函館スプリントステークス2018の結果
函館スプリントステークス2018の動画
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レース回顧
スタートは一息も、最内から押して押してセイウンコウセイがハナを主張。本来なら逃げたいワンスインナムーンも一歩引いて番手からの競馬となった。3ハロンの入りが33秒1と、洋芝を考えれば決して遅いペースでは無かったが抜群の手応えで4コーナーを回ったセイウンコウセイ。最後の直線で迫り来る1番人気ナックビーナスやヒルノデイバローの追撃をそのまま振り切って昨年の高松宮記念以来となる勝利で見事な復活劇を飾った。2着にヒルノデイバロー、3着ナックビーナスという入線順。開幕週でほぼ行った行ったの展開と言っても良いだろう。
勝ち馬セイウンコウセイ
池添謙一騎手が積極的に押して強気にハナへ。結果、淀みない流れとなったが地力と開幕週含めての逃げ切り勝ちで久々の重賞Vとなった。1枠からこれしかないという様なレース展開で、完全に騎手の読み勝ちといった1戦だろう。年明けから行きっぷりが戻って来てようやく同馬らしい形での競馬が見られ、秋のスプリンターズステークスに向けて見通しの明るい勝利と言える。今後も結果が出たこのコンビでの快進撃に期待したい。
レースを振り返ってのベスト予想
◎ナックビーナス
◯セイウンコウセイ
▲ワンスインナムーン
ダイアナヘイロー
△キングハート
ジューヌエコール
ティーハーフ
ライトフェアリー
ラインスピリット
ヒルノデイバロー
×タマモブリリアン
エポワス
アドマイヤゴッド
◯セイウンコウセイ
▲ワンスインナムーン
ダイアナヘイロー
△キングハート
ジューヌエコール
ティーハーフ
ライトフェアリー
ラインスピリット
ヒルノデイバロー
×タマモブリリアン
エポワス
アドマイヤゴッド
馬連:想定17点:◎勝利、三連単:想定396点:◎勝利
本命はナックビーナス、対抗はセイウンコウセイという選択がベストだっただろう。ただし上位想定は手広く想定できるレースだったはずなので単穴は単勝10倍未満、連下は単勝30倍未満、紐は単勝50倍未満が理想の想定だっただろう。
全着順結果
RR:106.4 ※想定RR:103.7
着順 | 馬番 | 出走馬 | 斤量 | 騎手 | 評価 | タイム(着差) | 本印 | 伴 | 結城 | 浜野 | 清水 | 単勝オッズ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | セイウンコウセイ | 57.0 | 池添 | 107.5 | 1:07.6 | ▲ | △ | ▲ | △ | ◯ | 5.9 |
2 | 9 | ヒルノデイバロー | 56.0 | 四位 | 104.4 | ハナ | × | - | × | - | - | 26.6 |
3 | 7 | ナックビーナス | 54.0 | 三浦 | 105.9 | クビ | ◎ | ◯ | ◎ | ▲ | ◎ | 4.3 |
4 | 14 | アドマイヤゴッド | 56.0 | 岩田 | 104.0 | 3/4 | - | - | △ | - | - | 40.2 |
5 | 5 | タマモブリリアン | 54.0 | 古川 | 102.8 | クビ | × | - | × | - | - | 38.3 |
6 | 3 | ラインスピリット | 57.0 | 森一 | 103.1 | クビ | - | - | - | - | - | 17.7 |
7 | 11 | ユキノアイオロス | 56.0 | 丸山 | 100.7 | クビ | - | - | - | - | × | 301.4 |
8 | 8 | ワンスインナムーン | 54.0 | 石橋 | 101.8 | クビ | ◯ | ◎ | ▲ | ◯ | ▲ | 5.1 |
9 | 2 | ダイアナヘイロー | 55.0 | 武豊 | 100.9 | 1/2 | ▲ | ▲ | △ | - | × | 55.0 |
