2017年目黒記念の結果
2017年目黒記念の動画
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レース回顧
レースは平均ペースで淡々と流れる展開。馬群はやや縦長の状態で直線コースへ入り決め脚勝負となった。1番人気ヴォルシェーブが進路をカットされフラフラしている中、大外に持ち出したフェイムゲームが豪快に伸びて先頭へ。ヴォルシェーブもようやくスペースを見つけて抜け出すが、勢いの勝ったフェイムゲームが半馬身差し切って久々の重賞勝利を飾った。3着に13番人気ハッピーモーメントが入り3連単は大きく荒れる事となる。
勝ち馬フェイムゲーム
昨年は不運な競馬が続き未勝利のシーズンとなったフェイムゲーム。今年立ち上がりのダイヤモンドステークスでも良いところがなく、年齢による衰えも懸念されていた。が、レースでは1頭だけ上がり33秒台の脚を繰り出し一線級でも戦える事を証明。長距離戦になれば右に出る者はいないステイヤーで、息の長い活躍がまだまだ期待出来る。特に東京コースでの重賞が4勝目となりコース適性はずば抜けている印象だ。
レースを振り返ってのベスト予想
◎ヴォルシェーブ
○モンドインテロ
▲フェイムゲーム
△クリプトグラム
ウムブルフ
カフジプリンス
×サラトガスピリット
ワンアンドオンリー
○モンドインテロ
▲フェイムゲーム
△クリプトグラム
ウムブルフ
カフジプリンス
×サラトガスピリット
ワンアンドオンリー
予想回顧
ヴォルシェーブ本命は不動、過去実績と枠的な事も考えてモンドインテロが押し出される形で対抗に指名。単穴は東京コースで重賞3勝だったフェイムゲームを置き、連下に1年ぶりの休み明けクリプトグラムとウムブルフとカフジプリンスの生きのいい4歳勢が妥当な所か。後は3着想定にサラトガスピリットと一応のワンアンドオンリー。これがこのレースにおけるベスト予想と言える。但し、的中できても馬連・馬単が精一杯。
全着順結果
RR:105.6 ※想定RR:107.4
フェイムゲームが久々にGⅠで好勝負できそうなパフォーマンスを出したのでさすがにヴォルシェーブは歯が立たなかったが安定して走れているのは良い傾向である。また、クリプトグラムは1年ぶりもブランクを感じさせない走りが出来ていたがカフジプリンスとウムブルフが不甲斐なかったので全体的には評価はさがった。
着順 | 馬番 | 出走馬 | 斤量 | 騎手 | 評価 | タイム(着差) | 本印 | 大川 | 小野寺 | 田中 | 単勝オッズ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 12 | フェイムゲーム | 58.0 | C.ルメール | 112.1 | 2:30.9(良) | △ | × | - | △ | 19.1 |
2 | 2 | ヴォルシェーブ | 56.5 | 戸崎圭太 | 109.3 | 1/2 | ◎ | ◎ | ▲ | ◯ | 2.7 |
3 | 9 | ハッピーモーメント | 54.0 | 川田将雅 | 103.0 | 2 | - | - | - | - | 45.1 |
4 | 18 | クリプトグラム | 56.0 | 福永祐一 | 105.5 | 1 | △ | ☆ | △ | △ | 13.3 |
5 | 17 | レコンダイト | 55.0 | 松山弘平 | 103.6 | クビ | - | - | - | - | 102.8 |
6 | 6 | シルクドリーマー | 53.0 | 石川裕紀人 | 100.0 | 3/4 | - | - | - | △ | 35.2 |
7 | 4 | カフジプリンス | 55.0 | 岩田康誠 | 106.0 | クビ | ▲ | ◯ | ◯ | - | 7.6 |
8 | 1 | モンドインテロ | 56.5 | 内田博幸 | 106.9 | アタマ | ◯ | ▲ | ◎ | △ | 7.2 |
9 | 7 | ウムブルフ | 55.0 | M.デムーロ | 100.0 | ハナ | ▲ | △ | △ | ◎ | 6.7 |
10 | 15 | ワンアンドオンリー | 58.0 | 横山典弘 | 107.9 | 1/2 | - | - | - | - | 18.3 |
11 | 3 | サラトガスピリット | 54.0 | 四位洋文 | 99.5 | 3/4 | - | - | - | △ | 12.2 |
12 | 11 | マイネルサージュ | 55.0 | 柴田大知 | 102.5 | 3/4 | - | - | - | △ | 74.3 |
13 | 13 | ヒットザターゲット | 57.5 | 大野拓弥 | 106.7 | 1.1/4 | - | - | - | - | 72.7 |
14 | 14 | ムスカテール | 56.0 | 吉田豊 | 102.7 | 1/2 | - | - | - | - | 256.1 |
15 | 10 | トルークマクト | 54.0 | 蛯名正義 | 96.7 | ハナ | - | - | △ | - | 44.6 |
