新潟2歳ステークス2019の結果
新潟2歳ステークス2019の動画
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レース回顧
スッと最内のエレナアヴァンティが先手を取り、番手にビッククインバイオ。その後の隊列はバラけて道中はゆっくりのペースで流れる前残りの展開となった1戦。流れは変わらずそのまま長い直線コースに入って行くと、4番手にいたペールエールが早め先頭の仕掛け。更に外からウーマンズハートが驚異的な上がりを見せ、最後まで伸び切りゴール前で粘るペールエールを差し切り2連勝で重賞初制覇を飾った。3着にはビッククインバイオが入線、人気のモーベットは後方でそのまま馬群に沈んでしまっている。
勝ち馬ウーマンズハート
新馬戦と比較して入りの3ハロンが1秒7速まったにも関わらず、上がり3ハロンは0秒7遅かっただけでマイルの勝ちタイムも大幅に更新したウーマンズハート。秘めたる潜在能力はまだ底を見せておらず、今回も前に標的がいたからとりあえず捉えてみた、という様なレースぶりだった。距離も延びて良さそうで、ここから更に馬がしっかりして来ればこの上ない。いずれにせよ、新馬から2戦連続で上がり32秒台とは恐れ入った。これはかなりの大物に育つかもしれないだろう。
レースを振り返ってのベスト予想
◎ウーマンズハート
〇モーベット
▲ペールエール
△タイムマシン
エレナアヴァンティ
×ウインカーネリアン
クリアサウンド
ビッククインバイオ
トライフォーリアル
グランチェイサー
〇モーベット
▲ペールエール
△タイムマシン
エレナアヴァンティ
×ウインカーネリアン
クリアサウンド
ビッククインバイオ
トライフォーリアル
グランチェイサー
馬連:想定7点:△的中、三連単:想定96点:〇勝利
本命対抗はウーマンズハート、モーベット1択で単穴にペールエール。連下は単勝20倍未満、紐は単勝50倍未満が理想の想定だっただろう。
全着順結果
着順 | 馬番 | 出走馬 | 斤量 | 騎手 | 評価 | タイム(着差) | 本印 | 石川 | 道永 | 坂入 | 田中 | 単勝オッズ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 6 | ウーマンズハート | 54.0 | 藤岡康 | ---- | 1:35.0 | ◎ | ◎ | ○ | ○ | ◎ | 2.1 |
2 | 13 | ペールエール | 54.0 | Mデム | ---- | 1/2 | ▲ | △ | ◎ | △ | △ | 5.6 |
3 | 7 | ビッククインバイオ | 54.0 | 大野 | ---- | 1.3/4 | △ | - | △ | △ | - | 31.6 |
4 | 2 | クリアサウンド | 54.0 | 松山 | ---- | 1.1/4 | △ | △ | - | △ | △ | 26.7 |
5 | 1 | エレナアヴァンティ | 54.0 | 内田博 | ---- | 3.1/2 | ▲ | △ | - | △ | ○ | 19.2 |
6 | 15 | シコウ | 54.0 | 木幡巧 | ---- | ハナ | - | - | - | △ | - | 96.1 |
7 | 12 | ウインカーネリアン | 54.0 | 松岡 | ---- | 1.1/2 | △ | △ | △ | ▲ | △ | 24.9 |
8 | 11 | モーベット | 54.0 | 福永 | ---- | クビ | ○ | ○ | △ | ◎ | ▲ | 4.3 |
9 | 8 | トロワマルス | 54.0 | 木幡初 | ---- | ハナ | - | - | - | △ | - | 143.6 |
10 | 16 | サナチャン | 54.0 | 武士沢 | ---- | ハナ | - | - | - | - | - | 59.5 |
11 | 5 | トライフォーリアル | 54.0 | 丸山 | ---- | クビ | △ | × | △ | △ | × | 37.4 |
12 | 14 | カイアワセ | 54.0 | 川又 | ---- | 2.1/2 | - | - | - | △ | - | 350.7 |
13 | 9 | タイムマシン | 54.0 | 石橋 | ---- | 2.1/2 | △ | - | - | △ | - | 17.7 |
14 | 4 | セツメンノトビウオ | 54.0 | 北村宏 | ---- | 1/2 | - | - | - | △ | - | 162.4 |
15 | 10 | グライユル | 54.0 | 横山典 | ---- | 3/4 | × | - | - | △ | × | 211.4 |
16 | 3 | グランチェイサー | 54.0 | 田辺 | ---- | 8 | △ | △ | ▲ | △ | × | 42.9 |
危険な人気馬結果 モーベット→8着(2番人気)
