菊花賞2019の結果
菊花賞2019の動画
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レース回顧
スタート直後、カウディーリョがスッとハナに立つと早々のスローペースに落とし込んで集団を牽引。ヴェロックス、ワールドプレミアなど有力勢も前目に押し上げる形でレースを進めて行った。1000m、2000m共に62秒台というゆったりとした流れの中、各馬が道中でしっかりと脚を溜めて4コーナーの登り坂を越えて行くと、そこから一気にペースアップして直線コースへ。ヴェロックスが早め先頭に立つも、内から効率良く進んだワールドプレミアがスルスルと抜け出して快勝。2着に外から伸びたサトノルークスが入り、令和最初の菊花賞は武豊騎手騎乗のディープインパクト産駒が制した。
勝ち馬ワールドプレミア
道中は内目の経済コースをしっかりと折り合ってスムーズに運んで行ったワールドプレミア。さすがの武豊騎手がエスコートするだけあり、無駄の無いレース展開となった。ヴェロックスの直後でいつでも仕掛けられる形を作り、4コーナーで予想通りの動きになるとそこから内を突く走り。先に抜け出したヴェロックスをかわしてインから出し抜け、外から追い込んだサトノルークスを振り切って快勝。前走の神戸新聞杯3着から巻き返して牡馬クラシック最後の一冠を勝利で飾った。
レースを振り返ってのベスト予想
◎ヴェロックス
◯ワールドプレミア
▲ニシノデイジー
ヒシゲッコウ
ホウオウサーベル
△ザダル
レッドジェニアル
サトノルークス
×カリボール
ユニコーンライオン
タガノデアマンテ
メロディーレーン
カウディーリョ
シフルマン
◯ワールドプレミア
▲ニシノデイジー
ヒシゲッコウ
ホウオウサーベル
△ザダル
レッドジェニアル
サトノルークス
×カリボール
ユニコーンライオン
タガノデアマンテ
メロディーレーン
カウディーリョ
シフルマン
馬連:想定13点:◯勝利、三連単:想定420点:△的中
本命はヴェロックス、対抗ワールドプレミア。単穴は単勝10倍以下、連下は単勝30倍以下、紐は単勝100倍以下が理想の想定だっただろう。
全着順結果
RR:107.1 ※想定RR:107.9
着順 | 馬番 | 出走馬 | 斤量 | 騎手 | 評価 | タイム(着差) | 本印 | 石川 | 田中 | 坂入 | 道永 | 単勝オッズ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 5 | ワールドプレミア | 57.0 | 武豊 | 111.5 | 3:06.0 | ○ | ◎ | △ | ◎ | ○ | 6.5 |
2 | 14 | サトノルークス | 57.0 | 福永 | 106.3 | クビ | △ | - | △ | △ | △ | 24.7 |
3 | 13 | ヴェロックス | 57.0 | 川田 | 114.5 | 1 | ◎ | ▲ | ◎ | △ | ◎ | 2.2 |
4 | 6 | ディバインフォース | 57.0 | 横山典 | 104.5 | 3/4 | × | - | - | △ | - | 164.8 |
5 | 8 | メロディーレーン | 55.0 | 坂井 | 106.0 | クビ | - | - | - | - | - | 65.7 |
6 | 12 | レッドジェニアル | 57.0 | 酒井 | 107.3 | 1 | △ | △ | △ | △ | ▲ | 15.0 |
7 | 17 | タガノディアマンテ | 57.0 | 田辺 | 105.1 | クビ | △ | - | △ | - | △ | 59.9 |
8 | 10 | カウディーリョ | 57.0 | Mデム | 101.0 | ハナ | △ | - | △ | △ | - | 68.0 |
9 | 2 | ニシノデイジー | 57.0 | Cルメ | 106.2 | 1/2 | △ | △ | ▲ | △ | △ | 6.0 |
10 | 7 | ヒシゲッコウ | 57.0 | Cスミ | 103.0 | クビ | ▲ | ○ | △ | ○ | △ | 9.6 |
