有馬記念2018の結果

 

有馬記念2018の動画

 

レース回顧

 
外枠から果敢にハナへ立ったキセキが道中、後続を引き連れてレースを引っ張る展開となった1戦。前半は馬群が固まり平均ペースで流れたが、2コーナー辺りからキセキが更に後続を突き放す様にしての一人旅を敢行。向正面からそれを捕まえに行く競馬でペースアップとなり、少し泥濘み始めた馬場の得手不得手で反応が変わって来る攻防が繰り広げられた。ベストポジションにいたブラストワンピースが、直線早仕掛けから一気に先頭へ立つと、外から迫るレイデオロの追撃を振り切ってGⅠタイトル初制覇。3着にはシュヴァルグランが入線しある意味で順当な決着に終わっている。
 

勝ち馬ブラストワンピース

 
ブラストワンピース

ブラストワンピース

牡馬

父馬:ハービンジャー
母馬:ツルマルワンピース
母父:キングカメハメハ
所属:大竹正博厩舎(美浦)
生産:ノーザンファーム
馬主:シルクレーシング

通算成績:7戦5勝(5-0-0-2)
主な戦績:有馬記念など
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好スタートから位置を取りに行き、少々外目ながらも包まれないポジション取りに成功したブラストワンピース。有馬記念を知り尽くす池添謙一騎手ならではのエスコートで道中は理想通りの展開。後ろにレイデオロを見る形で早めの仕掛けを行い、直線鋭く抜け出してそのまま押し切る内容でV。クラシック戦線は悔しい競馬が続くも、暮れの大一番で結果を残し一躍スターホースの仲間入りを果たした。来年の古馬重賞戦線が非常に楽しみになる1頭だろう。ワグネリアン、ダノンプレミアムなど同期のライバルたちとの激戦が待ち遠しい。
 

レースを振り切ってのベスト予想

 
◎レイデオロ
◯キセキ
▲ブラストワンピース
×モズカッチャン
オジュウチョウサン
サトノダイヤモンド
パフォーマプロミス
ミッキーロケット
シュヴァルグラン
ミッキースワロー
クリンチャー
マカヒキ
 

馬連:想定3点:◯勝利、三連単:想定60点:◯勝利

 
本命はレイデオロ、対抗単穴はキセキとブラストワンピースの3頭想定1択。モズカッチャンとオジュウチョウサンは過剰人気だっただろう。連下なしで紐は単勝50倍未満が理想の想定だっただろう。
 

全着順結果

 

RR:116.1 ※想定RR:116.7

 
                 
着順 馬番 出走馬 斤量騎手 評価タイム(着差) 本印 大川 河本 浜野 道永 単勝オッズ
1 8 ブラストワンピース 55.0 池添 118.8 2:32.2 8.9
2 12 レイデオロ 57.0 Cルメ 120.4 クビ 2.2
3 15 シュヴァルグラン 57.0 Hボウ 116.0 1.1/4 × 22.7
4 11 ミッキーロケット 57.0 Oマフ 113.9 1.1/2 × 22.5
5 14 キセキ 57.0 川田 118.9 3/4 5.9
6 6 サトノダイヤモンド 57.0 Bアヴ 118.4 クビ × × 18.1
7 16 サクラアンプルール 57.0 田辺 109.1 クビ 147.0
8 3 モズカッチャン 55.0 Mデム 113.3 3/4 × 9.1
9 1 オジュウチョウサン 57.0 武豊 112.0 アタマ 9.2
10 4 マカヒキ 57.0 岩田 115.4 アタマ × 42.5
11 10 ミッキースワロー 57.0 横山典 113.1 1/2 × 28.8
12 9 リッジマン 57.0 蛯名 105.8 2 117.2
13 13 スマートレイアー 55.0 戸崎 109.2 クビ 196.6
14 5 パフォーマプロミス 57.0 Cデム 107.2 1.1/4 × 20.6
15 2 クリンチャー 57.0 福永 111.0 1/2 × 32.2
16 7 サウンズオブアース 57.0 藤岡佑 106.1 4 × 144.2


 

危険な人気馬結果 キセキ→5着(2人気)

