ホープフルステークス直後

 

2019年12月28日 ホープフルステークス 芝2000m 中山競馬場

1着:コントレイル 牡2 (福永祐一)
2着:ヴェルトライゼンデ 牡2 (O.マーフィー)
3着:ワーケア 牡2 (C.ルメール)

レースタイム:2:01.4(良)
レース上がり3ハロン:36.4
勝ち馬上がり3ハロン:35.8
 
発馬直後にやや行き脚が付かず、挟まれる不利もあって道中は後方からの競馬を余儀なくされたワーケア。元々が大跳びで広いコース向きというイメージもあり、勝負所でも大外を回って上がって行くしかない競馬。コントレイル、ヴェルトライゼンデが器用に立ち回り先に抜け出した所を、ゴール前でようやく追い上げての3着入線。明らかに不完全燃焼の1戦と言え、距離ももう少しあった方が良く日本ダービーで逆転を狙う。
 

ホープフルステークス直前

 
3頭併せで雰囲気の良い動きをするワーケア(左)

3頭併せで雰囲気の良い動きをするワーケア(左)

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コントレイルに匹敵する能力を持つ可能性があるのはこのワーケアだろう。新馬、アイビーステークスと余力たっぷりの内容で完勝しており、本気のパフォーマンスはまだまだ伸びシロがある1頭。特に、ハーツクライ産駒の中山適正も高く、それは先週のリスグラシューで証明済み。力の要る馬場でこそ、という様な走りをするだけにここでとんでもない大駆けがあっても驚かない。それこそ、先週の汚名返上とばかりにC.ルメール騎手も今回に懸ける意気込みは人一倍だろう。
 

アイビーステークス直後

 

2019年10月19日 アイビーステークス 芝1800m 東京競馬場

1着:ワーケア 牡2 (C.ルメール)
2着:クリスティ 牝2 (福永祐一)
3着:ショコラブリアン 牝2 (田辺裕信)

レースタイム:1:48.1(重)
レース上がり3ハロン:34.0
勝ち馬上がり3ハロン:33.3
 
スタートはひと息も、道中は中団から楽に追走してレースを進めたワーケア。少頭数という事もあり慌てず自身のリズムで4コーナーを上がって行くと、直線では持ったままの手応えで前を捉える脚色。抜け出す際に軽く追われるも、先頭に立つと手前を何度も替えて遊びながら後続に3馬身差を付けてのゴール。さすがに能力値が一枚違った印象で、この先まだ良くなれば来春のクラシックは有力候補間違いなしの逸材か。次はホープフルステークスを予定している。
 

アイビーステークス直前

 
ルメール騎手が『ダービーも勝てる』と豪語したワーケア

ルメール騎手が『ダービーも勝てる』と豪語したワーケア

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前走の新馬戦は結果として超ハイレベルだったという事だろう。2着に負かしたウインカーネリアンはその後芙蓉ステークスで2着、3着ゴルコンダは未勝利戦を圧勝して札幌2歳ステークスで1番人気に支持されている。4、5着馬も勝ち上がっている中で、あのハイパフォーマンスだったワーケアは相当な素材だという事だろう。レース後にルメール騎手が『ダービーを狙える馬』とコメントしていたのも頷ける訳だ。今回のアイビーステークスではその言葉の真相が露わになる。
 

2歳新馬直後

 

2019年6月9日 2歳新馬 芝1800m 東京競馬場

1着:ワーケア 牡3 (C.ルメール)
2着:ウインカーネリアン 牡3 (松岡正海)
3着:ゴルコンダ 牡3 (D.レーン)

レースタイム:1:51.0(良)
レース上がり3ハロン:33.5
勝ち馬上がり3ハロン:33.2
 
当然、新馬戦特有の流れとなる超スローペースとなった芝1800mの争い。やはりその中で折り合いが一番の重要課題となるが、ワーケアは全く意に介さずスムーズな追走で外目を気持ちよさそうに走っていた。前が動き出した4コーナーでも慌てず徐々に加速をして行く冷静さ。直線では先に抜け出したウインカーネリアンをあっさりとかわして最後は流す余裕の1着。これは間違いなく大物クラスで、ハーツクライ産駒だけにじっくり育てて行って来春に照準を絞って行きたいところ。
 

