ヴィクトリアマイル2019の結果
ヴィクトリアマイル2019の動画
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レース回顧
内からアマルフィコーストが先手を取りに窺うも、外のアエロリットが押して押してハナへ。そこからスピードを緩める事なく淡々とレースを引っ張り、前半3ハロンは33秒台のハイペースとなった。やや縦長の展開でレースは進み、人気のラッキーライラックは絶好位の5番手追走。手応えも良くそのまま直線コースへ入ると、後続も一気にラストスパートを掛けノームコアが外からラッキーライラックをかわして先頭に立つ競馬。更に外からプリモシーンが上がって来るも、最後はクビ差振り切ったノームコアが見事差し切り勝ちでGⅠタイトルを初制覇。3着には内からジワジワと伸びたクロコスミアが入線している。
勝ち馬ノームコア
今年に入って愛知杯、中山牝馬ステークスといずれも不利が重なって完全燃焼のレースを出来ていなかったノームコア。元々が叩き良化型で、この大一番でしっかりと仕上げて来た。その完璧な状態を完璧な騎乗で勝利に導いたのが鞍上のD.レーン騎手。来日して早々に重賞を勝つと、前日の京王杯スプリングカップでもタワーオブロンドンで勝利。そしてこのヴィクトリアマイルで初GⅠ制覇とまさに神懸かった活躍で一気に大舞台で結果を出して見せた。
全着順結果
RR:112.4 ※想定RR:108.6
着順 | 馬番 | 出走馬 | 斤量 | 騎手 | 評価 | タイム(着差) | 本印 | 石川 | 坂入 | 大川 | 今中 | 田中 | 単勝オッズ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 4 | ノームコア | 55.0 | Dレン | 111.4 | 1:30.5R | ▲ | ○ | △ | × | △ | ▲ | 9.4 |
2 | 9 | プリモシーン | 55.0 | 福永 | 111.4 | クビ | ▲ | △ | △ | △ | ○ | ◎ | 6.4 |
3 | 3 | クロコスミア | 55.0 | 戸崎 | 108.8 | 1/2 | △ | - | △ | ▲ | - | - | 30.8 |
4 | 6 | ラッキーライラック | 55.0 | 石橋 | 112.3 | ハナ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | △ | △ | 4.3 |
5 | 11 | アエロリット | 55.0 | 横山典 | 112.5 | 1.1/2 | ○ | △ | ○ | ○ | △ | ○ | 5.8 |
6 | 10 | ミエノサクシード | 55.0 | 川島 | 106.0 | 1.1/4 | △ | - | △ | × | △ | - | 108.1 |
7 | 17 | サウンドキアラ | 55.0 | 田辺 | 109.0 | 3/4 | - | - | - | × | - | - | 94.7 |
8 | 7 | ミッキーチャーム | 55.0 | 川田 | 106.0 | クビ | △ | × | △ | △ | - | - | 9.7 |
9 | 16 | ソウルスターリング | 55.0 | 武豊 | 109.0 | ハナ | △ | - | △ | - | △ | - | 21.6 |
10 | 14 | レッツゴードンキ | 55.0 | 岩田 | 108.9 | ハナ | △ | × | △ | ▲ | - | - | 41.0 |
11 | 2 | レッドオルガ | 55.0 | 北村友 | 108.3 | 1.1/4 | ▲ | ▲ | ▲ | △ | ◎ | ▲ | 6.1 |
12 | 8 | デンコウアンジュ | 55.0 | 柴田善 | 105.9 | クビ | △ | △ | △ | ▲ | △ | △ | 30.7 |
13 | 7 | サトノワルキューレ | 55.0 | 内田博 | 106.5 | 1.3/4 | - | - | - | - | - | - | 75.5 |
14 | 1 | アマルフィコースト | 55.0 | 坂井 | 101.8 | 1.3/4 | △ | - | △ | × | △ | - | 37.4 |
