有馬記念出走各馬の中山適性
キタサンブラック 想定1番人気 相性◯
現役最強馬としてここで有終の美を飾りたいキタサンブラック。勝てばGⅠ最多勝利タイの7勝に加えて、テイエムオペラオーの持つ最高獲得賞金額も塗り替えて1位に躍り出る。鞍上の武豊騎手もかなりの気合が入っているだろう。こと中山競馬場に関しては5戦中2勝2着2回3着1回とほぼパーフェクトな内容。相性自体は悪くなく同レースは勝てていないが、3着→2着と毎年着順を上げて来ており順番通りに行けば今年は1着のパターンだ。レース後、北島三郎氏の祭りが中山競馬場に鳴り響く可能性は大。
スワーヴリチャード 想定2番人気 相性△
アルゼンチン共和国杯を圧勝して臨むスワーヴリチャード。日本ダービーではレイデオロに肉薄した実績から、そのレイデオロがジャパンカップでキタサンブラックを差し切ってる点を考えてもここで十分通用する算段だ。しかし、過去4回の敗戦中3回が右回りコース。不器用でエンジンの掛かりも遅い同馬にとって6回のコーナリングがある有馬記念は鬼門と言えるのではないだろうか。絶好調M.デムーロ騎手がそこをどうカバーするかに注目が集まるもやや見通しは暗い。
シュヴァルグラン 想定3番人気 相性△
前走のジャパンカップで待望の初タイトルを獲得したシュヴァルグラン。レース運びなど全てが上手く行っての好走と思われているがそれにしても強かった。あの内容がもう一度出来るのであれば連勝で2017年を締め括る可能性も十分。が、中山競馬場に関しては昨年の有馬記念のみの出走で、その時の走りがイマイチなのは気に掛かる。いつもの4コーナーでグーッと上がって行くイメージが余り湧きにくく、もしかすると小回りのコーナーが不得手かもしれないという事は頭の片隅に置いておきたい。
ミッキークイーン 想定4番人気 相性△
宝塚記念、エリザベス女王杯と連続で3着入線のミッキークイーン。牡馬牝馬関わらず惜しい戦いは
するものの、エンジンの掛かりが遅くいつも伸び切る前にゴールを過ぎてしまうのがネックの1頭だ。ともすると、直線の短い中山競馬場は特に同馬にとって相性の悪いコースと言え、昨年の有馬記念はその中でも絶好の展開だったにも関わらず5着敗退とあれが精一杯の競馬だろう。今年もこのメンバーでは走れて掲示板入線が関の山か。
するものの、エンジンの掛かりが遅くいつも伸び切る前にゴールを過ぎてしまうのがネックの1頭だ。ともすると、直線の短い中山競馬場は特に同馬にとって相性の悪いコースと言え、昨年の有馬記念はその中でも絶好の展開だったにも関わらず5着敗退とあれが精一杯の競馬だろう。今年もこのメンバーでは走れて掲示板入線が関の山か。
サトノクラウン 想定5番人気 相性◯
速い上がりが出せないサトノクラウンにとって中山競馬場は比較的相性の良いコースではないだろうか。意外にも3歳の皐月賞以来となるが、そのレースでは4コーナーで致命的な不利を受けての6着だけにノーカウント。むしろ、まともなら3着のキタサンブラックはかわせていた内容からも弥生賞勝ち含めて中山適性は高いと見る。そして、鞍上に迎えるは世界No.1のR.ムーア騎手。この2大ファクターが重なり爆発すれば宝塚記念の再現も一考だろう。いずれにせよ、勝つか惨敗かの極端なキャラクターだ。
レインボーライン 想定6番人気 相性◯
中山競馬場は過去2回で共に着外のレインボーライン。とは言え、1走目は覚醒前のニュージランドトロフィーだし、2走目の日経賞に関しては鞍上がインを後方ベタ付けでただ回って来ただけという内容だったのでいずれも参考外。普通に考えて“ステイゴールド×フレンチデピュティ”が中山を不得意とする訳が無く、上がりが掛かりタフな競馬となる有馬記念は絶好の舞台と考えて良い。岩田康誠騎手がどこで勝負を仕掛けるかがポイントとなる。
シャケトラ 想定7番人気 相性◎
秋以降の走りに精彩を欠いているシャケトラ。中山競馬場はたった1戦のみの経験だが、その日経賞の走りがゴールドアクター以下を完封するGⅠクラスのパフォーマンスだった点は念頭に置いておきたい。もしかすると中山の鬼の可能性もあり、そうなって来ると父が優勝した有馬記念含めて激走する下地は十分に揃っている。福永祐一騎手が道中どこまで同馬を上手く操縦出来るかもキーポイントではないだろうか。
ヤマカツエース 想定8番人気 相性◎
中山競馬場は3回走って2勝4着1回とかなりの好相性を誇るヤマカツエース。特にその4着も昨年のサトノダイヤモンドやキタサンブラックに迫るものだけに特筆モノだろう。が、昨年は金鯱賞を勝っての参戦だったが、今年は天皇賞秋とジャパンカップを惨敗後の臨戦過程。正直、勢い的には尻すぼみ感は否めない。好走の要因として、その他に内枠や重馬場といった副次的なファクターが必要となって来る。
ルージュバック 想定9番人気 相性◯
中山での競馬は今年のオールカマーによる勝利がイメージとして印象強いルージュバック。その他、中山牝馬ステークスでの2着など3戦して着外となったのは3歳時の有馬記念だ。相性自体は良い方だろうが、やはり如何せん強豪の牡馬と比べればやや見劣りする。勝鞍が全て牡馬混合戦とは言え、ほぼ1800~2200mのレンジ内でのもの。幾ら非根幹距離馬でも適正外の2500mでこのメンバーはさすがにつらいものがある。
サクラアンプルール 想定10番人気 相性◎
中山の芝コースは5戦3勝4着以下無しと完璧な舞台相性のサクラアンプルール。札幌記念ではヤマカツエースをアッサリと差し切る芸当で快勝し地力の高さを見せ付けた。前走の天皇賞秋は不良馬場で度外視するとしたならば、そこから直行で有馬記念に向かっているフレッシュさを鑑みても高配当を開ける使者はズバリこの馬。距離不安は目を瞑っても良い位にオッズ含めて買いたい要素が満載だ。有馬記念=蛯名正義騎手も合わせてオススメしたい。
まとめ
以上、有馬記念出走馬(上位10位人気まで)の中山競馬場適性診断。
あくまでこれらは筆者の個人的見解によるものであり、断定した要素では無くその点は予めご了承頂きたい。
有馬記念は一年の総決算、言わばお祭り。こんな事を言うと本末転倒だが、自分の好きな馬や応援している馬から勝っても良いのである。何はともあれ、予想含めてレースが終わるまでそれら全てを楽しんでもらいたい。週末は中山競馬場のドラマに注目しよう。
あくまでこれらは筆者の個人的見解によるものであり、断定した要素では無くその点は予めご了承頂きたい。
有馬記念は一年の総決算、言わばお祭り。こんな事を言うと本末転倒だが、自分の好きな馬や応援している馬から勝っても良いのである。何はともあれ、予想含めてレースが終わるまでそれら全てを楽しんでもらいたい。週末は中山競馬場のドラマに注目しよう。
父馬:ブラックタイド
母馬:シュガーハート
母父:サクラバクシンオー
所属:清水久詞厩舎(栗東)
生産:ヤナガワ牧場
馬主:大野商事
通算成績:19戦11勝(11-2-4-2)
主な戦績:菊花賞、天皇賞春、ジャパンカップ、大阪杯、天皇賞秋など