11 | 15 | ホウオウサーベル | 57.0 | 蛯名 | 96.0 | 4 | ▲ | △ | ▲ | △ | - | 10.5 |
12 | 18 | メイショウテンゲン | 57.0 | 池添 | 102.8 | 1.3/4 | - | - | - | - | - | 117.2 |
13 | 1 | ザダル | 57.0 | 石橋 | 100.0 | 1.3/4 | △ | △ | ○ | △ | - | 14.9 |
14 | 16 | ナイママ | 57.0 | 柴田大 | 98.4 | 3 | - | - | - | - | - | 274.0 |
15 | 4 | ユニコーンライオン | 57.0 | 岩田康 | 99.0 | 1.1/2 | × | - | - | △ | - | 53.0 |
16 | 11 | シフルマン | 57.0 | 松山 | 99.0 | ハナ | × | - | - | △ | - | 71.3 |
17 | 9 | ヴァンケドミンゴ | 57.0 | 藤岡佑 | 90.0 | ハナ | - | - | - | - | - | 187.5 |
18 | 3 | カリボール | 57.0 | 藤井 | 90.0 | 大差 | × | × | - | △ | - | 52.4 |
危険な人気馬結果 ワールドプレミア→1着(3番人気)
さすがの武豊騎手、菊花賞を勝つべくして勝つエスコートを見せワールドプレミアをクラシック馬へ導いて見せた。好枠を利用した巧みなレース運びでヴェロックスをマンマーク。神戸新聞杯よりも前目の位置で展開し、直線できっちりと抜け出すスペースを見つけて鮮やかに快勝。この勝利で、武豊騎手は昭和・平成・令和で菊花賞タイトルを獲得。ディープインパクトが急逝した年に、その産駒でクラシックを制するドラマチックなエンディングとなった。
穴馬予想結果 タガノディアマンテ→7着(11番人気)
不利とされる大外枠を引いたタガノディアマンテだったが、同中はセオリー通りに後方から展開。勝負どころで早めに上がって行くと、4コーナーでは先頭を窺う勢いで仕掛けて行った。さすがに直線では脚が上がってしまい7着に敗退となったが、ある意味で勝負師の田辺裕信騎手らしい積極策。見応え充分の競馬だった。
配当&本印予想結果
馬連予想 | ⑤⑬-①②⑦⑩⑫⑭⑮⑰ 的中 | ||||
---|---|---|---|---|---|
単勝 | 5 | 650円 | 枠連 | 3-7 | 610円 |
複勝 | 5 | 180円 | ワイド | 5-14 | 1,460円 |
14 | 390円 | 5-13 | 320円 | ||
14 | 390円 | 13-14 | 720円 | ||
馬連 | 5-14 | 4,680円 | 馬単 | 5→14 | 7,640円 |
三連複 | 5-13-14 | 3,070円 | 三連単 | 5→14→13 | 23,510円 |
編集部の回顧
勝ち馬ワールドプレミアについて、追い切りの動きが素晴らしく、その内容でプラスなので成長分ということだろう。鞍上のレース運びも素晴らしいが、馬自身のゲートの出も良く、直線の伸びもとても良かった。元々能力はある馬でようやく本格化したかというイメージ。来年も楽しみな一頭。2着馬サトノルークスについて、外枠も距離も厳しい印象だったが強い2着であった。追い切りでは素晴らしい動きを春先からずっと見せており、ようやく体が追いついてきたということだろう。距離適性もあるようにみえる。3着馬ヴェロックスについて、うまいレース運びだったが最後は伸びきれず。よく3着に入ったくらいの印象であり敗因はやはり距離につきるか。中距離なら実力はあるし、血統的にも今後の成長がうかがえるので今後また大きいところで良いパフォーマンスを見せてくれるだろう。この3着はむしろとても大きく評価できるものである。(石川)
シフルマンがある程度飛ばして逃げて行く想定だったが痛恨の出遅れ。押し出された形でカウディーリョがかなりのスローペースを形成した1戦となった。その中で上手く立ち回ったワールドプレミアが、ヴェロックスの後を付いて行く様にして内目を付き快勝。これはまさに武豊騎手だからこその勝利だろう。やはり長距離は騎手重視で買うべきだったか。(田中)
