東京スポーツ杯2歳ステークス2019の結果
東京スポーツ杯2歳ステークス2019の動画
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レース回顧
少頭数だけにレース前はスローペースからの上がり勝負と予測していたのとは裏腹に、マイネルデステリョが1000m=58秒8のハイペースで後続を引き離す縦長の展開となった1戦。人気のラインベックは離れた番手に付け、後方待機勢にコントレイルとアルジャンナが付けるポジションでレースは直線コースへ。その中から絶好の手応えで早々に先頭へ立ったコントレイルが他馬を置き去りにする上がり最速の脚で突き抜けて5馬身差快勝。2着アルジャンナも3着ラインベックに4馬身差を付けたものの、その遥か先に異次元のパフォーマンスを見せた馬が1頭いたという事か。2ハロン目以降は全て11秒台という快ラップを刻み、タイムは1分44秒5の驚愕レコードを叩き出した。
勝ち馬コントレイル
前走のスローペースから一転、2戦目の初遠征・初重賞のレースで前半58秒台の流れから、直線33秒1の末脚で突き抜けたパフォーマンスはちょっとモノが違う内容だった。新馬戦から4秒4もタイムを縮めた事自体が驚異的だが、それでもまだゴール前は余裕のある脚色で底知れぬ能力を感じさせる1頭である。距離延長も問題なさそうで、このまま上手く成長すればもしかするとディープインパクトの最高傑作と成り得るだけのポテンシャルは秘めている様に思える存在だ。今後のローテーション含めて、最大の注目が集まって行くだろう。
レースを振り返ってのベスト予想
◎コントレイル
◯アルジャンナ
▲ラインベック
×オーロラフラッシュ
リグージェ
◯アルジャンナ
▲ラインベック
×オーロラフラッシュ
リグージェ
馬連:想定3点:◯勝利、三連単:想定18点:◯勝利
本命対抗単穴は人気上位3頭で連下なしで、紐は単勝20倍未満が理想の想定だっただろう。
全着順結果
着順 | 馬番 | 出走馬 | 斤量 | 騎手 | 評価 | タイム(着差) | 本印 | 石川 | 田中 | 坂入 | 道永 | 単勝オッズ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | コントレイル | 55.0 | Rムア | ---- | 1:44.5R | ▲ | △ | ○ | ▲ | ○ | 2.5 |
2 | 5 | アルジャンナ | 55.0 | 川田 | ---- | 5 | ◎ | ◎ | ◎ | ○ | ▲ | 3.0 |
3 | 1 | ラインベック | 55.0 | Wビュ | ---- | 4 | ○ | ○ | × | ◎ | ◎ | 4.6 |
4 | 3 | オーロラフラッシュ | 55.0 | Cルメ | ---- | 1/2 | △ | △ | − | △ | − | 11.0 |
5 | 2 | リグージェ | 55.0 | Oマフ | ---- | 2.1/2 | △ | △ | ▲ | △ | △ | 12.5 |
6 | 8 | マイネルデステリョ | 55.0 | 津村 | ---- | 1.3/4 | − | − | − | − | − | 26.1 |
7 | 4 | ゼンノジャスタ | 55.0 | 田中健 | ---- | 1/2 | × | − | - | − | × | 25.3 |
8 | 7 | ソウルトレイン | 55.0 | 石橋 | ---- | 2.1/2 | - | - | - | − | - | 71.6 |
危険な人気馬結果 ラインベック→3着(3番人気)
スローペースからの決め手勝負にならなかった分、キャリアと持続性の長い脚が使えて3着に入ったラインベック。それでも、やはりコントレイル、アルジャンナの素質馬2頭には遠く及ばなかったのは事実。これが遅い流れの団子状態からだったとしても同じ結果だっただろう。そういう意味で、今後は重賞あたりチャンスがあってもクラシックとなると急激な成長ありきでしか通用しなくなってくるのではないだろうか。
穴馬予想結果 該当馬なし
配当&本印予想結果
馬連予想 | ①⑤-②③⑥ 的中 | ||||
---|---|---|---|---|---|
単勝 | 6 | 250円 | 枠連 | 発売なし | ----- |
複勝 | 6 | 110円 | ワイド | 5-6 | 150円 |
5 | 110円 | 1-6 | 180円 | ||
1 | 130円 | 1-5 | 230円 | ||
馬連 | 5-6 | 360円 | 馬単 | 6→5 | 640円 |
三連複 | 1-5-6 | 330円 | 三連単 | 6→5→1 | 1,330円 |
編集部の回顧
勝ち馬コントレイルについて、タイム、内容ともに素晴らしくとても強い競馬。2着馬も良いレースをしているだけに5馬身の差というのは衝撃的であり今後が楽しみな存在。2着馬アルジャンナについて、レース内容が良く、最後方から3着馬を4馬身差をつけているのは非常に評価できる。タイム、内容が良いだけに勝ち馬が強すぎたというしかないだろう。(石川)
基本、アルジャンナとコントレイルが抜けているという判断は正しかったが、まさかこれだけコントレイルが突き抜けるとは想定外。ちょっとレベルが違い過ぎるというか、アルジャンナも大物には変わりないが、こちらは超大物という事になって来るのだろう。ラインベックは正直、上位2頭とは水を開けられた印象。(田中)
