独自予想
◎シュヴァルグラン(牡4歳、栗東・友道康夫厩舎)
半姉妹にヴィルシーナ、ヴィブロスとG1馬がいる血統で、4歳で迎えた今年は日経新春杯2着→阪神大賞典1着→天皇賞(春)3着とようやく軌道に乗ってきた。前走の宝塚記念では有力候補の一頭として期待されたが、結果は勝ち馬マリアライトに1秒4も離され9着と期待を裏切る結果となった。ただ、直線で前が壁になり追い出しのタイミングが遅れたうえに前走から一気の距離短縮、タフな馬場コンディションなどが影響した印象で、単なる力負けと考えるのは早い気がする。今回は初の芝2500m戦になるが、芝2400mで3勝しており、100mの距離延長は全く問題ない。あとは斤量58kgをこなせるかどうかだろう。
◯ヴォルシェーブ(牡5歳、栗東・友道康夫厩舎)
脚部不安で1年4ヶ月もの長期休養を余儀なくされていたが、今年7月に戦列復帰を果たすと、1600万以下・マレーシアC2着→1600万以下・日本海S1着とブランクを感じさせないパフォーマンスを見せている。特に前走の日本海Sでは、上がり最速33秒4の末脚で差し切っており、もともと長くいい脚を使う本馬にとって得意ではない展開で勝てたことは大きな収穫と言える。東京芝コースは2勝2着1回連対率100%と相性が良く、滞在能力の高さはここでも引けを取らない。脚元の弱さから使い詰めができないタイプだけに一戦必勝で重賞初タイトルを手にしたいところだ。
▲アルバート(牡5歳、美浦・堀宣行厩舎)
4歳時の昨年に500万以下から4連勝でステイヤーSを制して重賞ウイナーの仲間入りを果たした。今年は日経賞で勝ち馬ゴールドアクターから0.5秒差の4着、天皇賞(春)では勝ち馬キタサンブラックから0.5秒差の6着と一線級相手に差のないレースをしている。広くて直線の長い東京芝コースでは過去8戦して3勝3着2回の好成績を残しており、スタミナが大きく問われるこの舞台は本場の能力を最大限に生かせるはず。今回、約半年ぶりの実戦になるが、調整に狂いはなくここでも上位争いは濃厚だ。
出馬表&レーティング&予想オッズ
上位はフェイムゲーム、アルバート、ワンアンドオンリー、シュヴァルグランだが、斤量が58キロ中心でさすがに信用しきるのは難しい印象。ただ相手も弱いので背負ってもこの相手ならの上位だろう。
馬番 | 出走馬 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 評価 | 本印 | 大川 | 田中 | 小野寺 | 予想オッズ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | モンドインテロ | 牡4 | 56.5 | C.ルメール | 104.0 | △ | × | △ | ◯ | 5.3 |
2 | トレジャーマップ | 牡5 | 51.0 | 吉田豊 | 90.0 | - | ☆ | × | - | 56.4 |
3 | ワンアンドオンリー | 牡5 | 58.0 | 柴山雄一 | 109.4 | ★ | × | - | - | 17.8 |
4 | ショウナンバッハ | 牡5 | 54.0 | 松岡正海 | 103.5 | - | × | ☆ | - | 85.5 |
5 | アルバート | 牡5 | 57.0 | 戸崎圭太 | 109.4 | ▲ | ◯ | ▲ | - | 4.7 |
6 | クリールカイザー | 牡7 | 57.0 | 田辺裕信 | 105.0 | △ | △ | △ | △ | 24.5 |
7 | コスモロビン | 牡8 | 53.0 | 嘉藤貴行 | 99.4 | - | - | - | - | 354.7 |
8 | フェイムゲーム | セ6 | 58.0 | 北村宏司 | 110.1 | △ | ▲ | ▲ | - | 9.2 |
9 | マイネルメダリスト | 牡8 | 54.0 | 柴田大知 | 101.5 | - | - | - | ☆ | 204.5 |
10 | プレストウィック | 牡5 | 54.0 | 石川裕紀人 | 90.0 | - | - | - | - | 135.4 |
11 | シュヴァルグラン | 牡4 | 58.0 | 福永祐一 | 108.2 | ◎ | ◎ | ◎ | △ | 2.7 |
12 | レコンダイト | 牡6 | 55.0 | 蛯名正義 | 103.7 | × | × | × | ▲ | 29.8 |
13 | ヴォルシェーブ | 牡5 | 55.0 | M.デムーロ | 103.0 | ◯ | × | ◯ | ◎ | 4.3 |
14 | フェスティヴイェル | 牡5 | 54.0 | 田中勝春 | 90.0 | - | - | - | - | 247.3 |
15 | ムスカテール | 牡8 | 57.0 | A.シュタルケ | 104.4 | - | × | - | - | 110.4 |
編集部内の見解
本命はシュヴァルグラン、自分のPOG馬だし斤量辛いけど応援込み。相手はアルバート。実績馬の中では唯一57kgで少し楽だし長距離なので久々もあんまり影響ないと判断。フェイムゲームは安定感ないがさすがにこの相手なら斤量これでもいけると判断。クリールカイザーは直近復調傾向にあるのでここ。低斤量馬はまだ信用出来る馬がいなかったので斤量重い馬中心に印をつけた。(大川)
同レースの性質を見ても今後GⅠで勝負するだけの力を持った馬が好走しているだけに、このメンバーでは◎シュヴァルグランが妥当。休み明けの58kgとやや不利な部分もあるが、それを凌駕するだけの能力を持っている。◯は同オーナー所有のヴォルシェーブ。これも安定感があり、行く行くは重賞級にまで成長を見込む。▲には勝ち切れる実力馬という事でアルバートとハーツクライの2頭。後は復調気配のクリールカイザーと勢いの良いモンドインテロを△にし、3着には荒れると見て手広く印を打った。(田中)
◎ヴォルシェーブは長期休養があり5歳でもまだ15戦とフレッシュ。先行集団でレースができるのも強みで、鞍上にM.デムーロを確保できたのはかなり大きい。脚元の関係で使い詰めができないためここをメイチにしてくる可能性は高く、他の有力馬が休み明けなら十分にチャンスはある。◯モンドインテロはOP特別を2勝しており、何より唯一のディープインパクト産駒。鞍上は引き続きC.ルメールと期待は大きい。▲レコンダイトは今回が休み明け2戦目。同舞台の目黒記念で2着→4着と実績があるので侮れない。シュヴァルグランは休み明けと斤量58kgを軽視して△まで。あとは先行馬からクリールカイザーを選択。(小野寺)
母:ハルーワスウィート
母の父:Machiavellian