ゴール後にはファンから拍手も受ける

 

場内からはゴール後に拍手する音が聞こえて来ている

 
スタートして行きたがる素振りを見せたコパノキッキングを上手くなだめて一旦控える様にエスコートした藤田菜七子騎手。道中はそこからスムーズにレースの流れに乗って行くと、直線に入り外から一気にGOサインを出して快勝して見せた。やはり、経験を重ねて来た彼女の騎乗ぶりは非常に安心して見る事が出来る。ゴール後には競馬場に駆け付けた多くのファンが拍手でその偉業を祝っている。次はいよいよGⅠのタイトルとなるだろう。
 

一日最多勝記録の4勝は偉業

 
9Rのパリテソーロでこの日4勝目をあげる藤田菜七子騎手

9Rのパリテソーロでこの日4勝目をあげる藤田菜七子騎手

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これまで、リサ・オールプレスと自身が持つ一日2勝を大幅に更新する4勝の固め打ちでまたも脚光を浴びる藤田菜七子騎手。今年は日曜の1勝含め、新潟の年間リーディングで単独首位となる16勝と快進撃を見せている。10日は門別で行われるエーデルワイス賞にも騎乗予定。11月にはコパノキッキングと共に挑むGⅠJBCスプリントも控えており、年末までまだまだお茶の間を沸かしてくれる予感。
 

女性騎手の重賞制覇は史上初

 
Dr.コパ氏と握手をし喜びを分かち合う藤田菜七子騎手

Dr.コパ氏と握手をし喜びを分かち合う藤田菜七子騎手

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ようやく結果が結びついた瞬間だった。東京盃でコパノキッキングとコンビを組んだ藤田菜七子騎手。これまでの鬱憤を晴らすかの様にスタートから積極的な競馬でハナを主張。そのままスピードの違いを見せ付けて快勝し、デビューから数えて24回目の挑戦にしての嬉しいタイトル初獲得となった。レース後には『大井の直線が長かった』とコメントしており、注目され続けた中での美酒だけにその喜びもひとしおだろう。この結果を受けたオーナーは次走をJBCスプリントと公言、いよいよビッグタイトルも目の前だ。
 

女性版ワールドオールスタージョッキーズで優勝

 
女性騎手部門で世界一に輝いた藤田菜七子騎手

女性騎手部門で世界一に輝いた藤田菜七子騎手

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6月30日に開催されたウィメンジョッキーズワールドカップ2019に日本代表として参戦していた藤田菜七子。同大会には各国の腕が良い女性騎手を集め、5レースでの着順によるポイント制で順位を争う内容の大会である。簡単に言えば女性版ワールドオールスタージョッキーズというところだろう。

そこで我らが藤田菜七子騎手が、見事に最終レースを含む2勝をあげる活躍を見せ何と何と総合優勝を果たしたのだ。ブラジルやフランスなどからも有力な女性騎手らが参加した中での快挙=藤田菜七子騎手の実力が上がって来ているという証拠だろう。今年のフェブラリーステークスでGⅠに初騎乗するなど、着々と自身のステージを上げて来ている彼女。今回の結果はきっと大きな自信に繋がったに違いない。
 

Dr.コパ『フェブラリーSは菜七子で』

 
かねてから親交のあるDr.コパと藤田菜七子

かねてから親交のあるDr.コパと藤田菜七子

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彼女に大きいところを獲らせたいと、かねてから藤田菜七子を可愛がって来たDr.コパ氏。以前にもコパノキッキングがデビューして間もない頃に『来年のJBCスプリントあたりで乗せたいね』と発言していたばかり。それが何と、そこから更に連勝を重ねてGⅠで1番人気に支持されようかという人気馬にまで成長。その公約よりも早くフェブラリーステークスで騎乗させるという何とも太っ腹のオーナーである。
 

今年初勝利も同オーナー所有馬

 

2019年1月27日 4歳上500万下 芝1400m 中京競馬場

1着:コパノピエール 牡5 (藤田菜七子)
2着:ダノンディーヴァ 牝5 (横山武史)
3着:スターリーステージ 牝4 (松若風馬)

レースタイム:1:20.9(良)
レース上がり3ハロン:34.7
勝ち馬上がり3ハロン:34.7
 
Dr.コパ氏の仰天発言が飛び出す数時間前、中京競馬場の8Rにて藤田菜七子騎手が同オーナー所有のコパノピエールで2019年の初勝利をあげていた。抜群のスタートから単騎先頭でハナに立つと、最後まで馬をしっかりと残し5番人気ながらも見事に優勝へ導いているのだ。さすがにこれが理由では無いだろうが、気分良くしたオーナーがコパノキッキングの鞍上を決める上でひとつの要因にもなっているだろう。そういう意味でも、やはり2人には不思議な縁があると言える。
 

コパノキッキングの問題は距離

 

2019年1月28日 根岸ステークス ダート1400m 東京競馬場

1着:コパノキッキング セ4 (O.マーフィー)
2着:ユラノト 牡5 (C.ルメール)
3着:クインズサターン 牡6 (四位洋文)

レースタイム:1:23.5(良)
レース上がり3ハロン:36.4
勝ち馬上がり3ハロン:35.4
 
他の記事でも触れているが、騎乗したO.マーフィー騎手がマイルへの距離延長に対してきっぱり『難しい』と応えているだけにそこが焦点となるのは間違いない。根岸ステークスでも、出来る限り早く先頭に立たない様に競馬を心がけていたとし、その実績が表している様にベストは1200mか。今回はスローペースで脚も溜められたからこなせたものの、ペースが上がるフェブラリーステークスでは厳しい戦いが待っているのではないだろうか。
 

菜七子器用の理由を語る

 
簡単に言うと、ただただ応援の気持ちだけ。唯一の女性騎手が活躍するという事は必ず競馬界の盛り上げにも繋がる事は百も承知である。それは誰でも考えている事だが、GⅠを勝てるチャンスが見込める人気馬を乗せるというのは誰にでも出来る事では無い。そこがDr.コパ氏の凄さであり、基本的には批判の多い2チャンネルのまとめでもほとんどが称賛のコメントで埋め尽くされているのである。
 

まとめ

 
以上、藤田菜七子騎手のGⅠ初参戦まとめ。

恐らくではあるが、O.マーフィー騎手がマイルは厳しいと発言した経緯含め、Drコパ氏自体もフェブラリーステークスでは勝負にならないと踏んでいるのではないだろうか。これは少し歪んだ見方ではあるが、負け覚悟で臨むのなら話題作りと自身のブランディング込みで、藤田菜七子騎手に騎乗依頼を出すのがベストという選択肢という事も考えられるのである。

いずれにせよ、GⅠ騎乗が出来る上で人気馬が回って来た事は紛れもない事実。この経験を糧にするべく、落ち着いて堂々とレースで騎乗して欲しいものである。もし万が一勝った場合は、渋谷駅で号外が出てもおかしくはない程。大げさではあるが、それくらいの快挙なだけにファンの皆さんには是非レースをリアルタイムで見届けて欲しい。

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