朝日杯フューチュリティステークス2019の結果
朝日杯フューチュリティステークス2019の動画
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レース回顧
内枠から想定通りビアンフェがハナを切って単騎先頭へ、外からメイショウチタンが2番手に上がり、その直後にサリオスが付ける展開。入りの3ハロンが33秒8というハイペースの中、各馬想い想いの位置取りでレースを進めて行くと直線での追い比べとなった。抜群の手応えから抜け出したサリオス、それに迫った追い込み勢のタイセイビジョンにタガノビューティーが遅い掛かるも、ラスト1Fで更に加速し突き放したサリオスが見事3連勝でGⅠ初制覇を飾った。際どい3着には最後方から大外を猛烈に追い込んだグランレイが入線。
勝ち馬サリオス
スタートから押してポジションを取りに行ったサリオス。道中はビアンフェをマークする様に3番手を追走し、直線では早めに前を捕まえて単独先頭に立つ競馬を見せた。途中、タイセイビジョンに並びかけられたが、坂上で更にもうひと伸びすると3馬身突き放して楽に振り切る強い走りで完勝。これで無傷の3連勝、課題となった初遠征に初コースも克服し、来春のクラシック戦線では2歳王者として堂々と各馬の挑戦状を受ける立場となる。距離はまだまだ伸びても問題ない。
レースを振り返ってのベスト予想
◎サリオス
◯タイセイビジョン
△レッドベルジュール
×ペールエール
ビアンフェ
ラウダシオン
◯タイセイビジョン
△レッドベルジュール
×ペールエール
ビアンフェ
ラウダシオン
馬連:想定3点:◯勝利、三連単:想定16点:×不的中
本命サリオス、対抗タイセイビジョン、単穴なし。連下にレッドベルジュール、紐は単勝50倍未満が理想の想定だっただろう。
全着順結果
着順 | 馬番 | 出走馬 | 斤量 | 騎手 | 評価 | タイム(着差) | 本印 | 石川 | 田中 | 坂入 | 道永 | 単勝オッズ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 6 | サリオス | 55.0 | Rムア | ---- | 1:33.0R | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | 2.0 |
2 | 8 | タイセイビジョン | 55.0 | 武豊 | ---- | 1.1/4 | ▲ | ○ | ▲ | △ | ▲ | 229.3 |
3 | 9 | グランレイ | 55.0 | 池添 | ---- | 1.1/4 | - | - | - | - | - | 229.3 |
4 | 14 | タガノビューティー | 55.0 | 和田 | ---- | クビ | - | △ | - | - | - | 61.6 |
5 | 13 | プリンスリターン | 55.0 | 原田 | ---- | 1.1/4 | - | - | - | - | - | 347.1 |
6 | 1 | ジュンライトボルト | 55.0 | 岩田康 | ---- | クビ | △ | - | - | △ | △ | 66.8 |
7 | 2 | ビアンフェ | 55.0 | 藤岡佑 | ---- | アタマ | △ | △ | - | △ | - | 12.6 |
8 | 16 | ラウダシオン | 55.0 | Cルメ | ---- | 1/2 | × | × | - | △ | - | 18.0 |
9 | 7 | ウイングレイテスト | 55.0 | 松岡 | ---- | 2 | △ | × | △ | △ | △ | 43.5 |
10 | 12 | レッドベルジュール | 55.0 | Cスミ | ---- | ハナ | ○ | △ | ○ | ○ | ○ | 5.9 |
11 | 4 | トリプルエース | 55.0 | Wビュ | ---- | クビ | △ | △ | - | △ | - | 37.9 |
12 | 11 | カリニート | 55.0 | 幸 | ---- | 3 | - | - | - | - | - | 453.0 |
13 | 5 | マイネルグリット | 55.0 | 国分優 | ---- | 5 | - | - | - | - | △ | 174.2 |
14 | 10 | エグレムニ | 55.0 | 福永 | ---- | クビ | - | - | - | △ | - | 146.8 |
15 | 15 | メイショウチタン | 55.0 | 松山 | ---- | 4 | - | - | - | - | - | 117.0 |
16 | 3 | ペールエール | 55.0 | Oマフ | ---- | 3 | △ | × | - | ▲ | △ | 8.8 |
