安田記念2017の結果
安田記念2017の動画
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レース回顧
ロゴタイプが外から気合を付けて先頭に立ち昨年と同じ形の展開でレースを進める。前半の入りが33秒台と決して楽なペースでは無かったが、それでもGⅠでは速い流れでもなく各馬にチャンスのある競馬となる。直線に入ってロゴタイプの逃げ足は衰えず後続に詰め寄らせない脚を使うも、大外を回したサトノアラジンが一完歩ずつ伸びて来ると最後のゴール前でクビ差かわした所がゴール。3着にはレッドファルクスが入線し、3連単は28万円台の波乱決着となった。
勝ち馬サトノアラジン
東京競馬場ではいつも以上にその末脚がキレを増すサトノアラジン。前走の京王杯スプリングカップでも1番人気に支持される程の実力馬。しかし、雨とコース取りの不利が重なって負けただけで7番人気に下がる低評価ぶりは意外だった。当然、レースではその鬱憤を晴らす様に豪快な伸びを見せて快勝。これまでの運の無さを全て吹き飛ばすような気持ちの良い競馬で悲願のGⅠタイトルを手にした。
レースを振り返ってのベスト予想
◎ステファノス
○イスラボニータ
▲アンビシャス
グレーターロンドン
サトノアラジン
ロゴタイプ
ビューティーオンリ
△エアスピネル
レッドファルクス
○イスラボニータ
▲アンビシャス
グレーターロンドン
サトノアラジン
ロゴタイプ
ビューティーオンリ
△エアスピネル
レッドファルクス
予想回顧
今回の焦点は、結果から見ても分かる様に9着までのタイム差が0.4秒とほとんど実力差のないメンバー構成だったという事。実際、レースを見ても道中の位置取りや馬群の捌き方次第で大きく着差が入れ替わる内容だった事からBOX買いの展望がベストな選択と言える。一応の本命はステファノスとして、対抗にイスラボニータを想定するも、単穴にアンビシャス、グレーターロンドン、サトノアラジン、ロゴタイプ、ビューティーオンリーを置いてどこでも拾える様な拾い方をしたい。後は騎手の腕込みでエアスピネルとレッドファルクスを連下に入れておけば完璧な印と言えるだろう。
全着順結果
RR:115.0 ※想定RR:112.2
タイムも優秀で上位9頭までは、ちょっとした展開次第で逆転可能な力差だろう。中でも出遅れてGⅠいきなりでクビクビクビの4着グレーターロンドンは評価できる結果だったと考える。小粒ながらレベルの高い大混戦のGⅠだったと判断する。
着順 | 馬番 | 出走馬 | 斤量 | 騎手 | 評価 | タイム(着差) | 本印 | 大川 | 小野寺 | 田中 | 単勝オッズ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 14 | サトノアラジン | 58.0 | 川田将雅 | 112.5 | 1:31.5(良) | △ | △ | - | △ | 16.8 |
2 | 16 | ロゴタイプ | 58.0 | 田辺裕信 | 112.6 | クビ | △ | △ | - | △ | 14.6 |
3 | 6 | レッドファルクス | 58.0 | M.デムーロ | 111.1 | クビ | △ | × | - | △ | 7.9 |
4 | 7 | グレーターロンドン | 58.0 | 福永祐一 | 115.0 | クビ | ▲ | ▲ | ◯ | - | 11.8 |
5 | 8 | エアスピネル | 58.0 | 武豊 | 113.2 | クビ | △ | △ | ▲ | △ | 5.9 |
6 | 12 | [外]ビューティーオンリー | 58.0 | Z.パートン | ---- | 1/2 | - | △ | - | - | 18.1 |
7 | 18 | ステファノス | 58.0 | 戸崎圭太 | 113.1 | クビ | ◯ | ◯ | △ | ◎ | 8.1 |
8 | 15 | イスラボニータ | 58.0 | C.ルメール | 112.9 | 1/2 | ▲ | ▲ | ◎ | △ | 3.5 |
9 | 10 | クラレント | 58.0 | 岩田康誠 | 109.8 | クビ | - | ☆ | - | - | 120.9 |