2歳新馬直前

 
ルメールが跨がり感触を確かめたワーケア

ルメールが跨がり感触を確かめたワーケア

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2017年セレクトセールにおいて当歳時に1億円以上の値が付いたワーケア。母チェリーコレクトの実績もあるだろうが、それ以上に馬のデキが相当良かったという事だろう。ここまで順調に調整が進められており、ハーツクライ産駒の割に仕上がり早で早期使い出しが出来るというのは何より好調の証だ。調教で騎乗したC.ルメール騎手もかなりの手応えを感じており、先週のサリオスに続き父の代表産駒としてクラシック候補に名を連ねる事は出来るだろうか。日曜日東京5Rに出走予定。
 

ワーケア

 
ワーケア(チェリーコレクト2017)

ワーケア(チェリーコレクト2017)

牡馬

父馬:ハーツクライ
母馬:チェリーコレクト
母父:Oratrio
所属:手塚貴久厩舎(美浦)
生産:ノーザンファーム
馬主:落合貴久

通算成績:3戦2勝(2-0-1-0)
主な戦績:アイビーステークスなど
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祖母のHoly Moonが名繁殖牝馬で、母チェリーコレクトと日本に持ち込まれたファイナルスコアの他、昨年の凱旋門賞でエネイブルにあと一歩まで迫ったシーオブクラスを輩出するなど相当に高い遺伝力を持つ牝系である。そんな優秀な血筋に上はディープインパクトが配合されダノングレースが生まれている訳だ。そうなるとハーツクライでも十分に期待値は上がる一方で、1億円オーバーの落札額も適正価格という事。動きも上々で、早めに始動出来た父の産駒は走るイメージしかない。馬体重は春の段階で500kg超え。
 

血統背景

 
ハーツクライ サンデーサイレンス Halo Hail to Reason
Cosmah
Wishing Well Understanding
Mountain Flower
アイリッシュダンス トニービン カンパラ
Severn Bridge
ビューパーダンス Lyphard
My Bupers
チェリーコレクト Oratrio デインヒル Danzig
Razyana
Mahrah Vaguely Noble
Montage
Holy Moon エルナンド Niniski
Whakilyric
Centinela Caerleon
New Generation


 

兄弟馬

 
ダノングレース(チェリーコレクト2015)

ダノングレース(チェリーコレクト2015)

牝馬

父馬:ディープインパクト
母馬:チェリーコレクト
母父:Oratrio
所属:国枝栄厩舎(美浦)
生産:ノーザンファーム
馬主:ダノックス

通算成績:13戦4勝(4-1-2-6)
主な戦績:初音ステークスなど
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近親馬

 
シーオブクラス(Holy Moon2015)

シーオブクラス(Holy Moon2015)

牝馬

父馬:Sea the Stars
母馬:Holy Moon
母父:Hernando
所属:William Haggas厩舎(英)
生産:Razza Del Velino Srl(愛)
馬主:Sunderland Holding Inc

通算成績:6戦4勝 (4-2-0-0)
主な戦績:愛オークス、ヨークシャーオークス、凱旋門賞2着など
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血統評価:1.0pt

 
母の姉妹にも海外G1馬複数おり母自身イタリアのクラシックホース、産駒もディープインパクト産駒でいきなりダノングレースが走っており兄弟にも引き続き期待がかかる一つ上の姉ダイアナブライトが結果を出していない事を考えるとまだ安定感の信頼性はないのとハーツクライ産駒になる点も不安材料だがそれでも早期デビューだけにその点は問題なさそう。期待の1頭だろう。
 

前評判

 
前評判という意味では、手塚貴久厩舎に入厩している超目玉のブルトガングの影に潜めているワーケア。しかし、動かして行くとこちらも動きはかなり良く、徐々に注目度も高まって来ている様だ。ハーツクライ産駒で500kgオーバーと言えば、先週のサリオスと同じ。それが6月デビューで走りも素軽いというのは、裏を返せば相当走るという事になる。本格化はまだ先だろうが、いきなり勝ち負けなら来春にも期待が広がるだろう。
 

馬名の意味

 

空の神(ハワイ神話の父神)

 
同オーナーの一番の活躍馬マウレアと同じくハワイアンネーミング。ゲンを担いでいるのだろう。

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