危険な人気馬結果 レッドベルジュール→10着(3番人気)
発馬で立ち遅れたレッドベルジュール。道中はこれまでに経験した事ないペースで多頭数の競馬を強いられ馬自身も些か困惑したのではないだろうか。4コーナーでは既に手応えも悪く、直線では見る影もない内容で10着惨敗を喫した。上位人気勢の中では唯一のキャリア2戦、やはり経験値の無さも含めて大舞台ではその脆さを披露してしまった。
穴馬予想結果 タガノビューティー→4着(9番人気)
道中はやや置いて行かれる様な形で後方追走を余儀なくされたタガノビューティー。しかし、前にちょうどタイセイビジョンを見ながら徐々に加速して行くと、直線では一旦先頭に立つ勢いで伸び見せ場を作った。最後は脚が止まってしまいグランレイに差されて4着に沈んだものの、初芝のGⅠという大舞台では上々の内容だっただろう。来春はいずれの路線でも期待値の高い1頭だ。
編集部の回顧
勝ち馬サリオスについて、速いペースの中先行し、直線も突き放してレコード勝利と内容も良くとても強い勝ち方であった。レースセンスがよくどんな競馬もできそうだし距離ももっと合っても良さそうであり来年がとても楽しみな存在。輸送にもしっかり対応できておりこれ以上ないレースであった。2着馬タイセイビジョンについて、いい雰囲気であり一時は勝ったかと思う程手応えもあったが今日は勝ち馬が強かった。マイルも大丈夫であり次走も楽しみな存在。テンションの高さには今後も注意が必要。(石川)
サリオスはR.ムーア騎手のソツない騎乗で見事栄冠に輝いた。しっかりと好位で最後まで脚を使わせるエスコートぶりは、日本人騎手では出来ない芸当だっただろう。2着タイセイビジョンも一時はかわせる勢いの伸びだったが、やはり少し距離が長かったという見解か。3着グランレイについては未勝利戦を見ればそのパフォーマンスも納得。やはり競馬は情報戦、全頭の全レースを把握しておけばある程度の予想も固められたのではないだろうか。タガノビューティーについては正直驚いたが、改めてヘニーヒューズの汎用性を認識した次第。(田中)
サリオスは評判通りの競馬でやはり力が違った。スタートを決めて番手から追走し直線でも危なげなく抜け出し見事に勝利。この後はクラシックに向けて調整するみたいだが関東馬で楽しみな一頭が出てきた。タイセイビジョンはよく頑張ったが最後は力差が出たか。ただマイル前後ならばいい競馬にはなるかと思う。(坂入)
前評判と期待通りサリオスは一つ抜けた快勝。2着もタイセイビジョンと順当。またもや豊Jの2着はなんとも気の毒だが。3着は人気薄のグランレイが入り馬券は随分跳ね上がった。終わってみれば3〜6着までは人気のない馬がズラリ。これが2歳戦の怖いところ。予想的にはその人気薄を読めずに残念な結果。(道永)
朝日杯フューチュリティステークス2019の予想
◎サリオス
サウジアラビアロイヤルカップでは強烈な決め手でクラヴァシュドール以下を完封、ダノンプレミアムが持つレコードをあっさり更新する内容で無傷の2連勝を決めたサリオス。レベルの違う走りは新馬戦から依然続いており、2度も楽に打ち負かしたアブソルティスモがこうやまき賞で圧勝している事からも、本馬に対する能力の裏付けは問題ない。ここで負けるシーンはそうそう思いつかない存在だろう。
○レッドベルジュール
前走のデイリー杯2歳ステークスでは、長期休養明けに約+30kgの超大幅体重増にも関わらず直線鮮やかに内から突き抜けたレッドベルジュール。そのポテンシャルや、サリオスを負かすとすれば本馬しかいないと思わせるものであり、鞍上にC.スミヨン騎手を配した事からも厩舎側の期待値が大きく見て取れる。競馬に絶対はないが、上位2頭のいずれかがチャンピオンに輝くのではないだろうか。
出馬表&レーティング&予想オッズ
馬番 | 出走馬 | 斤量 | 騎手 | 評価 | 本印 | 石川 | 田中 | 坂入 | 道永 | 予想オッズ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ジュンライトボルト | 55.0 | 岩田康 | ---- | △ | - | - | △ | △ | 23.9 |
2 | ビアンフェ | 55.0 | 藤岡佑 | ---- | △ | △ | - | △ | - | 12.0 |
3 | ペールエール | 55.0 | Oマフ | ---- | △ | × | - | ▲ | △ | 9.7 |
4 | トリプルエース | 55.0 | Wビュ | ---- | △ | △ | - | △ | - | 32.2 |
5 | マイネルグリット | 55.0 | 国分優 | ---- | - | - | - | - | △ | 63.0 |
