日本レコード記録【芝コース編】
芝1000m R:53.7 カルストンライトオ 56 新潟競馬場
ご存知、韋駄天カルストンライトオ。驚異的なスピードで逃げまくり、2004年のスプリンターズステークスを制した快速馬だ。その前年に初重賞制覇となったアイビスサマーダッシュでマークした1000m53.7秒は暫く破られる事が無さそうな不滅の記録である。
※世界R:53.07 ロコモティヴォ(亜) サンシイドロ競馬場
※世界R:53.07 ロコモティヴォ(亜) サンシイドロ競馬場
芝1200m R:1:06.5 アグネスワールド 57 小倉競馬場
半兄にヒシアケボノがいる良血馬のアグネスワールド。デビュー時からその非凡なスピードを武器に活躍を続けた外国産馬だ。日本では惜しくもGⅠ2着が最高ながら、海外では日本馬で初めてとなる2ヶ国に渡ってGⅠを制した偉大な記録を持つ。この日本レコードは5歳時(現4歳)に北九州短距離ステークスで記録したもの。
※世界R:1:05.68 フォブズフェイヴァリット(南ア) 競馬場:不明
※世界R:1:05.68 フォブズフェイヴァリット(南ア) 競馬場:不明
芝1400m R:1:19.0 マグナーテン 57 新潟競馬場
9歳(現8歳)まで走り続け息の長い活躍をしたマグナーテン。計12勝の内4勝が重賞で芝・ダート問わず1400~2200m戦を制したマルチラウンダーでもあった。その中でも2002年のNSTオープンで記録したこの1:19.0はかなり速いタイム。Danzig産駒らしいスピード溢れる走りだ。
※世界R:1:17.05 メイクビリーヴ(英) ロンシャン競馬場
※世界R:1:17.05 メイクビリーヴ(英) ロンシャン競馬場
芝1600m R:1:30.3 トロワゼトワル 52 中山競馬場
ロードカナロアのスピード力を存分に受け継いだトロワゼトワルが、母父ハーツクライの成長力を武器に4歳牝馬時の京成杯オータムハンデキャップで樹立。これまで先行・差しの競馬で勝ち上がって来たが、テン乗りの横山典弘騎手が逃げに打って出ると大逃げを見せてまさかの圧勝。それまでくすぶっていた能力を全開に出して見せた横山典弘騎手の神騎乗と言える内容の1戦。
芝1800m R:1:43.9 グランデッツァ 56 京都競馬場
桜花賞馬マルセリーナの1つ下の弟グランデッツァ。2歳時からその非凡な能力で活躍しクラシック候補に挙げられていた良血馬だ。その類まれなスピードが覚醒したのは長期休養明けの5歳時に走破した都大路ステークス。1800mを1分43秒台で駆け抜ける驚愕なタイムも凄いが、この時の2着馬は古豪のディサイファでそれに5馬身差ちぎったのも驚きである。
※世界R:1:43.4 コストロマ(愛) サンタアニタ競馬場
※世界R:1:43.4 コストロマ(愛) サンタアニタ競馬場
芝2000m R:1:56.1 トーセンジョーダン 58 東京競馬場
日本でも有数の繁栄ファミリーであるクラフティワイフ一族出身のトーセンジョーダン。叔父にはあのカンパニーがいる血統だ。5歳時に制した天皇賞秋で何と2000mを1分55秒台に迫ろうかという超絶なタイムを記録。勿論、当時の馬場が速かったという事もあるが純粋にその時計で走破出来たポテンシャルを讃えたい。
※世界R:1:55.2 クリスタルハウス(南米) クラブイピコ競馬場
※世界R:1:55.2 クリスタルハウス(南米) クラブイピコ競馬場
芝2200m R:2:09.7 ネプチュナイト 55 京都競馬場
京都の高速馬場で決着した比良山特別。2200mの競馬で2F目からほぼ11秒台のラップを刻み続けて尚、先行から他馬を突き放して2馬身以上の差を付けたネプチュナイトは相当な持続型と言えるだろう。思えば全兄にダンビュライト、近親にはマリアライトやクリソライト、リアファルなどの活躍馬がズラリと並ぶ名門の出自だ。遅咲きではあるが、覚醒すれば一気に開花する。当然ながら世界レコード。
芝2400m R:2:20.6 アーモンドアイ 53 東京競馬場
牝馬三冠を成し遂げて臨んだ古馬との初対戦、ジャパンカップで見事なレースを繰り広げたアーモンドアイ。キセキが作る淀みないペースを番手で追走、直線も楽な手応えで抜け出すのだから地力が違い過ぎたのだろう。その走りでこれまでの記録を1秒5も上回る前馬未到の2分20秒6を叩き出すのだからもはや化け物の域に達している。当然ながら、南米競馬のアシデロが持っていた世界レコードも塗り替えている。
芝2500m R:2:29.5 ゼンノロブロイ 57 中山競馬場
