ヴィクトリアマイル2018の結果

 

ヴィクトリアマイル2018の動画

 

レース回顧

 
予想通りカワキタエンカがハナを主張し平均ペースに落とし込んだ流れ。午後から雨が降りしきり稍重馬場となったが、幾らか良馬場に近い芝状態で直線は決め手勝負が問われる1戦だった。先行集団の絶好位にいたレッドアヴァンセがいち早く抜け出すも、その外から抜群の手応えで捉えにかかるジュールポレール。更に大外から1番人気リスグラシューが迫りゴール前は3頭による一進一退の攻防となったが、最後は真ん中のジュールポレールがハナ差凌ぎ切って待望の重賞初制覇=GⅠ勝利を飾った。アエロリットやミスパンテールはもうひと押し足りず4~5着に敗退。リスグラシューは唯一32秒台の豪脚を使ったが、大外枠が響いて位置取りの差で4度目のGⅠ2着。届きそうで届かない競馬が続いている。
 

勝ち馬ジュールポレール

 
ジュールポレール

ジュールポレール

牝馬

父馬:ディープインパクト
母馬:サマーナイトシティ
母父:エリシオ
所属:西園正都厩舎(栗東)
生産:社台コーポレーション白老ファーム
馬主:G1レーシング

通算成績:14戦6勝(6-2-2-4)
主な戦績:ヴィクトリアマイルなど
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ひと叩きされて動きも一変、明らかにこのヴィクトリアマイルに照準を合わせて仕上げて来たジュールポレール。実戦でも圧巻のレース運びで快勝、チグハグな競馬に終わったリスグラシューとは対象的に幸騎手の完璧なエスコートでもぎとったタイトルと言っても過言ではない。とは言え、昨年も3着とリピーター傾向の強い同レースにおいて好走要因は十分。元より重賞も幾つか取っておかないといけないような素材である。兄サダムパテックに続きマイルGⅠをゲット、ここからどこまで活躍が出来るか楽しみだ。
 

レースを振り返ってのベスト予想

 
◎リスグラシュー
◯アエロリット
▲アドマイヤリード
ミスパンテール
ソウルスターリング
レッツゴードンキ
レッドアヴァンセ
ジュールポレール
×レーヌミノル
カワキタエンカ
デンコウアンジュ
ラビットラン
デアレガーロ
 

馬連:想定13点:◯勝利、三連単:想定616点:◯勝利

 
本命はリスグラシュー1択で対抗は上位馬なら何でも良かっただろう。単穴を単勝20倍未満、連下なしで紐を単勝50倍未満が理想の想定だっただろう。
 

全着順結果

 

RR:109.8 ※想定RR:107.9

 
                                                    
着順 馬番 出走馬 斤量 騎手 評価 タイム(着差) 本印  伴  結城 浜野清水 単勝オッズ
1 4 ジュールポレール 55.0 109.2 1:32.3 19.4
2 16 リスグラシュー 55.0 武豊 110.6 ハナ 4.3
3 6 レッドアヴァンセ 55.0 北村友 106.9 クビ × 12.1
4 10 アエロリット 55.0 戸崎 110.4 1/2 5.3
5 2 ミスパンテール 55.0 横山典 105.6 1.1/4 7.9
6 1 レッツゴードンキ 55.0 岩田 108.7 1/2 11.7
7 9 ソウルスターリング 55.0 Cルメ 110.4 アタマ 11.4
8 11 アドマイヤリード 55.0 Mデム 106.2 1.3/4 5.0
9 13ワントゥワン 55.0 藤岡佑 101.0 クビ 68.4
10 5 レーヌミノル 55.0 和田 104.5 クビ 22.7
11 18 メイズオブオナー 55.0 福永 98.0 1.1/4 106.3
12 17 デンコウアンジュ 55.0 蛯名 104.6 クビ × 33.0
13 3 ラビットラン 55.0 川田 105.0 ハナ × 34.3
14 7カワキタエンカ 55.0 大野 103.7 1.1/4 29.3
15 14 リエノテソーロ 55.0 吉田隼 105.7 1/2 180.8
16 15 デアレガーロ 55.0 池添 101.3 3 × × 40.9
17 12 エテルナミノル 55.0 四位 100.7 1/2 123.9
18 8 クイーンズミラーグロ 55.0 藤岡康 99.4 1.1/2 258.2


 

危険な人気馬結果 アエロリット→4着(3人気)