コントレイルの強さにただただ脱帽されたレースだった。1.4秒レコード更新したがまさかここまでの競馬をするとは。次走はホープフルステークスとの事だが中山の小回りでどういう競馬をするか楽しみしかない。アルジャンナも5馬身離されたがよく走っている。まだまだ成長途上の馬。この先も楽しみだ。(坂入)
手堅い決着になるのは分かっていたが、スローからのドンでここまでコントレイルが強いとは。抜け出してからもグングン伸び続けレコードで他馬を圧倒。ホープフルへ楽しみな存在に。アルジャンナも連れて追い込んできたがその差は詰まらず、ただしこの馬もレコードより速いので成長次第で楽しみ。前で頑張ったラインベックは応援してただけに残念だがこの馬も従来ならレコードに迫る時計。まだまだ期待したい。馬券的には予想通りトリガミ。三頭で良かったレース。(道永)
東京スポーツ杯2歳ステークス
◎アルジャンナ
新馬戦ではまさに持ったままの競馬で楽勝の内容だったアルジャンナ。大物感で言えば、ラインベックやコントレイルよりも一枚上の存在で、2戦目で重賞へ参戦して来ている事自体が池江泰寿厩舎の期待の表れだろう。鞍上の川田将雅騎手も本馬の稽古に付きっきりの様子で、来春のクラシックは本馬と歩んで行く覚悟が見え隠れしている。今回試金石となるが、終わって見ればとんでもない怪物誕生の瞬間となるのではないだろうか。
○ラインベック
現在2連勝中のラインベック。さすが3冠馬を両親に持つ素質馬で、走る度にそのパフォーマンスを上げて来ているのは能力のある証拠だろう。ひと休みした今回も馬体が大きくなって戻って来ており、調教での動きは明らかにパワーアップしているのが手に取る様に分かる。相手はそれなりに揃っているが、キャリアと完成度の高さで一歩リード。勝って厩舎の先輩ワグネリアンと同じルートを歩みたいところだ。
出馬表&レーティング&予想オッズ
馬番 | 出走馬 | 斤量 | 騎手 | 評価 | 本印 | 石川 | 田中 | 坂入 | 道永 | 予想オッズ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ラインベック | 55.0 | Wビュ | ---- | ○ | ○ | × | ◎ | ◎ | 2.5 |
2 | リグージェ | 55.0 | Oマフ | ---- | △ | △ | ▲ | △ | △ | 8.4 |
3 | オーロラフラッシュ | 54.0 | Cルメ | ---- | △ | △ | - | △ | - | 19.4 |
4 | ゼンノジャスタ | 55.0 | 田中健 | ---- | × | - | - | - | × | 26.1 |
5 | アルジャンナ | 55.0 | 川田 | ---- | ◎ | ◎ | ◎ | ○ | ▲ | 3.1 |
6 | コントレイル | 55.0 | Rムア | ---- | ▲ | △ | ○ | ▲ | ○ | 3.7 |
7 | ソウルトレイン | 55.0 | 石橋 | ---- | - | - | - | - | - | 102.5 |
8 | マイネルデステリョ | 55.0 | 津村 | ---- | - | - | - | - | - | 56.9 |
危険な人気馬 ラインベック(想定1人気)
少頭数で確実にスローペースが予想され、直線では先ず間違いなく決め手勝負となるであろう今回の1戦。走りや実際の数字を見ても、スパッと切れるといよりは良い脚を長く使うタイプのラインベック。33秒前半の上がりを求められる展開になった場合には勝負どころで置いて行かれる可能性は十分に高い。
穴馬予想 該当馬なし
編集部の見解
本命はアルジャンナ、追い切りを見る限り調整は順調であり状態は良く見える。前走は頭数が少なかったが内容としては大きく評価できるものがある。相手関係が強くなるがここも大きく期待できる。対抗はラインベック、今までのレースは勉強させながらしっかりと勝ちきっており評価できる。相手関係が強くなるので今までのように楽にはいかないが素質でどこまでいけるかというところ。(石川)
新馬戦の内容を鑑みてもアルジャンナ、コントレイル、リグージェはラインベックよりも上と判断。決め手に関してもいずれもが33秒台を楽にマークしている事から、スローペースからのヨーイドン勝負で決まればこの3頭だろう。仮にどれか1頭が脱落した場合に地力の高さでラインベックが3着に入るイメージの1戦。(田中)
少頭数ながら来年へつながりそうな楽しみな一戦。本命はラインベック。休み明けだがパワーアップしてきておりほぼ万全の仕上がり。相手はそろったがここで勝てないようだと今後も厳しい。勝ち負けだろう。対抗はアルジャンナ。この馬も新馬戦は5頭立てだったが強い勝ち方。一気な相手強化だがいい競馬にはなるだろう。続くとしたら同じディープ産駒のコントレイルか。(坂入)
小頭数の一戦。ここは手堅い決着になりそうだ。◎ラインベックが本命。遂に三冠×三冠の血統から三男にして期待できそうな馬が。前走でも最後まで脚がのびていたのでまだまだ良くなるだろう。対抗は◯コントレイル。新馬戦は前目につけ難なく抜け出し、上りも早い。素質もありそうで鞍上も心強い。▲アルジャンナも素質はかなりありそう。前走もキッチリとした勝ち方でまだまだ余裕があった。ここが試金石。(道永)
父馬:ディープインパクト
母馬:コンドコマンド
母父:Unbridled's Song
所属:矢作芳人厩舎(栗東)
生産:ノースヒルズ
馬主:前田晋二
通算成績:2戦2勝(2-0-0-0)
主な戦績:東京スポーツ杯2歳ステークスなど