+16kgと明らかな仕上がり途上の状態で出走して来たモーベット。成長分はあってもそれ以上に馬の作りが緩かった印象だ。レース自体も位置からすれば不向きな展開で直線の末脚も不発。ただ流れ込んだ様な走りの8着と、本馬の実力を推し量るには何ら参考外の1戦だったと言えるだろう。
穴馬予想結果 ウインカーネリアン→7着(6番人気)
やや後ろ目のポジションから直線も懸命に脚を伸ばしたウインカーネリアン。しかし、血統的なポテンシャルからも今回の上がり33秒台後半がやっとのイメージか。上位勢は32秒前後の脚を使っている事を考えるとよくやった方だろう。切れる脚が無い分、前々で早めに仕掛ける競馬を見せて欲しかったのは事実である。
配当&本印予想結果
馬連予想 | ⑥⑪-①②③⑤⑦⑨⑫⑬ 的中 | ||||
---|---|---|---|---|---|
単勝 | 6 | 210円 | 枠連 | 3-7 | 640円 |
複勝 | 6 | 120円 | ワイド | 6-13 | 320円 |
13 | 180円 | 6-7 | 810円 | ||
7 | 400円 | 7-13 | 1,910円 | ||
馬連 | 6-13 | 660円 | 馬単 | 6→13 | 970円 |
三連複 | 6-7-13 | 4,310円 | 三連単 | 6→13→7 | 12,250円 |
編集部の回顧
勝ち馬ウーマンズハートについて、今レースも素晴らしい上がりを披露。あの位置から強い競馬をした2着馬を差し切るのだから大したもの。レース間隔が短いのもあり、まだ少しふらふらしたりと幼い面を見せたのでもう少し成長してこれば今後がすごい楽しみになるであろう。能力はとても素晴らしいものがある。2着馬ペールエールについて、強い競馬でいい内容の2着。負けてしまったが通常であればこの馬が勝っている展開であり、能力は高く評価できる。マイルまでなら今後も期待がもてる。馬券外からはモーベットについて、能力はある馬だが、新馬戦は小頭数だったのでその影響もあったであろう。馬群の中でスムーズにいっていなかったのでこの経験が今後に活きてこれば面白い存在。(石川)
予想通りに前目ならペールエール、後からウーマンズハートの差し脚と思っていた通りの展開。最後は二頭の争いだったが、ウーマンズハートの切れ味が優った。現時点でかなりの能力だがこのレースは衝撃的な勝利馬の出世が乏しいところもあるので、今後どうなるか注目したい。ペールエールも負けて強かった印象。残れば面白いと思っていた紐のビッククインバイオが残ってくれたので、今回は安いが三種的中出来た。(道永)
ウーマンズハートが新馬戦と同様圧巻の競馬。今回もメンバー中、唯一の上がり32秒台で相手を一網打尽した競馬だった。走り的には右回りの小回りよりは広いコースが合うのと距離もマイル以上で力を発揮するタイプか。この先はディープ産駒の評判馬が数頭勝ち上がっているが、その相手とも互角以上の競馬ができるのではないか。ペールエールも頑張ったが上がり勝負になると分が悪い。モーベットはやや太めであったか。(坂入)
実質のほぼ1強と見ていたウーマンズハートが新馬戦に続く鬼脚炸裂で連勝。これで馬自体の本質がある程度分かったと言っても良い。ペールエールが想像以上に強い競馬を見せて収穫のあるレース内容だった。ビッククインバイオは最高のスタートから楽に前半を進められた結果だろう。モーベットに関しては馬群に揉まれてジ・エンド。幾分馬体も太かった。(田中)
新潟2歳ステークス2019の予想
◎ウーマンズハート
とにかく新馬戦のパフォーマンスが強烈だったウーマンズハート。幾ら速い上がりが出せる新潟とは言え、デビュー戦で余裕のあるゴール前の脚色で32秒0という驚異的な決め脚は並大抵のものではない。血統的にもまだまだこれからの1頭で、ポテンシャルはかなりの能力を感じさせる。ここもあっさり連勝を飾る様なら、大きなタイトルも十分に視野圏内となって来るだろう。
○モーベット
6月のデビュー戦で他馬とは一線を画した内容で完勝を飾ったモーベット。母は重賞戦線で長く活躍したアイムユアーズ、ファルブラヴの肌でオルフェーヴルと気性的にも早くから走りが完成しているタイプの1頭だろう。そこから無理強いする事なく、ゆっくりと成長期間に充てどこまで馬が良くなっているかに注目したい。鞍上は福永祐一騎手に乗り替わるが、スタートが良い騎手だけに中団より前方で競馬をする筈。
出馬表&レーティング&予想オッズ
馬番 | 出走馬 | 斤量 | 騎手 | 評価 | 本印 | 石川 | 道永 | 坂入 | 田中 | 予想オッズ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | エレナアヴァンティ | 54.0 | 内田博 | ---- | ▲ | △ | - | △ | ○ | 14.1 |
2 | クリアサウンド | 54.0 | 松山 | ---- | △ | △ | - | △ | △ | 19.0 |
