ホープフルステークス直前
前走の東京スポーツ杯2歳ステークスはさすがに負け過ぎの感もあるが、そもそもが上がり勝負には向いていないタイプ。持続性の高い脚で上がり34秒以上かかる競馬が望ましく、そういう意味ではディープインパクトらしくない1頭だろう。中山コースはまさにうってつけの舞台であり、早め先頭からの積極策なら後続がもたついている間にリードを広げて粘り込む作戦も十分にハマる筈。岩田康誠騎手が道中どう攻めるかが勝敗の鍵を握っているのではないだろうか。
東京スポーツ杯2歳ステークス直後
2019年11月16日 東京スポーツ杯2歳ステークス 芝1800m 東京競馬場
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スタートから内枠を利して早めの競馬でレースを運んで行ったラインベック。前のマイネルデステリョが飛ばした事もあり、自身も平均よりやや速い流れで前半を流して行く形となる。そのまま4コーナーから手綱をしごいて進出を開始するも、直線ではコントレイル、アルジャンナの2頭にあっさりと突き放されてしまい見事に敗退を喫してしまった。3着とは言え、コントレイルから9馬身、アルジャンナからは4馬身と決定的な着差を付けられており、これはそうそう逆転できるものではないだろう。クラシックのタイトルはやや遠退いて見えた1戦だったのではないだろうか。
東京スポーツ杯2歳ステークス直前
中京2歳ステークスから休養を挟んで初の重賞へ挑戦するラインベック。前走よりも馬体も大きくなっており、調教でもその動きは迫力を増している。ウーリリなどと3頭併せで遅れは取ったものの、こちらは軽い調整程度の走りで心配する必要はない。フットワーク自体は非常にダイナミックで活気があり、初戦からでもしっかりと走れる状態にあるだろう。関西の名門、友道陣営も来春の戦いを考えて早くも東京コースを経験させておきたい目論見。勝てば厩舎の先輩ワグネリアン同様のローテーションになる可能性も高い。
中京2歳ステークス直後
2019年7月20日 中京2歳ステークス 芝1600m 中京競馬場
1着:ラインベック 牡2 (福永祐一)
2着:スズカデレヤ 牡2 (幸英明)
3着:アサケエース 牡2 (西村淳也)
レースタイム:1:36.5(重)
レース上がり3ハロン:35.7
勝ち馬上がり3ハロン:35.3
2着:スズカデレヤ 牡2 (幸英明)
3着:アサケエース 牡2 (西村淳也)
レースタイム:1:36.5(重)
レース上がり3ハロン:35.7
勝ち馬上がり3ハロン:35.3
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好スタートから先手を窺いうつも道中は控えて中団外めまで下がったラインベック。前を見ながらスムーズな追走で、兄弟とは全く違いテンションが上って来ない落ち着いた性格である。勝負どころでのポジショニングも鞍上の指示にスッと従う素直さもある。直線も気持ちの良いストライドで前をかわして行く脚もある。これは伸びシロ次第でかなり良いところまで上がって行ける素材だろう。そういう意味で、今回の2勝目は非常に大きい。
中京2歳ステークス直前
気性面も大人びており、一度使ってテンションが上がるという事がないラインベック。そのため調整がつきやすく、狙い通りのレース選びも出来るのが強みである。中京2歳ステークスに参戦できるのも、先ずは馬自身が元気で状態の良さが大前提の話。2歳7月時点でここまで順調に使って行けるのは今後においても非常に強みとなるだろう。あっさり2連勝を飾る様なら、秋までゆっくりと成長の期間に充てられるアドバンテージを得る事となる。鞍上は引き続き福永祐一騎手がスタンバイ。
2歳新馬直前
上の2頭より素直な性格で、ここまで何の問題もなく調整が続けられたラインベック。モクレレもジナンボーも能力が高いものの、大成するに時間の掛かる事がネックだった。本馬はその点で今の所問題がなく、折り合いもしっかり付くとの事。鞍上には福永祐一騎手がスタンバイするも、金子×友道×福永のチームで中京デビューと言えば一昨年のワグネリアンを思い出す。初戦をあっさりと飾る事が出来れば非常にこの先の見通しが明るくなるだろう。
ラインベック
ご存知、究極の金子ブランドであるラインベック。父ディープインパクト、母アパパネと同氏が誇る牡牝3冠の2頭を掛け合わせたまさに“リアルダビスタ”的1頭である。某特集誌で見る限りでは、これまでの上2頭よりかなりコンパクトにまとまった馬体をしており、どちらかというと母寄りのマイラータイプに見える容姿。完成度も高そうで、早期デビューからしっかり活躍してくれそうなイメージが容易に付く。馬体重は春の段階で480kg。
血統背景
ディープインパクト | サンデーサイレンス | Halo | Hail to Reason |
Cosmah | |||
Wishing Well | Understanding | ||
Mountain Flower | |||
ウインドインハーヘアー | Alzao | Lyphard | |
Lady Rebecca | |||
Burghclere | Busted | ||
Highclere | |||
アパパネ | キングカメハメハ | KIngmambo | Mr.Prospector |
Miesque | |||
マンファス | ラストタイクーン | ||
Pilot Bird | |||
ソルティビッド | Salt Lake | Deputy Minister | |
Take Lady Anne | |||
Piper Piper | Spectacular Bid | ||
Alvarada |
兄弟馬
近親馬
特になし
血統評価:2.0pt
なんだかんだで全兄2頭ともすでに3勝しており安定感は抜群。当馬にはそれ以上の活躍が期待したい。ファミリーに母以外の活躍馬はいないものの低レベルも5冠馬の母でキンカメ×ディープの超良血配合。
前評判
今回は友道康夫厩舎という事もあり、やはり黄金ラインの安心感というのは非常に大きい。少なくとも上2頭の走りを見ている限り、ラインベック自体が勝ち上がれない程の駄馬という事は先ず有り得ないだろう。ジナンボーに関しては新馬勝ち後にすぐ長期休養、復帰してから3戦2勝と高い能力を示している。調整が順調に進めばすんなりクラシック戦線に乗って来るのではないだろうか。
馬名の意味
ニューヨーク州の田舎町
モクレレ、ジナンボーと来てようやくまともなネーミングとなった。これは名前だけならかなり走りそう。
2着:アルジャンナ 牡2 (川田将雅)
3着:ラインベック 牡2 (W.ビュイック)
レースタイム:1:44.5(良)※レコード
レース上がり3ハロン:33.9
勝ち馬上がり3ハロン:33.1