10 | 5 | [外]コンテントメント | 58.0 | J.モレイラ | ---- | 2.1/2 | - | ☆ | - | - | 44.5 |
11 | 9 | ロンギングダンサー | 58.0 | 横山和生 | 105.0 | アタマ | - | - | - | - | 347.0 |
12 | 3 | サンライズメジャー | 58.0 | 池添謙一 | 105.2 | 2.1/2 | - | - | - | - | 207.5 |
13 | 2 | ディサイファ | 58.0 | 四位洋文 | 108.8 | クビ | - | ☆ | - | - | 138.9 |
14 | 13 | ロジチャリス | 58.0 | 内田博幸 | 103.2 | クビ | △ | - | △ | ▲ | 55.1 |
15 | 4 | アンビシャス | 58.0 | 横山典弘 | 112.4 | 3/4 | ◎ | ◎ | ▲ | ◯ | 9.1 |
16 | 17 | ヤングマンパワー | 58.0 | 松岡正海 | 106.4 | 1.1/4 | - | ☆ | × | - | 32.4 |
17 | 1 | トーキングドラム | 58.0 | 石橋脩 | 103.0 | アタマ | - | - | - | - | 178.7 |
18 | 11 | ブラックスピネル | 58.0 | 松山弘平 | 106.3 | 3.1/2 | - | ☆ | - | - | 19.5 |
配当&本印予想結果
馬連予想 | ④⑮⑱-③⑥⑦⑧⑭⑯ 不的中 | ||||
---|---|---|---|---|---|
単勝 | 14 | 1,240円 | 枠連 | 7-8 | 590円 |
複勝 | 14 | 380円 | ワイド | 14-16 | 2,870円 |
16 | 440円 | 6-14 | 2,730円 | ||
6 | 340円 | 6-16 | 2,720円 | ||
馬連 | 14-16 | 10,480円 | 馬単 | 14→16 | 20,410円 |
三連複 | 6-14-16 | 43,500円 | 三連単 | 14→16→6 | 283,000円 |
危険な人気馬結果 エアスピネル→5着(2番人気)
結果として馬券圏外から外れたものの、レースぶりを見る限り今回最も不完全燃焼に終わったエアスピネル。直線は3分2を過ぎるまでまともに追えず、進路を確保してからの伸びは1番目立っていた同馬。最後がもっとスムーズなら一気の差し切りまである様な内容だった為、実力的にはこのクラスでも十二分に戦える事を証明した。次戦以降はもう少し高めの評価で展望しなくてはなるまい。
穴馬予想結果 サトノアラジン→1着(7番人気)
今回は見事にドンピシャで勝ち馬を的中。想定より人気は少し上がったが、それでも6番人気以下を挙げれているので良しとしよう。やはり、前走の負け方はノーカウントで良く今回腹を括って乗れる材料が全て上手く噛み合った印象だ。エアスピネルとは逆に、サトノアラジンに関してはこれがMAXの競馬というイメージが強く今後は余り高評価しない程度で印を付けて行きたい。
編集部の回顧
結果惨敗したがアンビシャスが一番強い事に代わりないので予想は問題ない。対抗ステファノスもしかり、サトノアラジンを単穴にしてなかったのが敗因である。このレースは人気上位9頭中8頭で上位決着しており拮抗しているこの9頭を網羅する9頭BOX504点勝負が一番理想的な買い方だったし実際の実馬券はそのように購入した。結果この着順だったが7頭8頭BOXではなく9頭BOXが間違いなく投資としてはもっとも良い判断だったと考える。メンテの為、馬券は後日upする。(大川)
ステファノス、アンビシャスの本命対抗には悔いは無い。但し、サトノアラジンを単穴に指名出来なかったのは痛恨のミスか。週間天気の雨予報に振り回されたのが残念だった。後、軽視したグレーターロンドンとエアスピネルのパフォーマンスはかなり意外だった。今後のマイル戦線を引っ張って行ける2頭と見て最後評価を改めたい。(田中)
安田記念2017の予想
◎アンビシャス
なかなか勝ちきれない競馬が続いているものの、その瞬発力は現役屈指のキレものアンビシャス。これまで中距離戦を中心にローテーションを組んで来たが、今回は距離短縮で馬自身に変わり身を期待。折り合いに少し難のある同馬にとっては、ペースが速くなるマイル戦は逆にピッタリのイメージだ。ここで悲願のGⅠタイトル初獲得なるか。
