基本的にはどの騎手でも障害レースと平地レースの両方の騎手免許を取得できるが、多くの騎手は障害レースの免許を取得しても怪我のリスクが高いことや、平地レースとは違った騎乗技術が求められるため、障害レースの免許を返上して平地レース一筋で活動している。またその逆もあり、障害レースを主戦場としている騎手は平地レースで騎乗することはほぼないのが現状だ。
熊沢騎手のように障害レースと平地レースにコンスタントに騎乗して結果を出しているのは現役では高田潤騎手と森一馬騎手くらいしかいない。
それほど熊沢重文という男は非常にタフで偉大な騎手なのだ。
熊沢騎手のように障害レースと平地レースにコンスタントに騎乗して結果を出しているのは現役では高田潤騎手と森一馬騎手くらいしかいない。
それほど熊沢重文という男は非常にタフで偉大な騎手なのだ。
1988年優駿牝馬(オークス) 1着:コスモドリーム
3年目の1988年に代打騎乗で巡ってきたG1オークスの舞台で、10番人気のコスモドリームで制覇。このレースで20歳3ヶ月での最年少G1勝利という記録を打ち立てているが、同じ年の1988年年に菊花賞でスーパークリークの武豊騎手が19歳7ヶ月で制して記録をすぐに塗り替えられてしまった。
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1991年 有馬記念 1着:ダイユウサク
14番人気(単勝オッズ137.9倍)のダイユウサクで挑んだ有馬記念で、単勝オッズ1.7倍の圧倒的人気の武豊騎手騎乗のメジロマックイーンをレースレコード叩き出し破る大波乱を演出。
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2005年 阪神ジュベナイルフィリーズ 1着:テイエムプリキュア
8番人気のテイエムプリキュアで挑んだ阪神ジュベナイルフィリーズは馬場の真ん中から豪快に差し切り優勝。ダイユウサクで制した有馬記念以来14年ぶりのG1制覇になった。
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2012年 中山大障害 1着:マーベラスカイザー
有馬記念と並ぶ年末のビッグレース・中山大障害を2012年に悲願の初制覇。騎手を志したときから「勝ちたいレースは日本ダービーと中山大障害」と公言しており、ようやく夢を一つ叶えた。過去に有馬記念と中山大障害を制したのは伊藤竹男、加賀武見、熊沢重文の3人のみで、1999年に障害レースがグレード化してからは熊沢重文ただ一人だけという大記録だ。
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これからも大注目
平地レースでさえも常に危険が伴っているのにも関わらず、さらに大きな危険が伴う障害レースにも騎乗して素晴らしい成績を残していることは騎手の鏡であるし、競馬ファンとしてはとても尊敬する。
現在48歳と年齢的にも現役を続けられるのは少ないかもしれないが、体が動く限りもっと多くのファンを魅了してほしいと思う。
現在48歳と年齢的にも現役を続けられるのは少ないかもしれないが、体が動く限りもっと多くのファンを魅了してほしいと思う。
1986年にJRAの騎手免許を取得、同期には現役騎手横山典弘や元騎手で現役調教師の松永幹夫がいる。
騎手の中では珍しく障害レースと平地レースの両方に騎乗することで有名で、過去には最多勝利障害騎手を4度獲得、2015年には史上初の平地・障害200勝を達成している。