七夕賞2017の結果
七夕賞2017の動画
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レース回顧
スタートしてすぐにマルターズアポジーがフェイマスエンドに競りかけられる。それでも強引にハナを奪い前半1000m58秒0の超ハイペースで逃げ隊列はかなり縦長の展開となった。3番手のマイネルフロストが4コーナーで先頭に立つ競馬を見せ一気に馬群が縮まって直線コースへ入るも、中団から長く良い脚を使った1番人気ゼーヴィントが楽々と差し切って重賞2勝目を飾る。3着には同じく後方から脚を伸ばしたソールインパクトが入線した。
勝ち馬ゼーヴィント
昨年のラジオNIKKEI賞以来、3戦連続して2着とツメの甘さを見せていたゼーヴィント。加えて半年ぶりの休養明けに加えてハンデも57kgと決して楽な条件ではなかったが、内容は危なげのない完勝でローカルのGⅢなら格が違った印象だ。これで堂々と秋のGⅠロードへ殴り込みをかけれるだろう。今後のローテーションは不明だが、距離適性から考えても最大目標は天皇賞秋が濃厚か。
レースを振り返ってのベスト予想
◎ゼーヴィント
○マイネルフロスト
▲マルターズアポジー
ヴォージュ
△スズカデヴィアス
×タツゴウゲキ
ソールインパクト
フェルメッツァ
○マイネルフロスト
▲マルターズアポジー
ヴォージュ
△スズカデヴィアス
×タツゴウゲキ
ソールインパクト
フェルメッツァ
予想回顧
結果から見て本命はゼーヴィントで満場一致。内容からして、例えマルターズアポジーが楽逃げしていたとしても今ならゼーヴィントの方が実力は一枚上手だろう。対抗には完全に復調したマイネルフロスト。レースぶりが安定しているので対抗に最も適した1頭だ。そして単穴にマルターズアポジー。やはり逃げ馬は今回の様に競られるリスクを常に抱えた脚質なので完全に本命とするのは危険性が高い。ヴォージュも連勝の内容が良かったにしても条件戦という事から単穴がベター。後は連下スズカデヴィアス、3着候補に各馬を入れておけば言う事の無い展望ではないだろうか。
全着順結果
RR:103.8 ※想定RR:104.6
マルターズアポジー、ヴォージュが不甲斐なかった為、想定よりもRRは少し低い結果となった。
着順 | 馬番 | 出走馬 | 斤量 | 騎手 | 評価 | タイム(着差) | 本印 | 田中 | 道永 | 大川 | 単勝オッズ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 8 | ゼーヴィント | 57.0 | 戸崎圭太 | 111.2 | 1:58.2(良) | ◯ | △ | ◯ | ◎ | 3.4 |
2 | 11 | マイネルフロスト | 57.0 | 柴田大知 | 108.6 | 3/4 | ▲ | ◯ | △ | ▲ | 8.6 |
3 | 12 | ソールインパクト | 53.0 | 大野拓弥 | 104.3 | 1 | × | × | - | × | 17.1 |
4 | 2 | スズカデヴィアス | 56.0 | 横山典弘 | 104.6 | 3/4 | ▲ | △ | ▲ | ▲ | 6.8 |
5 | 3 | フェルメッツァ | 55.0 | 秋山真一郎 | 99.5 | クビ | △ | △ | - | △ | 17.1 |
6 | 7 | タツゴウゲキ | 52.0 | 北村宏司 | 97.0 | ハナ | × | × | △ | × | 13.6 |
7 | 10 | ウインインスパイア | 52.0 | 木幡巧也 | 95.7 | アタマ | - | - | - | - | 120.3 |
8 | 1 | パドルウィール | 54.0 | 石橋脩 | 101.6 | アタマ | × | △ | - | ☆ | 29.3 |
9 | 6 | ヴォージュ | 55.0 | 内田博幸 | 97.0 | 1.1/2 | △ | × | △ | ◯ | 5.5 |
10 | 5 | バーディイーグル | 53.0 | 吉田豊 | 98.3 | 2 | × | △ | - | × | 34.6 |
11 | 9 | マルターズアポジー | 57.5 | 武士沢友治 | 104.0 | 6 | ◎ | ◎ | ◎ | ▲ | 4.1 |
12 | 4 | フェイマスエンド | 54.0 | 石川裕紀人 | 90.7 | 大差 | × | × | - | × | 109.2 |
配当&本印予想結果
馬連予想 | ⑧⑨-②③⑥⑪ 的中 | ||||