 
道中、やや行きたがる面を見せてリラックス出来ずの追走となったアエロリット。乗り替わりの影響も幾らかあったのだろう、直線では地力を見せて一応の見せ場は作るも最後は甘くなってしまい上位争いからは離脱。ミスパンテールとの掲示板争いだけ制して4着となってしまった。乗り難しい面があるのでやはり初騎乗はいささか割引材料だったか。
 

穴馬予想結果 デアレガーロ→16着(13人気)

 
降雨による馬場劣化で、さすがのキレ味が削がれたデアレガーロ。道中最後方から直線で伸びる気配もなくただただ参加しただけのレースとなってしまった。京都牝馬ステークスの豪脚を考えればここでも上位争い出来るかと思われたが、運に見放されたのなら致し方ないだろう。
 

配当&本印予想結果

 
馬連予想 ⑩⑯-①②④⑤⑥⑨⑪⑰ 的中
単勝 4 1,940円 枠連 2-8 2,780円
複勝 4 400円 ワイド 4-16 1,320円
16 170円 4-6 1,330円
6 350円 6-16 870円
馬連 4-16 4,090円 馬単 4→16 11,730円
三連複 4-6-16 8,850円 三連単 4→16→6 63,460円


 
2018年のヴィクトリアMの的中馬券

2018年のヴィクトリアMの的中馬券

 

編集部の回顧

 
昨年3着のジュールポレールが初G1制覇。リピーターレースの傾向が表れたレース。2~5着には印を打っていたので何とももったいない。来年以降の予想の糧にしたい。◎リスグラシューは上がり32.9秒の鬼脚を駆使するも4度目のG12着。この鬼脚を安田記念でも見てみたい。(伴)
 
馬連的中も3連単獲れず何とも歯痒い。◎リスグラシューはこれで4度目のGⅠ2着。強い競馬はしているのだが…。◯アエロリットは持ち前のスピードを活かし切れず4着。(結城)
 
タラレバを言ってはダメなことはわかってはいるのですが、それでも『雨が降るのがあと2時間遅ければ・・・』と思わずにはいられない結果に。想定通り1分32秒台の速い決着になったもののペースとしては3F通過35.2で上がり3F34.0のスロー。勝ったジュールポレールは内枠だったにも関わらず道中外に馬がいなくなったことでスムーズな競馬ができたことが最大の勝因。結果としてベストポジションになった。逆に2着のリスグラシューは外枠だったこともあり、ペースを考えると位置取りがやや後ろになってしまった分届かず。3着のレッドアヴァンセはスローでも折り合いがついて前走同様に展開を味方にした。左回りの方が走りもスムーズ。本命にした4着アエロリットは道中やや掛かり気味の力んだ走りだった分伸びを欠いた。それでも良く粘っているし、渋った馬場で結果が出ていない馬だけに良馬場で競馬ができていれば…と思わずにはいられない。予想上は馬連的中していても、実際に購入した馬券は本命のアエロリットからなのでハズレ。せめて3着だったら。スローだけど時計の速い決着と読み通りの展開だったのだが、雨だけが…。(浜野)
 
ゴール手前50メートル迄、いい夢見させてもらいました(久しぶりに競馬場で叫びました)。が、レーヌミノル本線でしたので完敗でした。出走できたところから、枠、道中の位置取り、最後の直線での幸騎手の絶妙な馬の追い方など、すべてがジュールポレールに味方していたレースだったと思います。馬ももちろん能力があってこそ。レッドアヴァンセ共々よく頑張りました。しかし終わってみれば、一番強かったのはやはりリスグラシューでしたね。東京新聞杯での一皮むけたレースぶりが物語ってました。厚い印を打つべきでした。マイル路線では今後も注目です。(清水)
 

ヴィクトリアマイル2018の予想

 

◎リスグラシュー

 
リスグラシュー

リスグラシュー

牝馬

父馬:ハーツクライ
母馬:リリサイド
母父:American Post
所属:矢作芳人厩舎(栗東)
生産:ノーザンファーム
馬主:キャロットファーム

通算成績:12戦3勝(3-4-3-2)
主な戦績:東京新聞杯など
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東京マイルは2戦2勝と絶好の相性を誇るリスグラシュー。年明けの東京新聞杯では牡馬を相手に完封の勝利、前走は超スローペースの中よく追い込んでの3着と充実ぶりがありありと伺える。道悪もこなせ、安定感で言えば今回のメンバーではNo.1と言って良いだろう。2歳時はソウルスターリングのライバルと目された実力馬、ここで悲願のGⅠ制覇を達成し巻き返しを図りたい。
 

