エリザベス女王杯直後

 

2019年11月10日 エリザベス女王杯 芝2200m 阪神競馬場

1着:ラッキーライラック 牝4 (C.スミヨン)
2着:クロコスミア 牝6 (藤岡佑介)
3着:ラヴズオンリーユー 牝3 (M.デムーロ)

レースタイム:2:14.1(良)
レース上がり3ハロン:34.6
勝ち馬上がり3ハロン:32.8
 
好スタートから先手を取りに行ったラヴズオンリーユー。逃げたクロコスミアからやや離れた単独の2番手を追走しレースを運んで行った。幸いにもペースは遅く流れ前有利の展開となった1戦も、想定外はクロコスミアが4コーナーから後続を突き放しペースを上げて行った点だろう。そこから慌てて追い出すも、直線では内からラッキーライラックにかわされ、粘るクロコスミアも捉え切れず3着に終わっている。しかし、休み明けのGⅠでこの内容なら十分評価に値する走りだったとも言えるのではないだろうか。
 

エリザベス女王杯直前

 
坂路で馬なりの調整も動きは抜群のラヴズオンリーユー

坂路で馬なりの調整も動きは抜群のラヴズオンリーユー

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1週前追い切りではCWコースで6F77秒0、ラスト1F12秒0という破格の時計を叩き出しており動きは文句なし。逆に最終追いでは息を整える程度の馬なりで坂路を駆け上がり、久々のレースでもきっちりと走れる状態にあるのは確かだ。昨年リスグラシューでエリザベス女王杯を制している矢作厩舎だけに、ここに臨むノウハウは揃えている分心配は無用という事だろう。後は同世代のライバルとなるクロノジェネシスとの一騎打ちが予想されるが、実際のレースではどういう展開となるか大いに注目の1戦だ。
 

オークス直後

 

2019年5月19日 オークス 芝2400m 東京競馬場

1着:ラヴズオンリーユー 牝3 (M.デムーロ)
2着:カレンブーケドール 牝3 (津村明秀)
3着:クロノジェネシス 牝3 (北村友一)

レースタイム:2:22.8(良)
レース上がり3ハロン:35.3
勝ち馬上がり3ハロン:34.5
 
スタートしてすぐ、外寄りの進路を取りに行ったラヴズオンリーユー。初の2400mでも鞍上は能力に自信があったのだろう。ペースも速くなり展開としてもお誂え向きの流れ。ゆっくり、折り合いを優先してリズム良く追走すると直線で上手く進路を確保していざGOサインを出した。遥か前方で抜け出したカレンブーケドールめがけてグングン加速すると、とても届きそうになかった距離をあっという間に縮めてゴール前でならびかける走り。最後はクビ差かわして見事な追い込み勝利を飾った。カワカミプリンセス以来となる無敗の樫の女王が誕生した。
 

オークス直前

 
最終追い切りは調整程度で済ませたラヴズオンリーユー

最終追い切りは調整程度で済ませたラヴズオンリーユー

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全兄リアルスティールが成し遂げれなかったクラシック制覇を、大器ラヴズオンリーユーが達成する可能性は高い。これまでのレースは全て圧勝の連続、しかもまだ完全に仕上げ切っていない中でのパフォーマンスで陣営としてもその能力の天井をまだ分かっていない程である。オークスが春の最大目標だけに今回はメイチ仕上げで臨むが、こちらが想像以上のパフォーマンスを発揮するだろう。コントラチェック、クロノジェネシスなどを一蹴して無敗の牝馬チャンピオンに輝けばまさにDMM政権誕生の瞬間だ。
 

忘れな草賞直後

 

2019年4月7日 忘れな草賞 芝2000m 阪神競馬場

1着:ラヴズオンリーユー 牝3 (M.デムーロ)
2着:ルタンブル 牝3 (松山弘平)
3着:キラープレゼンス 牝3 (北村友一)

レースタイム:2:00.6(良)
レース上がり3ハロン:35.0
勝ち馬上がり3ハロン:34.6
 
スタートで他馬とぶつかってしまい、グッとハミを噛んで頭を上げる仕草を見せたラヴズオンリーユー。M.デムーロ騎手が道中うまく落ち着かせ中団後方からの追走となった前半戦。3~4コーナーで一気にエンジンをふかして上がって行くと、最後の直線はまさに独壇場の走り。あっさりと突き抜けて力の違いを見せ付ける内容で3連勝を飾っている。これでもまだ仕上がり途上というのだから恐れ入った。オークスの最有力候補になったのは間違いないだろう。
 

忘れな草賞直前

 
やはりリアルスティールの妹は凄かった。走るのが当たり前と言われる程の超良血ではあるが、ここまでポテンシャルの高い馬だとなると改めて競馬はブラッド・スポーツなのだと再認識させられる。白菊賞の走りはまさに圧巻のひと言であり、そこで子供扱いしたランブリングアレーが次のフラワーカップで好走している事を考えれば一目瞭然だろう。つまりは、同馬は少なくとも重賞級となり、忘れな草賞で足踏みしている余地はない。兄が果たせなかったクラシック制覇を目指して邁進する。
 

白菊賞直後

 

2018年11月25日 白菊賞 芝1600m 京都競馬場

1着:ラヴズオンリーユー 牝2 (岩田康誠)
2着:ランブリングアレー 牝2 (浜中俊)
3着:メトロポール 牝2 (藤岡佑介)