3 | グランチェイサー | 54.0 | 田辺 | ---- | △ | △ | ▲ | △ | × | 25.3 |
4 | セツメンノトビウオ | 54.0 | 北村宏 | ---- | - | - | - | △ | - | 52.6 |
5 | トライフォーリアル | 54.0 | 丸山 | ---- | △ | × | △ | △ | × | 22.1 |
6 | ウーマンズハート | 54.0 | 藤岡康 | ---- | ◎ | ◎ | ○ | ○ | ◎ | 3.2 |
7 | ビッククインバイオ | 54.0 | 大野 | ---- | △ | - | △ | △ | - | 14.8 |
8 | トロワマルス | 54.0 | 木幡初 | ---- | - | - | - | △ | - | 99.5 |
9 | タイムマシン | 54.0 | 石橋 | ---- | △ | - | - | △ | - | 8.4 |
10 | グライユル | 54.0 | 横山典 | ---- | × | - | - | △ | × | 63.2 |
11 | モーベット | 54.0 | 福永 | ---- | ○ | ○ | △ | ◎ | ▲ | 3.7 |
12 | ウインカーネリアン | 54.0 | 松岡 | ---- | △ | △ | △ | ▲ | △ | 34.6 |
13 | ペールエール | 54.0 | Mデム | ---- | ▲ | △ | ◎ | △ | △ | 9.1 |
14 | カイアワセ | 54.0 | 川又 | ---- | - | - | - | △ | - | 129.7 |
15 | シコウ | 54.0 | 木幡巧 | ---- | - | - | - | △ | - | 82.3 |
16 | サナチャン | 54.0 | 武士沢 | ---- | - | - | - | - | - | 30.9 |
危険な人気馬 モーベット(想定1人気)
6月の新馬戦は内容こそインパクトがあったものの、超スローペースからのヨーイドン、勝ちタイムも平凡だった。今回は重賞の多頭数から考えても厳しい展開になる事が予想され、その中で直線に向いた時に同じ競馬が出来るかどうか。加えて、休み明けとオルフェーヴル産駒という不安要素がある事を考えると危険な匂いがしなくもない。
穴馬予想 ウインカーネリアン(想定10人気)
折返しの未勝利戦できっちりと勝ち星をあげて来たウインカーネリアン。デビューから2戦でいずれも1800mの距離をこなしているのは本馬のみ。前がやり合ってタフな競馬になればそのスタミナが活かされるのではないだろうか。何より2歳戦に強いウイン軍団、新潟2歳ステークスで穴を開けるならこの手のタイプを最も警戒したい。
編集部の見解
本命はウーマンズハート、新馬戦の内容が優秀。タイムも良く、上がりが特に素晴らしい。レース間隔が短い点が心配だが追い切りを見る限りでは良いタイムで状態面は変わらずキープしているように感じる。コースも新馬戦と一緒であり特に問題点もなくここは大きく期待できるであろう。対抗はモーベット、スローペースであったが新馬戦は素晴らしい上がりをみせ強い競馬。追い切りの動きも良く、状態は良い。新馬戦が小頭数だったのがややマイナス点であり多頭数になる今回はその点が課題であろう。能力のある馬なのでここもしっかりと力を発揮できるなら期待できる。(石川)
毎度二歳重賞は判断が難しい。◎ペールエールから入る。二歳の時は能力もだが、どれだけラクに競馬が出来るかも大きい。この馬はスッと前に付けて危なげなく勝った前走が好印象。相手はデビューからいきなり32.1の上がりで突っ込んで来た○ウーマンズハート。まだ荒々しいがGOサインが出てからの伸びは目を見張る。▲グランチェイサー差のない勝ちだったが、あの差しきりには価値がある。タイムも良かったし伸びても良さそう。(道永)
本命は6月の新馬戦以来となるがモーベット。頭数が少なかったとはいえ圧巻の競馬だった。今回は多頭数、相手強化と楽ではないがここも力でねじ伏せる力はある。対抗はウーマンズハート。こちらも前走は圧巻だった。新馬戦であのような競馬ができるのは力がある証拠。前が引っ張る流れになれば前走同様差してくるだろう。3番手以下は大混戦でほぼ差はない。(坂入)
2歳戦は、“1戦走った馬より複数回好走した馬を信用しろ”という持論があり、そういう意味ではエレナアヴァンティやウインカーネリアン辺りを重視したい…のは山々だが、ウーマンズハートのデビュー戦を見せられてはさすがに本命を打たざるを得ないのではないだろうか。あの上がりの脚は相当なポテンシャルと可能性を感じさせた。もう一度、そのパフォーマンスを見てみたい。(田中)
父馬:ハーツクライ
母馬:レディオブパーシャ
母父:Shamardal
所属:西浦勝一厩舎(栗東)
生産:ダーレー・ジャパン・ファーム
馬主:ゴドルフィン
通算成績:2戦2勝(2-0-0-0)
主な戦績:新潟2歳ステークスなど