◯アエロリット

 
アエロリット

アエロリット

牝馬

父馬:クロフネ
母馬:アステリックス
母父:ネオユニヴァース
所属:菊沢隆徳厩舎(美浦)
生産:ノーザンファーム
馬主:サンデーレーシング

通算成績:9戦3勝(3-4-0-2)
主な戦績:NHKマイルカップ、クイーンステークスなど
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何と言っても昨年のNHKマイルカップを好タイムで快勝したアエロリット。舞台相性はリスグラシューに負けず劣らずで、前走の中山記念でも歴戦の古馬相手に際どい2着と実力も折り紙付きだ。キレるというよりはしぶとく脚を伸ばすタイプだけに、スローペースよりは自ら動いてレースを作る走りを見せるのではないだろうか。そういう意味でも10番ゲートは内外を見渡せる絶好枠だ。
 

▲レーヌミノル

 
レーヌミノル

レーヌミノル

牝馬

父馬:ダイワメジャー
母馬:ダイワエンジェル
母父:タイキシャトル
所属:本田優厩舎(栗東)
生産:フジワラファーム
馬主:吉岡實

通算成績:14戦3勝(3-2-1-8)
主な戦績:桜花賞など
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こちらも忘れてはならない桜花賞馬のレーヌミノル。同レースでは今回上位予想のリスグラシュー、アエロリット、そしてソウルスターリングらを一蹴する走りを見せて優勝。昨年末のマイルチャンピオンシップでもあわやの見せ場を作って4着と隠れた実力馬だ。走りにムラがあるため人気を落としているが、日曜日は雨模様。馬場が渋れば台頭する可能性は大いに高くなる。
 

▲ソウルスターリング

 
ソウルスターリング

ソウルスターリング

牝馬

父馬:Frankel
母馬:スタセリタ
母父:Monsun
所属:藤沢和雄厩舎(美浦)
生産:社台ファーム
馬主:社台レースホース

通算成績:10戦5勝(5-0-1-4)
主な戦績:阪神ジュベナイルフィリーズ、オークスなど
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前走の阪神牝馬ステークスは終始掛かりっきりの競馬でガス欠となったソウルスターリング。久々の競馬でテンションが上り過ぎたのが敗因だろう。レース前の追い切り段階でガーッと行きたがる素振りを見せやや不安材料が多いものの、それでも普通に走れば突き抜けるだけのポテンシャルがある1頭。C.ルメール騎手も先週のミスがあるだけに、同厩舎で臨む今回はしっかりと乗りこなしてくれるに違いない。
 

▲アドマイヤリード

 
アドマイヤリード

アドマイヤリード

牝馬

父馬:ステイゴールド
母馬:ベルアリュールⅡ
母父:Numerous
所属:須貝尚介厩舎(栗東)
生産:ノーザンファーム
馬主:近藤利一

通算成績:18戦5勝(5-3-1-9)
主な戦績:ヴィクトリアマイルなど
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ディフェンディングチャンピオン、アドマイヤリード。前走の阪神牝馬ステークスは直線でまともに追えないシーンがあっての4着と実力の一端を見せ付けるレースだった。何より、ヴィクトリアマイルはリピーター傾向が顕著なレース。M.デムーロ騎手に乗り替わった事で勝つか負けるかの勝負を仕掛けて来るのは明白だ。人気次第だが、3連単の頭には持って来いの1頭だろう。
 

出馬表&レーティング&予想オッズ

 

想定RR:107.9

 
充実しているリスグラシューが最上位評価だろう。前走は凡走したものの実績を考えるとソウルスターリングの巻き返しは十分ありえる。距離短縮でアエロリットも上位、世代違いのGI馬レッツゴードンキとアドマイヤリードが続くが4歳勢が中心だろう。ただ対戦成績も下位馬まで先着経験者おおいので狙っていってもいいだろうし予想的には面白いレースではないだろうか。
 