10 | 10 | ノットフォーマル | 54.0 | 勝浦 | 98.0 | アタマ | - | - | - | - | - | 94.8 |
11 | 13 | キングハート | 56.0 | 北村宏 | 102.8 | ハナ | ▲ | △ | ◯ | △ | △ | 10.3 |
12 | 16 | ノボバカラ | 57.0 | 武藤 | 101.2 | 1 | - | - | - | - | - | 109.1 |
13 | 6 | ティーハーフ | 57.0 | 国分優 | 103.2 | ハナ | △ | - | - | - | △ | 13.6 |
14 | 4 | ジューヌエコール | 54.0 | 北村友 | 98.3 | アタマ | △ | - | - | ◎ | - | 13.5 |
15 | 12 | エポワス | 57.0 | 蛯名 | 100.2 | 1.1/4 | × | - | × | - | - | 39.6 |
16 | 15 | ライトフェアリー | 54.0 | 柴山 | 97.5 | 2 | △ | ▲ | △ | - | - | 14.9 |
危険な人気馬結果 ダイアナヘイロー→9着(4人気)
やはり馬場自体が合わなかったのか、いつも程の行きっぷりが見られず直線でもズルズルと後退し9着となったダイアナヘイロー。手先の軽いフットワークから見ても洋芝では持ち味が活きず、今後の考え方としては速めの馬場などでスピードの乗りやすい競馬の時に暑い印を打って行きたい。
穴馬予想結果 タマモブリリアン→5着(11人気)
想定通りの先行力で、最後のゴールまで先頭争いに食らいついたタマモブリリアン。最後はアドマイヤゴッドに差されて5着に終わってしまったが、洋芝では走りそのもののパファーマンスが違う。上手く行けば北海道開催の内に1~2勝稼げそう。
配当&本印予想結果
馬連予想 | ⑦⑧-①②④⑥⑬⑮ 不的中 | ||||
---|---|---|---|---|---|
単勝 | 1 | 590円 | 枠連 | 1-5 | 4,170円 |
複勝 | 1 | 230円 | ワイド | 1-9 | 3,180円 |
9 | 610円 | 1-7 | 580円 | ||
7 | 160円 | 7-9 | 1,740円 | ||
馬連 | 1-9 | 10,410円 | 馬単 | 1→9 | 16,560円 |
三連複 | 1-7-9 | 11,690円 | 三連単 | 1→9→7 | 81,900円 |
編集部の回顧
終わって見れば唯一のGⅠ馬セイウンコウセイが好枠を利しての逃げ切り勝ち。開幕週の前が止まらない馬場も味方した。秋のスプリンターズステークスでの復権が見られるか?(伴)
絶好枠から復活勝利の▲セイウンコウセイ。2着×ヒルノデイバロー、3着◎ナックビーナス。デイバローが来て3連単的中!と思いきやつけた印は痛恨の×、なんちゅーセンスのなさ…泣(結城)
8Rの500万が1:08.6で前日の1000万が1:07.9。そう考えると1:07.6の決着はいたって平凡でした。この時計だからこその着順ともいえる結果でしたね。というのも勝ったセイウンコウセイは昨年は56キロを背負って1:07.3の4着でしたからね。今年は自分の時計だけ走ったら他馬が走らずに勝てたということですね。2着ヒルノデイバローは好位置をとれたことと時計がかかったことが好走要因で、3着ナックビーナスは安定感はあるもののやはり今回も時計を詰められずでした。本命にしたジューヌエコールはいいポジションだと思ったんですけどね、4コーナーで開いたところに入っていく脚が無かったですね。やっぱり本調子になかったんでしょうね。対抗のワンスインナムーンは逃げられなかった時点で終了。予想も馬券も大惨敗でした。(浜野)
