京都大賞典2017の結果

 

京都大賞典2017の動画

 

レース回顧

 
シュヴァルグラン、サウンズオブアースなどが一様に後方追走と予想外の展開でレースは進む。4コーナー手前でそのシュヴァルグランがロングスパートをかけて直線の攻防へ。内の番手を走っていたトーセンバジルが出し抜けを狙って先頭に立つも、更にその後ろから道中後ろで脚を溜めていたスマートレイアーが一気にシュヴァルグランとの間を割って突き抜けてあっさりと差し切った。タイム2分23秒フラットの好記録で圧勝。女王の座へ向けて好スタートを切った。
 

勝ち馬スマートレイアー

 
スマートレイアー

スマートレイアー

牝馬

父馬:ディープインパクト
母馬:スノースタイル
母父:ホワイトマズル
所属:大久保龍志厩舎(栗東)
生産:岡田スタッド
馬主:大川徹

通算成績:27戦9勝(9-5-2-11)
主な戦績:京都大賞典など
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これで1400mから2400mまでの重賞で勝利経験を収めたスマートレイアー。逃げ、先行、差し、追い込みと全ての脚質で結果を出している事からも現役トップクラスの万能プレイヤーだ。古馬になってからも成長を重ねていて、今が最高の状態と言っても過言ではないだろう。恐らく、次はエリザベス女王杯になる筈で一気に牝馬のチャンピオンにまで登り詰める可能性は高い。
 

レースを振り返ってのベスト予想

 
◎シュヴァルグラン
○ミッキーロケット
▲サウンズオブアース
スマートレイアー
△フェイムゲーム
トーセンバジル
 

予想回顧

 
地力、実績面を考えてもシュヴァルグランが本命。対抗に日経新春杯が強かったミッキーロケット、単穴にムラはあるもののGⅠ級のサウンズオブアースに牝馬のスマートレイアーを抜擢。連下に展開次第で一発のあるフェイムゲームとトーセンバジルを入れておけばほぼほぼ理想的な展望と言える。
 

全着順結果

 

RR:111.6 ※想定RR:110.4

 
                               
着順 馬番 出走馬 斤量 騎手 評価 タイム(着差) 本印 道永 田中 大川結城 単勝オッズ
1 4 スマートレイアー 54.0 武豊 111.1 2:23.0 8.6
2 8 トーセンバジル 56.0 岩田 111.9 1/2 × 11.2
3 3 シュヴァルグラン 57.0 Mデム 114.7 クビ 2.2
4 5 ミッキーロケット 57.0 和田 112.3 1.1/2 5.4
5 14 レコンダイト 56.0 北村友 105.8 1/2 306.0
6 10 ラストインパクト 56.0 浜中 109.6 1/2 95.8
7 6 ヒットザターゲット 56.0 小牧 108.7 クビ 126.0
8 12 カレンミロティック 56.0 池添 109.8 アタマ × 83.4
9 15 マキシマムドパリ 54.0 藤岡佑 103.6 1.3/4 × × 46.4
10 7 フェイムゲーム 57.0 Cルメ 111.0 クビ × × 9.8
11 1 プロレタリアト 54.0 杉原 95.0 2 281.0
12 9 アクションスター 56.0 松若 102.9 クビ 402.2
13 2 サウンズオブアース 56.0 横山典弘 110.1 2 4.2
14 11 バロンドゥフォール 56.0 古川 94.6 1/2 242.6
15 13 ハッピーモーメント 56.0 藤岡康 99.3 1 × 68.6


 

配当&本印予想結果

 
馬連予想 ②⑤-③④⑦⑧ 不的中
単勝 4 860円 枠連 3-5 1,730円
複勝 4 220円 ワイド 4-8 1,270円
8 250円 3-4 410円
3 120円 3-8 430円
馬連 4-8 4,300円 馬単 4→8 9,600円
三連複 3-4-8 2,950円 三連単 4→8→3 31,790円


 

危険な人気馬結果 シュヴァルグラン→3着(1番人気)

 
想像以上にペースが流れて上がりが34秒前後かかった分、3着に届いたという感じか。いずれにせよ、テン乗りでスタートも悪く道中は後方追走。1番人気の分、早めに動いて脚を使い過ぎた分もあるがそれでもこの内容で3着なら負けて強し。やはりGⅠクラスの能力はあると再確認。
 

穴馬予想結果 ハッピーモーメント→15着(8番人気)

 
追走する位置は良かったが、超どスローの展開で一瞬の脚を使って粘り込む展開を想定していただけに、ラストインパクトの平均ペースでの逃げでは出番無し。しかし、どうあがいても掲示板も無かっただろう事からもこの穴馬推しは非常なまでの失態と捉えて猛省したい。
 