15 | 18 | フロンテアクイーン | 55.0 | 三浦 | 105.0 | 1 | △ | △ | △ | △ | ▲ | △ | 24.5 |
16 | 12 | ワントゥワン | 55.0 | 中谷 | 104.0 | クビ | △ | △ | △ | × | △ | - | 107.5 |
17 | 5 | メイショウオワラ | 55.0 | 秋山 | 97.7 | 1 | - | - | - | - | - | - | 256.8 |
18 | 15 | カンタービレ | 55.0 | Mデム | 105.1 | 4 | △ | × | △ | × | △ | - | 13.4 |
危険な人気馬結果 アエロリット→5着(2人気)
馬自体の仕上げ、メンタル面は整っていた様に思えるアエロリット。横山典弘騎手の奇襲でハイペースの逃げを敢行してしまったが、下手に溜めるよりはこの競馬の方が良いタイプ。あの流れで自身も1分30秒台のタイムを叩き出しているのだから走り切った内容と見て良いだろう。
穴馬予想結果 ノームコア→1着(5人気)
前日の京王杯スプリングカップでの結果を受け、確実にレーン騎手の人気でオッズが下がったノームコア。一気に一桁台まで支持を受け穴馬では無くなってしまったが、事前予想通りの競馬であっさり勝ち切ってしまった。元の実力は抜きん出ていた為、普通に回ってくればこれくらいのパフォーマンスは出せる訳だ。
配当&本印予想結果
馬連予想 | ⑥⑪-①②③④⑦⑧⑨⑩⑫⑭⑮⑯⑱ 不的中 | ||||
---|---|---|---|---|---|
単勝 | 4 | 940円 | 枠連 | 2-5 | 2,900円 |
複勝 | 4 | 350円 | ワイド | 4-9 | 1,410円 |
9 | 250円 | 3-4 | 4,040円 | ||
3 | 670円 | 3-9 | 3,150円 | ||
馬連 | 4-9 | 3,700円 | 馬単 | 4→9 | 7,670円 |
三連複 | 3-4-9 | 35,490円 | 三連単 | 4→9→3 | 175,040円 |
編集部の回顧
想定していたよりも時計が早く、レコードタイム決着に。勝ち馬ノームコアは素晴らしい内容。近走出遅れや詰まりなどスムーズにレースができておらず、やはり持っていた能力は相当なもの。しかしここまでのタイムを叩き出せるとは想像以上ではあった。2着馬プリモシーンについてはスタートも決まり、上がりも最速。このタイム、内容で勝てなかったのはかわいそうだが立派な2着であったと思う。3着馬クロコスミアは沈んだと思ったところから盛り返してきたあたり能力の高さを感じる。馬券外からはアエロリットについて。海外帰りでどうかというところがあったがあのペースでの5着は立派。とても強い競馬をしており、次走が楽しみな内容である。(石川)
荒れる可能性が高いので個人馬券では◎○を外して▲3頭1着の総流しで勝負した。検討段階では、とりあえず1着に△の馬をおきながら全馬券が10万以上になる馬で考えていたのでノームコアとプリモシーンの1着固定はその時点で検討しなかった。レッドオルガ含めて、地力はある程度あるが人気先行してた印象。結果としては、◎○が4,5着と理想的な結果だったが▲クロコスミアが差しきれなかったので惨敗。久々の勝負馬券だったが大きく外したorz勝ったノームコアは地力もあるがレーン騎手がうまかった。またマイルよりは距離伸びたほうがよいだろうだけにここでの勝利はデカイ。プリモシーンはこのくらい走れる馬なので特にない。クロコスミアは前走、前々走体重が増加しておりここでしぼってきてもともとの好走体重に近づけてきていただけにこのくらいはやれる。しいていうならもっと絞ってほしかった。残念。ラッキーライラックは消極的すぎたか。地力はやはり上位なので勝てるイメージとしてはもっと強気に先行するべきだっただろう。アエロリットはスタートで後手ふんで強引に先頭にいっての結果だけにやはり強い。本命対抗はこれでよかった。デンコウアンジュは騎手が下手だなと。レッツゴードンキは控えすぎ、このレースは先行してもおしきれるレースなのでレッツゴードンキのスピードいかして前々にいってほしかった。(大川)
もの凄いタイムでの決着、上位二頭は天栄帰りのノーザンファーム馬。そういう時代と言われれば終わりだが、少し悲しくもなる。急遽乗り替わりになったレーンも抜群の騎乗だったが、このタイムが出た事での馬の次走の影響は少なからずあるだろう。(今中)