6 | サリオス | 55.0 | Rムア | ---- | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | 2.3 |
7 | ウイングレイテスト | 55.0 | 松岡 | ---- | △ | × | △ | △ | △ | 18.1 |
8 | タイセイビジョン | 55.0 | 武豊 | ---- | ▲ | ○ | ▲ | △ | ▲ | 5.2 |
9 | グランレイ | 55.0 | 池添 | ---- | - | - | - | - | - | 129.4 |
10 | エグレムニ | 55.0 | 福永 | ---- | - | - | - | △ | - | 54.1 |
11 | カリニート | 55.0 | 幸 | ---- | - | - | - | - | - | 274.5 |
12 | レッドベルジュール | 55.0 | Cスミ | ---- | ○ | △ | ○ | ○ | ○ | 3.4 |
13 | プリンスリターン | 55.0 | 原田 | ---- | - | - | - | - | - | 195.4 |
14 | タガノビューティー | 55.0 | 和田 | ---- | - | △ | - | - | - | 43.0 |
15 | メイショウチタン | 55.0 | 松山 | ---- | - | - | - | - | - | 98.7 |
16 | ラウダシオン | 55.0 | Cルメ | ---- | × | × | - | △ | - | 14.6 |
危険な人気馬 レッドベルジュール(想定2人気)
潜在能力は相当高いのは承知の上だが、さすがに前走の反動はないだろうか。常識的に考えて数ヶ月で馬体が30kg近く増えた上に、重賞クラスの1戦であれだけの走りを見せた直後である。馬自身がガツ欠状態になってなければ良いのだが。
穴馬予想 タガノビューティー(想定10人気)
上位勢がある程度抜きん出た存在だけに、未知数という点で初芝のタガノビューティーを推したい。前走はダートながら上がり34秒台の決め手で差し切り勝ち。過去にアジアエクスプレスが同様のパターンで朝日杯フューチュリティステークスを制しており、奇しくも父は同じヘニーヒューズである。一発の大駆けがあるとすればこの馬か。
編集部の見解
本命はサリオス、追い切りの動きが強化され、長めからしっかりとタイムを出してきている点が非常に評価できる。前走も余裕残しであのパフォーマンスなのだから能力の高さは素晴らしいものがある。メンバー的にここは負けられない戦いだろう。唯一のマイナス点は輸送か。対抗はタイセイビジョン、マイルまでならしっかり対応できるだろうし、レコード勝ちが示す通り内容としては前走強いものがあり非常に評価できる。スムーズなら面白いだろう。(石川)
先週の結果を鑑みても競馬に絶対は無い、とわかっていながらも今週のサリオスはほぼ間違いない存在として疑わない。それだけ将来性も込みでここは圧勝を飾って欲しい。唯一対抗出来るとすれば、血統的な点含めてのレッドベルジュール。もし万が一に2頭が共倒れした時はタイセイビジョンが突っ込んで来るだろう。後は昨年も穴を開けたスクリーンヒーロー産駒からウイングレイテストを。(田中)
本命はサリオス。東京のマイル2戦は実力通りの競馬だった。540キロの大型馬ではあるが、上がり33秒を使えるのでどちらかといえば器用な馬なのではないか。初の長距離輸送、右回りと不安要素もあるが鞍上にR.ムーア騎手を確保した辺り必勝体勢か。対抗はレッドベルジュール。前走は圧巻の競馬だった。ペース次第では前にも行けそうで、サリオスをマークしながらの競馬になるか。この馬も上がり33秒代を使えるので直線勝負になれば引けを取らない。またこの一族はマイルで結果を出しているのもあり阪神外回りはうってつけではないか。3番手以下ではペールエール、タイセイビジョン、ウイングレイテスト辺りが差はないか。(坂入)
勝つ馬は大体上位だが時々紐荒れはあるレース。軸は堅実に、穴を開ける紐を選びたい。◎サリオスが本命。先週の阪神ジュベナイルフィリーズのような事が起こった後はすんなり人気馬が買ったらするもの。この馬のポテンシャルなら敵は対抗を除けばアクシデントか。鞍上も心強い。◯レッドベルジュールなら本命にも勝つ可能性があるだろう。スミヨン騎手なら間違いはないだろうし、2歳戦ならディープ産駒のが好感は持てる。右回り経験もある。▲タイセイビジョンを単穴。ずっとこのレースと縁がない豊Jが乗るのが今回気になる。本人は虎視眈々と狙っているだろうし、応援も兼ねて。(道永)
父馬:ハーツクライ
母馬:サロミナ
母父:Lomitas
所属:堀宣行厩舎(美浦)
生産:ノーザンファーム
馬主:シルクレーシング
通算成績:3戦3勝(3-0-0-0)
主な戦績:朝日杯フューチュリティステークスなど