福島牝馬ステークス2018の結果
福島牝馬ステークス2018の動画
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レース回顧
カワキタエンカが予想通りの先手、しかしサルサディオーネとノットフォーマルもその争いに加わって前3頭でレースを引っ張る展開となった。直後に馬群が形成され外目にトーセンビクトリーとデンコウアンジュが絶好のポジションで追走。各馬もそれ程差がなく射程圏内で4コーナーへと突入する。中団の2頭が一気に前を捉えに掛かりカワキタエンカに並びかけながら直線コースへ。一旦は抜かれかけたカワキタエンカがデンコウアンジュを差し返し地力を見せるも、後方で脚をジッと溜めていたキンショーユキヒメが大外からまとめて差し切って快勝。秋山騎手が史上5人目となる全場重賞制覇となるおまけ付きの勝利となった。キンショーユキヒメが勝ったものの、展開を考慮すると能力的にはカワキタエンカとデンコウアンジュが1枚上という印象か。
勝ち馬キンショーユキヒメ
早くから実力を示し続けて来たキンショーユキヒメ。血統的な背景から見ても古馬になって本格化するのは目に見えていたが、それでも焦らず地道にクラスを上げてようやくその過程が実を結んだといった所か。メイショウサムソン×サンデーサイレンスという貴重な血を受け継ぐべく、今後も無事にケガなく競走馬人生を歩んで欲しい1頭だ。しかし、社台ファーム生産で2014年オータムセールの取引額が237万円というのは破格のケースだろう。オーナーの見る目を讃えたい。
レースを振り返ってのベスト予想
◎カワキタエンカ
◯デンコウアンジュ
▲トーセンビクトリー
レイホーロマンス
△ゲッカコウ
ワンブレスアウェイ
キンショーユキヒメ
ブラックオニキス
◯デンコウアンジュ
▲トーセンビクトリー
レイホーロマンス
△ゲッカコウ
ワンブレスアウェイ
キンショーユキヒメ
ブラックオニキス
馬連:想定13点:◯勝利、三連単:想定168点:×不的中
本命対抗は、上位3頭の2頭であるカワキタエンカ、デンコウアンジュ1択だっただろう。あとは単穴は単勝10倍未満、連下は単勝20倍未満が理想の想定だっただろう。
全着順結果
RR:100.8 ※想定RR:99.8
着順 | 馬番 | 出走馬 | 斤量 | 騎手 | 評価 | タイム(着差) | 本印 | 伴 | 結城 | 浜野 | 清水 | 単勝オッズ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 7 | キンショーユキヒメ | 54.0 | 秋山 | 102.0 | 1:46.8 | △ | △ | × | - | △ | 16.3 |
2 | 4 | カワキタエンカ | 54.0 | 池添 | 104.0 | クビ | ◎ | ◎ | ◯ | ◯ | ◯ | 2.8 |
3 | 12 | デンコウアンジュ | 54.0 | 蛯名 | 104.6 | クビ | ▲ | - | ▲ | - | - | 7.7 |
4 | 5 | トーセンビクトリー | 54.0 | 田辺 | 102.3 | 2.1/2 | ◯ | ◯ | ◎ | ◎ | △ | 3.9 |
5 | 3 | レイホーロマンス | 54.0 | 岩崎 | 99.7 | 3/4 | △ | △ | × | - | △ | 5.7 |
6 | 11 | ワンブレスアウェイ | 54.0 | 津村 | 98.0 | 3/4 | △ | - | ▲ | △ | - | 12.1 |
7 | 10 | ロッカフラベイビー | 54.0 | 北村宏 | 97.3 | 1/2 | - | - | - | - | - | 69.3 |
8 | 9 | ブラックオニキス | 54.0 | 吉田隼 | 95.1 | 1.1/4 | ▲ | ▲ | × | ▲ | - | 18.7 |
9 | 6 | ゲッカコウ | 54.0 | 丹内 | 95.0 | 1/2 | ▲ | ▲ | △ | △ | ◎ | 10.1 |
10 | 2 | ベアインマインド | 54.0 | 菱田 | 92.0 | 7 | - | - | △ | - | - | 46.9 |
11 | 8 | ノットフォーマル | 54.0 | 黛 | 94.7 | 2 | - | - | - | - | - | 197.0 |
12 | 1 | サルサディオーネ | 54.0 | 丸山 | 95.3 | 大差 | - | - | - | - | - | 80.2 |
危険な人気馬結果 レイホーロマンス→5着(3人気)
