阪神牝馬ステークス2018の結果
阪神牝馬ステークス2018の動画
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レース回顧
予想外にミスパンテールが単騎ハナへ。各馬もそれに追随するが、道中は全く隊列が動かず前半3ハロンが何と37秒台の超スローペースとなった。4コーナー手前でさすがに待ちきれなかったソウルスターリングが一気に上がって行くとようやくペースアップ。そのまま直線での瞬発力勝負の形に持ち込んだミスパンテールが、番手のレッドアヴァンセを引き連れ最後までリードを守って重賞3連勝を達成。3着には中団から追い込んだリスグラシューが入線、ソウルスターリングは脚を使い切ったのかズルズルと後退しまさかの10着に大敗している。今回は何と言っても横山典弘騎手の奇策にまんまと各馬がハマってしまった印象だ。本番のヴィクトリアマイルには余り参考にならないレースと言っても過言ではないだろう。
勝ち馬ミスパンテール
12月のターコイズステークスから合わせて重賞3連勝、特別から含めると4連勝という快進撃を続けているミスパンテール。とは言え、新馬戦から半年以上間隔を空けて臨んだ昨年のチューリップ賞では最速の上がりで2着入線を果たしている素質馬だった。クラシックシーズンは適正外の条件などで活躍には至らなかったが、自己条件戦に戻ってからはさすがの地力を見せ付けトントン拍子で出世を続けている。後はGⅠタイトルだけとなったが、この勢いなら一気に頂点へ登り詰めても何らおかしくないだろう。
レースを振り返ってのベスト予想
◎リスグラシュー
◯ソウルスターリング
▲アドマイヤリード
ミスパンテール
△ジュールポレール
ラビットラン
×ミエノサクシード
ワントゥワン
ミリッサ
デンコウアンジュ
レッドアヴァンセ
エテルナミノル
◯ソウルスターリング
▲アドマイヤリード
ミスパンテール
△ジュールポレール
ラビットラン
×ミエノサクシード
ワントゥワン
ミリッサ
デンコウアンジュ
レッドアヴァンセ
エテルナミノル
馬連:想定9点:×不的中、三連単:想定200点:×不的中
本命対抗は結果どうあれリスグラシュー、ソウルスターリングだろう。単穴は単勝10倍未満、連下は単勝20倍未満、紐はほぼ全馬が理想の想定だっただろう。
全着順結果
RR:104.5 ※想定RR:106.2
着順 | 馬番 | 出走馬 | 斤量 | 騎手 | 評価 | タイム(着差) | 本印 | 伴 | 結城 | 浜野 | 清水 | 単勝オッズ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 11 | ミスパンテール | 54.0 | 横山典 | 105.3 | 1:34.8 | ▲ | ◯ | △ | ▲ | × | 8.4 |
2 | 10 | レッドアヴァンセ | 54.0 | 北村友 | 103.3 | アタマ | - | - | - | - | - | 55.6 |
3 | 3 | リスグラシュー | 54.0 | 武豊 | 109.4 | クビ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◯ | 2.4 |
4 | 2 | アドマイヤリード | 56.0 | Mデム | 107.2 | クビ | ▲ | × | △ | - | × | 6.6 |
5 | 1 | ジュールポレール | 54.0 | 幸 | 106.8 | 1/2 | △ | - | ◯ | - | △ | 12.0 |
6 | 4 | ミエノサクシード | 54.0 | 福永 | 100.0 | 1.1/4 | × | - | - | - | △ | 31.5 |
7 | 8 | ミリッサ | 54.0 | 岩田 | 101.0 | クビ | △ | △ | - | △ | ▲ | 44.9 |
8 | 7 | エテルナミノル | 54.0 | 四位 | 100.7 | クビ | - | - | - | - | - | 68.7 |