4歳時にテイエムオペラオー以来となる秋の古馬三冠を達成したゼンノロブロイ。その全盛期の締め括りとなった有馬記念で叩き出した日本=世界レコードである。とは言え、世界的に同距離のレースが少ない為にそうなるのだがそれを差し引いたとしてもこのタイムは速い。この時も逃げた馬はタップダンスシチー。同馬が絡むとレコードが出やすい様だ。現在の世界レコード。
芝3000m R:3:01.0 トーホウジャッカル 57 京都競馬場
デビューから僅か150日足らずでGⅠを制したトーホウジャッカル。その菊花賞では従来の記録を1秒7上回るスーパーレコードで勝利し一気にシンデレラボーイと化した。後に故障を発生し活躍出来ず終いで引退してしまったが、数少ないスペシャルウィークの後継種牡馬として頑張って欲しい。金髪のたて髪が印象的なグッドルッキングホースだった。当然ながら世界レコードである。
芝3200m R:3:12.5 キタサンブラック 58 京都競馬場
あのディープインパクトが記録した世界レコードを1秒近く更新するタイムで天皇賞春を制したキタサンブラック。同馬の父がそのディープインパクトの全兄ブラックタイドというのも何か因縁めいたものを感じる。類まれなスタミナと異常なまでの持続力が成せる技だが、これは今後抜かれそうにない世界レコードだろう。
芝3400m R:3:29.4 モンテクリスエス 53 東京競馬場
2009年ダイヤモンドステークスで快勝したモンテクリスエスが持つレコード。正直、この距離となると施行数が少なく取り立てて速いという訳でもない。実際、芝3400mは同レースでしか実施されない。上記3200mのレコードと比べると約17秒差があり、これは1ハロン換算で言えば返し馬でサーッと流す程度のものだろう。参考外。
※世界R:不明
※世界R:不明
芝3600m R:3:41.6 エアダブリン 57.5 中山競馬場
1994年のステイヤーズステークス時にエアダブリンが記録したレコードタイム。3400m同様にこのレースでしか施行されておらず、余り参考にはならないがそれでも20年以上経った今でも破られていないという点は評価出来る。さすがダンスパートナー&ダンスインザダークの兄といったところか。今尚語り継がれる名ステイヤーの1頭だ。
※世界R:3:37.3 ダコタ(英) 競馬場:不明
※世界R:3:37.3 ダコタ(英) 競馬場:不明
日本レコード記録【ダートコース編】
ダート1000m R:56.9 ルベーゼドランジュ 52 小倉競馬場
上にダノンカモンやクィーンズバーンなどがいるルベーゼドランジュ。本馬も地方重賞で2着している様に一応の実績馬でもある。このレコードは500万条件で重馬場の中、スタートからスピード全開で逃げ切った際のタイム。2着馬に約5馬身差を付ける圧勝劇だった。但し、減量騎手を用いたアドバンテージもあったのは確か。
※世界R:53.6 メズモ(南米) 競馬場:不明
※世界R:53.6 メズモ(南米) 競馬場:不明
ダート1200m R:1:08.7 ビクトリーテツニー 56 中山競馬場
生涯レースの半数近くで最速の上がりを叩き出した生粋の追い込み馬ビクトリーテツニー。4歳時のカペラステークスでも、ほぼ最後方の位置取りから直線だけで全頭ごぼう抜きの快勝を見せ日本レコードを記録した。稍重や不良馬場で力を発揮した外国産らしいスピードが売りの1頭だった。
※世界R:1:06.3 ジーマレア(米) 競馬場:不明
※世界R:1:06.3 ジーマレア(米) 競馬場:不明
ダート1400m R:1:20.3 マテラスカイ 56 中京競馬場
不良馬場のプロキオンステークスでハイペースを一人旅、インカンテーション以下を寄せ付けない走りでレコード記録を叩き出したマテラスカイ。ドバイでも見せたテンからのスピード能力はやはり世界クラスだったという事だろう。同馬に付いて行ったらその時点でジ・エンドである。
※世界R:1:19.2 リッチクリーム(米) 競馬場:不明
※世界R:1:19.2 リッチクリーム(米) 競馬場:不明
ダート1600m R:1:33.3 クロフネ 57 東京競馬場
ダートマイルを1分33秒3という驚異的なレコードで駆け抜けたクロフネ。しかもこれが初ダートという異色のローテーションで達成するのだから、適性がずば抜けていたいたという事だろう。その後のジャパンカップダートでも2戦続けてのレコードタイムで怪物ぶりを遺憾なく発揮する。
※世界R:1:32.2 リンコンアメリカーノ(亜) パレルモ競馬場
