ジャスタウェイの一人勝ちというイメージが強い2018年の新種牡馬争い。2019年デビュー組からは、キズナを代表格としてそうそうたるメンバーがラインナップされている。血統構成や種付け頭数などから、種牡馬の活躍見込みを簡単に記述しているので紹介して行きたい。
 

2019年新種牡馬一覧

 
キズナ

キズナ

牡馬

父馬:ディープインパクト
母馬:キャットクイル
母父:Storm Cat
所属:佐々木晶三厩舎(栗東)
生産:ノースヒルズ
馬主:前田晋二

通算成績:14戦7勝(7-1-2-4)
主な戦績:日本ダービーなど
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種付け料:350万円(2018年) 種付け頭数:269頭(2016年)

 
2019年の最注目はこのキズナ。ディープインパクト産駒の後継種牡馬としても評判が高く、何より受胎率の高さが魅力なのだとか。通常、7割を超えれば良いところを同馬はそれ以上を楽に記録しており、生産者サイドからすればこんなに有り難いものは無い。それだけの理由でも繁殖牝馬が集まり活躍馬を輩出する為の裾の尾が広がるというもの。気性面も大人しく従順で、産駒にも上手く伝われば大成功する可能性は非常に高いのではないだろうか。血統構成も申し分なし。
 
エピファネイア

エピファネイア

牡馬

父馬:シンボリクリスエス
母馬:シーザリオ
母父:スペシャルウィーク
所属:角居勝彦厩舎(栗東)
生産:ノーザンファーム
馬主:キャロットファーム

通算成績:14戦6勝(6-2-1-5)
主な戦績:菊花賞、ジャパンカップなど
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種付け料:250万円(2018年) 種付け頭数:221頭(2016年)

 
次点となるのはやはりエピファネイアか。名牝シーザリオの仔で、自身は菊花賞とジャパンカップを圧勝した豪傑だった。妙味としては、サンデーサイレンスが3代目に来る事でインブリードが活用出来る点。そういう意味では現代の優秀な牝系はほぼSS系に偏っているだけに、キズナよりも質の高い繁殖牝馬が集まりそうなのは有利だろう。とは言え、自身も狂気じみた性格がネックだっただけにそのクロスと共に気性面のリスクは常につきまとう。ピンかパーの産駒が多く出そう。シンボリクリスエス系故にダートもこなせるだろう。
 
ゴールドシップ

ゴールドシップ

牡馬

父馬:ステイゴールド
母馬:ポイントフラッグ
母父:メジロマックイーン
所属:須貝尚介厩舎(栗東)
生産:出口牧場
馬主:小林英一ホールディングス

通算成績:28戦13勝(13-3-2-10)
主な戦績:皐月賞、菊花賞、有馬記念、宝塚記念、天皇賞春など
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種付け料:300万円(2018年) 種付け頭数:109頭(2016年)

 
キズナ、エピファネイアと同格にして扱うべきはゴールドシップ。競走馬時代の人気は恐らく近年でもトップクラスのスターホースだった。既に活躍馬を輩出しているオルフェーヴルと同配合なだけに、恐らく似たような産駒が産まれて来るのではないだろうか。とは言え、それよりはズブく長距離適性に秀でた馬が多そうなので、逆の意味でも母はスピードタイプの短距離馬を中心に狙って行きたいところ。エピファネイア同様、気性面がどこまで遺伝するかによって種牡馬としての地位が変わって来そうだ。
 
フェノーメノ

フェノーメノ

牡馬

父馬:ステイゴールド
母馬:ディラローシェ
母父:デインヒル
所属:戸田博文厩舎(美浦)
生産:追分ファーム
馬主:サンデーレーシング

通算成績:18戦7勝(7-2-0-9)
主な戦績:天皇賞春など
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種付け料:80万円(2018年) 種付け頭数:146頭(2016年)