レースタイム:1:33.6(良)
レース上がり3ハロン:35.2
勝ち馬上がり3ハロン:33.9
 
スタートのタイミングが合わず大きく立ち遅れたラヴズオンリーユー。それでも鞍上は慌てず後方から戦局を見つめる形に。道中は内々を回ってロス無くポジションを上げて行き、直線で思い切って大外へ。そこからは桁違いの伸びで先に抜け出したランブリングアレーをあっさり差し切る圧巻の競馬。走破タイムも2歳のこの時期では十分評価して良いもの。今後はじっくり調整し来年の桜花賞とオークスを目指す方針との事。全兄リアルスティールが果たせなかった国内GⅠ制覇の夢を妹が引き継ぐ。
 

白菊賞直前

 
当初は白菊賞と同週の土曜日に行われる京都2歳ステークスと両睨みで出走を予定していた。牝馬ながら強豪牡馬が集まる1戦に登録している辺り、矢作調教師の期待の大きさを表しているのではないだろうか。それだけ、デビュー戦の勝ち方が圧倒的だっただけに無理もない。今回、200mの距離短縮となるがスピード感十分の走りを考えても何ら問題ない。岩田康誠騎手に乗り替わるがあっさりと仕事をしてくれるだろう。
 

2歳新馬直後

 

2018年11月03日 2歳新馬 芝1800m 京都競馬場

1着:ラヴズオンリーユー 牝2 (C.ルメール)
2着:アーデンフォレスト 牡2 (C.デムーロ)
3着:ヒルノダカール 牡2 (松田大作)

レースタイム:1:50.9(良)
レース上がり3ハロン:34.2
勝ち馬上がり3ハロン:33.9
 
スタートから折合いスムーズ、馬群に入っても嫌な素振りも見せずひた向きに走っていたラヴズオンリーユー。頭も賢く、鞍上の指示に素直な反応を見せ直線の位置取りも迷わず内へ。番手から抜け出したアーデンフォレストを楽にかわして行くと、力の違いを見せ付ける内容で勝利。鞍上のルメール騎手もその真面目な走りを強調していた。距離は伸びても問題ないだろう。
 

ラヴズオンリーユー

 
ラヴズオンリーユー(ラヴズオンリーミー2016)

ラヴズオンリーユー(ラヴズオンリーミー2016)

牝馬

父馬:ディープインパクト
母馬:ラヴズオンリーミー
母父:Storm Cat
所属:矢作芳人厩舎(栗東)
生産:ノーザンファーム
馬主:DMMドリームクラブ

通算成績:5戦4勝(4-0-1-0)
主な戦績:オークスなど
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昨年のセレクトセールではDMMドリームクラブが1億6000万円もの高額で落札し話題を呼んだラヴズオンリーユー。言わずもがな、あのリアルスティールの全妹で走る為に産まれて来た様な産駒である。実際に馬体の出来は上々で、後はメンタル面が伴ってくれば一定以上の活躍は約束された様なものだろう。どちらかと言えば産駒傾向が短距離寄りにあるので、牡馬より牝馬の方がタイトル獲得のチャンスは多くなる筈。馬体重は春の段階で460kg。
 

血統背景

 
ディープインパクト サンデーサイレンス Halo Hail to Reason
Cosmah
Wishing Well Understanding
Mountain Flower
ウインドインハーヘアー Alzao Lyphard
Lady Rebecca
Burghclere Busted
Highclere
ラヴズオンリーミー Storm Cat Storm Bird Northern Dancer
South Ocean
Terlingua Secretariat
Crimson Saint
Monevassia Mr.Prospector Raise a Native
Gold Digger
Miesque Nureyev
Pasadoble


 

兄弟馬

 
リアルスティール(ラヴズオンリーミー2012)

リアルスティール(ラヴズオンリーミー2012)

牡馬

父馬:ディープインパクト
母馬:ラヴズオンリーミー
母父:Storm Cat
所属:矢作芳人厩舎(栗東)
生産:ノーザンファーム
馬主:サンデーレーシング

通算成績:17戦4勝(4-5-2-6)
主な戦績:ドバイターフなど
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プロディガルサン(ラヴズオンリーミー2013)

プロディガルサン(ラヴズオンリーミー2013)

牡馬

父馬:ディープインパクト
母馬:ラヴズオンリーミー
母父:Storm Cat
所属:国枝栄厩舎(美浦)
生産:ノーザンファーム
馬主:金子真人ホールディングス

通算成績:22戦3勝(3-8-4-7)
主な戦績:東京新聞杯2着など
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近親馬

 
Kingmambo(Miesque1990)

Kingmambo(Miesque1990)

牡馬

父馬:Mr.Prospector
母馬:Miesque
母父:Nureyev
所属:Francois Boutin(仏)
生産:Flaxman Holdings Limited(米)
馬主:Stavros Spyros Niarchos

通算成績:13戦5勝(5-4-2-2)
主な戦績:仏2000ギニー、ムーランドロンシャン賞など
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血統評価:1.8pt

 
世界的に貴重なミエスク一族で兄はリアルスティール以外にもディープインパクト産駒のStudy of Manが仏ダービーを制するなど活躍している。今のところは母ラヴズオンリーミーがこの一族の本線と言えるのでそのファミリーの貴重な牝馬だけに現役の走り以上に繁殖結果に今から期待したい血統である。
 

前評判

 
『最初は体に幅も無くひ弱な感じでしたが、乗り込むにつれ筋肉が付いて来て良い馬体になって来ました。母父がStorm Catなのでややゴツゴツした硬めの動きですが、リアルスティールも似た感じだったので良い傾向でしょう。走る意欲があってマイル前後が適正だと思います』とは牧場スタッフのコメント。早期デビューを目指して調整中だ。
 

馬名の意味

 

みんなへの愛を込めて

 
母名より連想してのネーミング。

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