16 | 5 | アルター | 55.0 | 柴山雄一 | 91.0 | 1.1/4 | - | - | - | - | 22.7 |
17 | 8 | ラニ | 56.0 | 武豊 | 100.0 | 3.1/2 | - | - | - | - | 27.6 |
18 | 16 | メイショウカドマツ | 55.0 | 藤岡佑介 | 102.7 | 2.1/2 | - | - | - | - | 50.4 |
配当&本印予想結果
馬連予想 | ①②⑦-④⑫⑱ 的中 | ||||
---|---|---|---|---|---|
単勝 | 12 | 1,910円 | 枠連 | 1-6 | 1,840円 |
複勝 | 12 | 540円 | ワイド | 2-12 | 3,450円 |
2 | 150円 | 9-12 | 10,530円 | ||
9 | 890円 | 2-9 | 2,030円 | ||
馬連 | 2-12 | 3,450円 | 馬単 | 12→2 | 9,130円 |
三連複 | 2-9-12 | 41,190円 | 三連単 | 12→2→9 | 316,940円 |
危険な人気馬結果 カフジプリンス→7着(4番人気)
勝ったフェイムゲームで上がり33秒、2着ヴォルシェーブで34秒3とそれなりのキレ味を求められるレース展開となればやはりカフジプリンスは少々厳しい。自身も34秒6は使っているが、勝負どころでのもたつきや器用性がない分立ち回りで遅れを取ってしまうのがネックだ。この日は高速馬場という事が明らかで消し材料としては完全に一致していた。
穴馬予想結果 シルクドリーマー→6着(11番人気)
今回はこれまでの競馬と一変、積極的に先行して粘り込みを図ったシルクドリーマー。結果、6着と善戦している様に見えるがそれならフェイムゲームと同じくらいの位置で末脚勝負にかけた方が53kgの軽量は活かせた様な気もする。人気以上の走りは見せているだけに、惜しまれる1戦となった。
編集部内の回顧
本命はヴォルシェーブで良かったがフェイムゲームが強かった。このラインの相手との対戦なら近走の成績無視して単穴買い続けないと想定できない。ハッピーモーメントは買えなくないがモンドインテロがここまでポカするイメージがなかった。カフジプリンス、ウムブルフはこの程度だろう。(大川)
何とか連下と対抗で馬連は的中。しかし、3連単は程遠く何とももったいない展望だった。本命ウムブルフはやはり条件戦圧勝からの重賞挑戦人気馬パターンに該当。こればっかりは分かっていても消し辛いもの。しかし、最悪ヴォルシェーブが勝つと思っていたら今回も前がカットされる不完全燃焼な競馬だった。地力は既にGⅡクラスですぐにでも重賞は勝てるだろう。フェイムゲームはルメール騎手がお見事。(田中)
目黒記念の独自予想
◎ヴォルシェーブ
前走のメトロポリタンステークスでは直線で前をカットされる不利がありながらも、その後立て直してあっさり差し切る強い内容。あの競馬が出来るのならば重賞でも十分頭を張れる存在と言えるだろう。実際、同条件の2016年アルゼンチン共和国杯ではシュヴァルグランにあと一歩の所まで迫っている様に、その実力は折り紙付き。ここを勝って願わくば宝塚記念のダークホースとなってもらいたい。
◯モンドインテロ
重賞の常連と化したモンドインテロ。前走の大阪杯でも一線級相手にそこまで大崩れせずに走れた事は十分評価に値する。逆を言えば相手なりという点でツメが甘い部分もあるが、馬券的な軸候補としては見事に仕事を果たしているのではないだろうか。勝ち切るまでのパフォーマンスは期待していなが、それでも自分の能力を出し切って上位争いを演出してくれる筈。
▲カフジプリンス
長距離路線では頭角を現せて来たカフジプリンス。昨年の菊花賞でも伏兵として扱われた様に、その豊富なスタミナと持続性の高い末脚が魅力の1頭だ。とは言え、上がりの速い瞬発力勝負になるとやや分が悪く、出来れば平均ペース以上のタフな展開が理想。あわよくば自らレースを動かせて行って、積極的な競馬で上位人気勢を一泡吹かせる事も一考だろう。岩田騎手の乗り方次第。
▲ウムブルフ
昨年のクラシック戦線でも有力候補に名乗りをあげたウムブルフ。そのシーズンはチグハグな結果に終わったが、ディープインパクト産駒にしては珍しい長距離志向のタイプで本格化は古馬になったこれから。母父Monsunは先週オークスを勝ったソウルスターリングと同じで、勝負服も合わせてその勢いをここでも見せ付けたい所。デムーロ騎手が鞍上というのが何とも心強い。
出馬表&レーティング&予想オッズ
想定RR:107.4
フェイムゲーム、ワンアンドオンリー、ヒットザターゲットと上位3頭が全盛期には程遠い状態なのでそこまで信用できない事を考えるとカフジプリンス、モンドインテロ、ヴォルシェーブあたりからだろうがそこまで信用できる馬はいないので荒れ狙いで馬券構成もありだろう。
馬番 | 出走馬 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 評価 | 本印 | 大川 | 小野寺 | 田中 | 予想オッズ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | モンドインテロ | 牡5 | 56.5 | 内田博幸 | 107.0 | ◯ | ▲ | ◎ | △ | 6.8 |
