想定1番人気のサトノダイヤモンド

 
サトノダイヤモンド 牡3歳

サトノダイヤモンド 牡3歳

父馬:ディープインパクト
母馬:マルペンサ
母父:Orpen
所属:池江泰寿厩舎(栗東)
生産:ノーザンファーム(安平町)
馬主:里見治

通算成績:6戦4勝(4-1-1-0)
主な勝鞍:きさらぎ賞、神戸新聞杯など
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今年の3歳クラシック3強に挙げられているサトノダイヤモンド。

春は皐月賞3着&日本ダービー2着とその評価に違わぬ活躍を見せ、先日の復帰初戦の神戸新聞杯でも圧勝の内容で菊花賞へと駒を進めて来た。マカヒキは凱旋門賞へ挑戦したが、3強のもう1頭ディーマジェスティもセントライト記念を勝利しこの2頭で人気を分け合う形となる。馬自身のスター性に加え関西馬という点からも、当日はサトノダイヤモンドが1番人気に支持されるものと予想されるが…
 

池江調教師の不穏なコメント

 
サトノダイヤモンド号について語る池江泰寿師

サトノダイヤモンド号について語る池江泰寿師

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東スポWebの記事では、記者の『淀の3000mという舞台設定については??』という質問に対して以下のように答えている。
 
問題はそこでしょうね。やってみないと分からないが、距離はベストじゃない。2400メートルでも少し長いかもしれないくらいで、ベストは2000メートル前後では。
 
…いや、じゃあ他のレース使えよw

恐らくオーナーの意向も汲み取った上でのレース選択をしているのだろうから、本心は天皇賞秋など他のローテーションを希望していたのかもしれない。それでも、断トツの支持を集める有力馬だけに、戦前から負けた時の言い訳に使えそうなコメントを残すというのもどうなのだろうか。

正直、母方のラインは短距離で活躍して来た系統だけに血統構成から鑑みても決してステイヤータイプではない。体型を見てもどちらかと言えばマイル~2000m前後の距離に適正のある馬体をしている事も分かる。
 
デビュー前のサトノダイヤモンド

デビュー前のサトノダイヤモンド

胴がやや詰まったフォルムで一見マイラー体型にも見えなくはない。しかし、筋肉自体は柔らかい丸みのある肉付きをしており、それが動きの可動範囲を大きくさせある程度の距離対応を可能にしていると思われる。
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―以前、菊花賞は厩舎の技術力が問われる一戦と話していた

池江:それは毎年そうですね。あのディープインパクトも、親父(池江泰郎元調教師)の厩舎じゃなかったら単なるマイラーで終わっていたかもしれない。

―最後にサトノダイヤモンドのセールスポイントと、ラスト1冠への意気込みを

池江:どこかが突出しているというよりも欠点の少ないタイプ。春は悔しい競馬が続いたので今回は何とかしたい。
 
その他、『菊花賞は厩舎の技術力も問われる1戦』と話している。

確かに、近年の長距離は極度なスローペースが多く道中の進め方次第では距離が若干長いと思っていた馬でも好走するケースも少なくない。そういう意味では、普段の調教過程における折り合いや走り方の矯正などが関係する部分もあるだろう。しかし、各馬のポテンシャルを超越する程に影響する事はなく、やはり最終的には各馬の潜在的なスタミナが大きく着順に反映されるものと思われる。
 

ディープインパクト産駒の長距離実績

 
ディープインパクト産駒はこれまで、3000m以上のGⅠレースを勝利していない。更に引いて言えば、春のクラシックを除く2000m以上のGⅠレース勝利は2014年の天皇賞秋を制したスピルバーグの1頭だけなのだ。上記のディープインパクトが“本質的にはマイラーだった”という池江師の発言も頷けるものがある。

こうしてみると、やはりサトノダイヤモンドには3000mは長いかもしれないという懸念材料はその不安を大きくする要素しか見当たらない。しかし、昨年のリアルスティールがキタサンブラックに対して僅差の2着に入線している様に全く戦えない訳でもない。サトノダイヤモンドにも最後の1冠を制するチャンスはかろうじて残っているのだ。
 

まとめ

 
今週末に迫った菊花賞を制するのは一体どの馬なのか。その栄冠はサトノダイヤモンドの手中に収まるのだろうか。

陣営がその人気とは裏腹な弱気を露呈しているのがやや気になる所ではあるが、まぁ本当に思っている事を包み隠さず話しているのだろう。それでも、他馬との能力差を考慮してサトノダイヤモンド優勢は変わらないと見ている。出し入れの激しい乱ペースになるなど本質的なスタミナが問われるレース展開となった時は危険性が高まるが、それ以外のファクターは全てクリアしている優等生だ。余程の事が無い限りは格好を付けてくれる筈。

個人的には、巷で噂されている“サトノの呪い”はこのサトノダイヤモンドが解き放ってくれるものと強く信じている。只々、男前な同馬の見た目に惚れているだけではあるがw

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