※世界R:1:32.2 リンコンアメリカーノ(亜) パレルモ競馬場
ダート1700m R:1:40.9 ロンドンタウン 57 札幌競馬場
地道に力を蓄え、ダート戦線で頭角を現して来たロンドンタウン。それまでは佐賀記念の地方重賞を1勝していただけだったが、このエルムステークスで念願の中央タイトルを初獲得する。おまけとして付いて来たのが日本レコードの記録だった。その後、韓国のGⅠコリアカップを連覇するに至っている。
※世界R:1:39.0 スワップス(米) ハリウッドパーク競馬場
※世界R:1:39.0 スワップス(米) ハリウッドパーク競馬場
ダート1800m R:1:47.8 ウォータクティクス 56 京都競馬場
芝のデビュー戦を敗退した折り返しのダート戦から破竹の6連勝でアンタレスステークスを制覇。スタートから豊かな先行力で逃げ続け、直線でも後続を寄せ付けず2着のワンダースピードに1馬身半差の快勝だった。一から自分のペースで日本レコードタイムを計時するのだからこれは恐れ入った。
※世界R:1:44.91 アリストシティー(南米) パレルモ競馬場
※世界R:1:44.91 アリストシティー(南米) パレルモ競馬場
ダート1900m R:1:53.7 ワンダーアキュート 57 京都競馬場
中京競馬場の代替え開催により京都1900mで行われた東海ステークスでの計時。少々イレギュラー感は否めないが、それでも当時の上がりが35秒1から逆算すると1800mの通過タイムが1分47秒9前後というほぼ日本レコードのそれに近いタイム。GⅠ3勝馬のワンダーアキュートだから成せる業だろう。
※世界R:1:52.2 リヴァリッジ(米) アケダクト競馬場
※世界R:1:52.2 リヴァリッジ(米) アケダクト競馬場
ダート2000m R:2:01.0 ワンダースピード 58 阪神競馬場
施行数が少ないにしても、ダート2000mを2分1秒は出色の時計。しかも、1900mの日本レコードホルダー、ワンダーアキュートの兄であるワンダースピード。母ワンダーヘリテージの類まれなスピードの遺伝力もさることながら、この2頭を別の父で輩出したという汎用性が賞賛に値する。
※世界R:1:57.8 スペクタキュラービッド(米) サンタアニタ競馬場
※世界R:1:57.8 スペクタキュラービッド(米) サンタアニタ競馬場
ダート2100m R:2:05.9 クロフネ 55 東京競馬場
前走の武蔵野ステークスで衝撃的なパフォーマンスを見せたクロフネ。続くジャパンカップダートでも圧倒的な人気を背負いながら、後続に1秒以上の差を付け2100mの世界レコードで圧勝と桁違いの内容で連勝した。しかし、この後のダート界を席巻するかと思われたが屈腱炎を発症し引退という無念の結末を迎える。
まとめ
以上、競馬の日本レコードタイムまとめでした。
上記掲載の他にも1100mや2300mといった細かい距離設定のものもあるのですが、取り分け施行数の多いものや代表的なレースがある記録を中心にピックアップしております。しかし、こう並べて見るとそうそうたるメンバーがレコードを保持していますが、やはりその中でも異彩を放つのはクロフネでしょうか。
ダートは他の馬が重や不良の状態で比較的タイムが出やすい時の記録に対し、クロフネは1600&2100mのいずれもが良馬場でのレコード。しかも後者は世界レコードという事で、如何にこの馬のスピード指数がずば抜けているかを物語っていますよね。あのまま現役を続けて欲しかったです。
記録は更新され次第反映して参ります。どうぞ引き続きお楽しみに。
上記掲載の他にも1100mや2300mといった細かい距離設定のものもあるのですが、取り分け施行数の多いものや代表的なレースがある記録を中心にピックアップしております。しかし、こう並べて見るとそうそうたるメンバーがレコードを保持していますが、やはりその中でも異彩を放つのはクロフネでしょうか。
ダートは他の馬が重や不良の状態で比較的タイムが出やすい時の記録に対し、クロフネは1600&2100mのいずれもが良馬場でのレコード。しかも後者は世界レコードという事で、如何にこの馬のスピード指数がずば抜けているかを物語っていますよね。あのまま現役を続けて欲しかったです。
記録は更新され次第反映して参ります。どうぞ引き続きお楽しみに。
母馬:オオシマルチア
母父:クリスタルグリッターズ
所属:大根田裕厩舎(栗東)
生産:大島牧場(浦河町)
馬主:清水貞光
達成年月日:平成14年08月18日
達成レース:アイビスサマーダッシュ(新潟/良)