ワールドプレミアの武豊騎手は見事な騎乗だった。好枠を生かして終始内を進み直線では見事に弾けて、上がり35.8の末脚を発揮して他馬を差し切った。長距離は騎手とよく言うがまさに当てはまったレースだったのではないか。2着のサトノルークスも上がり35.7を叩き出し見事な競馬だった。3着のヴェロックスは先行できたが最後は脚が上がった。やはり外枠も響いたのだろう。(坂入)
ヴェロックスはレース前から元気がなかったのは気になっていたが長丁場ならむしろプラスなのかとみていた。悪い位置ではなかったがややチグハグな道中と感じる。結果やはり残り200過ぎてからの手応えは無かった。あれで三着に入ったのは地力だろう。逆に内でじっくり溜めて、追い出しも難なく出来たワールドプレミア。ここは豊Jの采配勝ち。驚異の5勝目は素晴らしいとしてかいえない。2着は期待されながらも結果を残さなかったサトノルークス。やっと結果が伴ってきた印象。こちらも一応的中&勝利で終えられたので良かったが、ここのところ何とかなった感が強いのでもう少し会心の的中と勝利を目指したい。(道永)
菊花賞2019の予想
◎ヴェロックス
春3強の一角ヴェロックス。前走の神戸新聞杯ではサートゥルナーリアにちぎられたものの、3着以下には完勝しており能力的にはやはり抜けた存在。そのサートゥルナーリアやダノンキングリーがいない点を考えても、ここは本命視せざるを得ないだろう。母系の重厚さ含め、スタミナ面に関しても問題ない。最後の一冠を手にして父ジャスタウェイに初の勲章を捧げたい。
○ワールドプレミア
主な実績は無いものの、前走の神戸新聞杯では後方から最速の上がりを使って2着ヴェロックスに迫る勢いは眼を見張るものがあったワールドプレミア。元より、デビュー前はクラシック候補と騒がれていた1頭で、兄はダービーで1番人気を背負ったワールドエース。その兄の果たせなかったタイトルをGETすべく淀の舞台で弟の末脚が炸裂なるか。鞍上は菊花賞4勝を誇る武豊騎手。
出馬表&レーティング&予想オッズ
想定RR:107.9
ペースにもよるが距離適性がとわれるレースで未経験馬ばかりなので絶対信用というのはできないが前走もまけたとはいえこの世代の上位5頭程度はかなりレベルが高いのでヴェロックスがライバル不在の場合、それでも信用していいのではないだろうか。相手は下位馬まで地力差なさそうなので手広く狙っていって良さそうなレースだろう。ヴェロックスが凡走した場合は大万馬券まで想定できるだろう。
馬番 | 出走馬 | 斤量 | 騎手 | 評価 | 本印 | 石川 | 田中 | 坂入 | 道永 | 予想オッズ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ザダル | 57.0 | 石橋 | 106.0 | △ | △ | ○ | △ | - | 17.8 |
2 | ニシノデイジー | 57.0 | Cルメ | 107.3 | △ | △ | ▲ | △ | △ | 18.9 |
3 | カリボール | 57.0 | 藤井 | 97.0 | × | × | - | △ | - | 27.5 |
4 | ユニコーンライオン | 57.0 | 岩田康 | 103.0 | × | - | - | △ | - | 34.0 |
5 | ワールドプレミア | 57.0 | 武豊 | 109.0 | ○ | ◎ | △ | ◎ | ○ | 5.9 |
6 | ディバインフォース | 57.0 | 横山典 | 94.0 | × | - | - | △ | - | 101.1 |
7 | ヒシゲッコウ | 57.0 | Cスミ | 100.0 | ▲ | ○ | △ | ○ | △ | 7.9 |
8 | メロディーレーン | 55.0 | 坂井 | 94.0 | - | - | - | - | - | 46.8 |
9 | ヴァンケドミンゴ | 57.0 | 藤岡佑 | 93.0 | - | - | - | - | - | 86.0 |
