ラジオNIKKEI賞2018の結果
ラジオNIKKEI賞2018の動画
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レース回顧
キボウノダイチが好スタートからハナを主張し馬群を引っ張る形に。逃げると思われたメイショウテッコンはその直後、3番手からのレース運び。1番人気フィエールマンは出遅れで後方からの競馬となった。前半1000mが58秒7というハイペースで淀みない流れの中、折り合いの付いたメイショウテッコンが直線早め先頭で抜け出す積極的な競馬。意外に粘るキボウノダイチを競り落とすと、最後は大外から猛烈に追い込んだフィエールマンの追撃を半馬身振り切って初の重賞タイトル獲得。このペースでも前が残る特殊な馬場の中、最後方から追い込んだフィエールマンも相当な能力の持ち主だろう。
勝ち馬メイショウテッコン
これまでは抑えが効かないという理由でスタートから飛ばして競馬をしていたメイショウテッコン。今回は外からキボウノダイチにあっさりとハナを奪われてしまい、仕方なく番手の競馬で追走となった。しかし、ペースが速かった事もあるが意外に折り合いも付き良い具合で4コーナーへ。半ば強引な走りだったが、早め抜け出しで押し切る強い内容だった。ハンデ56kgを背負っての勝利は着差以上に価値のある中身だろう。秋の更なる飛躍に期待したい。
全着順結果
RR:96.6 ※想定RR:99.2
着順 | 馬番 | 出走馬 | 斤量 | 騎手 | 評価 | タイム(着差) | 本印 | 道永 | 田中 | 結城 | 浜野 | 単勝オッズ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | メイショウテッコン | 56.0 | 松山 | 103.0 | 1:46.1 | ◯ | ▲ | ◯ | △ | ▲ | 4.1 |
2 | 6 | フィエールマン | 54.0 | 石橋 | 109.0 | 1/2 | ◎ | - | ◎ | ◎ | ◯ | 2.5 |
3 | 7 | キボウノダイチ | 53.0 | 戸崎 | 97.0 | 3/4 | △ | △ | △ | △ | - | 22.7 |
4 | 4 | マイハートビート | 54.0 | 石川 | 92.0 | 1.1/4 | × | - | △ | - | - | 89.5 |
5 | 8 | エイムアンドエンド | 53.0 | 大野 | 98.7 | ハナ | △ | ◎ | △ | △ | △ | 18.8 |
6 | 5 | ケイティクレバー | 56.0 | 小林 | 100.7 | 1.1/2 | △ | ◯ | △ | △ | - | 19.2 |
7 | 1 | ロードアクシス | 54.0 | 酒井 | 93.5 | クビ | △ | △ | △ | - | - | 20.5 |
8 | 9 | マルターズルーメン | 49.0 | 武藤 | 90.0 | クビ | - | - | - | - | - | 294.8 |
9 | 13 | グレンガリー | 54.0 | 津村 | 91.0 | クビ | △ | △ | △ | ◯ | △ | 16.5 |
10 | 3 | キューグレーダー | 53.0 | 田辺 | 91.0 | 1/2 | ▲ | - | △ | ▲ | - | 8.1 |
11 | 10 | イェッツト | 54.0 | 蛯名 | 99.0 | 3/4 | ▲ | △ | △ | ▲ | ◎ | 5.0 |
12 | 11 | シセイヒテン | 52.0 | 伊藤 | 90.0 | クビ | - | - | - | - | - | 69.2 |
13 | 12 | ロードライト | 51.0 | 嶋田 | 90.0 | 9 | - | - | - | - | - | 145.1 |
危険な人気馬結果 イェッツト→11着(3人気)
イェッツトはこれまでの走りを考えれば11着と大敗するメンバー構成ではない。そう考えると、やはり当初の見立て通り、自分の走る環境やメンタルが整わないと能力を発揮しないムラッ気のあるタイプと思っていた方が良い。父カンパニー同様に古馬になってから心身が充実して来るのだろうか。
穴馬予想結果 ロードアクシス→7着(8人気)
道中の追走はやけにスムーズ。昨年のロードリベラルとダブらせて走りを見ていたが、その後はジワジワと伸びるだけで掲示板にも入れない7着だった。明らかに現状の力がそこまでという内容であり、今後は地道に条件戦からオープン入りを目指すしか無いだろう。
配当&本印予想結果
馬連予想 | ②⑥-①③⑤⑦⑧⑩⑬ 的中 | ||||
---|---|---|---|---|---|
