キャピタルステークス直前
約1年ぶりとなった前走の紅葉ステークスはさすがに厳しいかと思われた1戦だったが、20㎏増の条件でも直線鋭く抜け出し勝利を飾ったレッドヴェイロン。さすがはNHKマイルカップ3着馬で、東京コースでは走りが2割増しになるのは間違いない。一族特有のサウスポー気質はきっちりと受け継いでおり、今回の強行軍はやはり東京最終週で使っておきたいという事なのだろう。乗り替わりのR.ムーア騎手がしっかりと仕事を果たす。
紅葉ステークス直後
2019年10月27日 紅葉ステークス 芝1600m 東京競馬場
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横一列のスタートからイッツクールがハナに立つとボンセルヴィーソが2番手、そこから各馬が追走する形でレッドヴェイロンは後方から数えて2〜3番目に位置取った。前が飛ばして入りの3ハロンは何と33秒3、隊列も少頭数ながらかなりの縦長となってそのまま直線コースへ。絶好の手応えからGOサインを出したレッドヴェイロンは外から迫る人気馬アントリューズを引き連れてグングン加速。先に抜け出したモズダディーに並びかけると最後は3頭が並んでゴールに併入となったが、僅かに前へ出たレッドヴェイロンが久々の勝利で遂にオープンクラスへ昇級を飾った。
紅葉ステークス直前
休養している間にも、姉レッドオルガが頭角を現して重賞でも度々好走している。やはりエリモピクシー産駒にハズレは無く、その中でも大物の気配を感じるレッドヴェイロンには是が非でも来年以降に一族の悲願でもあるビッグタイトルを目指して欲しいばかり。1年ぶりの実戦も自己条件戦ならあっさりと勝ち切って欲しいというのがファンの正直な想いだろう。ハンデは見込まれたが、そこは能力と鞍上で相殺する。
修学院ステークス直前
修学院ステークスでもまともに走れば上位争いは確実視されるレッドヴェイロン。昇級戦という形だが、GⅠで馬券に絡んでいる事を考えればむしろ降級レベルの1戦だろう。ファンもそれを分かっている様で、事前のオッズはメンバーがある程度揃っている中で1倍台の支持の想定だ。京都コースは未勝利だが、本格化した今なら全く問題なくこなしてくれるだろう。3連勝で一気にオープン入りを狙う。
最後のひとハロンでグンと加速
2018年10月7日 鷹巣山特別 芝1600m 東京競馬場
1着:レッドヴェイロン 牡3 (C.ルメール)
2着:モアナ 牝4 (川田将雅)
3着:ハナレイムーン 牝4 (J.モレイラ)
レースタイム:1:33.4(良)
レース上がり3ハロン:33.5
勝ち馬上がり3ハロン:33.2
2着:モアナ 牝4 (川田将雅)
3着:ハナレイムーン 牝4 (J.モレイラ)
レースタイム:1:33.4(良)
レース上がり3ハロン:33.5
勝ち馬上がり3ハロン:33.2
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前走もそうだったが、基本的にエンジンの掛かりが遅いレッドヴェイロン。今回の直線でも半ばまでは前との差に開きがありどうなるかと思ったが、外からハナレイムーンが併せて来るとそこから一気に加速。スイッチが入るまで時間を要するが、やはり勢いの乗ると重賞クラスの存在感がある1頭だ。これで2連勝、続く1600万クラスでも頭打ちになる事は無いだろう。即通用のレベル。
3歳上500万下直後
2018年07月22日 3歳上500万下 芝1600m 中京競馬場
1着:レッドヴェイロン 牡3 (福永祐一)
2着:エイシンルカーノ 牡4 (津村明秀)
3着:スラッシュメタル 牡3 (M.デムーロ)
レースタイム:1:33.2(良)
レース上がり3ハロン:35.5
勝ち馬上がり3ハロン:34.5
2着:エイシンルカーノ 牡4 (津村明秀)
3着:スラッシュメタル 牡3 (M.デムーロ)
レースタイム:1:33.2(良)
レース上がり3ハロン:35.5
勝ち馬上がり3ハロン:34.5
