新潟記念2019の結果

 

新潟記念2019の動画

 

レース回顧

 
予定通り、ブラックスピネルが単騎のハナに。そこへクリンチャーが後ろから圧を掛けて行くと、自ずとペースは速めの流れに。前半の58秒台でレースは進んで行くと、直線に入った所で各馬横一線となって追い出しを開始。その中でも手応え抜群のジナンボーが4番手から持ったままで先頭へ。そして内から伸びて来たユーキャンスマイルと叩き合いを演じると、最後はクビの上げ下げで僅かに内のユーキャンスマイルが勝利。離れた3着に後方から懸命に追い込んだカデナが入線している。上がりはともかく、タイムは1分57秒5と非常に優秀な時計で決着。
 

勝ち馬ユーキャンスマイル

 
ユーキャンスマイル

ユーキャンスマイル

牡馬

父馬:キングカメハメハ
母馬:ムードインディゴ
母父:ダンスインザダーク
所属:友道康夫厩舎(栗東)
生産:ノーザンファーム
馬主:金子真人ホールディングス

通算成績:12戦5勝(5-3-1-3)
主な戦績:ダイヤモンドステークス、新潟記念など
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天皇賞春以来となった休み明けの1戦、しかも距離は1200mも一気に短縮されるという悪条件。それでもレコード決着を後方から一気に差し切る競馬で実力を見せ付けたユーキャンスマイル。左回りはこれで3戦3勝と無類の相性を誇り、陣営としても秋の天皇賞秋、ジャパンカップに向けて良い手応えを掴んだ様子だった。それにしても、ここに来て金子真人オーナー所有のキングカメハメハ、ディープインパクト産駒でのワンツー決着とは、競馬のドラマもどこで生まれるか分からない。2頭の追悼としてはこの上ない完璧なレースだったのではないだろうか。
 

レースを振り返ってのベスト予想

 
◎ユーキャンスマイル
◯レイエンダ
△フランツ
センテリュオ
カヴァル
ジナンボー
アクート
カデナ
サトノキングダム
ダイワキャグニー
×ブラックスピネル
 

馬連:想定17点:◯勝利、三連単:想定162点:〇勝利

 
本命は唯一G1実績あるユーキャンスマイル、対抗は不安要素多かったがそれでもレイエンダ。単穴なしで連下は単勝20倍未満、紐は単勝33倍未満が理想の想定だっただろう。
 

全着順結果

 

RR:108.6 ※想定RR:107.5

 
                                               
着順 馬番 出走馬 斤量騎手 評価タイム(着差) 本印 石川 道永 坂入 田中 単勝オッズ
1 7 ユーキャンスマイル 57.0 岩田康 111.5 1:57.5 6.3
2 5 ジナンボー 54.0 Mデム 112.0 クビ 11.1
3 6 カデナ 57.0 武藤 109.4 2 × 14.2
4 15 ブラックスピネル 57.0 松若 107.0 1/2 × × 32.0
5 4 フランツ 55.0 戸崎 104.0 クビ 8.6
6 12 ショウナンバッハ 54.0 吉田豊 105.5 アタマ × × 65.3
7 16 センテリュオ 53.0 北村友 104.0 1.1/4 9.6
8 14 サトノワルキューレ 54.0 大野 107.6 3/4 33.9
9 17 ゴールドサーベラス 54.0 藤田 103.8 クビ 73.4
10 9 レイエンダ 57.0 Cルメ 108.4 クビ 3.3
11 10 カヴァル 54.0 三浦 103.0ハナ 10.7
12 8 クリンチャー 57.5 田辺 110.2 アタマ 35.7
13 1 サトノキングダム 54.0 石橋 101.0クビ 16.6
14 18 ダッシングブレイズ 56.0 横山典 105.1 クビ 193.5
15 13 ケントオー 55.0 柴田大 103.5クビ 385.2
16 3 ダイワキャグニー 57.5 内田 105.0 2 18.3
17 11 クラウンディバイダ 53.0 木幡巧 90.04 523.2
18 2 アクート 54.0 丸山 90.0 大差 12.2


 

危険な人気馬結果 レイエンダ→10着(1番人気)

 
前走ほどの位置ではないが、ある程度のポジションを取りに行ったレイエンダ。しかし、今回はかなりのハイペースで前半少しゴチャついた事もあり馬自身に走る気が無くなった様子。直線でも全く良いところ無く、あっさりと1番人気を裏切る結果となってしまった。
 

穴馬予想結果 クリンチャー→12着(13番人気)

