恭兵君の名を受け継いだキョウヘイ

 
キョウヘイ 牡3歳

キョウヘイ 牡3歳

父馬:リーチザクラウン
母馬:ショウナンアネーロ
母父:ダンスインザダーク
所属:宮本博厩舎(栗東)
生産:本桐牧場(新ひだか町)
馬主:瀬谷隆雄
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キョウヘイの名前は、オーナー瀬谷隆雄氏の知人である横山真弓さんの息子さんに由来する。しかし、恭兵と名付けられたその本人はもうこの世にはいないのだ。

大の競馬好きだった恭兵君は毎週末、競馬を楽しみにしながらガンとの闘病生活を送っていた。その彼が亡くなる前に最後に訪れたのが2005年のシンザン記念だったそうだ。同年の10月、遂に帰らぬ人となったが、彼のひつぎにはその年の3冠馬ディープインパクトの菊花賞の馬券が入れられた。

それらの事を真弓さんのブログで知った瀬谷オーナーが、『自分の名前に“キョウヘイ”と名付けて良いですか??』と自ら申し出たのだとか。それ以来、昨年夏に中京競馬場でデビューした時から、キョウヘイがレースへ出走する度に競馬場へ駆けつけ我が子を見守る様に応援して来た真弓さん。
 

表彰式では真弓さんが登壇

 
シンザン記念での口取り式で記念撮影をする関係者

シンザン記念での口取り式で記念撮影をする関係者

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『恭兵は大の競馬好きで、最後に競馬場に来たのがシンザン記念でした。こんな事があるなんて夢のようです』

 
瀬谷オーナーに代わって表彰台に登壇した真弓さんは、『本当に今日は嬉しい』と優勝トロフィーを強く胸に抱き締めた。

結果的にキョウヘイにとって得意の重馬場となったのだが、予報よりも遥かに多い雨量だったのだから目に見えない何かが働いたとしか思えないのである。それは、キョウヘイがシンザン記念に出走した事で流した恭兵君の天国からの嬉し涙かもしれない。
 

粋な計らいの瀬谷オーナー

 
瀬谷隆雄オーナー

瀬谷隆雄オーナー

株式会社キッズワールド取締役会長。

【主な現役所有馬】
・キョウヘイ
・チュラカーギー
・キッズライトオン他
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前述にもあるが、横山真弓さんのブログを見て感銘を受けた瀬谷オーナーが自分の馬にその恭兵君の名前を付けようとしたと言う時点で懐が広い。感動はしたとしても、なかなかそういう発想にはならないのではないだろうか。

瀬谷氏が営む株式会社キッズワールドは、主に海外ツアーを取り扱っており「利用者の“やってみたい”を現実に」をコンセプトとする注文主体の旅行代理店だ。既に組まれた通常のパッケージツアーとは異なり、旅行する人が自由に行程を決められる「オーダーメイドの旅」に力を入れ人気を博している。当企画は多くの人々がリピーターになっているとの事。

これは瀬谷オーナーの意向によるものだろうが、毎年「北海道牧場巡りツアー」なるものを企画している様で、社台グループの牧場やレックススタッド、ビッグレッドファームなども訪れる事が出来る他、馬主としての人脈も活かし大物騎手によるトークショーイベントも開催するなど、実に面白そうな競馬関連の旅行も出来るのが頼もしい。興味がある人は是非とも利用して頂きたい。
 

まとめ

 
…だから競馬はやめられないのだ。

たった1頭の馬名だけでも、これだけのストーリーがありその先に繋がるドラマがある。知らなければ只の人名っぽい名前だなと言う認識で終わりかもしれないが、その過程を聞くだけで一気に心が惹かれるし何より一気にファンとなってしまった。

キョウヘイはこの後一旦休養に入り、春はNHKマイルCを最大目標にローテーションを組まれる予定だ。恭兵君の想いを背中に乗せ府中の舞台で大活躍するキョウヘイの姿を期待しながら、次回の出走を楽しみに待ちたいと思う。

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