10 | カウディーリョ | 57.0 | Mデム | 97.0 | △ | - | △ | △ | - | 58.0 |
11 | シフルマン | 57.0 | 松山 | 106.0 | × | - | - | △ | - | 63.4 |
12 | レッドジェニアル | 57.0 | 酒井 | 107.7 | △ | △ | △ | △ | ▲ | 21.6 |
13 | ヴェロックス | 57.0 | 川田 | 116.0 | ◎ | ▲ | ◎ | △ | ◎ | 2.7 |
14 | サトノルークス | 57.0 | 福永 | 102.0 | △ | - | △ | △ | △ | 15.8 |
15 | ホウオウサーベル | 57.0 | 蛯名 | 106.0 | ▲ | △ | ▲ | △ | - | 10.4 |
16 | ナイママ | 57.0 | 柴田大 | 100.9 | - | - | - | - | - | 145.4 |
17 | タガノディアマンテ | 57.0 | 田辺 | 105.2 | △ | - | △ | - | △ | 55.5 |
18 | メイショウテンゲン | 57.0 | 池添 | 104.6 | - | - | - | - | - | 80.7 |
危険な人気馬 ワールドプレミア(想定2人気)
神戸新聞杯でもかなりテンションが高くレースで掛かり気味だっただけに、2戦目で更にその気性が荒ぶれば飛ぶ可能性も十分。そもそも3000mの距離適性にも疑問符が付き、最後の直線で前走の様な脚が使えなかった場合は大敗まで一考か。武豊騎手の腕に注目したい。
穴馬予想 タガノディアマンテ(想定12人気)
オルフェーヴル産駒で全天候型のタガノディアマンテ。如何にもスタミナがありそうな1頭で、上がりが掛かるタフな1戦となった場合において浮上=ハイペースの縦長という展開になれば、外枠の不利も道中で内へ潜り込めさえすれば相殺出来るだろう。
編集部の見解
本命はワールドプレミア、仕上がり面がとても良くみえる。前走が素晴らしいパフォーマンス。レース内容が良くとても評価できる。距離が伸びていいタイプに思うし好枠もゲット。ここは大きく信頼したい。対抗はヒシゲッコウ、前走が古馬相手に素晴らしいパフォーマンス。楽々の良い内容であった。エンジンのかかりが遅いタイプなのでこの距離は合っているしここは大きく期待できる。▲はヴェロックス、能力はある馬だが中距離でこそのタイプにみえる。その点がどうか。(石川)
距離、条件などどうあれ春の実績を重視してヴェロックスを本命に。折り合って正攻法の競馬が出来れば、唯一出し抜けそうなのが重賞2勝のニシノデイジーか能力的に未知数のザダル、ホウオウサーベルというところか。ともあれ、大荒れまであると踏んで手広く勝負をかけたい1戦でもある。(田中)
ラストの一冠へ向けての一戦。本命はワールドプレミア。前走は負けて強しの内容。勝ち馬とは0.7秒差だがやや余裕仕上げだった。今回は目一杯に仕上げてきた。長距離戦は騎手にも左右される。阪神コースよりは京都コースの方がいいのではないか。対抗は上がり馬のヒシゲッコウ。初の長距離輸送、初G1挑戦と壁は高いがデビューから全て上がり最速で勝っている点を評価したい。鞍上は名手スミヨン騎手。一発があってもなんら不思議ではない。3番手以下は混戦だがホウオウサーベル、ザダル辺りは脅威。(坂入)
正直今年の菊花賞は有力馬と紐候補の差が激しいので逆に難しいが、展開次第で距離の壁も関係なくなる事も多レース。実績を重視。素直に◎ヴェロックスから厚くいく。説明も要らないぐらい実績は一番。ハプニングが何もなければ勝つとみている。◯ワールドプレミアが二番手。ここも実績から信頼は出来る。武豊騎手はこのレースの乗り方も熟知している。正直稽古は本命より好印象。▲レッドジェニアルが三番手。ダービー馬を負かしているのはフロックではないはず。菊花賞覇者の酒井騎手というところも面白い。(道永)
父馬:ディープインパクト
母馬:マンデラ
母父:Acatenango
所属:友道康夫厩舎(栗東)
生産:ノーザンファーム
馬主:大塚亮一
通算成績:6戦3勝 (3-1-2-0)
主な戦績:菊花賞など