9 | 13 | ラビットラン | 55.0 | 川田 | 105.2 | クビ | ▲ | × | △ | ◯ | - | 13.0 |
10 | 6 | ソウルスターリング | 56.0 | Cルメ | 109.3 | 1/2 | ◯ | ▲ | △ | △ | ◎ | 3.6 |
11 | 5 | デンコウアンジュ | 54.0 | 蛯名 | 103.5 | クビ | - | - | - | - | - | 50.2 |
12 | 12 | ワントゥワン | 54.0 | 藤岡佑 | 97.0 | 1.1/4 | △ | - | ▲ | - | - | 42.1 |
13 | 9 | クインズミラーグロ | 54.0 | 藤岡康 | 99.4 | 1.3/4 | - | - | - | - | - | 125.8 |
危険な人気馬結果 アドマイヤリード→4着(3人気)
本番に向けてやや余裕残しの仕上げだった点もあるが、今回は直線での進路が無くなった事で敗退を喫した印象だ。先にジュールポレールにスペースを取られて暫くは追えない状態、そこから内へ潜り込んで狭い所を割って来たものの、最後の50m付近でもヨレてまともに追えないままのゴールだった。それでもリスグラシューと僅差の4着だった事を考えるとさすがGⅠ馬といったところだ。
穴馬予想結果 ミエノサクシード→6着(7人気)
展開がまさかのスローペースとなり、各馬が横一列になって最後の直線コースを迎えてしまった。瞬発力はあるものの、さすがに各重賞馬とヨーイドンの追い比べになると分が悪いのは明らか。展開がハマるというのはある程度展開が流れてスタミナ+キレを求められた時の話で、今回は逆にミスパンテールの術中にハマってしまった。
配当&本印予想結果
馬連予想 | ③⑥-①②⑧⑪⑫⑬ 不的中 | ||||
---|---|---|---|---|---|
単勝 | 11 | 840円 | 枠連 | 7-7 | 12,230円 |
複勝 | 11 | 210円 | ワイド | 10-11 | 4,200円 |
10 | 660円 | 3-11 | 340円 | ||
3 | 120円 | 3-10 | 1,430円 | ||
馬連 | 10-11 | 16,680円 | 馬単 | 11→10 | 28,330円 |
三連複 | 3-10-11 | 8,660円 | 三連単 | 11→10→3 | 82,760円 |
編集部の回顧
横山典らしい、まさかの逃げ切り勝ち。絶妙なペースに落として後続の脚を封じ二枚腰での粘り込み。脚質の幅が広がったことでヴィクトリアマイルへ弾みがついた一戦。(伴)
好スタートからハナを奪い逃げ切った△ミスパンテール。馬も戸惑うことなく最後までよく頑張った。変幻自在の馬と典ちゃんに脱帽。2着レッドアヴァンセが無印で予想も負け。◎リスグラシューは超スローペースを直線だけで差のない3着に。◯ジュールポレールも5着ながら見せ場はあった。(結城)
スローの行った行ったの決着。1、2着は展開に恵まれた形。後ろからの馬は出番無し。ミスパンテールはまさかの逃げ。横山典騎手の真骨頂ともいえる。4歳馬で4連勝。元々のポテンシャルも高い上に力もつけている印象。2着レッドアヴァンセは展開が向いた。2番手につけた北村友騎手の好判断。ただ恵まれた分、ヴィクトリアマイルだと厳しいかな、と思う。3着リスグラシューは展開不向きの上に直線でも狭くなるシーンがあった。ヴィクトリアマイルへ向けては最有力。予想は1、3着。4歳馬中心に馬券を買ったのでレッドアヴァンセはどうやっても拾えず完敗。ただ、基本スタンスとしては間違ってはいなかったので諦めもつく。今後もこの路線は4歳馬中心にはなる。(浜野)
やはり折り合いの不安がもろに出てしまったソウルスターリング、向こう正面でレースは終わってました。と同時に私の予想もスタートして3ハロンで終わりました。気性で能力が出せないのはもったいないですね。ミスパンテール、ずっと追いかけていましたが、さすがにこれだけ走ってきた疲れがと思ったのですが、とんでもない。脱帽です。(清水)
