騎手格付け
① ミルコ・デムーロ RT 93.3
やはり断トツのトップはデムーロ騎手。2017年も日曜のメインレースを6週連続で勝利するなど、大舞台にめっぽう強い一流の中の一流だ。特にGⅠともなると、驚異的な勝負強さを発揮し人気の有無に関係なく馬券圏内に持って来るイメージが強い。特に2~3着を拾いに行くよりも勝ち切る競馬を仕掛けるタイプで、馬単や3連単なら1着の頭固定で大きい配当を狙うにはうってつけの騎手だろう。そうでなくとも、馬券に必ず入れておかないと後で後悔するケースが多くなる筈で、基本的にはデムーロ騎乗の馬は是が非でも押さえておきたい。
② 武豊 RT 91.7
今でこそ外国人騎手や若手の台頭に押し負けている感のある武豊騎手だが、ことGⅠクラスのレースになるとこれまでの経験値を活かした巧みな騎乗でまだまだ存在感を示している。特に近年はキタサンブラックをパートナーにして大舞台で大暴れし、それに付随して各世代の有力馬も集まり出している印象。今後は更に盛り返しを見せ、全盛期とまでは行かずともそれに近い活躍が出来るのではないだろうか。いつになっても武豊=レジェンドという認識は変わらない。
③ クリストフ・ルメール RT 91.0
全体の中で最も安定感のある騎手と言えばルメールだろう。2016年の3着内率は何と5割超えを記録しており、馬券の軸とするには間違いなく最適任者。但し、レーティングで3位に甘んじている理由として、舞台が大きくなればなる程取りこぼしが大きくなるタイプという一面も持つ。圧倒的1番人気に乗った時ほど信用が置きづらいものの、それでも3着内に持って来るケースが多い為、馬券としては押さえざるを得ない。日本人で言えば福永祐一騎手と類似している。その辺のキャラクターを把握しながら展望に反映して行きたい。
④ 岩田康誠 RT 87.7
一昔前ならぶっちぎりの1位だったに違いない岩田騎手。外国人の台頭や、私的な問題もあり今は若干以前の活躍から鳴りを潜めているが、2017年に入ってまた徐々に復活の兆しを見せている。地方出身ならではのダイナミックな追いと勝負所での思い切った判断はやはり魅力的。中央のスマートに乗る騎手と比べると一か八か要素は強くなるが、ハマった時はとんでもないパフォーマンスを引き出す事が多い。特に直線でインを突く乗り方が想定される場合はヒモに必ず押さえておこう。
⑤ 横山典弘 RT 83.7
リーディング自体、他の騎手に比べるとかなり下位に位置する横山典弘騎手。しかし、そのトリッキーな騎乗と職人肌の感覚で、時に我々の予想を超える能力を引き出す事がある。これまで数々の名馬に乗って来た経験値と本人の天才的な判断から、GⅠクラスの舞台で勇躍するシーンを何度も目の当たりにして来た人も多いのではないだろうか。人気の有無に関わらず怖い1頭に乗るケースでスタートから逃げ出しそうな時は要注意。ひと頃は“横山典弘の2着付け”という買い方もあった程だ。
⑥ 福永祐一 RT 81.0
日本人で現在最もリーディングに近い騎手が福永祐一騎手。馬質だけで見ればデムーロやルメール騎手とほぼ同レベルの騎乗をしているものの、レーティングが低いのはやはり大舞台での活躍が乏しい点か。勿論、他の騎手より活躍はしているので何とも表現しづらいが、ひと言で表すのならば“勝負弱い”。これは勝つだろうという人気馬でも無難に乗っての2、3着が多く、その時に上手く乗られた馬に足元をすくわれるパターンが頻出する。逆を言えば、理解不能な騎乗は滅多にしないのでそこそこの競馬を見せてくれる安心感もあるにはある。人気薄の際には注意が必要。
⑦ 川田将雅 RT 79.0
常に安定した馬質と地方騎手に負けない追いで馬を上位に持って来る川田将雅騎手。こと、平地に限ればルメール騎手並の数値を残すシーズンもあり信用度は高い。GⅡ~Ⅲ戦においてもその騎乗に磨きがかかってよく穴馬券を演出する事が多い反面、GⅠになるとイマイチ実績が物足りないという側面が見え隠れする。イメージ的に大レースをばりばり勝っている印象を受けるが、その多くは代打騎乗によるもの。意外に一から馬を育て上げて勝ち上がって行くというケースは少なく、そういうキャラクターで覚えておくのも良いかもしれない。