編集部の回顧

 
本命スマートレイアーは良かったが、個人的な見解は超スローペースからの先行抜け出しをイメージしてのものだけに結果オーライ。本質的な予想は外れている。対抗サウンズオブアースも大敗している事から、展望としては最悪。かろうじて3連単は的中しているが、棚からぼたもち感覚。もっと精度を上げて行かねばなるまい。(田中)
 
本命ミッキーロケットと対抗シュヴァルグラン。問題なかったし6頭までの連下でベストだっただろう。他はいらないしこれがベスト。結果的にはフェイムゲームとサウンズオブアースは不発したが印の順番も範囲もベストだろう。あえて1つかえるなら本命対抗は逆でもよかった。馬連はとりこぼしてしまったが三連単は3連勝。秋競馬は実力ある馬が出てくるので条件に左右されない結果が多くなり地力を判断するだけでいいので本調子に戻る。(大川)
 
逃げもあるかと思った△スマートレイアーが、後方待機から内をついて鮮やかに差し切った。京都外回りを熟知した豊騎手の見事な手綱さばきと、それに応えた馬が本当に素晴らしい。逃げて良し、先行して良し、差して良し、追い込んで良しと、7歳にして正に円熟の境地。2着▲トーセンバジルはあそこまでいったら、予想的にも勝ってほしかったが、いずれにせよ今日のような競馬ができたことは今後に向けて大きな収穫。で、毎日王冠共に連下評価の馬が勝利するという何とも…、な予想となってしまった。(結城)
 

京都大賞典2017の予想

 

◎サウンズオブアース

 
サウンズオブアース

サウンズオブアース

牡馬

父馬:ネオユニヴァース
母馬:ファーストバイオリン
母父:DixielandBand
所属:藤岡健一厩舎(栗東)
生産:社台ファーム
馬主:吉田照哉

通算成績:22戦2勝(2-8-1-11)
主な戦績:有馬記念2着、ジャパンカップ2着など
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これまでGⅠで2着に入る事3度。シルバーコレクターと化しているサウンズオブアースだが、戦績を辿れば2014年のはなみずき賞まで勝鞍が無い。さすがのステイゴールドでも重賞は何勝かしていたし、日本競馬史上最強の2勝馬と言っても過言ではないだろう。ある意味で汚名を着せられた本馬だが、ここは勝ち切れるチャンスが訪れた。横山典弘騎手を背に久々の美酒を浴びる事が出来るか。
 

◯ミッキーロケット

 
ミッキーロケット

ミッキーロケット

牡馬

父馬:キングカメハメハ
母馬:マネーキャントバイミーラヴ
母父:Pivotal
所属:音無秀孝厩舎(栗東)
生産:ノーザンファーム
馬主:野田みづき

通算成績:15戦4勝(4-5-0-6)
主な戦績:日経新春杯など
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春のGⅠではあと一歩の所でひと押しが足りず善戦に終わったミッキーロケット。それでも差の無い競馬をしていただけに、GⅡ戦に戻れば胸を張って参戦出来る。思えば神戸新聞杯でサトノダイヤモンドにクビ差まで肉薄している実力馬だ。ここはあっさりの頭まで有り得るだろう。
 

▲シュヴァルグラン

 
シュヴァルグラン

シュヴァルグラン



父馬:ハーツクライ
母馬:ハルーワスウィート
母父:Machiavellian
所属:友道康夫厩舎(栗東)
生産:ノーザンファーム
馬主:佐々木主浩

通算成績:20戦6勝(6-5-4-5)
主な戦績:天皇賞2着、ジャパンカップ3着など
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宝塚記念はさすがの奇策に馬も戸惑ったか、いつもの走りを見られずに惨敗したシュヴァルグラン。本来ならGⅡでは鉄板の主役級を務める同馬だが、今回の注目ポイントは代役でデムーロ騎手が騎乗する事でどういう作用が働くかだろう。想像以上に走りが強化されてぶっこ抜く可能性もあるが、一方で惨敗するリスクもあるだけに単穴に留める。
 

▲スマートレイアー

 
スマートレイアー

スマートレイアー

牝馬

父馬:ディープインパクト
母馬:スノースタイル
母父:ホワイトマズル
所属:大久保龍志厩舎(栗東)
生産:岡田スタッド
馬主:大川徹

通算成績:26戦8勝(8-5-2-11)
主な戦績:東京新聞杯、阪神牝馬ステークスなど
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牡牝相手関係なく、どのレースでも一応の格好をつけるスマートレイアー。特に今年の京都記念では勝ったサトノクラウンの2着に入線、マカヒキとミッキーロケットには先着とトップクラスのレベルでも戦える事を証明。ここは54kgの斤量と先行出来る強みを活かして当然馬券圏内に絡む可能性は高い。京都コースを庭とする武豊騎手の腕の見せ所だ。
 