 
現役時代は天皇賞春を連覇したフェノーメノ。血統と実績の字面だけなら完全なステイヤータイプに思われがちだが、3歳時の天皇賞秋で1分57秒前半のスピード決着にも2着と対応している。上がりも33秒台を使えるタイプで、単純に同じステイゴールド系ならゴールドシップよりもこちらの方が成功しそうなイメージがある。血統内に遠くノーザンダンサーのクロスを内在しており、比較的SS系牝馬以外との配合は相性も良いのではないだろうか。ダークホース的な存在の1頭。
 
マジェスティックウォリアー

マジェスティックウォリアー

牡馬

父馬:A.P.Indy
母馬:Dream Supreme
母父:Seeking the Gold
所属:William I.Mott厩舎(米)
生産:Kinsman Farm
馬主:Kinsman Stable, Derrick Smith, Michael B.Tabor
and Mrs.John Magnier

通算成績:7戦2勝(2-0-0-5)
主な戦績:ホープフルステークスなど
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種付け料:200万円(2018年) 種付け頭数:127頭(2016年)

 
2009年にアメリカで種牡馬デビューを果たしているマジェスティックウォリアー。既に日本でもベストウォーリアを輩出するなど顕著な実績を残しているが、日本初供用という点で新種牡馬扱いとする。そういう意味で、ある程度の目安が付く分産駒の取捨も取扱いやすいのではないだろうか。現在2頭の産駒が現役で走っているが、ベストウォーリア以外にエアアルマスという競走馬で共に潜在能力はオープンクラスという認識で間違いない。このアベレージの高さは相当なモノ、初年度産駒から爆発しそうな予感だ。
 
リアルインパクト

リアルインパクト

牡馬

父馬:ディープインパクト
母馬:トキオリアリティー
母父:Meadowlake
所属:堀宣行厩舎(美浦)
生産:ノーザンファーム
馬主:キャロットファーム

通算成績:30戦5勝(5-5-2-18)
主な戦績:安田記念、ジョージライダーステークスなど
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種付け料:80万円(2018年) 種付け頭数:139頭(2016年)

 
ディープインパクト産駒の中でも案外に上位種牡馬と張り合えそうなのがリアルインパクトだろう。母トキオリアリティーがたった一代だけで繁栄ファミリーの礎を築き上げた様に、母系の繁殖能力は相当に高い。血の遺伝力は相当なもので、それが種牡馬になった同馬もしっかりと産駒に伝えて行くのではないだろうか。但し、主な実績がマイルの安田記念ではあったが、本質的には1400mや1800mなどの非根幹距離で活躍する馬を多く輩出するタイプだろう。
 
トゥザワールド

トゥザワールド

牡馬

父馬:キングカメハメハ
母馬:トゥザヴィクトリー
母父:サンデーサイレンス
所属:池江泰寿厩舎(栗東)
生産:ノーザンファーム
馬主:キャロットファーム

通算成績:12戦4勝(4-5-0-3)
主な戦績:弥生賞、皐月賞2着、有馬記念2着など
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種付け料:受胎条件30万、出生条件50万円(2018年) 種付け頭数:127頭(2016年)

 
全兄トゥザグローリーが種牡馬になっているトゥザワールド。しかし、馬相や見栄え、競走実績の推移から見ても繁殖向きなのは弟の同馬か。先ずその美しい立ち姿がいつ見ても惚れ惚れさせられる。意外に種牡馬としての資質はこういった作りの見た目も重要な要素である。馬格、バランス、筋肉量とどれを取っても一流サイアーと比べて一切遜色が無い。母トゥザヴィクトリーから成るフェアリードール一族の繁栄はこの馬に懸かっているだろう。
 
エスケンデレヤ

エスケンデレヤ

牡馬

父馬:Giant's Causeway
母馬:Aldebaran Light
母父:Seattle Slew
所属:Todd A.Pletcher厩舎(米)
生産:Sanford R.Robertson
馬主:Zayat Stables LLC

通算成績:6戦4勝(4-1-0-1)
主な戦績:ウッドメモリアルステークスなど
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種付け料:150万円(2018年) 種付け頭数:115頭(2016年)