 
前半の入りは悪くなかったが、中盤から馬が行く気を見せ始め飛ばし気味に後続を突き放す競馬となった。川田将雅騎手も『前走より前に行きたがってしまった』とコメントしており、4戦目にして馬のテンションがMAXになってしまったのだろう。それでも、直線の粘りはさすがの一言。来年はまたしっかりと結果を残してくれるに違いない。
 

穴馬予想結果 クリンチャーー→15着(11人気)

 
スタートから上手く番手のインに入れられて理想的な道中の運びだったが、勝負どころで置いて行かれてそのままズルズル後退。雨が降り始め、馬場状態もベストだっただけにそう考えると海外帰りの調整が難しかったとしか言い様が無い。マカヒキ、サトノダイヤモンドみたく調子を落とさなければ良いのだが。
 

配当&本印予想結果

 
馬連予想 ③⑫-②④⑤⑧⑩⑪⑭ 的中
単勝 8 890円 枠連 4-6 970円
複勝 8 270円 ワイド 8-12 460円
12 130円 8-15 2,560円
15 370円 12-15 690円
馬連 8-12 940円 馬単 8→12 2,400円
三連複 8-12-15 4,910円 三連単 8→12→15 25,340円


 
2018年の有馬記念の的中馬券

2018年の有馬記念の的中馬券

 

編集部の回顧

 
本命対抗単穴は順番含めてやはり結果みてもこれがベストだった。レイデオロが一番強いし斤量込で今回はブラストワンピースに軍配があがっただけ。あとは紐でよかったし完璧な予想だっただろう。無駄な紐も多かったがそこはいいだろう。それよりオジュウチョウサンがこのメンツに普通に戦える事に恐れ入った。重賞なら勝てそう。あとは天皇賞春ならもしかしたらいけるのではと期待したい。(大川)
 
◎レイデオロ…完璧なレース運びであったが、最後は差し切れず。馬場の影響があったかなという印象を受けた。○モズカッチャン…最後は伸び切れず。いつもの競馬ではなかった。距離が長かったか。勝ち馬ブラストワンピースは内枠を活かした正攻法の競馬であった。馬場、斤量差に有利な展開になったがレイデオロに勝ったのは大きい。来年が楽しみな一頭。シュヴァルグランも鞍上ボウマン騎手が素晴らしかったといえる。馬券は、無印の二頭が入り的中ならず。悔しい終わり方になってしまった。(河本)
 
稍重に渋った馬場、スローにならず平均ペースの流れ。もちろん実力がある前提で、ブラストワンピースに追い風が吹きました。強気の競馬をした池添騎手が流れを呼び込んだ感じですね。強い3歳世代とわかってはいたものの、展開と馬場が向かないだろうと読んで無印にした私の負けでした。◎のレイデオロが1番人気で2着に負けましたし、3着シュヴァルグランも無印でしたから、予想は完全に惨敗。なかなか上手くいかないものです。(浜野)
 
腹をくくり、ジャパンカップ組を全て消した結果◎▲で2着までと悪くはないが3着外し。ボウマンの乗ったシュヴァルの脚は一味変わる気がした。入れるのであれば傷の浅いジャパンカップ4着以降だったとも思うが、今回は結果論。取りこぼしのない予想を心掛けたい。(道永)
 

有馬記念2018の予想

 

◎レイデオロ

 
レイデオロ

レイデオロ

牡馬

父馬:キングカメハメハ
母馬:ラドラーダ
母父:シンボリクリスエス
所属:藤沢和雄厩舎(美浦)
生産:ノーザンファーム
馬主:キャロットファーム

通算成績:11戦7勝(7-1-1-2)
主な戦績:日本ダービー、天皇賞秋など
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天皇賞秋で完全復活を果たしたレイデオロ。春の不振を鮮やかに払拭する内容で勝利、現在の牡馬勢では明らかな現役最強馬である。自在性のある脚質、豊富なスタミナに長く脚を使え欠点らしい欠点が見当たらない。有馬記念での1番人気複勝率を考えても、データ上でレイデオロが馬券圏外に飛ぶ可能性は極めて低いだろう。C.ルメール騎手のGⅠ年間勝利数を更新するのは確か。
 

