名種牡馬・ブライアンズタイムの最後の後継者として評価が高く、デビューから4戦2勝(全連対)とこれからの大舞台での活躍が期待されていたスマートシャレード(牡3)が【血管肉腫】という病気を患い4月18日に安楽死の処置をとられていたことを角居勝彦厩舎の担当スタッフがブログで明らかにした。
 
少し前にSNSの方で話題になったスマートシャレードの事を書こうと思います。
結論から言うと、もうこの世にはいません…
18日に安楽死の処置が施されたそうです。
伝聞口調なのは、処置はトレセンの診療所ではなく関東にある病理研究施設に移送されて実施されたからです。

病名は「血管肉腫」という極めて珍しい血管のガンでした。

人間にもあるそうですが、犬に多い病気みたいですね。
人間での治療法も確立されていないような難治性の病気です。
発症してしまった以上、時間経過とともに転移が広がって苦しみが増えていくだけだということで、安楽死の決断がなされました。
(4/1付けで抹消・死亡と出てたのは、その時点で近々死亡することが決定した状態での登録抹消だったからです)

この病気、JRA施設内では2例目で、1例目はヒシアトラスだったそうです。
(ヒシアトラスと言えば、ハーキュリーズのお兄さんですね)
ヒシアトラスが発症してから約10年、この10年で治療法が見つからなかったことが病気の難しさを表していると思います。
私たちからしても「まさか」「なんで?」しかないですよね…

読者には元気を与えるどころか悲しみを与えてしまうような記事で申し訳ないですが、
「スマートシャレード」という馬がいたことを忘れないでいてあげてください。
 
血管肉腫によって馬が死亡するというケースは10年前のヒシアトラスに続いてJRAでは2例目になってしまった。ヒシアトラスが亡くなってから10年後の今日まで最善な治療法が見つからないほど血管肉腫は難しい病気だということになる。
 
ヒシアトラス

ヒシアトラス

父:ティンバーカントリー
母:タックスヘイブン(Alydar)

中央ダート重賞3勝と活躍し、G1でも勝つことはできなかったが、2005年のフェブラリーSで3着と好走してきた。6歳になった2006年に血管肉腫を発症し、引退した。懸命な治療を続けたが、内臓にも転移したため、日に日に衰弱していき、安楽死の処置がとられたという。これがJRA所属馬の1例目になった。
 

血管肉腫とは / JRAで2例目

 
血管肉腫とはいわゆる【血管のガン】と呼ばれ人間はもちろんだが、主に犬をはじめとする動物に多く発症する病気で、主に下痢や嘔吐、鼻血や体に大きなシコリができ、失神や痙攣を起こして死亡するケースが多い病気のようだ。厄介なことにガンであるため、体全体に転移し、スマートシャレードも左首にあったシコリが右上腕部にまで転移していたという。

今現在、人間の血管肉腫においても最善な治療法は確立されていない難病であり、今回のスマートシャレード安楽死もスタッフにとっては苦渋の決断だったんだと思う。
 
スマートシャレード

スマートシャレード

父:ブライアンズタイム
母:スマートパルス(クロフネ)

2月21日のヒヤシンスS(3着)の時に左側の首にシコリがあったようで、当初は手綱で擦れたせいでシコリになったと思ったらしいが、日が経つにつれてどんどん大きくなっていき、検査をしたら血管肉腫が見つかったという。さらにガンが転移してしまい時間の経過とともにさらに痛みが増すことが考えられたため安楽死の処置がとられた。

デビューからかなりの期待を背負っていた馬だけにこのような形で命を落としてしまうことはとても残念でやりきれない気持ちになる。
 

スマートシャレードの新馬戦

先行馬が有利な馬場状態の中、外から一頭だけ次元の違うレースで豪快に差し切って優勝。2着馬に3馬身つけた。主戦の武豊騎手は「芝でも勝てる」と太鼓判を押していた。
 

ファンは無事を祈るばかり

 
競馬に関わっていればどこかしらで聞く【安楽死】という言葉。競走馬は人間とは違い、骨折でさえも死亡してしまう。馬は言葉を話すことはできず、人間の一方的な判断によって決められるが、こういった判断を下す側の人間は相当な苦渋の決断を強いられているのだろうと思う。

馬も人間も命がけで戦っているのが競馬であり、私たち競馬ファンは何よりも人馬ともに無事でいてほしいと心から思っている。

これから医療がさらに進化し、救われる命が一つでも多く増えることを願っている。

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