---|---|---|---|---|---|
単勝 | 8 | 340円 | 枠連 | 6-8 | 700円 |
複勝 | 8 | 150円 | ワイド | 8-11 | 570円 |
11 | 240円 | 8-12 | 980円 | ||
12 | 380円 | 11-12 | 1,650円 | ||
馬連 | 8-11 | 1,420円 | 馬単 | 8→11 | 2,300円 |
三連複 | 8-11-12 | 6,180円 | 三連単 | 8→11→12 | 21,540円 |
危険な人気馬結果 ゼーヴィント→1着(1番人気)
終わってみれば文句のない快勝。休み明け、57kgのハンデも何のそので最も上手く立ち回ったマイネルフロストを楽々と差し切ったあたりはやはり実力の違いか。これでGⅡ以上の強豪たちと互角に渡り合える事は証明出来た形だ。後は秋のGⅠ戦線でトップクラスの馬達と何処まで戦えるかに期待がかかる。
穴馬予想結果 バーディイーグル→10着(10番人気)
想像以上に後ろからのポジションとなったバーディイーグル。結果的には超ハイペースとで絶好の位置となったが、途中までゼーヴィントと一緒に上がって行ったものの直線では早くも力尽きて10着。やはりイメージとしてはマイネルフロストの様な早め先頭で出し抜けを図るなどしないと重賞では上位争いに加われない。
編集部の回顧
ゼーヴィントの実力を見誤ったのが痛恨のミス。このメンバーでは格が違った印象で、少なくとも単穴にしておくべきだった。本命のマルターズアポジーを絶対視したのがそもそもの間違いで、逃げ馬は時として今回の様な競馬になる想定をしておかなければいけなかったのうだろう。対抗のマイネルフロストは読み通り、ここが入れ替わってなかったらそこそこの高配当も期待出来たのだが…『たられば』は虚しくなるだけなのでやめておこう。(田中)
本命ゼーヴィントは間違いなかったがマイネルフロストはこれで完全復調をパフォーマンスしたので次からはこの程度で評価し続けて良さそう。マルターズアポジーは、やはり斤量と人気からここでは本命にしなくてよかった。馬連、三連単とも的中でいい感じの予想だったとおもう。(大川)
七夕賞2017の予想
◎マルターズアポジー
昨年末から急成長を遂げ重賞を2勝挙げているマルターズアポジー。有馬記念と大阪杯は大敗しているが、キタサンブラックのプレッシャーに押し潰されているだけなのでそこはノーカウントで良いだろう。福島記念で同条件を逃げ切っているのは好材料だ。トップハンデの57.5kgを不安視する声もあるが、500kgを超える大型馬でスピードを持続させて逃げる同馬にとっては問題にはならないと判断する。
〇ゼーヴィント
安定感ではメンバー中No.1のゼーヴィント。昨秋のセントライト記念から福島記念、AJCCと3レース続けて2着に入線するなど堅実な走りが魅力だ。どんな展開や条件になっても実力通り走ってくれるのはハンデ戦でも大きな武器となるのは間違いない。ただ、約半年ぶりとなる長期休養明けでいきなりこれまで通り動けるのかという点はやや気掛かり。本来なら本命候補だが1つ印を下げた。
▲マイネルフロスト
ここ2走は重賞で好走を続けるなど完全に復調して来たマイネルフロスト。先行して粘りこむスタイルはまさに福島競馬場向きの脚質で、今の状態なら頭まで計算出来るのではないだろうか。腐っても日本ダービー3着馬。本来ならもっと勝ち星を挙げて良い位の実力は備わっているだけに、ここで3年以上ぶりとなる重賞2勝目を目指す。福島コースは2戦1勝と相性も良いだけに注目の1頭だ。
▲スズカデヴィアス
逃げから追い込みへの脚質転換が見事に功を奏し、近走は最後の直線で確実に追い込んで見せ場を作れる様になって来たスズカデヴィアス。前走の鳴尾記念も前残りの競馬で1頭後方から鋭く伸びて4着入線と惜しい競馬だった。展開に左右されるリスクは常に抱えているが、ハマれば突き抜けるだけのパフォーマンスは持ち合わせている。前がやり合えば浮上のチャンス。
出馬表&レーティング&予想オッズ
想定RR:104.6
57キロを背負っている馬の中でレーティングも上位で一番楽なのがゼーヴィントなのでここはゼーヴィント中心でよさそう。逆にマルターズアポジーは展開は向くはずだが斤量は背負わされているので注意が必要だろう。手広くボックスを推奨する。