2 | ヴォルシェーブ | 牡6 | 56.5 | 戸崎圭太 | 106.5 | ◎ | ◎ | ▲ | ◯ | 2.4 |
3 | サラトガスピリット | 牡5 | 54.0 | 四位洋文 | 98.0 | - | - | - | △ | 47.6 |
4 | カフジプリンス | 牡4 | 55.0 | 岩田康誠 | 107.3 | ▲ | ◯ | ◯ | - | 5.1 |
5 | アルター | セ5 | 55.0 | 柴山雄一 | 94.0 | - | - | - | - | 38.4 |
6 | シルクドリーマー | 牡8 | 53.0 | 石川裕紀人 | 98.7 | - | - | - | △ | 97.8 |
7 | ウムブルフ | 牡4 | 55.0 | M.デムーロ | 100.0 | ▲ | △ | △ | ◎ | 5.4 |
8 | ラニ | 牡4 | 56.0 | 武豊 | 103.0 | - | - | - | - | 19.6 |
9 | ハッピーモーメント | 牡7 | 54.0 | 川田将雅 | 94.0 | - | - | - | - | 117.4 |
10 | トルークマクト | 牡7 | 54.0 | 蛯名正義 | 97.8 | - | - | △ | - | 52.6 |
11 | マイネルサージュ | 牡5 | 55.0 | 柴田大知 | 106.0 | - | - | - | △ | 211.6 |
12 | フェイムゲーム | セ7 | 58.0 | C.ルメール | 109.9 | △ | × | - | △ | 11.7 |
13 | ヒットザターゲット | 牡9 | 57.5 | 大野拓弥 | 107.9 | - | - | - | - | 31.0 |
14 | ムスカテール | 牡9 | 56.0 | 吉田豊 | 102.8 | - | - | - | - | 238.3 |
15 | ワンアンドオンリー | 牡6 | 58.0 | 横山典弘 | 108.0 | - | - | - | - | 24.4 |
16 | メイショウカドマツ | 牡8 | 55.0 | 藤岡佑介 | 106.5 | - | - | - | - | 139.0 |
17 | レコンダイト | 牡7 | 55.0 | 松山弘平 | 101.6 | - | - | - | - | 70.0 |
18 | クリプトグラム | 牡5 | 56.0 | 福永祐一 | 106.0 | △ | ☆ | △ | △ | 13.0 |
危険な人気馬 カフジプリンス(想定2番人気)
金曜段階で2番人気想定のカフジプリンス。長距離戦ではそれなりのパフォーマンスを見せているが、瞬発力勝負になるとどうしてもエンジンの掛かりが遅くもたついてしまうのがネック。結果、伸びて来た頃にはゴール目前という形で掲示板入線のイメージが出来上がってしまい、この人気なら消した方が妙味が大きいのではないだろうか。
穴馬予想 シルクドリーマー(想定14番人気)
前走のメトロポリタンステークスではヴォルシェーブに完敗といった内容だったが、同馬も直線で大きな不利がありそれが無ければもっと際どい勝負となっていた。しかも、今回はその時より斤量が3kg減。一方のヴォルシェーブは0.5kg増と明らかに条件が良化。そもそも、今年のAJCCでも上位と差のない争いをしている事から地力は足りる筈。後は石川裕紀人騎手の腕が大きく左右するだろう。
編集部内の見解
本命はヴォルシェーブ。前走はOP戦とはいえ、完勝してここに駒をすすめたのは良い材料だろう。条件的には向いている条件なのでおしだしで本命で。相手はカフジプリンス。相手なりに走る馬でレベル下がっても掲示板までって感じのイメージではあるが他よりかはという印象。実績的に一番直近安定しているモンドインテロを単穴。ウムブルフはまだ地力不足と判断して連下まで。クリプトグラムは叩いてと判断で注目まで。(大川)
◎モンドインテロ。前走8着も競合相手に遅れは大きくなかった。中~長距離重賞での掲示板率も高くそろそろ手が届く頃。◯カフジプリンス。芝長距離への転向後は安定した走りと一線級と戦いながら掲示板を確保して来た。一気の重賞制覇があっても不思議ではない。▲ヴォルシェーブ。潜在能力ならこの馬が1番。成長も感じられるが、調教の動きに疑問を感じて単穴に下げておきたい。(小野寺)
本命はウムブルフ。馬主と血統の勢いにデムーロ騎手が鞍上という要素込みで厚く印を打ちたい。今後の長距離重賞で頭を張れる存在だけにここで好勝負を期待。対抗はヴォルシェーブ。本来なら頭一つ抜けている印象だが、戸崎圭太騎手に乗り替わりがネックで印を下げた。単穴は無しで、以下連下候補に複数頭挙げての中波乱狙い。カフジプリンスは高速馬場に不安を感じて無印とする。(田中)
母馬:ホールオブフェーム
母父:アレミロード
所属:宗像義忠厩舎(美浦)
生産:ノーザンファーム(安平町)
馬主:サンデーレーシング
通算成績:25戦6勝 (6-2-1-16)
主な戦績:2017年目黒記念など