○モズカッチャン

 
モズカッチャン

モズカッチャン

牝馬

父馬:ハービンジャー
母馬:サイトディーラー
母父:キングカメハメハ
所属:鮫島一歩厩舎(美浦)
生産:目黒牧場
馬主:キャピタル・システム

通算成績:13戦4勝 (4-1-4-4)
主な戦績:エリザベス女王杯など
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昨年のエリザベス女王杯馬モズカッチャン。同レース連覇を狙った前走は、札幌記念からのぶっつけ本番で動きが本物では無く、直線の弾け方も物足りず3着に終わってしまった。明らかな叩き良化型で、中山競馬場向きの器用さもあり今回の内枠はかなりのアドバンテージとなりそう。M.デムーロ騎手も12月に入って無双モードに突入しており、有馬記念の舞台でまたも雄叫びを上げる瞬間が見れるかもしれない。
 

▲ブラストワンピース

 
ブラストワンピース

ブラストワンピース

牡馬

父馬:ハービンジャー
母馬:ツルマルワンピース
母父:キングカメハメハ
所属:大竹正博厩舎(美浦)
生産:ノーザンファーム
馬主:シルクレーシング

通算成績:6戦4勝(4-0-0-2)
主な戦績:新潟記念など
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3歳勢を代表し出走して来たブラストワンピース。前走の菊花賞は1番人気に支持されながらも、極端なスローペースに泣き4着に敗退してしまった。クラシック戦線は不本意な成績で終了したが、パフォーマンスから見ても間違いなくトップクラスの存在。頭が高くやや不器用な面もあり中山競馬場がどうかだが、上手く流れに乗れれば一気の戴冠も有り得る。池添謙一騎手の思い切りの良さが試される1戦になるだろう。
 

▲ミッキーロケット

 
ミッキーロケット

ミッキーロケット

牡馬

父馬:キングカメハメハ
母馬:マネーキャントバイミーラヴ
母父:Pivotal
所属:音無秀孝厩舎(栗東)
生産:ノーザンファーム
馬主:野田みづき

通算成績:23戦5勝(5-6-0-12)
主な戦績:宝塚記念など
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今年の宝塚記念覇者ミッキーロケット。地力の面で言えば上位人気勢より一枚落ちるが、立ち回りの器用さで言えばNo.1ではないだろうか。宝塚記念もその武器を全面に駆使して勝ちきった1戦であり、小回りコースの中山でもそれが再現出来れば好走の余地は大いにある。主戦の和田騎手が負傷のため、O.マーフィー騎手が代役を務めるがここが上手くハマれば同一年のグランプリ連覇も決して夢ではない。展開が紛れてくれた方がより良い。
 

▲キセキ

 
キセキ

キセキ

牡馬

父馬:ルーラーシップ
母馬:ブリッツフィナーレ
母父:ディープインパクト
所属:角居勝彦厩舎(栗東)
生産:下河辺牧場
馬主:石川達絵

通算成績:13戦4勝(4-2-3-4)
主な戦績:菊花賞など
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ジャパンカップでは驚異の世界レコードを演出したキセキ。アーモンドアイには完敗だったが、3着スワーヴリチャードに0秒6差と突き放しており同馬自体の強さも際立った1戦となった。先手を取りペースの主導権を握れれば終いも粘れる、今回は同型もおらず展開面で有利に働きそうだ。とは言え、秋4戦目で前走の激戦がどう走りに影響するかは未知数な部分。走ってみないと分からないが、勝ち負け共にあっさりという極端な結果を想定して単穴にしておく。
 

出馬表&レーティング&予想オッズ

 

想定RR:116.7

 
アーモンドアイ不在もレイデオロに充実のキセキが挑む格好、ブラストワンピースの巻き返しとオジュウチョウサンの挑戦あたりが注目ポイント。オジュウチョウサンは前走の走りを見てもさすがにいきなりG1では結果だせないだろう。レイデオロとキセキを中心にあとは散らす感じの流し馬券を推奨。
 