セイウンコウセイは見事復活しましたが、ヒルノデイバロー無印にて予想は敗退。掴みどころのない馬で予想泣かせなところがあり、阪神京都のイメージからあっさり切ってしまいました。(清水)
函館スプリントステークス2018の予想
◎ナックビーナス
前走の高松宮記念は10番人気ながらファインニードル、ッツゴードンキに肉薄する3着と大健闘のナックビーナス。元より、1200m戦は14戦中3着以内が10回と安定感抜群のスペシャリストである。GⅠならともかく、ローカルのGⅢクラスなら大威張りの実績だろう。洋芝も問題なく、普通に回って来れば結果は自ずと付いて来る筈。
◯ワンスインナムーン
ここ2走は明らかな調整不足で精彩を欠いているワンスインナムーン。とは言え、昨年のスプリンターズステークスではラスト100mまで先頭で粘り切る渾身の3着と、能力的にはここでも1枚上の1頭だ。洋芝は初となるが、血統的にもどちらかと言えば力強い走りをするタイプでむしろ歓迎のクチだろう。ナックビーナスを負かすとすればこの馬か。
▲セイウンコウセイ
復調気配のあったセイウンコウセイだが、前走の京王杯スプリングカップでは良い所無くの大敗。一長一短の走りで前程の信頼性は無くなったが、それでもGⅠ馬。ハマればこのメンバーでもあっさりというシーンも考えておかなくてはなるまい。今回は初騎乗となる池添謙一騎手がどう乗りこなすか、あるとすれば手が合っての巻き返しだろう。
▲ダイアナヘイロー
良くも悪くも諸刃の剣の様なダイアナヘイロー。高松宮記念は全く見せ場もなく18着と殿負けを喫している。能力的にそこまで大敗するレベルでは無いが、GⅠに出走するメンバーともなるとメンタル面での気後れが影響しているのだろう。気持ち良く自分のペースで走れれば重賞でも勝ち負けだが、今回の場合はどうか。
▲キングハート
高松宮記念では後方からしぶとく追い上げ、勝ち馬から0秒6差の10着とまずまずの走りを見せたキングハート。メキメキと力を付けているのは明らかで、昨年の函館スプリントステークスを2着好走している点も含めて上位評価をしなくてはならない1頭だ。敗戦を喫しているレースでも0秒幾つと僅差の入線だけに馬券的には1番面白く見れるのではないだろうか。
出馬表&レーティング&予想オッズ
想定RR:103.7
復調傾向にあったようにみえたセイウンコウセイだが前走パッとせず信用はしないほうがいいだろう。安定して走っているナックビーナスが一番手だろうか。あとはほぼ全馬差がないので狙っていっていいレースだろう。
馬番 | 出走馬 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 評価 | 本印 | 伴 | 結城 | 浜野 | 清水 | 予想オッズ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | セイウンコウセイ | 牡5 | 57.0 | 池添 | 107.3 | ▲ | △ | ▲ | △ | ◯ | 6.8 |
2 | ダイアナヘイロー | 牝5 | 55.0 | 武豊 | 100.7 | ▲ | ▲ | △ | - | × | 5.2 |
3 | ラインスピリット | 牡7 | 57.0 | 森一 | 101.9 | - | - | - | - | - | 34.8 |
4 | ジューヌエコール | 牝4 | 54.0 | 北村友 | 98.3 | △ | - | - | ◎ | - | 11.8 |
5 | タマモブリリアン | 牝5 | 54.0 | 古川 | 99.0 | × | - | × | - | - | 43.0 |
6 | ティーハーフ | 牡8 | 57.0 | 国分優 | 103.3 | △ | - | - | - | △ | 15.7 |
7 | ナックビーナス | 牝5 | 54.0 | 三浦 | 105.7 | ◎ | ◯ | ◎ | ▲ | ◎ | 3.2 |
8 | ワンスインナムーン | 牝5 | 54.0 | 石橋 | 101.6 | ◯ | ◎ | ▲ | ◯ | ▲ | 4.9 |