阪神牝馬ステークス2018の予想
◎リスグラシュー
前走の東京新聞杯では強豪牡馬相手に堂々の差し切り勝ちで久々の勝利を飾ったリスグラシュー。元々走りに安定感があるタイプだが、マイル戦に限れば5戦して4着以下無しとほぼパーフェクトな内容だ。オールラウンダーでもやはり短距離適性が最も高く、末脚に磨きがかかるのはプラス材料だろう。同世代の宿敵ソウルスターリングがいる1戦、本格化した今なら太刀打ち出来ると見て本命に推す。
◯ソウルスターリング
ご存知2冠馬ソウルスターリング。昨秋の3戦はいずれも着外と同馬らしからぬ走りとなったが、毎日王冠~天皇賞秋~ジャパンカップと来れば3歳牝馬にはいささか荷が重いローテーションだ。それでもさほど大負けしてはおらず、中身に関してはさすがと思わせる部分もあった程。今年はマイル路線に戻って仕切り直す予定、正直牝馬だけの競馬になればやはり抜けた筆頭候補となる。
▲アドマイヤリード
昨年のヴィクトリアマイル以降、やや精彩の欠いた走りが続いているアドマイヤリード。ハマった時の末脚はメンバー屈指の切れ味があり、いつでも勝ち切れるだけの能力は備えている1頭だ。しかし、不安定感も持ち合わせているだけに単穴くらいの印が1番落ち着くタイプと言える。今回は仕事人のM.デムーロ騎手が初騎乗という事で一体どんな競馬を見せてくれるのだろうか。
▲ミスパンテール
ターコイズステークス、京都牝馬ステークスと重賞を連勝中のミスパンテール。今回のメンバーで最も勢いに乗っている1頭と言って良いだろう。勿論、能力的に突き抜けるだけのポテンシャルは秘めているが、上位陣と比べるとやはりまだ牝馬限定戦でしか結果を出していない点を鑑みて単穴に印を留めておく。それでも、ここで勝ち切る様なら遂に同馬の時代がやって来る可能性も大いに有り得る。
▲ラビットラン
昨年のローズステークスでは一気の差し切りでリスグラシューなどを負かしているラビットラン。タピット産駒ながら芝での切れは相当なモノがあり、爆発力だけならここでもトップクラスに入るのではないだろうか。出遅れ癖がありどうしても短距離レースで後手に回ってしまう心配はあるが、それを補って余りある走りを見せるだけに頭の想定もしておかなくてはなるまい。
出馬表&レーティング&予想オッズ
想定RR:106.2
ソウルスターリングと本格化したリスグラシューの対決の様相か。一発があるアドマイヤリード、ジュールポレール、デンコウアンジュ、ラビットラン、ミスパンテールあたりまで展開次第では混戦が想定されるか。
馬番 | 出走馬 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 評価 | 本印 | 伴 | 結城 | 浜野 | 清水 | 予想オッズ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ジュールポレール | 牝5 | 54.0 | 幸 | 105.7 | △ | - | ◯ | - | △ | 23.5 |
2 | アドマイヤリード | 牝5 | 56.0 | Mデム | 107.0 | ▲ | × | △ | - | × | 5.5 |
3 | リスグラシュー | 牝4 | 54.0 | 武豊 | 109.3 | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◯ | 2.1 |
4 | ミエノサクシード | 牝5 | 54.0 | 福永 | 100.0 | × | - | - | - | △ | 50.5 |
5 | デンコウアンジュ | 牝5 | 54.0 | 蛯名 | 105.6 | - | - | - | - | - | 41.2 |
6 | ソウルスターリング | 牝4 | 56.0 | Cルメ | 110.7 | ◯ | ▲ | △ | △ | ◎ | 3.6 |