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単勝1.3倍の支持を受けたレッドヴェイロン。道中は終始、中団の外目を追走しいつでも抜け出せる様にスペースを確保。4コーナーを回って馬場の良い所を選んで追い出すと、前の集団をあっさりとかわして先頭へ。内から芝替わりで激走した11番人気エイシンルカーノとの併走になってクビ差振り切りゴールイン。着差よりも内容に置いて圧倒的な力差を感じさせる走りだった。タイムもこのクラスでは超抜のマイル33秒前半を記録。一族の名に置いて、今後は重賞を賑わす存在になるのは間違いないだろう。
アーリントンカップ直後
2018年04月14日 アーリントンカップ 芝1600m 阪神競馬場
1着:タワーオブロンドン 牡3 (C.ルメール)
2着:パクスアメリカーナ 牡3 (川田将雅)
3着:レッドヴェイロン 牡3 (M.デムーロ)
レースタイム:1:33.4(良)※レースレコード
レース上がり3ハロン:34.7
勝ち馬上がり3ハロン:34.2
2着:パクスアメリカーナ 牡3 (川田将雅)
3着:レッドヴェイロン 牡3 (M.デムーロ)
レースタイム:1:33.4(良)※レースレコード
レース上がり3ハロン:34.7
勝ち馬上がり3ハロン:34.2
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立ち遅れ気味のスタートと外枠という事もあり無理に前へ行かず、最後方からじっくり脚を溜める作戦に出たレッドヴェイロン。手応え良く上がって行くと直線は大外へ、ジワジワ伸びて順位を上げて行くも横にいたタワーオブロンドンにはあっさりと突き放される。それでもゴール前でインディチャンプをギリギリかわし3着入線を果たし、NHKマイルカップへのチケットはかろうじて手に入れた形だ。鞍上のM.デムーロ騎手は『タワーオブロンドンをマークしながら乗ったけど最後は一瞬で差を付けられた、勝ち馬は強い』と脱帽気味のコメントを残している。
アーリントンカップ直前
武豊騎手が昨年末に、2017年に乗った新馬の中で印象的な馬の1頭として挙げられたレッドヴェイロン。それだけデビュー時から他とは違う逸材として注目を集めていたのだろう。ただ、肝心のレースで歯車が噛み合わず初勝利までに5戦を要したが、その勝ち方が非常に好内容。クラスが一気に上がっても十分に勝負できるレベルだったのは間違いない。その証拠に、M.デムーロ騎手が乗ってくれるのだから鬼に金棒である。既に重賞で結果を出している相手にどこまで戦えるか注目の1頭。
3歳未勝利直後
2018年03月03日 3歳未勝利 芝1800m 阪神競馬場
1着:レッドヴェイロン 牡3 (C.ルメール)
2着:インターセクション 牡3 (松山弘平)
3着:バイマイサイド 牡3 (川田将雅)
レースタイム:1:46.5(良)
レース上がり3ハロン:34.2
勝ち馬上がり3ハロン:34.2
2着:インターセクション 牡3 (松山弘平)
3着:バイマイサイド 牡3 (川田将雅)
レースタイム:1:46.5(良)
レース上がり3ハロン:34.2
勝ち馬上がり3ハロン:34.2
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好発を決めたレッドヴェイロンがスンナリとハナに立ち逃げる展開。後続も無理に追い掛けず平均ペースでレースは流れると、直線に入って余力十分のレッドヴェイロンが馬なりでインターセクション以下を突き放し最後は5馬身差の楽勝でゴールイン。それでも上がりは最速の34秒2、前年に行われた毎日杯でアルアインが記録した時計と同タイムで今後の活躍が期待される1頭だ。さすがエリモピクシーの産駒、潜在能力は一級品。
2歳未勝利直前
血統からして完全にマイル寄りの適性は間違いない。しかし、まだ全頭出来上がっていない若駒の時は能力が高ければ少々の距離は克服出来るというもの。前走でも常に引っ張りきりで折合いが付かない状態でも3着以下を寄せ付けない走りは、逆を言えば道中スムーズなら2000mまでは十分に持つ算段だ。とは言え、未勝利戦の1800mで楽に勝てない限りは来春のクラシック戦線に乗って行くのは難しいだろう。ここはしっかりと先々に期待が持てる内容で完勝してもらいたい。
2歳新馬直後
2017年10月28日 2歳新馬 芝1800m 京都競馬場