 
道中の行きっぷりは良く、逃げ馬に絡んでハイペースを作る要因にもなったクリンチャー。さすがに直線では早々に力尽きたものの、一瞬は『オッ』と思わせるだけの走りを見せた。本来ならもっとタイムも上がりも掛かる様な重馬場の方が良く、条件次第では重賞でもまだ戦えるのではないだろうか。
 

配当&本印予想結果

 
馬連予想 ⑤⑨-①②③④⑥⑦⑧⑩⑮⑯ 的中
単勝 7 630円 枠連 3-4 2,090円
複勝 7 250円 ワイド 5-7 1,690円
5 400円 6-7 1,710円
6 400円 5-6 2,790円
馬連 5-7 4,580円 馬単 7→5 8,450円
三連複 5-6-7 21,230円 三連単 7→5→6 105,090円


 

編集部の回顧

 
勝ち馬ユーキャンスマイルについて、久しぶりの中距離がどうかというところだったが、左回り巧者でG1の実績もある馬。ここは格が違うといわんばかりにしっかりと差し切り。強い内容であったし、能力の高さを改めて発揮してくれた。2着馬ジナンボーについて、折り合ってしっかりと力を使い負けはしたがいい内容の競馬。この競馬ができるのであれば今後も楽しみ。3着馬カデナについて、この舞台でもしっかりといい脚を使って3着。前走は展開がはまったと思っていたが、ここも結果を残し強いところを見せてくれた。調子も良くこの感じを維持できるなら今後も力を発揮してくれるであろう。(石川)
 
金子さん×金子さんの結晶であるジナンボーは夏の終わりに何かしてくれるとおもったが、しっかり勝ち争いをしてくれた。この先下のラインベックと共にこの血統で結果を残して欲しい。ユーキャンスマイルはこのメンバーに入れば2000でも格上。しっかり勝ち取った。訃報の続いたオーナーもこのワンツーで夏の終わりを迎えられて良かっただろう。予想で悔やむなら最後まで悩んだ半信半疑のカデナを入れなかった事に尽きる。(道永)
 
勝ったユーキャンスマイルの岩田騎手の騎乗が見事だった。距離が短くなったとはいえ、元々走った事がある2000mに新潟の広い馬場も味方した。やはり左回りの方が走る。2着のジナンボーもうまく先行して流れにのり最後まで粘った。初重賞挑戦でよく頑張った方ではないか。賞金も加算できたのも今後に向けてよかったと思う。(坂入)
 
ユーキャンスマイルの実力が如実に把握出来た1戦。2000mでも楽に追走し上がり勝負で内から堂々の差し切り勝ち。着差以上に内容は濃かったと言っても過言ではない。ジナンボーもそれに対抗し得る走りで本格化を予感させるパフォーマンスだった。金子真人氏所有の2頭が今後も重賞戦線を沸かしてくれる事だろう。我が本命のフランツ、センテリュオは明らかな力不足だった。(田中)
 

新潟記念2019の予想

 

◎レイエンダ

 
レイエンダ

レイエンダ

牡馬

父馬:キングカメハメハ
母馬:ラドラーダ
母父:シンボリクリスエス
所属:藤沢和雄厩舎(美浦)
生産:ノーザンファーム
馬主:キャロットファーム

通算成績:8戦4勝(4-1-0-3)
主な戦績:エプソムカップなど
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デビューから期待されていたレイエンダが骨折やスランプを乗り越え、前走のエプソムカップで待望の重賞初制覇。ゴール後に珍しくC.ルメール騎手が小さくガッツポーズしていたのが印象的な1戦だった。得てして、良血馬は得てしてこういったタイミングで覚醒し始める。レース内容などにはやや疑問符も付いたが、それ以上に血の勢いを重視したい。ここを連勝する様なら秋には兄レイデオロとの直接対決もあり得る。
 

○ジナンボー

 
ジナンボー

ジナンボー

牡馬

父馬:ディープインパクト
母馬:アパパネ
母父:キングカメハメハ
所属:堀宣行厩舎(美浦)
生産:ノーザンファーム
馬主:金子真人ホールディングス

通算成績:6戦4勝(4-0-0-2)
主な戦績:ジューンステークスなど
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血統的な事で言えば、レイエンダ以上に良血のジナンボー。本馬もデビュー戦勝利でクラシック路線は確定と言われていたが、様々な事情で出世がここまで遅れてしまった。それでも、6戦して4勝をあげる内容はさすがのひと言。前走のジューンステークスでも不利な条件ながら、自分でレースを作ってあっさりと勝ち上がっている。血の勢いという点で言えばこちらも負けてはいられない。
 

出馬表&レーティング&予想オッズ

 

想定RR:107.5

 
重賞馬としてむかえる初戦のレイエンダだが、前走は展開に恵まれていたのは事実。そうなるとまだ絶対の信用はできないだろう。重賞初挑戦の実力馬も複数いるので大混戦の1戦ではないだろうか。
 