高速決着とは思っていたが、想像していたよりも速いタイムでそれに対応できたノームコアを褒めるべきか。個人的にプリモシーンの絶好機と思っていたが、それを上回るパフォーマンスをした相手がいたまで。ラッキーライラックはさすがにアエロリットのあのペースを追いかける形となり最後は甘くなったか。アエロリットの出方1つで大きく結果が変わった印象である。(田中)
ヴィクトリアマイル2019の予想
◎ラッキーライラック
前走の阪神牝馬ステークスは道中の不利で大きくリズムを崩し、その後も後手後手の競馬で不完全燃焼の敗戦。その前の中山記念では後に香港のGⅠを制するウインブライトやステルヴィオなどと接戦を演じているだけに、牝馬同士では実力最上位か。すんなり先手を取れれば早めに抜け出しても押し切れるイメージ。
○アエロリット
1月のペガサスワールドカップターフは米国遠征と不良馬場に泣き全く走れなかったアエロリット。あの1戦は度外視して、日本へ戻って来てからじっくり立て直しを図って来た。満を持して出走するからにはしっかりと出来上がっており、大得意の東京コースならそうそう崩れる事は無い筈。乗り慣れた横山典弘騎手がスタンバイ、あっさり勝ち切るシーンも一考だろう。
出馬表&レーティング&予想オッズ
想定RR:108.6
アエロリット、ラッキーライラック、レッツゴードンキのG1馬が地力上位もプリモシーン、レッドオルガ、ノームコア、カンタービレ、ソウルスターリング、クロコスミア、フロンテアクイーン、デンコウアンジュ、ミッキーチャーム、アマルフィコーストなど地力は拮抗しており条件や展開で大きく結果がかわってきそう。荒れるG1だけにねらっていっていいだろう。
馬番 | 出走馬 | 斤量 | 騎手 | 評価 | 本印 | 石川 | 坂入 | 大川 | 今中 | 田中 | 予想オッズ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | アマルフィコースト | 55.0 | 坂井 | 102.7 | △ | - | △ | × | △ | - | 25.1 |
2 | レッドオルガ | 55.0 | 北村友 | 108.3 | ▲ | ▲ | ▲ | △ | ◎ | ▲ | 4.1 |
3 | クロコスミア | 55.0 | 戸崎 | 106.6 | △ | - | △ | ▲ | - | - | 33.1 |
4 | ノームコア | 55.0 | Dレン | 108.0 | ▲ | ○ | △ | × | △ | ▲ | 21.9 |
5 | メイショウオワラ | 55.0 | 秋山 | 98.8 | - | - | - | - | - | - | 158.4 |
6 | ラッキーライラック | 55.0 | 石橋 | 110.0 | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | △ | △ | 5.4 |
7 | ミッキーチャーム | 55.0 | 川田 | 104.3 | △ | × | △ | △ | - | - | 9.6 |
8 | デンコウアンジュ | 55.0 | 柴田善 | 105.8 | △ | △ | △ | ▲ | △ | △ | 15.3 |
9 | プリモシーン | 55.0 | 福永 | 109.0 | ▲ | △ | △ | △ | ○ | ◎ | 8.6 |
10 | ミエノサクシード | 55.0 | 川島 | 104.7 | △ | - | △ | × | △ | - | 64.1 |
11 | アエロリット | 55.0 | 横山典 | 110.4 | ○ | △ | ○ | ○ | △ | ○ | 7.8 |
12 | ワントゥワン | 55.0 | 中谷 | 105.2 | △ | △ | △ | × | △ | - | 89.4 |
13 | サトノワルキューレ | 55.0 | 内田 | 106.6 | - | - | - | - | - | - | 56.2 |
14 | レッツゴードンキ | 55.0 | 岩田康 | 108.8 | △ | × | △ | ▲ | - | - | 30.9 |
15 | カンタービレ | 55.0 | Mデム | 107.7 | △ | × | △ | × | △ | - | 12.2 |