レースぶり自体は悪くなかったが、最後の4コーナーでゴチャ付いて勢いが削がれてしまったのは痛かった。それでも最後は伸びて掲示板を確保した様に不完全燃焼の1戦だったと言える。やはり馬格がない分、馬群で競馬を進めるより後方から大外を回って他馬と接触しない走りを心掛けた方が良いのではないだろうか。
穴馬予想結果 該当馬無し
配当&本印予想結果
馬連予想 | ④⑤-③⑥⑦⑨⑪⑫ 的中 | ||||
---|---|---|---|---|---|
単勝 | 7 | 1,630円 | 枠連 | 4-6 | 2,950円 |
複勝 | 7 | 380円 | ワイド | 4-7 | 1,190円 |
4 | 140円 | 7-12 | 2,040円 | ||
12 | 240円 | 4-12 | 590円 | ||
馬連 | 4-7 | 3,070円 | 馬単 | 7→4 | 7,890円 |
三連複 | 4-7-12 | 7,700円 | 三連単 | 7→4→12 | 63,340円 |
編集部の回顧
◎カワキタエンカは厳しい流れの中で2着。地力強化が垣間見えた一戦。次走も期待できる。勝ったキンショーユキヒメは展開がドンピシャ。(伴)
1着×キンショーユキヒメ。この馬の頭は全くの想定外。2着○カワキタエンカ、3着▲デンコウアンジュ。◎トーセンビクトリーは4着と馬券に絡めず。使い詰めも良くなかったか。(結城)
やっぱり一筋縄ではいかないのがこのレースの特徴でもあり、個人的にはなかなか難しい結果になってしまった。小回り福島とはいえ、メンバー構成と頭数からもう少しゆったりと流れると思っていたのだが・・・。勝ったキンショーユキヒメは牝馬重賞で善戦はしていたことはわかってはいたものの斤量面から全く印を打つ気が無かったので『ごめんなさい』の一戦。3着デンコウアンジュや4着トーセンビクトリーよりも仕掛けをワンテンポ後らせて、ギリギリまで待って絶妙のタイミングで動いた秋山騎手の勝利。鮮やかな差しきりではあったものの展開利が大きかったことは明らかでヴィクトリアマイルでも買う気はしない。2着カワキタエンカの粘り腰は見事。後ろから早めに来られて先行馬には苦しい流れになりながら、差されはしたものの直線並ばれたところからひと伸びして、ラストは踏ん張り他は凌いだ。マイル戦になればこちらの方が上とみる。3着デンコウアンジュと4着トーセンビクトリーはカワキタエンカを自ら捕まえに行ってのもので、負けてはしまったものの、納得の競馬ではある。(浜野)
本命の一発は不発どころか惨敗で、結果オーライの馬連ゲットと情けない結果になりました。ラスト1ハロン、いったん差されても巻き返したカワキタエンカの走りに次走への展望を見いだしたような気がしました。(清水)
福島牝馬ステークス2018の予想
◎カワキタエンカ
前走の中山牝馬ステークスで待望の初重賞勝利を飾ったカワキタエンカ。昨年のクラシック戦線では逃げ馬としてレースを盛り上げたが、まともに走ればその大舞台でも上位争い可能なポテンシャルを秘めている。未だ負け無しの池添謙一騎手に乗り替わり、最強のコンビで牝馬重賞の連覇を狙う。ここを勝ち切ればヴィクトリアマイルでも好勝負可能だろう。
◯トーセンビクトリー
今年に入りAJCCで5着、前走の中山牝馬ステークスではトップハンデを背負いながらカワキタエンカから0秒3差とここでは力が1枚上のトーセンビクトリー。別定で斤量が同じとなれば普通に回って来るだけで普通に上位争いは必至だろう。乗り慣れた田辺裕信騎手が継続騎乗してくれるのは実に有り難い。
▲ゲッカコウ
これまでのレースぶりを見ても明らかに小回りコースが合うゲッカコウ。東京と中山では見るからに戦績の違いがそれを物語っているのではないだろうか。福島コースは2戦2勝と絶好の舞台、前走の中山牝馬ステークスよりカワキタエンカとの差は詰まると見て単穴に上げておきたい。
▲ブラックオニキス
昨年のオークス、秋華賞の2レースで掲示板争いに加わった影の実力馬ブラックオニキス。善戦キャラと言われればそれまでだが、前走騎乗した松岡騎手が『能力はかなり高い』と絶賛していた様にこのメンバーでも上位。後は福島を得意とする吉田隼人騎手に乗り替わってどういうレース運びをするか、着順はそこで大きく変わるだろう。
▲デンコウアンジュ
走りにムラはあるもハマればGⅠクラスのパフォーマンスを発揮するデンコウアンジュ。昨年のヴィクトリアマイルでアドマイヤリードに肉薄した様に、末脚さえ機能すればここでもトップレベルの能力を持っている1頭だ。主戦の蛯名騎手が直線の短い福島コースをどう乗りこなすかに注目しておきたい。
