ナホブーム確定の予感

 
古川菜穂

古川菜穂

騎手課程36期で唯一の女性騎手候補生。

JRA史上8人目の女性騎手誕生へ夢の第一歩を踏み出した。
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ー藤田菜七子騎手が活躍しているのを見て“女性でも騎手になれるんだ”ー

そう思った彼女は既に入学していた高校を中退し、一念発起で騎手学校を受験。応募総数130人から8人と言う狭き門を潜り抜け、一度は諦めた自らの夢をもう一度切り開く道を選んだ。

そもそも騎手を憧れたキッカケは、2012年の天皇賞秋だった。M.デムーロがエイシンフラッシュに跨り漆黒の馬体を躍動させ1着でゴールした姿に感銘を受けたそうだ。入学式での記者陣の取材に対しても『一番勝ちたいレースは秋天です』と、はっきりそう答えたそうだ。中学・高校では陸上の中距離選手だったそうで、当時からその運動神経は群を抜いていたのだとか。

今回入学した中には、14年のジョッキーズベイビー優勝者で父に角田晃一調教師を持つ角田大和君など競馬界のサラブレッドがいる中、彼女はそこで存在感を見せつつ頭角を表して来るに違いない。見ての通り容姿も端麗で、2020年デビュー時には更に大人っぽくなった出で立ちで“ナホブーム”が訪れる事は確定だろう。
 

騎手ってカッコイイと思った

 

2012年天皇賞秋の動画

1着:エイシンフラッシュ 牡5 58 (M.デムーロ) 5番人気
2着:フェノーメノ 牡3 56 (蛯名正義) 1番人気
3着:ルーラーシップ 牡5 58 (I.メンディザバル) 2番人気
 

【名シーン】M・デムーロが天皇皇后両陛下に最敬礼

 
前述にもあるが、古川菜穂さんが騎手を目指す志も持つキッカケとなったのがこの2012年天皇賞秋。勝ち馬のエイシンフラッシュは2010年のダービー馬でその実力は折り紙付きだが、それ以上に黒鹿毛の馬体が綺麗に映えるグッドルッキングホースでもあった。実際、パドックやレースで生のエイシンフラッシュを見たファンは一発で虜になった人が多かったとも言われている。

そこへ更に輪をかけて印象的だったのが、ウイニングラン時のデムーロ騎手の演出だろう。当時、レース観覧に来ていた天皇陛下と皇后に対して、デムーロは馬上を降り芝生に膝をついて敬礼したのである。その時の競馬場内はどよめきと拍手が起こり、一気にこの二人が主役以上の尊い存在となったのだ。今見てもこれらの動画は鳥肌モノである。

女性でまだ子供だった彼女がこの映像を見て感化されたと言う事自体が素晴らしい事であり、競馬に対してと言うよりは人間性含めての高いセンスを伺いしれるのではないだろうか。無事にデビューし騎手として活躍してくれれば、藤田菜七子騎手以上に競馬人気向上の架け橋になってくれると期待している。
 

同期のライバルに角田大和君

 
角田大和君と父の角田晃一調教師

角田大和君と父の角田晃一調教師

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2014年ジョッキーズベイビー優勝時の角田大和君

2014年ジョッキーズベイビー優勝時の角田大和君

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しかし、今期の最注目は何と言っても角田大和君だろう。元騎手でGⅠを10勝した角田晃一氏を父に持ち、騎手学校入学前の登竜門的存在であるジョッキーズベイビーで優勝した経歴を持つ超サラブレッドなのだ。幼少の頃から馬に触れる機会も多く、それこそヤネなどの人脈は既に幅広く持っているアドバンテージすら備えている。勿論、ライバルの前に切磋琢磨する友でもあるので、男女の垣根を超えて是非とも一緒に卒業へ向けて刺激し合う仲になって欲しい。
 

まとめ

 
以上、騎手学校へ入学した女性騎手候補生の古川菜穂さんまとめでした。

藤田菜七子騎手がデビューして以後、女性からも何かと注目される様になった競馬界。JRAもここぞとばかりに“UMAJO”なる女性向けコンテンツの取り組みも始めたりと、競馬人気を少しでも上げたい意向がヒシヒシと伝わって来ている。当然ながら、この古川菜穂さんもデビューをすればその広告塔として囃し立てられる可能性が高いものの、ビジュアル面に関しては申し訳ないが現時点で藤田菜七子氏以上のモノを感じる。

現在、藤田菜七子騎手がそれらのブームもあって少しメンタル的にも余り上手く行っていない様に思え不憫で仕方ないが、JRAサイドとしてはそれら失敗面も含めて課題を修正して行き、古川菜穂さんがデビューする2020年には最良のバックアップが出来る態勢を作り上げて頂きたい。どうぞ宜しくお願い致します。

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