⑧ 池添謙一 RT 77.7
史上最強の3冠馬オルフェーヴルを始め、ドリームジャーニーやスイープトウショウ、デュランダルなどと言った個性的な馬に乗って大レースを勝ちまくった池添謙一騎手。タイプ的には横山典弘騎手と非常に似ていて、普段平地などでは余り活躍しないがこと大舞台になればその勝負強さを遺憾なく発揮する。元々の腕は超一流で、肝がすわった性格から勝ちに行く競馬をする事も多くGⅠではかなり警戒したい騎手の1人だ。個人的な印象だが牝馬の扱いが非常に上手い。
⑨ 四位洋文 RT 77.3
ウオッカ、ディープスカイで日本ダービーを連覇するなど大舞台で巧みな騎乗をする四位洋文騎手。冷静は状況判断と柔らかい馬への当たりで常に馬のパフォーマンスを引き出す技術はさすがのひと言だ。年齢的にも昨今は騎乗数も減らしているが、それでも未だに重賞クラスのレースでは気が付けば上位争いに顔を出しているシーンをよく目にする。余程の人気薄でない限りはしっかりと結果を出すので信用度はレーティング以上に高い印象だ。
⑩ 浜中俊 RT 76.7
デビュー3年目にしてGⅠ優勝、24歳の若さでリーディングジョッキーに輝くなど、若手No.1の実力を誇る浜中俊騎手。重賞でも思い切った騎乗で人気薄の馬を勝利に導くなど、その技術は確かなものがある。その反面、まだ若さ故の強引さも目立ち、時に大舞台で斜行などの荒い騎乗が批判の対象となる事もしばしば。そこを上手く修正して行ければ、今後日本を背負う騎手へと成長するに違いない。何より顔立ちがイケメンで女性ファンからの支持は圧倒的。
⑩ 蛯名正義 RT 76.7
武豊騎手とは同期にあたり、一時期は“西の武、東の蛯名”という表現で関東リーディングを引っ張って来た蛯名正義騎手。エルコンドルパサーとナカヤマフェスタで凱旋門賞2着に2度入るなど、その経験値は他の追随を許さない。年齢もあり近々は騎乗馬の集まりが減少しているものの、やはりGⅠレースではあっと驚く様な騎乗で有力馬などを撃破するシーンも多く、まだまだその腕は健在だ。特に人気薄で勝ち切る技術には定評がある。
番外 田辺裕信 RT 75.3
近年で最も勢いのある若手と言えば田辺裕信騎手。フェブラリーSで最低人気コパノリッキーを、安田記念でロゴタイプを逃げ切り勝ちさせるなど大胆な騎乗で大万馬券をもたらす勝負師だ。2017年に入りリーディング争いをするなど、その技術が認められようやく有力馬に乗る機会も大きくなってきており、近い将来日本のトップに立つ事が来るであろう有力株の1人。田辺の名前だけは馬柱で常にチェックしておいて損はない。10位以外の番外編としてピックアップ。
まとめ
以上、重賞における騎手レーティングのまとめでした。
これらはあくまで当サイト記者陣の個人的なイメージも混じえての格付けとなっており、その他公式の順位とは異なった結果となっております。あくまでそちらをご理解の上で、今後の馬券展望の参考して頂きたいと思います。
今回は10位までのランキングをご覧頂きましたが、次回はそれ以外の渋い玄人騎手なども特集してお送りする予定ですのでどうぞ楽しみにお待ち下さい。
これらはあくまで当サイト記者陣の個人的なイメージも混じえての格付けとなっており、その他公式の順位とは異なった結果となっております。あくまでそちらをご理解の上で、今後の馬券展望の参考して頂きたいと思います。
今回は10位までのランキングをご覧頂きましたが、次回はそれ以外の渋い玄人騎手なども特集してお送りする予定ですのでどうぞ楽しみにお待ち下さい。
身長体重:158cm/52kg
血液星座:A型/やぎ座
初免許年:1994年(イタリア)
出身所属:ローマ/栗東
所属厩舎:フリー