1着:スーパーフェザー 牡2 (M.デムーロ)
2着:レッドヴェイロン 牡2 (武豊)
3着:アドベントサンデー 牡2 (松山弘平)
レースタイム:1:50.6(稍重)
レース上がり3ハロン:36.7
勝ち馬上がり3ハロン:36.2
2着:レッドヴェイロン 牡2 (武豊)
3着:アドベントサンデー 牡2 (松山弘平)
レースタイム:1:50.6(稍重)
レース上がり3ハロン:36.7
勝ち馬上がり3ハロン:36.2
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大外枠も重なってスタートからずっと頭を上げっぱなしのレッドヴェイロン。武豊騎手が必死になだめるも、暫くは掛かり続けて道中を追走する。この時点で並の馬ならジ・エンドだが、レッドヴェイロンはそのまま4コーナーでスーッと先頭へ。直線コースでもまだ余力があったのか後続を突き離しにかかる競馬を見せ、最後はスーパーフェザーに差されたもののまた盛り返す内容で2着に入線した。気性的にまだまだ若さが残っており、この部分を解消出来たならかなりの所までいけるかもしれない。
2歳新馬直前
名門、石坂正厩舎所属の新馬の中でも存在たっぷりのレッドヴェイロン。母エリモピクシーは初年度産駒から4年続けて重賞馬を輩出するという偉業を成し遂げた名繁殖牝馬だ。その後の3頭は泣かず飛ばずの成績で終わっているが、実は後ろの牝馬はいずれもオープンクラス(これだけでも凄い実績だが)止まり。逆に上記4頭の重賞を勝利したのは全て牡馬という点に着目して欲しい。そして、今回は初のキングカメハメハで牡馬=兄達以上の活躍は決定的だろう。これは待望の初GⅠ馬誕生か!?
レッドヴェイロン
指折りの名繁殖牝馬と言っても過言では無いエリモピクシー。その8番仔にあたるレッドヴェイロンだが、もはや何を付けても走る血統だけに馬体どうこうの問題でもない。5~7番仔までは牝馬で結果を出せていないが、牡馬となれば今のところ100%で重賞馬という点も見逃せない。シルエットだけで見ればこれまでの兄弟より幾分距離は持ちそうなスラッとした体型。上手く行けばクラシックも目指せる器だろう。馬体重は春の取材時点で450kg。
血統背景
キングカメハメハ | Kingmambo | Mr. Prospector | Raise a Native |
Gold Digger | |||
Miesque | Nureyev | ||
Pasadoble | |||
マンファス | ラストタイクーン | トライマイベスト | |
Mill Princess | |||
Pilot Bird | Blakeney | ||
The Dancer | |||
エリモピクシー | ダンシングブレーヴ | Lyphard | Northern Dancer |
Goofed | |||
Navajo Princess | Drone | ||
Olmec | |||
エリモシューティング | テスコボーイ | Princely Gift | |
Suncourt | |||
デプグリーフ | Vaguely Noble | ||
デプス |
兄弟馬
近親馬
血統評価:4.6pt
牡馬兄弟が4頭とも5勝以上の重賞馬という脅威の繁殖力を見せてきたエリモピクシーは、全姉エリモシックより繁殖では成功したと言える。今回は、久々の牡馬という事で期待できる一方、初の非SS系種牡馬の産駒という点が少し心配ではあるが、鉄板血統には違いない。
前評判
『今は成長第一で調整を進めています。オンオフを意識させたメニューを消化しつつ、しっかりと馬体の土台を作って行っている途中ですね。急がずに基礎的な事を教え込みながら来年のクラシックを目標にしています』との事。さすがにダービーとまでは行かないまでも、このコメントを見る限りでは皐月賞辺りを許容範囲として見て取れる。
馬名の意味
冠名+車種名
スーパーカーのブガッティ・ヴェイロンから付けられたネーミング。他を圧倒する様な驚愕の走りを期待して。
2着:モズダディー 牡4 (戸崎圭太)
3着:アントリューズ 牡3 (田辺裕信)
レースタイム:1:32.0(良)
レース上がり3ハロン:35.2
勝ち馬上がり3ハロン:33.3