◯ステファノス
暫く勝ち星から見放されてはいるが、その間にGⅠ2着を計3回と古馬トップクラスの実績を誇るステファノス。前走でも現役最強馬のキタサンブラックに肉薄する走りで改めてその能力の高さを再認識させられた。基本的には中距離馬だが、富士ステークスで勝利している様にマイルも十分許容範囲内のレンジだろう。ここで久々に勝利の美酒を味わえるか。
▲イスラボニータ
前走のマイラーズカップで約2年半ぶりの勝利を飾った。トンネルという訳でもないが、勝ち味に遅いタイプの馬だっただけに非常に良い状態で今回の大一番を迎える事となる。ルメール騎手もすっかりと手の内に入れた様な感じで、豊富な先行力としっかりと最後まで伸び切れる末脚を持っているのは軸候補として最も適している1頭だろう。GⅠタイトル2勝目を目指す。
▲グレーターロンドン
現在5連勝中の上がり馬グレーターロンドン。いずれのレースも後方から異次元の末脚で一気の差し切り勝ちを収めて来た。今回重賞経験も無く一気の格上挑戦となるが、未知数な意味も含めて怖い1頭ではある。血統的にもダイワエルシエーロの下で母はあのロンドンブリッジと、GⅠの舞台で覚醒するだけのDNAが流れている事は確かだ。今回、脚元の不安で出走をギリギリまで検討していたが出馬するとなると体調は万全なのだろう。福永祐一騎手が6連勝へと導けるか。
△レッドファルクス
昨年のスプリンターズステークス覇者レッドファルクス。スプリンター的な認識の方も多いだろうが、前走の京王杯スプリングカップの内容を見る限りではマイルでも十分戦えるスタミナは持ち合わせている筈。というよりは、歳を重ねるにつれ少々ズブくなって来ている分、距離の融通性が効いているのかもしれない。いずれにせよ左回りは鬼。警戒が必要だ。
△ロゴタイプ
実績だけなら断トツのNo.1ロゴタイプ。そのキャラからか余り注目されずにここまで来ているが、正直昨年秋のパフォーマンスは古馬一線級と何ら遜色のない内容でまだまだ能力の衰えはない。年明けの中山記念をネオリアリズムから僅差の3着と善戦しており、ここを最大目標にした余裕のあるローテーションというのも好印象だ。
出馬表&レーティング&予想オッズ
想定RR:112.2
アンビシャスが最上位も、ステファノス、イスラボニータあとはロゴタイプまで113付近のレーティングで横並びである。続いてサトノアラジンとグレーターロンドンがこのあたりに位置づいており、紐候補としては、ディサイファ、ブラッックスピネル、レッドファルクス、ヤングマンパワー、クラレントあたりと地力差は、決定済みのメンツなので香港馬の選択以外は簡単だろう。
馬番 | 出走馬 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 評価 | 本印 | 大川 | 小野寺 | 田中 | 予想オッズ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | トーキングドラム | 牡7 | 58.0 | 石橋脩 | 104.3 | - | - | - | - | 722.6 |
2 | ディサイファ | 牡8 | 58.0 | 四位洋文 | 108.9 | - | ☆ | - | - | 144.5 |
3 | サンライズメジャー | 牡8 | 58.0 | 池添謙一 | 105.2 | - | - | - | - | 630.9 |
4 | アンビシャス | 牡5 | 58.0 | 横山典弘 | 113.6 | ◎ | ◎ | ▲ | ◯ | 10.2 |
5 | [外]コンテントメント | セ7 | 58.0 | J.モレイラ | ---- | - | ☆ | - | - | 24.2 |
6 | レッドファルクス | 牡6 | 58.0 | M.デムーロ | 108.7 | △ | × | - | △ | 9.3 |
7 | グレーターロンドン | 牡5 | 58.0 | 福永祐一 | 112.0 | ▲ | ▲ | ◯ | - | 9.5 |
8 | エアスピネル | 牡4 | 58.0 | 武豊 | 113.1 | △ | △ | ▲ | △ | 5.0 |
9 | ロンギングダンサー | 牡8 | 58.0 | 横山和生 | 100.7 | - | - | - | - | 1537.1 |