出馬表&レーティング&予想オッズ
想定RR:99.8
カワキタエンカ、デンコウアンジュ、トーセンビクトリーが上位も大きな差はなく全馬に可能性を感じる安定した荒れ期待レースだろうが斤量差がない分、ある程度上位を信用しつつの馬券で良いだろう。
馬番 | 出走馬 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 評価 | 本印 | 伴 | 結城 | 浜野 | 清水 | 予想オッズ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | サルサディオーネ | 牝4 | 54.0 | 丸山 | 96.7 | - | - | - | - | - | 209.7 |
2 | ベアインマインド | 牝5 | 54.0 | 菱田 | 94.0 | - | - | △ | - | - | 141.1 |
3 | レイホーロマンス | 牝5 | 54.0 | 岩崎 | 99.5 | △ | △ | × | - | △ | 5.9 |
4 | カワキタエンカ | 牝4 | 54.0 | 池添 | 103.8 | ◎ | ◎ | ◯ | ◯ | ◯ | 2.3 |
5 | トーセンビクトリー | 牝6 | 54.0 | 田辺 | 103.4 | ◯ | ◯ | ◎ | ◎ | △ | 3.4 |
6 | ゲッカコウ | 牝5 | 54.0 | 丹内 | 95.0 | ▲ | ▲ | △ | △ | ◎ | 10.9 |
7 | キンショーユキヒメ | 牝5 | 54.0 | 秋山 | 97.5 | △ | △ | × | - | △ | 17.6 |
8 | ノットフォーマル | 牝6 | 54.0 | 黛 | 94.9 | - | - | - | - | - | 138.5 |
9 | ブラックオニキス | 牝4 | 54.0 | 吉田隼 | 95.2 | ▲ | ▲ | × | ▲ | - | 17.2 |
10 | ロッカフラベイビー | 牝6 | 54.0 | 北村宏 | 96.2 | - | - | - | - | - | 85.0 |
11 | ワンブレスアウェイ | 牝5 | 54.0 | 津村 | 98.0 | △ | - | ▲ | △ | - | 17.1 |
12 | デンコウアンジュ | 牝5 | 54.0 | 蛯名 | 103.5 | ▲ | - | ▲ | - | - | 6.5 |
危険な人気馬 レイホーロマンス(想定3人気)
基本的に後方からどれだけ直線で脚を伸ばせるかの競馬しか出来ないレイホーロマンス。初の福島参戦という事と経験値の少ない岩崎翼騎手という点を総合的に考えると、重賞で人気を背負って積極的に買いたいとは思えない。上手く乗れても入着までだろう。
穴馬予想 該当馬無し
編集部の見解
中山牝馬ステークスの再戦のようなメンバー構成。このメンバーなら◎カワキタエンカの重賞連勝を期待する。(伴)
本命トーセンビクトリー。中山牝馬ステークスでは56kgを背負い0.3秒差4着。ここでは格上の存在。対抗カワキタエンカ。前走自分の形に持ち込み重賞初制覇。距離千八の連体率100%。単穴にデンコウアンジュとワンブレスアウェイ。安定感に欠く前者だが昨年は捲る進境を見せ4着。嵌まれば頭まで。後者は福島で準OP戦を人気で完勝。スタートを決めスムーズに運べれば人気ほど差はない。(結城)
中山牝馬ステークスの再戦のようなメンバー構成だが、ハンデ戦から別定戦に変わる。その点で2kg減になる◎トーセンビクトリーは有利。単純な斤量比較で、いけば〇カワキタエンカを逆転する。前走同様にマイペースの単騎逃げが再び叶いそうな〇カワキタエンカ。平坦福島に変わるのも条件好転とみている。中山牝馬ステークスでは4歳馬の強さをみせた▲ブラックオニキスも差が無い。東京よりも右回りのここが勝負でもある。福島勝ちのあるゲッカコウとワンブレスアウェイが△。(浜野)
ただの2戦、それも新馬と条件クラスなのでアテにならないのでしょうが、コースが合うゲッカコウを本命にしました。カワキタエンカについて行って粘ってくれないかと。あるいは丹内騎手が思い切って中山の時に騎乗した感じで行ってしまうのもありかなと。昨年の夏から徐々に力を発揮して重賞でも着順を上げてきているので、ここで無欲の一発を期待します。(清水)
父馬:メイショウサムソン
母馬:アップルティー
母父:サンデーサイレンス
所属:中村均厩舎(栗東)
生産:社台ファーム
馬主:礒野日出夫
通算成績:26戦6勝(6-2-2-16)
主な戦績:福島牝馬ステークスなど