馬番 出走馬 斤量 騎手 評価 本印 大川 河本 浜野 道永 予想オッズ
1 オジュウチョウサン 57.0 武豊 112.0 14.3
2 クリンチャー 57.0 福永 111.3 × 22.7
3 モズカッチャン 55.0 Mデム 112.2 × 7.0
4 マカヒキ 57.0 岩田 115.5 × 48.1
5 パフォーマプロミス 57.0 Cデム 108.5 × 17.9
6 サトノダイヤモンド 57.0 Bアヴ 118.4 × × 20.0
7 サウンズオブアース 57.0 藤岡佑 106.4 × 286.2
8 ブラストワンピース 55.0 池添 116.5 10.8
9 リッジマン 57.0 蛯名 105.3 226.1
10 ミッキースワロー 57.0 横山典 113.0 × 22.9
11 ミッキーロケット 57.0 Oマフ 113.8 × 14.4
12 レイデオロ 57.0 Cルメ 120.4 2.3
13 スマートレイアー 55.0 戸崎 109.2 745.9
14 キセキ 57.0 川田 119.8 4.7
15 シュヴァルグラン 57.0 Hボウ 115.9 × 9.5
16 サクラアンプルール 57.0 田辺 108.9 123.6


 

危険な人気馬 キセキ(想定2人気)

 
前述にもある様に、ジャパンカップでの高速決着後の疲れが心配材料のキセキ。秋4戦目というローテーションに加えてあのパフォーマンス、普通に考えればもうヘトヘトの状態だろう。追い切りではそんな素振りもなく元気一杯の動きだったが、輸送も含めて当日の気配が気になるところ。ここは取捨が悩むところである。
 

穴馬予想 クリンチャー(想定10人気)

 
土日は雨模様、馬場が重たくなればなるほどクリンチャーの激走度が高まる予感だ。内枠でキセキの流れに乗りつつ脚を溜め、4コーナーで早め先頭の競馬が出来れば好走するチャンスも十分。後は帰国初戦後の臨戦態勢が整っているかどうか。ディープスカイ産駒が良血馬たちを撫で切っての初GⅠ制覇も悪くないエンディングだ。
 

編集部の見解

 
アーモンドアイがいない以上、王者はレイデオロだろう。本命は迷わずここ。対抗はキセキ。JCから反動心配もそれよりも充実復活したと判断した。あとは斤量込で単穴にブラストワンピース。この勝負とみている。(大川)
 
◎レイデオロ…6枠12番ギリギリなところであるが、天皇賞秋からのローテーションも良く、中山の勝ち鞍もあり、古馬の中ではナンバー1と考える。枠の差で最後捉えきれない可能性は考えられる。○モズカッチャン…前走3着であるが、この馬は叩き良化型なので2戦目はめっぽう強い。内枠を引けたのは何よりプラス。鞍上デムーロ騎手も絶好調であるので、心配要素はない。▲サトノダイヤモンド、キセキ…前者は前走6着であるが、再度見直す価値はある。右回りの方が成績は良く、ラストランは何かがあると奇跡を信じている。後者…外枠に入ってしまったのが痛い。逃げるであろうが、最後は差されてしまう様な気がする。以下、印をつけた馬は十分チャンスがあると考える。(河本)
 
ポイントは有馬記念へ向けての照準の合わせ方と余力、それから対戦比較とレースレベル、それに枠順と展開を踏まえると、総合的に考えればやはり◎レイデオロが1枚上になります。強い4歳世代でもありますし、トレンドでもあるノーザンファームと外国人騎手でもありますしね。天皇賞のレベルも高かったです。〇モズカッチャンはいい枠を引きました。今年は勝ちきれずとも少差で堅実に駆けていますし、なんと言っても上昇気運になっているミルコデムーロ騎手ですからね。▲ミッキーロケットは有馬記念につながりやすい宝塚記念勝ち馬ですし、天皇賞も悪くなかったです。これもノーザンファームの外国人騎手ですからね。あとはジャパンカップで上がり最速の4歳馬△ミッキースワローと、同じくノーザンファームで外国人騎手、枠順もいい△パフォーマプロミスです。(浜野)
 
◎レイデオロ、レコード決着の反動、秋三戦のハードなローテを考え今回ジャパンカップ上位馬と三戦目の馬は全て切る。それならこの馬が筆頭。ここで秋三冠のうち二冠を取ってアーモンドアイと年度代表争いに加わるはず。○ミッキーロケット、夏のグランプリ制覇はフロックではない。ここで夏冬グランプリ制覇を虎視眈々と狙うに違いない。ここで獲れたらこの馬も年度代表候補に加わる。▲ブラストワンピース、能力なら引けを取らない。ここで初タイトルを獲るのも面白い。展開と位置どりが鍵か。(道永)

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