コース見解

 
京都競馬場・芝3200mコース図

京都競馬場・芝3200mコース図

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当該距離は天皇賞春のみが施行される特別なコース。京都名物である3コーナーの坂を2回越えなければならず、相当のスタミナが要求される。また、外回りが使用され最後の直線も比較的長めだが、4コーナー手前で全頭が坂の下りで勢いが付いている為に後方からの位置取りでは厳しい戦いを強いられる事となる。いずれにせよ、基本的には長距離適性の高い器用な先行馬の活躍が顕著だ。
 

タイム・ラップ見解

 
勝ちタイムの平均は3.15.7で、レースの上がり3ハロン平均は35.3。それに対して、勝ち馬の上がり3ハロン平均は34.6なのでやはりある程度は前の位置に付けておかないと勝負にならないだろう。前後半差も、基本的に1秒近い後傾ラップが踏まれ根本的なスタミナと共に瞬発力も必要だ。但し、過去にはイングランディーレやビートブラックの様に、有力馬な差し馬が後方で牽制し合うと極端な前残りになるケースもあるので、先行馬の動向にも注目したい。
 

血統見解

 
サンデーサイレンス

サンデーサイレンス

誰もが認めるNo.1リーディングサイアー。数々の名馬を輩出し、日本の競馬界における血統の系譜を全て塗り替えたと言っても過言ではないだろう。死してなお、その影響力はとてつもないものがある。天皇賞春=サンデーの庭という事は揺るぎない事実である。
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過去5年分で言えば、勝ち馬は全てサンデー系の種牡馬によるもの。2着まで広げてもハーツクライやディープインパクトなどが入って来ており、ほぼこの血統の独壇場と言える。出馬表をチェックする際は、人気云々よりも先ず一番に各馬の父系確認からすると頭数も絞っていけるのではないだろうか。間違っても買い目に入れていないという事だけは無いようにしたい。
 
ステイゴールド

ステイゴールド

競走馬時代よりも種牡馬としての評価が著しく高い。オルフェーヴルとゴールドシップを立て続けに輩出したその功績は並大抵のものではない。両馬は母父がメジロマックイーンと共通しており、型にハマった時の爆発力はトップクラスだろう。
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過去5年で3勝。詳細はフェノーメノとゴールドシップにおいての3連覇だ。それ以外の産駒は活躍していないが、それでもこの2頭がいるだけで適正度で言えば文句無しの断トツである。しかも、何故か毎回人気になりにくいキャラクターで単勝の回収値は何と200を超える。父にこの名前があれば無条件で入れておきたい。今後で言えば、ドリームジャーニーとオルフェーヴル産駒も同じ感覚で見て問題ないと見て良いのではないだろうか。
 
マンハッタンカフェ

マンハッタンカフェ

菊花賞、有馬記念、天皇賞春と古馬長距離G1を総ナメした典型的なステイヤータイプ。そのDNAは産駒にも色濃く遺伝しており、スタミナ勝負には滅法強い。サンデー系の中ではトップの長距離適性を誇る。
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マンハッタンカフェは2011年の勝ち馬ヒルノダムールを輩出。上記の注釈にもあるが、他のコースも含め長距離戦になるとこの馬の血が湧き踊る。やはり菊花賞と天皇賞春を連覇した底力はダテではなく、同馬の産駒がいれば必ずヒモ候補には入れておくべきだろう。こちらも、ステイゴールド同様にそこまで人気が集中するキャラクターでもなく馬券的妙味は非常に高い。
 
ハーツクライ

ハーツクライ

マンハッタンカフェに続き、サンデー系の種牡馬では比較的長距離適性が高いハーツクライ。本馬自身は天皇賞春を勝利していなが、産駒は距離が伸びれば伸びるほどその実力を発揮する傾向にある。
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ハーツクライは、勝ち馬こそ出していないが近年で10頭出走し2着3着各2回の好成績を残している。去年に関してはツースリー決着を決めており、特に混戦のスタミナ比べでは無類の強さを見せる。比較的、瞬発力も持ち合わせた産駒が多くスローからの直線勝負にも対応出来るので、3連複系の軸候補には最も適しているのではないだろうか。
 

騎手見解

 
武豊騎手

武豊騎手

日本が誇る天才騎手。メジロマックイーンを始め、天皇賞春を制した回数は何と6回を数える。特に長距離戦は騎手の腕が問われる為、体内に時計を持つと言われる武騎手にとってはまさに天皇賞春はうってつけのレースと言えるだろう。
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海老名正義騎手

海老名正義騎手

近年ではフェノーメノでの連覇のイメージが強い。しかし、昨年もカレンミロティックで3着に入線するなど、長丁場でのペース配分には定評がある。実力馬でなくとも勝負になるような競馬を見せてくれるので、ファンとしては非常に心強い。
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余り重要なファクターとは言い難いが、やはり距離が長ければ長いほど騎手の各所での判断が結果に反映されやすい。その点で、既に同コースで多くの実績を残すこの2騎手の存在は頼り甲斐がある。その他では、横山典騎手や岩田騎手などのベテラン勢の活躍が顕著に目立っている。
 

まとめ

 
総評として、サンデー系+武豊&海老名騎手のタッグが出ていれば抑えておきたい。さすがに上位人気が総崩れするとは思えないが、人気薄も多く好走しているので下位まで候補を考えても良いだろう。特に1番人気は昨年まで9連敗中なので過信は禁物だ。2〜3番人気辺りを軸馬にしつつ、手広くヒモを抑えて中波乱を期待したいレースだ。
 
☆ポイント
・枠順は内枠が圧倒的に有利。
・逃げ・先行馬よりもまくれる差し馬が狙い目。
・騎手による着順の影響度は高い。

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