       
馬番 出走馬 斤量 騎手 評価 本印 石川 道永 坂入 田中 予想オッズ
1 サトノキングダム 54.0 石橋 103.0 21.6
2 アクート 54.0 丸山 103.0 9.9
3 ダイワキャグニー 57.5 内田博 105.1 24.6
4 フランツ 55.0 戸崎 101.0 6.5
5 ジナンボー 54.0 Mデム 100.0 16.4
6 カデナ 57.0 武藤 108.2 × 5.3
7 ユーキャンスマイル 57.0 岩田康 109.0 8.3
8 クリンチャー 57.5 田辺 110.2 57.8
9 レイエンダ 57.0 Cルメ 109.5 2.8
10 カヴァル 54.0 三浦 103.0 13.2
11 クラウンディバイダ 53.0 木幡巧 91.0 155.6
12 ショウナンバッハ 54.0 吉田豊 105.4 × × 48.2
13 ケントオー 54.0 柴田大 101.5 143.4
14 サトノワルキューレ 54.0 大野 106.5 61.7
15 ブラックスピネル 57.0 松若 103.9 × × 54.0
16 センテリュオ 53.0 北村友 100.0 18.4
17 ゴールドサーベラス 54.0 藤田 103.8 89.1
18 ダッシングブレイズ 56.0 横山典 106.1 95.9


 

危険な人気馬 レイエンダ(想定1人気)

 
エプソムカップは周知の通り、重賞ではあり得ないくらいの超スローペースとなった1戦。前半64秒台の入りで、前の2頭による行った行ったの競馬だった。その時の2着馬サラキアが次走の関屋記念であっさり敗退している所を見ると、レイエンダの走りにも全幅の信用は置けまい。スタートが決まらず道中ごちゃつく様なら凡走も十分にあり得るだろう。
 

穴馬予想 クリンチャー(想定12人気)

 
実績だけで言えば今回のメンバーでもダントツのクリンチャー。何せ凱旋門賞挑戦までしている実力馬だ。好走の条件としては馬場が悪くなる、ハイペースからのタフな競馬でのスタミナ比べ、といった所だろう。そういう点で、自ら仕掛けて行く気概がある田辺裕信騎手が鞍上というのは何かやってくれそうな予感もしなくはない。願わくばハイペースの大逃げなんて演出が出来れば最高か。
 

編集部の見解

 
本命はジナンボー、前走の内容が素晴らしい。折り合いをつけるために逃げの手にでたが上がりもしっかりとまとめタイムも良く強いレース。不良馬場で勝てたのもプラス材料。ハンデも良く、追い切りの動きも良い。この状態なら大きく期待がもてるし素晴らしいパフォーマンスを見せてくれるであろう。対抗はレイエンダ、前走のパフォーマンスが素晴らしい。馬具の効果があったようで折り合いもつき強い競馬。
能力は相当高く、ここもポテンシャルを発揮できれば大きく期待できるであろう。今後の舞台に向けても良いパフォーマンスに期待したい。▲はアクート、新潟巧者であり、新潟の実績を素直に評価したい。力のいる馬場がどうかだがはまれば一発あり。(石川)
 
上位人気が割と苦戦するサマー2000最終ハンデ戦。今回もなかなか予想泣かせのメンバー構成。最後の夏競馬は根拠よりも直感と応援。◎ジナンボーはアパパネ次男として期待してようやくここまで上がってきてくれた。金子オーナーの結晶として頑張って欲しい。○レイエンダは能力がやっと身を結んだ前走。連勝で波に乗れるか。▲ユーキャンスマイルは少し短い気もするが、この面子なら2000でもやれるはず。(道永)
 
本命はやはりレイエンダ。現状はやはり左回りのこのぐらいの距離が合う。ゆったり行けるので慌てず仕掛ければ勝ち負けできるのではないか。対抗はユーキャンスマイル。久しぶりの2000mだが血統的には中距離馬。前が速くなればこの馬の差し脚が生きるだろう。3番手以下は混戦。(坂入)
 
上位人気想定のレイエンダ、ユーキャンスマイル、カデナあたりがかなり怪しい。特にレイエンダのエプソムカップは展開ありきの勝利。普通の展開なら優に差されていただろう。ユーキャンスマイルは休み明けで大幅な距離短縮、カデナについては言うまでもない。そう考えると、勢いのある初重賞制覇を目論むメンツを上位に推したいところ。今回の勝ち馬はフランツ、センテリュオ、ジナンボー、アクートのいずれかから出ると考えて手広く勝負。(田中)

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