16 | ソウルスターリング | 55.0 | 武豊 | 106.9 | △ | - | △ | - | △ | - | 26.4 |
17 | サウンドキアラ | 55.0 | 田辺 | 100.0 | - | - | - | × | - | - | 65.7 |
18 | フロンテアクイーン | 55.0 | 三浦 | 106.1 | △ | △ | △ | △ | ▲ | △ | 14.8 |
危険な人気馬 アエロリット(想定3人気)
米国遠征の帰国初戦という何とも読みにくい臨戦過程で出走するアエロリット。ズブズブに敗戦を喫した上で検疫もクリアしての中で、馬の能力以前にメンタル面で嫌気が差してなければ良いが。ただでさえ、負ける時はあっさり負けるタイプ。全幅の信頼が置けるかと言われれば少し不安も多い。
穴馬予想 ノームコア(想定9人気)
中山牝馬ステークスは直線ほぼまともに追えず、回って来ただけのレースだったノームコア。その前の愛知杯では唯一後方から追い込んで2着に入っている様に、牝馬同士では抜けた存在と言える。前走の結果だけで人気が落ちているのならむしろ逆に狙い目か。D.レーン騎手が魅せるには十分過ぎる素材だ。
編集部の見解
本命はラッキーライラック、1600メートルの実績もあり、東京の舞台でも勝っている。前々走では牡馬相手に素晴らしい内容のレース。前走の負けは不利があり、厳しいレースになってしまったものなので度外視で良し、追い切りをみる限り特に影響はなく感じるので久しぶりの勝利に期待したい。持ちタイムが少し不安なのでそこが課題にはなる。対抗はノームコア、一週前、直前と追い切りが素晴らしく、状態がとても良く感じる。前走は詰まっているので度外視で良し。能力は高いものがあり、久しぶりの1600メートルになるがあの頃よりも成長しているし、自在性があるのでこの舞台でも対応可能であろう。▲はレッドオルガ、東京1600メートルはとても合う。持ちタイムも良く、血統的にも良い。スムーズであれば一発ある馬。(石川)
抜けている馬がいない中、本命はラッキーライラック。中山記念は香港クイーンエリザベス2世カップの勝ち馬ウインブライトのクビ差2着と力を示した。前走は前が詰まる不利があり、スタートを決めてある程度前につけられればいい競馬になるのではないか。対抗は休み明けだがアエロリット。この馬も毎日王冠ではステルヴィオ、キセキを封じている。手の内に入れている横山典弘騎手に戻りどんな競馬をするか楽しみだ。3番手以下は混戦。レッドオルガやデンコウアンジュが続く。ミッキーチャームも力はあるがとにかく輸送が鍵。これ以上馬体が減らなければ好勝負になるのでは。(坂入)
本命はラッキーライラック。前走は無視していいのでウインブライトが海外で勝ったし単純に前々走つよかった。アーモンドアイの影に隠れていた女王が再度復権してくれるはず。対抗はアエロリット。こちらも海外のレースは無視していいだろう。牡馬相手にやれる馬なのでこちらも上位。一発あるのはデンコウアンジュとクロコスミア、前で残る馬とぶっ飛んでくる馬。あとは人気ないなら1頭軸でもいいかもなレッツゴードンキ。この条件はスプリンターよりの馬も距離持つ条件なのでマイルG1馬でもありスプリント適性もあるレッツゴードンキは狙っていきたい。(大川)
◎レッドオルガ、馬場状態で結果がガラッと変わると思われる一戦だが、コース相性の良さでこの馬を本命に推す。府中マイルなら牡馬相手にも引けを取らないこの馬の底力を信じたい。○プリモシーン、この馬も左回りが得意。今流行りの放牧帰りで今年の好走パターン。外厩でしっかりと調整してきたのがわかる調教タイム。勝つ可能性も高い。△ソウルスターリング、シャケトラが骨折してから復活初戦で勝ったように、この馬も一変している可能性がある。1発があってもおかしくない。(今中)
本命プリモシーンはダービー卿チャレンジトロフィーでの競馬が秀逸。福永祐一騎手ともかなり手が合うイメージで、直線しっかりと伸びて来るだろう。対抗は、やや不安材料もあるが実力だけならアエロリットが一番の存在。すんなり先手を取って行き切れば快勝も。単穴にレッドオルガとノームコア。前者は言わずもがな東京が鬼の一族、後者は普通に差し切りもあり得る実力馬だ。(田中)
父馬:ハービンジャー
母馬:クロノロジスト
母父:クロフネ
所属:萩原清厩舎(美浦)
生産:ノーザンファーム
馬主:池谷誠一
通算成績:9戦4勝(4-1-2-2)
主な戦績:ヴィクトリアマイル、紫苑ステークスなど