単勝 | 2 | 410円 | 枠連 | 2-5 | 680円 |
複勝 | 2 | 180円 | ワイド | 2-6 | 400円 |
6 | 130円 | 2-7 | 1,400円 | ||
7 | 440円 | 6-7 | 1,370円 | ||
馬連 | 2-6 | 830円 | 馬単 | 2→6 | 1,650円 |
三連複 | 2-6-7 | 5,410円 | 三連単 | 2→6→7 | 21,500円 |
編集部の回顧
フィエールマン無印という攻めの予想も直線まではあるかもと思ったが、やはり最後の脚は抜けていた。最低でも単穴ぐらいきまですべきだった。メイショウテッコンは順当な強さだったが、これも対抗以上で打つべき馬だった。冒険するレースではなかったか。レースの波乱度の読み違いを修正しなければならない。(道永)
自分の競馬が出来ないにも関わらずトップハンデで押し切ったメイショウテッコン、出遅れて最後方から大外を突っ込んで来たフィエールマン。結果としてこの2頭の力が抜けていたという事だろう。そう考えると、個人的には連下を全て3着付けにしておくのが大正解だったのかもしれない。3連単は的中したものの、反省材料の多い展望だった。(田中)
2着までしか想定できなかったメイショウテッコンの強さに脱帽。フィエールマンは物凄い脚で追い込むも2着まで。対抗に狙ったグレンガリーは大外枠が堪えたか掲示板にも載れず。安い馬連だけ的中という何ともショボい予想。(結城)
やっぱり開幕週の福島は前残りの決着でしたね。しかも5ハロン目と6ハロン目が12.4-12.3と息が入って先行馬にはさらに良い流れになりました。メイショウテッコンはハナに立てずとも、何とかギリギリ折り合いも持ちこたえ、56kgのトップハンデだった事もふまえるとと強さを見せました。それよりも2着のフィエールマン。スタートはこれまでよりはしっかり出たものの、やはり後方から。大外回しての終いの鬼脚は凄かったですね。本命にしたイェッツトも後方から大外ブン回しでしたが、まぁ、ああなってしまったら無いですよね。蛯名騎手のダメな時のパターンですね。予想は、安い配当でしたが縦目の馬連がひっかかってくれたので悪くはなかったですが。(浜野)
ラジオNIKKEI賞2018の予想
◎フィエールマン
言わずもがな、現在3歳で最も注目度の高い上がり馬と言って良いフィエールマン。山藤賞の走りは圧巻のひと言で、体質さえパンとしていれば日本ダービーでも好勝負になったであろう素質の持ち主である。じっくりと調整を進め、賞金獲得に選んだのがこのラジオNIKKEI賞。陣営も勝てば秋の最大目標はジャパンカップだと公言しており、そのクラスの馬がここで無様に負ける筈も無い。
◯メイショウテッコン
前走の白百合ステークスは好タイムの逃げ切り勝ち、2着サラキアに3馬身差の圧勝と重賞クラスの走りを見せたメイショウテッコン。京都新聞杯でもかなりのハイペースを演出しながら、自身も僅差の5着に入るなど気持ち良く逃げれれば後半も相当しぶとい。他に競りかける馬がいようが行き切るだけなので、スタートで出遅れさえしなければ頭まであるだろう。
▲キューグレーダー
控える競馬をし出してから特に走りが変わって来たキューグレーダー。前走は後方10番手から直線だけで一気の差し切り勝ち、4戦全連対の戦績も特筆したい。新馬戦は逃げ、2~3戦目は先行差し、4戦目は追い込みと器用な立ち回りでどんな展開になってもパフォーマンスは発揮する優等生タイプか。初の福島競馬場もこの手の馬は苦にしないだろう。
▲イェッツト
ゆりかもめ賞の凡走は不可解だが、それ以外の京成杯、プリンシパルステークスというクラシック戦線の主要レースでは3着好走と素質の高い走りを見せるイェッツト。カンパニー産駒で父と同じく掴み所の少ない1頭だが、得てしてこういう馬は自身の気分次第だろう。上手くレースに合わせて気持ちを持って行ければ非常に面白い。
出馬表&レーティング&予想オッズ
想定RR:99.2
絶対的な信用はできないがフィエールマンの可能性は期待したい。相手はイェッツト、メイショウテッコン、ケイティクレバーあたりが上位だろうが力差と直接対決実績がないので荒れる可能性も毎年同様あるだろう。
馬番 | 出走馬 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 評価 | 本印 | 道永 | 田中 | 結城 | 浜野 | 予想オッズ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ロードアクシス | 牡3 | 54.0 | 酒井 | 94.0 | △ | △ | △ | - | - | 31.4 |
2 | メイショウテッコン | 牡3 | 56.0 | 松山 | 103.0 | ◯ | ▲ | ◯ | △ | ▲ | 5.5 |