馬番 | 出走馬 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 評価 | 本印 | 田中 | 道永 | 大川 | 予想オッズ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | パドルウィール | 牡6 | 54.0 | 石橋脩 | 101.5 | × | △ | - | ☆ | 37.7 |
2 | スズカデヴィアス | 牡6 | 56.0 | 横山典弘 | 104.5 | ▲ | △ | ▲ | ▲ | 7.6 |
3 | フェルメッツァ | 牡6 | 55.0 | 秋山真一郎 | 94.0 | △ | △ | - | △ | 13.3 |
4 | フェイマスエンド | 牡6 | 54.0 | 石川裕紀人 | 92.0 | × | × | - | × | 190.3 |
5 | バーディーイーグル | 牡7 | 53.0 | 吉田豊 | 101.0 | × | △ | - | × | 28.6 |
6 | ヴォージュ | 牡4 | 55.0 | 内田博幸 | 103.0 | △ | × | △ | 〇 | 6.3 |
7 | タツゴウゲキ | 牡5 | 52.0 | 北村宏司 | 97.0 | × | × | △ | × | 40.3 |
8 | ゼーヴィント | 牡4 | 57.0 | 戸崎圭太 | 111.0 | 〇 | △ | 〇 | ◎ | 2.9 |
9 | マルターズアポジー | 牡5 | 57.5 | 武士沢友治 | 104.8 | ◎ | ◎ | ◎ | ▲ | 3.5 |
10 | ウインインスパイア | 牡6 | 52.0 | 木幡巧也 | 94.4 | - | - | - | - | 110.1 |
11 | マイネルフロスト | 牡6 | 57.0 | 柴田大知 | 106.4 | ▲ | 〇 | △ | ▲ | 5.8 |
12 | ソールインパクト | 牡5 | 53.0 | 大野拓弥 | 104.3 | × | × | - | × | 12.1 |
危険な人気馬 ゼーヴィント(想定1番人気)
これまでの9戦は2ヵ月以上間隔を開けずに走り続けて来たゼーヴィント。今回は約半年ぶりとなる長期休養明けに加えて初の57kgと、初物尽くしとなるレースだけにやや割引が必要だろう。勿論あっさりと突き抜ける可能性はあるが、上位人気3頭ならこの馬に一番不安要素が多い。七夕賞だけに人気馬自体を過度に信用するのはいささか危険だ。
穴馬予想 バーディイーグル(想定8番人気)
前走のエプソムカップは17番人気ながら見せ場たっぷりの5着入線。その前のメイステークスも強いメンバー相手に善戦するなど、ここ2走は昔の活気を取り戻している様な印象だ。七夕賞自体は昨年に7着とそこそこの競馬を見せている。53kgで臨める今年はその昨年以上の走りがあっても何ら不思議ではない。穴を開けるとすればこの馬か。
編集部の見解
本命はマルターズアポジー。さすがにこのメンバーなら楽々と逃げ切るだろう。斤量もそこまで苦にならないだろうし、今年の小倉大賞典は圧巻のひと言だった。ローカルなら安心して見ていられる。対抗にマイネルフロスト。そのマルターズアポジーにすんなりと付いて行ってそのまま流れ込むイメージ。今の調子ならちょっとした事で逆転があっても不思議ではない。本来ならゼーヴィントを本命視しても良いが、むしろハンデに泣くのはこちらではないだろうか。半年ぶりの競馬で前走から2kg増。やや印を下げての軽視扱いで様子を見たい。その他、ハンデ戦らしく手広く流しておく。(田中)
◎マルターズアポジー。スタートからのスピードはGⅠでも通じるし、得意の福島でこの相手であれば同馬が筆頭。特に七夕賞は逃げ馬の成績も良し。逃げ切れるイメージしか湧かない。〇ゼーヴィント。今回も福島記念の様なイメージなので、この馬が対抗。確実に終い伸びて来るし実績のある4歳馬。仕掛けと展開次第では差し切りもある。▲スズカデヴィアス。福島適正と初の夏競馬がどうかだが、GⅢレベルでは力上位。前回の様な末脚が使えれば面白い。(道永)
本命対抗は、4歳馬2頭をあげた。勢いが違うはずなので斤量も楽でここは上位とみた。マルターズアポジーは楽はさせてもらえないので斤量込でここは本命対抗からは外したが単穴で当然カバー。地力馬を単穴でカバーしたので残りはほぼ3着までで良いと判断。(大川)
父馬:ディープインパクト
母馬:シルキーラグーン
母父:ブライアンズタイム
所属:木村哲也厩舎(美浦)
生産:ノーザンファーム
馬主:シルクレーシング
通算成績:10戦4勝 (4-3-1-2)
主な戦績:七夕賞、ラジオNIKKEI賞など