9 | ヒルノデイバロー | 牡7 | 56.0 | 四位 | 103.2 | × | - | × | - | - | 45.6 |
10 | ノットフォーマル | 牝6 | 54.0 | 勝浦 | 94.7 | - | - | - | - | - | 185.6 |
11 | ユキノアイオロス | セ10 | 56.0 | 丸山 | 98.0 | - | - | - | - | × | 653.0 |
12 | エポワス | セ10 | 57.0 | 蛯名 | 100.5 | × | - | × | - | - | 33.5 |
13 | キングハート | 牡5 | 56.0 | 北村宏 | 102.6 | ▲ | △ | ◯ | △ | △ | 6.6 |
14 | アドマイヤゴッド | 牡6 | 56.0 | 岩田 | 102.5 | - | - | △ | - | - | 27.4 |
15 | ライトフェアリー | 牝6 | 54.0 | 柴山 | 103.0 | △ | ▲ | △ | - | - | 21.1 |
16 | ノボバカラ | 牡6 | 57.0 | 武藤 | 101.2 | - | - | - | - | - | 248.3 |
危険な人気馬 ダイアナヘイロー(想定3人気)
イメージ的にどちらかと言えば平坦の軽い芝でスピードを活かした競馬が得意のダイアナヘイロー。洋芝でパワーも必要な走りを要求された時にどうかという一抹の不安は残る。というより、ナックビーナスやワンスインナムーンと比べるとどうしても格が1枚足りない。
穴馬予想 タマモブリリアン(想定12番人気)
昨年の北海道シリーズの走りを見ても分かる様に、明らかな洋芝向きのタマモブリリアン。高速決着となる様な軽めの馬場では分が悪く、タフな競馬での粘り込みが同馬にとっての活躍の必須要素となる。ここの所の敗戦に関しても着順ほど負けてはいない事を考えれば、後は展開や条件1つだろう。
編集部の見解
夏は牝馬の格言通りワンスインナムーンから。昨秋のスプリンターズステークス3着の実績があり、昨夏も連勝しているように実績、状態からも好走しておかしくない。(伴)
本命ナックビーナス。高松宮記念は10番人気と低評価だったがいつ重賞を勝っても不思議ない実力馬。昨夏のキーンランドカップで小差3着から洋芝も苦にしない。対抗キングハート。前々走オーシャンステークスではナックビーナスを下し重賞初制覇。昨年レコード決着だったこのレースも2着とコース適性も高い。単穴にはセイウンコウセイとワンスインナムーン。セイウンコウセイは1400mの前走を度外視すれば高松宮記念は4角先頭から0.3秒差、シルクロードステークスではナックビーナスやキングハートに先着している。後者は同型が鍵も行ききればGⅠでも通用する能力の持ち主。(結城)
2年連続で勝っている軽量の3歳馬がいない組合せであれば、短距離路線であっても狙いは4歳馬。昨年より4kg増の斤量も近走の不振も度外視して昨年の勝ち馬ジューヌエコールが◎。近走度外視の理由としては函館だけにコース適性を重視ということもある。先行馬が多く速い流れにはなりそうなものの、それでも小回り開幕週でもありテンのスピード的にはハナを奪えそうなワンスインナムーンが〇。大崩れのない安定感と高松宮記念最先着のナックビーナスに▲。対戦比較ではナックビーナスとは差がないセイウンコウセイとキングハートに△。(浜野)
戦績が安定していて、GⅠでも差のない競馬をしているナックビーナスを本命に。メンバー的にも、ここで初重賞制覇と行きたいところです。騎手代わりのセイウンコウセイもメンバー的に復活があってもと思います。(清水)
父馬:アドマイヤムーン
母馬:オブザーヴァント
母父:Capote
所属:上原博之厩舎(美浦)
生産:桜井牧場
馬主:西山茂行
通算成績:23戦7勝 (7-6-0-10)
主な戦績:高松宮記念など