マーベラスサンデー

 
マーベラスサンデー 牡

マーベラスサンデー 牡

父馬:サンデーサイレンス
母馬:モミジダンサー
母父:ヴァイスリーガル
所属:大沢真厩舎(栗東)
生産:早田牧場新冠支場(新冠町)
馬主:笹原貞生

通算成績:15勝10勝(10-2-1-2)
主な勝鞍:宝塚記念、産経大阪杯など
via google imghp
 
マーベラスサンデーは、誰からも親しまれた真面目な名馬だった。

生涯で二度の故障に見舞われるも、その度に不屈の精神で立ち上がりカムバックした偉大な競走馬。サンデーサイレンスの初年度産駒として、「遅れて来た大物」と評され一度目の故障明けから怒涛の6連勝を飾り一気にスターダムの道へと駆け上がる。

その後、マヤノトップガン&サクラローレルの3強による壮絶な叩き合いで伝説と化した天皇賞春や、有馬記念での2度の2着など幾多の名勝負を繰り広げ、自身も1997年に宝塚記念で初のGⅠ勝利を飾っている。
 

1997年4月27日 天皇賞春  芝3200m

1着:マヤノトップガン(田原)
2着:サクラローレル(横山典)
3着:マーベラスサンデー(武豊)

20年近く経った今でも、天皇賞春のベストレースとして数え上げられる伝説の1戦。

直線の入り口で3強の内の2頭(サクラローレルとマーベラスサンデー)が先に抜け出し叩き合いをしている中、大外からもう1強のマヤノトップガンが異次元の脚で抜き去った衝撃の映像。余りの豪脚に、マヤノトップガンが画面の外からいきなり現れる瞬間をご覧頂きたい。
 
全1レースで手綱を取ったのは名手・武豊。

その武豊騎手がマーベラスサンデーに関して、以下の様なコメントを残しているのが印象的だ。

「もしマーベラスサンデーがクラシック前に故障していなかったら、僕のダービー初制覇はスペシャルウィークではなく彼だったと思います」

確かに、常に脚元に不安を抱えながら15戦12連対という安定した成績は尋常なものではない。そういう点から見ても、マーベラスサンデーの能力が如何に高かったかが伺い知れる。
 

代表産駒

 
シルクフェイマス 牡

シルクフェイマス 牡

父馬:マーベラスサンデー
母馬:セイントセーラ
母父:Caerleon
所属:鮫島一歩厩舎(栗東)
生産:早田牧場新冠支場(新冠町)
馬主:シルクホースクラブ

通算成績:43勝9勝(9-4-6-24)
主な勝鞍:日経新春杯、京都記念など
via google imghp
 
ネヴァブション 牡

ネヴァブション 牡

父馬:マーベラスサンデー
母馬:パールネックレース
母父:Mill Reef
所属:伊藤正徳厩舎(美浦)
生産:早田牧場新冠支場(新冠町)
馬主:廣崎利洋

通算成績:54勝8勝(8-1-6-39)
主な勝鞍:日経賞、AJCCなど
via google imghp
 

キンググローリアス

 
キンググローリアス 牡

キンググローリアス 牡

父馬:Naevus
母馬:Glorious Natalie
母父:Reflected Glory
所属:Jerry Hollendofer(米)
生産:不明
馬主:不明

通算成績:9勝8勝(8-1-0-0)
主な勝鞍:ハリウッドF、ハスケル招待HCなど
 
現役時代はサンデーサイレンスやイージーゴアーと同期。

2歳のデビュー戦でいきなりレコードタイムの圧勝劇を飾るとその後5連勝。一度敗戦を挟んで3連勝と、時には20馬身以上の差で勝つなど圧倒的なポテンシャルを秘めた馬だった。

その後、引退してからは種牡馬として日本で繁用され個性的な競走馬を輩出し、多くの競馬ファンを沸かせた。
 

代表産駒

 
ワンダースピード 牡

ワンダースピード 牡

父馬:キンググローリアス
母馬:ワンダーヘリテージ
母父:Pleasant Tap
所属:羽月友彦厩舎(栗東)
生産:フクダファーム(三石町)
馬主:山本信行

通算成績:46勝12勝(12-7-3-24)
主な勝鞍:平安S、東海S、アンタレスSなど
via google imghp
 
ナムラコクオー 牡

ナムラコクオー 牡

父馬:キンググローリアス
母馬:ケイジョイナー
母父:サドンソー
所属:野村彰彦厩舎(栗東)
生産:伊藤真継(門別町)
馬主:奈村重信

通算成績:47勝27勝(27-7-2-11)※地方成績含む
主な勝鞍:ラジオたんぱ杯3歳S、シンザン記念、NHK杯など
via google imghp
 

まとめ

 
今年に入り数多くの名馬がこの世を去って行っているが、この2頭の共通点は「老衰」という点。

他の馬は故障や病気から止む無くの処置などで命を落としているのに対し、両馬は人生の寿命を全うして亡くなっている。完全な私事だが、筆者がリアルタイムで応援していた馬の老衰による訃報を聞いて「あー、もうそれだけ競馬を見続けているんだなぁ…」と感慨深くなってしまった。

例えが極端で恐縮だが、昨年に高倉健さんと菅原文太さんが相次いでお亡くなりになられた時、少し上の世代の方々が抱いた感覚に近いものがあると思う。

とにかく、2頭には以後の競馬を遠くから見守りながら、天国でゆっくりと第二の余生を過ごしてもらいたいと思います。マーベラスサンデー&キンググローリアス、安らかにお眠り下さい。

関連記事

関連タグ

著者