10 | クラレント | 牡8 | 58.0 | 岩田康誠 | 107.6 | - | ☆ | - | - | 101.0 |
11 | ブラックスピネル | 牡4 | 58.0 | 松山弘平 | 108.9 | - | ☆ | - | - | 20.0 |
12 | [外]ビューティーオンリー | セ6 | 58.0 | Z.パートン | ---- | - | △ | - | - | 22.0 |
13 | ロジチャリス | 牡5 | 58.0 | 内田博幸 | 104.0 | △ | - | △ | ▲ | 61.8 |
14 | サトノアラジン | 牡6 | 58.0 | 川田将雅 | 111.4 | △ | △ | - | △ | 16.8 |
15 | イスラボニータ | 牡4 | 58.0 | C.ルメール | 112.8 | ▲ | ▲ | ◎ | △ | 2.8 |
16 | ロゴタイプ | 牡7 | 58.0 | 田辺裕信 | 112.5 | △ | △ | - | △ | 14.3 |
17 | ヤングマンパワー | 牡5 | 58.0 | 松岡正海 | 108.5 | - | ☆ | × | - | 25.5 |
18 | ステファノス | 牡6 | 58.0 | 戸崎圭太 | 113.0 | ◯ | ◯ | △ | ◎ | 7.0 |
危険な人気馬 エアスピネル(想定2番人気)
マイルに転向してから安定した競馬で着実にタイトル奪取へ近付いているエアスピネル。しかし、東京コースの成績は2度走って3着が最高と余り芳しくない。もちろん、それぞれのレースに明確は敗因もあるのだが、そもそも論で左回りが良くない可能性もありここは人気以上に不安要素の方が大きいと判断。それならアンビシャスやステファノスの実績馬の方が強いのではないだろうか。
穴馬予想 サトノアラジン(想定8番人気)
前走の京王杯スプリングカップは重馬場に泣かされて9着敗退。しかも、外に回さず内に入れた時点で大跳びのサトノアラジンにとっては走るモチベーションも低下したに違いない。今回、雨予報で若干の心配はあるものの元々下手ではない。単に後ろから行って大外をぶん回し来れば、直線は確実に脚を使って上位争いしてくれるだろう。何より、想定とは言え8番人気は落とし過ぎだ。
編集部の展望
本命対抗は迷わずアンビシャスとステファノス。マイルレベルなら頭出ているだろう。気持ちは2頭頭でいい。ただルメール騎乗と同じく2000以上の実績あるイスラボニータが復調しているのでこちらも単穴で。あとは買わされ感強いが母ロンドンブリッジが好きなのでグレーターロンドンは応援したい。あとはマイル路線の上位馬を連下に持ってきて、紐でデムーロ込でレッドファルクス。ここは流石に地力さと距離適性であっても3着と考えた。(大川)
◎イスラボニータ。安田記念はある程度スタミナも必要。皐月賞馬だと今年はこちらに軍配が上がるだろう。4戦連続連対の同馬がGⅠ2勝目を飾る。◯グレーターロンドン。上がり馬好きな自分の中で、時計は速くないが前走の勝ち方で安田記念に出るならこの馬がダークホースと感じさせた。不安は田辺から乗り替わる所か。▲エアスピネル。相変わらず勝ち切れないが堅実で今回は鞍上も狙いに来ている筈。▲アンビシャス。ハマれば強いがこの馬も詰めが甘い。しかし、このメンバーなら悲願のタイトル奪取があっても不思議ではない。(小野寺)
本命はステファノス。初めはアンビシャスを上位に見ていたが、週末が雨予報で馬場が悪くなる可能性も含めてこちらを上位にした。前走大阪杯でキタサンブラックに食い下がった走りはここなら最上位と見る。対抗はそのアンビシャス。正直、この2頭が普通に走れば頭1つ抜けている。展開やマイルどうこうよりも、末脚勝負でヨーイドンなら合わせて突き抜けて来るイメージだ。単穴にはロジチャリス。昨年6月5日で“ロゴ”タイプが勝ったのなら、今年は6月4日で“ロジ”チャリスが勝つ番だろう。とは言え、馬場が渋れば十分にチャンスはある。(田中)
母馬:マジックストーム
母父:Storm Cat
所属:池江泰寿厩舎(栗東)
生産:ノーザンファーム
馬主:里見治
通算成績:24戦8勝 (8-4-3-9)
主な勝鞍:安田記念、京王杯スプリングカップ、スワンステークスなど