出馬表&レーティング&予想オッズ

 

想定RR:110.4

 
完全に安定したシュヴァルグランからサウンズオブアース、フェイムゲーム、ミッキーロケットがこの距離ならポカはないだろう。長距離実績でスマートレイアーとトーセンバジルまでおさえておけばOKだろう。
 
                
馬番 出走馬 性齢 斤量 騎手 評価 本印 道永 田中 大川結城 予想オッズ
-- アクションスター 牡7 56.0 松若 102.9 434.9
-- カレンミロティック セ9 56.0 池添 109.8 × 28.3
-- サウンズオブアース 牡6 56.0 横山典 112.5 4.8
-- シュヴァルグラン 牡5 57.0 Mデム 114.6 2.1
-- スマートレイアー 牝7 54.0 武豊 107.9 7.6
-- トーセンバジル 牡5 56.0 岩田 108.6 × 11.4
-- ハッピーモーメント 牡7 56.0 藤岡康 101.5 × 144.1
-- バロンドゥフォール セ7 56.0 古川 94.5 496.1
-- ヒットザターゲット 牡9 56.0 小牧 106.6 124.2
-- フェイムゲーム セ7 57.0 Cルメ 112.1 × × 12.0
-- プロレタリアト 牝6 54.0 杉原 90.0 563.4
-- マキシマムドパリ 牝5 54.0 藤岡佑 102.4 × × 36.4
-- ミッキーロケット 牡4 57.0 和田 111.3 3.8
-- ラストインパクト 牡7 56.0 浜中 106.6 69.1
-- レコンダイト 牡7 56.0 北村友 103.6 345.8


 

危険な人気馬 シュヴァルグラン(想定1番人気)

 
近年の京都大賞典の傾向としては上がり33秒前半の驚異的なタイムが必要となる。そこまでズブい馬ではないが、それでも一瞬のキレというよりは長く脚を使うタイプ。デムーロ騎手がそこの判断を間違って瞬発力勝負に持ち込まれる様なら差し届かずというシーンも大いに考えられる。
 

穴馬予想 ハッピーモーメント(想定11番人気)

 
逆に逃げから先行勢の中でビュッとキレる脚を使って粘り切れるイメージが突くのはハッピーモーメントくらいなものか。今回の中で穴を開けるとすればそれ以外に方法は無く、ここが該当しなければ上位4頭のBOXで的中する率は高い。余程の意外な展開が起きない限りは手堅い馬券の方が無難だろう。
 

編集部の見解

 
◎ミッキーロケット。今回は叩き台の馬もいる中取りにくるならこの馬か。同舞台の新春杯の印象が強く、この舞台ならシュヴァルに勝つイメージが出来る。G2までなら信用。◯シュヴァルグラン。G1での実績を考えると最上位で同舞台での勝ち鞍もある。叩き台だが乗り込み充分で雰囲気良し。だが頭のイメージが湧かない。勝っても驚かないが負けても驚かない。▲スマートレイアー。混合でも実績あり、牝馬の斤量とこの馬のポテンシャルであれば普通に圏内の馬だろう。▲サウンズオブアース。実績ならシュヴァルグラン同等だが、アテにはし辛い。嵌れば普通に頭も。(道永)
 
本命はスマートレイアー。この斤量で楽に先行出来る展開となれば頭まであっても驚かない。他よりキレる脚を使える強みを活かして欲しい。対抗はサウンズオブアース。この馬も道中でロス無く運べれば33秒前後の上がりを出せるだけに勝利するならここか。単穴にミッキーロケット。普通に考えれば本命候補なのだが、いかんせん春に見せた出遅れ癖が気になって印を抑えておくとする。(田中)
 
本命は、ミッキーロケット。好きってのもあるが地力も高い。対抗は、シュヴァルグラン。単穴は、スマートレイアーとサウンズオブアースはムラがあるがベストパフォーマンスは高い。フェイムゲームとトーセンバジルはこのメンツの中だとベストでも連下までだろう。あとは正直G2で上位にくるクラスではない。(大川)
 
宝塚記念では逃げの手に打って出たシュヴァルグラン。奇策は不発に終わったが、鞍上にミルコを迎えたここは超々ジュラルミン級の本命。対抗にサウンズオブアース。今季は札幌記念から立ち上げ、最大目標のJCを前に何としてもここで重賞タイトルを。単穴はトーセンバジルにミッキーロケット。差し脚鋭い前者は今春の阪神大賞典ではシュヴァルグランから0.4秒差だったが、今回の距離であれば差は詰まる。後者は年明けの日経新春杯覇者。その後苦戦を強いられてはいるが、成長著しい4歳秋を迎えての巻き返しに期待。連下にスマートレイアー、ヒモにはフェイムゲーム、カレンミロティックとマキシマムドパリまで。(結城)

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