7 | エテルナミノル | 牝5 | 54.0 | 四位 | 99.7 | - | - | - | - | - | 134.2 |
8 | ミリッサ | 牝4 | 54.0 | 岩田 | 101.0 | △ | △ | - | △ | ▲ | 26.8 |
9 | クインズミラーグロ | 牝6 | 54.0 | 藤岡康 | 100.5 | - | - | - | - | - | 87.6 |
10 | レッドアヴァンセ | 牝5 | 54.0 | 北村友 | 101.0 | - | - | - | - | - | 52.2 |
11 | ミスパンテール | 牝4 | 54.0 | 横山典 | 105.0 | ▲ | ◯ | △ | ▲ | × | 5.7 |
12 | ワントゥワン | 牝5 | 54.0 | 藤岡佑 | 100.0 | △ | - | ▲ | - | - | 56.7 |
13 | ラビットラン | 牝4 | 55.0 | 川田 | 105.5 | ▲ | × | △ | ◯ | - | 14.2 |
危険な人気馬 アドマイヤリード(想定3人気)
今回の場合は、上位のリスグラシューとソウルスターリングに飛ぶイメージが湧かず上からの消去法でアドマイヤリードが候補になったという形。とは言え、走りに安定感は無く不可解な競馬で全く走らなかったりする時もある馬だけに過剰な人気の場合は消した方が妙味が出るというもの。
穴馬予想 ミエノサクシード(想定10人気)
昨年末の元町ステークスではティソーナやロジクライなどの牡馬相手に後方から追い込み、上がり33秒3という驚異的な末脚で差し切ったミエノサクシード。勝ちタイムも十分重賞で通用するだけのもので、展開さえハマれば上位争いに加われるだけの素材だろう。ステイゴールド産駒だけに覚醒後は一気に上のクラスで通用するシーンも想定か。
編集部の見解
強い4歳世代の争い。実績十分のソウルスターリングより、順調度・勢いのある他の2頭を上位に取る。牡馬混合の東京新聞杯で55kgを背負って快勝した◎リスグラシュー。今回、ソウルとの斤量差を考えても本命に推したい。重賞連勝中のミスパンテールが対抗。▲含め上位予想5頭が4歳勢。(伴)
本命は東京新聞杯で牡馬を完封し一皮むけた感のあるリスグラシュー。予想される渋った馬場も問題なし。斤量54kgは反則の感すら。対抗に昨年3着のジュールポレール。こちらも重馬場実績があり鉄砲もきく。人気の盲点を突く。単穴には、大穴のワントゥワンを狙う。全19戦の内掲示板を外したのがたった2回。渋った馬場では連を外しておらず上がり3ハロン全て1位。19戦の全てが上がり3位以内という、どんな条件下でも確実に伸びてくる末脚に懸ける。ソウルスターリングとアドマイヤリードのここはあくまで叩き台、ミスパンテール、ラビットランと共に連下とした。(結城)
性別も路線も問わずに大活躍の4歳馬を中心とみる。実績ではソウルスターリングになるのだが休み明けの藤澤厩舎かつ56kgを考えると人気の割に買いにくく△まで。前走の勝ちっぷりがよかったリスグラシューの54kgは対戦比較から考えても明らかに有利で◎。渋った馬場になっても問題ない強みもある。小差の敗戦が続いているが、ローズステークス勝ちのある阪神で見直したいのが〇ラビットラン。乗り替わりに強い川田騎手との手も合いそう。3連勝中で力をつけたミスパンテールが▲。阪神マイルが合いそうなミリッサにも△を打つ。(浜野)
ヴィクトリアマイルに向けて良いメンバーが揃いました。ソウルスターリング、リスグラシューが出てきたのでここは逆らわずに行きます。ソウルスターリングがどういう走りをするのか注目です。(清水)
父馬:ダイワメジャー
母馬:エールドクラージュ
母父:シンボリクリスエス
所属:昆貢厩舎(栗東)
生産:三城牧場
馬主:寺田千代乃
通算成績:9戦5勝(5-1-0-3)
主な戦績:京都牝馬ステークス、ターコイズステークスなど