 
2010年の米GⅠウッドメモリアルステークスを10馬身近い大差で圧勝したエスケンデレヤ。続くケンタッキーダービーも確勝と思われていたが、直前に怪我で回避。そのまま引退してしまった。現地でまだ確たる種牡馬実績は残せていないものの、母系のNorthern Dancer→Alydar→Seattle Slew→Giant's Causewayという豪華なアメリカ血統の代重ねが実に美しい。この隙の無い血統構成から見ても、種牡馬として大成しないという方がナンセンス。日本で供用されて爆発的な実績を残す可能性は十分にある。
 
ワールドエース

ワールドエース

牡馬

父馬:ディープインパクト
母馬:マンデラ
母父:Acatenango
所属:池江泰寿厩舎(栗東)
生産:ノーザンファーム
馬主:サンデーレーシング

通算成績:17戦4勝 (4-3-0-10)
主な戦績:きさらぎ賞、皐月賞2着など
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種付け料:50万円(2018年) 種付け頭数:131頭(2016年)

 
馬産地でも産駒が“ディープインパクトにそっくり”と評判の高いワールドエース。真の後継種牡馬はもしかするとこちらかもしれない。現役時代の実績は物足りないが、そのパフォーマンスは間違いなくGⅠ級だった同馬。加えて、古馬になってからマイラーズカップで1分31秒4という当時のコースレコードを記録している様に基本的なスピード値も高い。現代の日本競馬はスローペースからのヨーイドン勝負がほとんど、芝での速い上がりを要求されるだけに父の資質を受け継いだ産駒が多く出るならそれだけ活躍の余地は残されている。
 
スピルバーグ

スピルバーグ

牡馬

父馬:ディープインパクト
母馬:プリンセスオリビア
母父:Lycius
所属:藤沢和雄厩舎(美浦)
生産:社台ファーム
馬主:山本英俊

通算成績:16戦6勝(6-1-4-7)
主な戦績:天皇賞秋など
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種付け料:100万円(2018年) 種付け頭数:101頭(2016年)

 
2014年の天皇賞秋勝ち馬スピルバーグ。半兄にはアメリカの種牡馬フラワーアレイ、その産駒にはあのアイルハヴアナザーがいる繁栄ファミリーの出自である。1つ上の全兄にマイルチャンピオンシップ勝ち馬のトーセンラーと、これだけでも実に豪華な一族。それだけ母プリンセスオリビアの繁殖能力が高いという事だが、即ちスピルバーグ自身も種牡馬として活躍する下地は揃っているという事。既に血統内でNorthern Dancerのクロスを3本有しているだけに、それをどう活用して行くかが重要な鍵となりそう。
 
カレンブラックヒル

カレンブラックヒル

牡馬

父馬:ダイワメジャー
母馬:チャールストンハーバー
母父:Grindstone
所属:平田修厩舎(栗東)
生産:ノーザンファーム
馬主:鈴木隆司

通算成績:22戦7勝(7-0-0-15)
主な戦績:NHKマイルカップなど
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種付け料:受胎条件70万、出生条件100万円(2018年) 種付け頭数:104頭(2016年)

 
2012年NHKマイルカップ覇者カレンブラックヒル。意外にも多くの活躍馬を輩出するダイワメジャー産駒の初後継種牡馬という立ち位置にいる同馬。デビュー当初から見せた豊富なスピードで5連勝を達成した様に、2歳からガンガン短距離で活躍する産駒が期待出来る1頭だろう。結果として同馬は走らなかったが、本質的には芝・ダート兼用のタイプ。恐らく、芝で早くから勝ち上がった馬が古馬になって頭打ちになった頃に路線変更でダート重賞を勝つイメージが用意に想像出来る。汎用性の高い種牡馬になって欲しい。
 

まとめ

 
以上、2019年デビュー予定の新種牡馬の種付け料と頭数まとめ。

この他にも、ヴァンセンヌやウインバリアシオン、グランデッツァにニホンピロアワーズ、コパノリチャードなど個性的な種牡馬がズラリと控えている。

例年に比べると豪華なラインナップと考えて良く、この中からリーディングを賑わせる様な大物種牡馬が出て来るのは間違いないだろう。個人的にはエスケンデレヤとワールドエースの2頭に期待しているのだが、さてそれらの活躍は果たして。

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