3 | キューグレーダー | 牡3 | 53.0 | 田辺 | 94.0 | ▲ | - | △ | ▲ | - | 10.0 |
4 | マイハートビート | 牡3 | 54.0 | 石川 | 90.0 | × | - | △ | - | - | 57.1 |
5 | ケイティクレバー | 牡3 | 56.0 | 小林 | 102.5 | △ | ◯ | △ | △ | - | 6.3 |
6 | フィエールマン | 牡3 | 54.0 | 石橋脩 | 106.0 | ◎ | - | ◎ | ◎ | ◯ | 2.8 |
7 | キボウノダイチ | 牡3 | 53.0 | 戸崎 | 90.0 | △ | △ | △ | △ | - | 13.4 |
8 | エイムアンドエンド | 牡3 | 53.0 | 大野 | 100.0 | △ | ◎ | △ | △ | △ | 13.4 |
9 | マルターズルーメン | 牝3 | 49.0 | 武藤 | 90.0 | - | - | - | - | - | 174.1 |
10 | イェッツト | 牡3 | 54.0 | 蛯名 | 103.0 | ▲ | △ | △ | ▲ | ◎ | 3.8 |
11 | シセイヒテン | 牡3 | 52.0 | 伊藤 | 90.0 | - | - | - | - | - | 77.2 |
12 | ロードライト | 牝3 | 51.0 | 嶋田 | 90.0 | - | - | - | - | - | 102.9 |
13 | グレンガリー | 牡3 | 54.0 | 津村 | 91.0 | △ | △ | △ | ◯ | △ | 15.9 |
危険な人気馬 イェッツト(想定2人気)
上記にもあるが、ゆりかもめ賞の負け方を見る限りムラ駆けするタイプだろう。たまたま4戦して3回は走っているが、長い目で見るとピンかパーの戦績になる筈。今回も初の福島競馬場など不安要素が目白押しだけに人気しているのなら思い切って消しても良い。
穴馬予想 ロードアクシス(想定9人気)
やはり福島コースを経験している強みは大きい。その時の価値っぷりも良く、次の京都新聞杯で16着大敗が人気を下げている要因ならむしろ買い材料だ。昨年3着のロードリベラルも同じく9番人気、きんもくせい特別で福島勝利経験があるという所までカブっているのだから狙い目か。
編集部の見解
2歳から活躍してる組と、秋に向けての新興勢力。特にこのレースは上がり馬も多く読みにくいが、ここはまだ実績馬から。夏は稽古重視で。◎エイムアンドエンド、実績もさることながら、稽古も鋭い伸び脚で期待大。◯ケイティクレバー、重賞ではワンパンチ足りないものの、今までの相手を考えれば上位。稽古も抜群にみえる。開幕週なら前も有利か。▲メイショウテッコン、ケイティと同じく前に行く馬。オープン勝ちも大きい。稽古も上々。(道永)
パフォーマンスを見ても分かるがフィエールマンは将来のGⅠクラス。普通に回ってくれば圧勝で終わる。出遅れでゴチャ付く展開が不安と思ったがこの少頭数ならその心配も無い。唯一、対抗出来るとすれば行き切った時のメイショウテッコン。同型のケイティクレバーがいるだけに一か八かだが京都新聞杯並みのペースで行ってもこのメンバーなら残れるのでは。ほぼフィエールマンが勝つ前提で連下に8頭入れて中波乱を期待する。(田中)
本命は距離1800m2戦2勝のディープ産駒フィエールマン。山藤賞では出遅れながらも外々を手応えよく上がっていき最後は2馬身半差完勝。年明けデビュー馬が満を持して重賞制覇へ。対抗グレンガリー。前走500万特別が実に印象的。年長馬相手に一旦抜け出されるもそこから差し返した。小柄な馬体に秘めた非凡な勝負根性がキラリ。単穴にイェッツトとキューグレーター。前者はデビュー2戦目の京成杯が3着、前走プリンシパルステークスもタイム差なし3着と地力は確か。後者は1400mの前走を鮮やかに差し切り勝ち。折り合いがつけばここでも。(結城)
京成杯とプリンシパルステークスくらい走れればここでは地力が1枚上とみてイェッツトが◎。メンバー的にも好位から上手く立ち回れそうだ。出遅れだけが怖いが、前走が強い勝ち方で時計も良かった無敗のフィエールマンが〇。56キロだけが微妙だが前走同様に上手く逃げられることができれば面白いメイショウテッコンが▲。前走は降級馬相手に勝ち上がったグレンガリーと右回りが克服できれば地力上位のエイムアンドエンドが△。(浜野)
父馬:マンハッタンカフェ
母馬:エーシンベロシティ
母父:Lemon Drop Kid
所属:高橋義忠厩舎(美浦)
生産:下屋敷牧場
馬主:松本好雄
通算成績:7戦4勝(4-0-0-3)
主な戦績:ラジオNIKKEI賞など