福何とか言う騎手、余計なことして馬の良いトコ消すの最高に上手いね。外人勝たすなよ。
 
G1レースで単勝180円の一番人気馬を見せ場すら作れず大敗させた福永が超一流になれない訳がそこにある。
 
福永はトップジョッキーじゃないでしょ。
馬質いいから勝利数あるからそう見えるだけ。
全然自分の腕で勝たせた!ってレースないじゃん。
平均値は高いかもしれないけど、てっぺんは低いよね。
 
福永!干されろ!
 
あの位置じゃ4コーナーで巻かれてしまうのは当たり前やん。
後ろが巻くって来てるんだから、もっと早めに前に出せよ!
乗ってるだけで勝てる馬をなんてことしてくれちゃってるのよ。
まったく。。。
 
控えるにしても限度がある。
イメージは2,3番手のインでしょ、鞍上の位置取りの消極さがもろに出たレースです。
 
以上、ネット上では多くの辛辣なる言葉が福永騎手へ投げかけられている。つまり、それだけの人たちが何かしらの形でビッグアーサー絡みの馬券を購入していたのだろう。

元々、GⅠでは消極的な騎乗が見られる事も多く、戦前から1枠に入った時点で不安視される声も多かった。前走の様にハナを主張すれば問題なかったのだが、今回は調教師から“逃げるな”という指示があったそうで止むなく抑えたと見られる。
 

『逃げるな』の指示が出ていた!?

 
ビッグアーサーを管理する藤岡健一調教師

ビッグアーサーを管理する藤岡健一調教師

藤岡調教師のコメント
『何も出来なかったね。道中も最後も躓いているし、怪我がなくて良かった。競馬だから仕方がないのだろうけど、不完全燃焼。悔いは残るよ』
via google imghp
 
実は、このレースの展開には藤岡調教師の戦前のコメントが尾を引く形で影響しているのだ。

前走のセントウルSでは逃げて勝った福永騎手に対して、後々の取材で『逃げてほしくなかった』と暗に否定する様なコメントを残しているし、先週中の取材では『速い逃げ馬が2頭いるので、ビッグアーサーの逃げは無いでしょう』と言い切っていたりもする。

つまり、余程前走の内容が気に入っていなかったのか遠回しに逃げる事はNGだという主張を福永騎手に飛ばしていたのだ。実際、レース直前でもその通りに指示があった様だ。1枠1番で逃げないとなると、あれだけの先行馬がいるレースでは素人の我々でも詰まるだろうなという予測が容易に立てられるのであるが…。
 

まとめ

 
勿論、スムーズなレースをしていたとしても勝てていたかどうかは分からない。しかし、この結果は正直な所、セントウルS以降の陣営の動きや周囲の声などを聞いている限りでは大いに予想出来たと思われる。

それもその筈で、あの巨漢でフットワークも決して小さくない馬が内枠スタートから馬群に包まれたら殆どのケースで出るに出られない筈。ましてや、全騎手が必死で勝負しに来るGⅠともなるとスペースなんて無いに等しいと考えておくべきだったろう。後付けにはなるが、筆者は自信を持ってビッグアーサーを消した馬券で勝負していた(的中はしていないが…)。

つまりは、投票する以上は自己責任であり、福永騎手や関係者に八つ当たりする方が甚だおかしいのである。馬券とは、その時その時の一回きりの予想ではなく、前走から血統背景や天候、馬場状況に人間関係などありとあらゆる導線を辿って行き、ひとつの連続ドラマとして自分なりのストーリーを作って購入するものである。

つまり、今回の“ビッグアーサーが飛ぶ”という物語はとても簡単に構成出来たお話だったという訳だ。

関連記事

関連タグ

著者