                                                
馬番 出走馬 性齢 斤量 騎手 評価 本印  伴  結城 浜野清水 予想オッズ
1 レッツゴードンキ 牝6 55.0 岩田 108.6 10.4
2 ミスパンテール 牝4 55.0 横山典 105.3 5.6
3 ラビットラン 牝4 55.0 川田 105.2 × 40.4
4 ジュールポレール 牝5 55.0 106.8 28.5
5 レーヌミノル 牝4 55.0 和田 105.5 31.3
6 レッドアヴァンセ 牝5 55.0 北村友 103.3 × 19.6
7 カワキタエンカ 牝4 55.0 大野 104.0 27.5
8 クインズミラーグロ 牝6 55.0 藤岡康 99.4 353.5
9 ソウルスターリング 牝4 55.0 Cルメ 109.3 10.8
10 アエロリット 牝4 55.0 戸崎 109.1 4.8
11 アドマイヤリード 牝5 55.0 Mデム 107.2 5.4
12 エテルナミノル 牝5 55.0 四位 100.7 188.5
13 ワントゥワン 牝5 55.0 藤岡佑 97.0 123.8
14 リエノテソーロ 牝4 55.0 吉田隼 107.0 221.4
15 デアレガーロ 牝4 55.0 池添 102.5 × × 61.0
16 リスグラシュー 牝4 55.0 武豊 109.4 3.0
17 デンコウアンジュ 牝5 55.0 蛯名 104.6 × 22.6
18 メイズオブオナー 牝4 55.0 福永 95.5 189.5


 

危険な人気馬 アエロリット(想定2人気)

 
天候如何にもよるが、レースがスローペースになって決め手比べになった場合に分が悪いと思えるのはアエロリットだろう。レベルの低かった新馬戦は別として、33秒台前半の末脚を使った事が一度もない同馬。基本的には前走の中山記念やクイーンステークスの様な速い流れでの持久力戦に長けているタイプで、ヨーイドンの直線勝負となると飛ぶ危険性は高い。
 

穴馬予想 デアレガーロ(想定13人気)

 
逆に瞬発力勝負となれば台頭して来そうなのがデアレガーロ。前走の京都牝馬ステークスでもミスパンテールより鋭い脚を披露して半馬身差まで迫ったのは周知の走り。既に重賞を制しているカワキタエンカを断ってまでこちらに乗る池添謙一騎手の意気込みがヒシヒシと伝わって来る。天気は晴れの良前提だが、抑えておいて間違いない1頭。
 

編集部の見解

 
悲願のG1獲りへ◎リスグラシューから。同期のソウルとは実績では差が開いたが、明け4歳になって東京新聞杯で牡馬を一蹴といよいよ本格化間近。広い東京コースで末脚全開を期待したい。(伴)
 
本命リスグラシュー。東京のマイル戦で重賞2勝。前走もドスローの中よく3着まで追い上げた。GⅠ初制覇の好機。対抗アエロリット。これまで馬券に絡めなかったのは遠征競馬の2回のみ。GⅠ勝ちの舞台でBコース替わりの高速馬場も後押し。単穴は前年覇者アドマイヤリード。オークス馬ソウルスターリングの前走は一旦気持ちの切れた牝馬を象徴するかの敗戦。思い切って無印に。(結城)
 
馬場読みが難しい。今週からBコースに変わり日曜日は雨予報もある。一応、良馬場かつ中間の雨の影響は無し、その上でのBコース、先週までの速い馬場想定で予想してみましたが…。予想のポイントとしては、東京マイル実績、速い馬場への対応、照準を定めてきたかどうかの3点。その上で4歳世代の強さを加味すると導き出されるのは◎アエロリットになる。牝馬限定の前哨戦でレースレベルで特筆するものがなかっただけに、牡馬相手の中山記念2着からのステップも買い材料。展開的にも平均からややスローの2~3番手で流れに乗れそう。〇リスグラシューは早い段階からここを目標にしていた点と東京マイルの東京新聞杯で牡馬相手に勝っている。前走は展開があまりにもスローになってしまったので度外視。逆によく走った3着とみる。リピーターレースになりやすい特性のあるヴィクトリアマイルだけに▲アドマイヤリード。早々にデムーロ騎手を確保しているように狙ってきている。1年勝てずにいるが距離、不利、斤量と敗因が明確でGⅠを勝った舞台で見直し。狙って面白いのが△ジュールポレール。昨年のヴィクトリアマイルや前走からマイルならば十分通用する力がありながら人気薄。ディープインパクト産駒というのも後押し。(浜野)
 
スタートの良さと、直線で抜かせない根性、そして昨秋のマイルチャンピオンシップの好走、そして何より昨年の桜花賞馬であるレーヌミノルで行きます。嵌まるか?あとは手広く。(清水)

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