デイリー杯2歳ステークス直後

 

2019年11月9日 デイリー杯2歳ステークス 芝1600m 京都競馬場

1着:レッドベルジュール 牡2 (武豊)
2着:ウイングレイテスト 牡2 (松岡正海)
3着:ペールエール 牝2 (M.デムーロ)

レースタイム:1:34.5(良)
レース上がり3ハロン:34.8
勝ち馬上がり3ハロン:33.8
 
発馬のタイミングが悪くやや後手を踏んでしまったライティア。道中もやや行きたがる素ぶりを見せ、それを抑える仕草が何度もあった程。ペースが遅いというのもあったが、やはりまだ幼い印象は拭えない。それでも勝負所の4コーナーでは馬群に怯まず中を進出して行き、直線も最後までしっかりと脚を使っての5着入線。2戦目で歴戦の牡馬を相手にこの内容なら次は牝馬限定の自己条件なら確勝級の1頭ではないだろうか。さすがはシンハリーズ一族の末裔である。
 

デイリー杯2歳ステークス直前

 
新馬戦では外差しから一気に突き抜けたライティア

新馬戦では外差しから一気に突き抜けたライティア

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牝馬限定戦だったとは言え、中団から外に回して他馬をあっさりまとめてかわしたデビュー戦はやはり光明が差す内容だったライティア。全姉シンハライトと比較するのはかわいそうだが、その小柄な馬体をしっかりと使って弾む様なフットワークには目を見張るものがあったのは確かだ。石坂正陣営も数ある選択肢の中から、強豪牡馬が集うデイリー杯2歳ステークスを選んで来たという事は勝算ありきの参戦か。先週のファンタジーステークスでは同じキャロットのレシステンシアがデビューから2連勝での重賞初制覇を飾っているだけに、それと同じゴール前のシーンを演出するか。
 

2歳新馬直後

 

2019年9月16日 2歳新馬 芝1600m 阪神競馬場

1着:ライティア 牝2 (北村友一)
2着:ボンオムトゥック 牝2 (秋山真一郎)
3着:リノ 牝2 (藤岡康太)

レースタイム:1:35.0(良)
レース上がり3ハロン:35.8
勝ち馬上がり3ハロン:35.5
 
立ち遅れたスタートも慌てず後方から競馬を進めたライティア。道中はジックリとレースを運び、4コーナーで一気に外から進出。直線では早々から一気に脚を繰り出し先頭に立つと、最後まで楽な脚色でゴールし快勝。時計も上々で、まだまだ伸びシロがありそうな走りはさすがシンハリーズ産駒といったところだ。今後のローテーションが気になる存在だ。願わくば兄弟が苦しんだ故障にだけは遭わないで欲しい。
 

2歳新馬直前

 
ここまで順調に調整が続けられているライティア

ここまで順調に調整が続けられているライティア

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名繁殖牝馬シンハリーズに駄馬を産むという概念は無いのだろうか。特にディープインパクトでの産駒実績はいずれも重賞馬で、いずれもクラシック級というお墨付きである。残念ながら2頭共故障してしまい引退を余儀なくされたが、ライティアにはその分までしっかりと活躍して欲しいものである。兄弟を預かって来た石坂正厩舎も一族の扱いには慣れているだろう。本馬もまた大物と呼ばれる逸材になるか注目の1戦である。
 

ライティア

 
ライティア(シンハリーズ2017)

ライティア(シンハリーズ2017)

牝馬

父馬:ディープインパクト
母馬:シンハリーズ
母父:シングスピール
所属:石坂正厩舎(栗東)
生産:ノーザンファーム
馬主:キャロットファーム

通算成績:2戦1勝(1-0-0-1)
主な戦績:2歳新馬
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見事なまでの左後一白、シンハリーズからまた新たなスターホース誕生の予感か。数々の素質馬を輩出して来た母シンハリーズだが、その中でもクラシックを本気で狙えた、獲った馬はアダムスピークとシンハライトの2頭。それ以来となるディープインパクト産駒なら、当然ながらタイトルを意識せざるを得ない程の期待値となるのは致し方ない。デビューさえ出来れば出世街道は眼前に広がっている、勇退前の石坂正厩舎がそこはきっちりケジメを付けるのではないだろうか。
 

血統構成

 
ディープインパクト サンデーサイレンス Halo Hail to Reason
Cosmah
Wishing Well Understanding
Mountain Flower
ウインドインハーヘアー Alzao Lyphard
Lady Rebecca
Burghclere Busted
Highclere
シンハリーズ シングスピール In the Wings Sadler's Wells
ハイホーク
Glorious Song Halo
Ballade
Baize Efisio Formidable
Eldoret
Bayonne Bay Express
Lambay


 

兄弟馬

 
アダムスピーク(シンハリーズ2009)

アダムスピーク(シンハリーズ2009)

牡馬

父馬:ディープインパクト
母馬:シンハリーズ
母父:シングスピール
所属:石坂正厩舎(栗東)
生産:ノーザンファーム
馬主:キャロットファーム

通算成績:8戦3勝(3-1-0-4)
主な戦績:ラジオNIKKEI杯など
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リラヴァティ(シンハリーズ2011)

リラヴァティ(シンハリーズ2011)

牝馬

父馬:ゼンノロブロイ
母馬:シンハリーズ
母父:シングスピール
所属:石坂正厩舎(栗東)
生産:ノーザンファーム
馬主:キャロットファーム

通算成績:23戦5勝 (5-3-3-12)
主な戦績:マーメイドステークスなど
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シンハライト(シンハリーズ2013)

シンハライト(シンハリーズ2013)

牝馬

父馬:ディープインパクト
母馬:シンハリーズ
母父:シングスピール
所属:石坂正厩舎(栗東)
生産:ノーザンファーム
馬主:キャロットファーム

通算成績:5戦4勝(4-1-0-0)
主な戦績:オークスなど
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近親馬

 
特になし
 

血統評価:4.0pt

 
日本屈指の繁殖牝馬といえる母。ここまでラーイ産駒とウォーエンブレム産駒でも後継牝馬を出しているのは良いがロードカナロア産駒などで後継牝馬を用意したい1頭だろう。全姉に牝馬三冠レベルのシンハライトがいるし他もクラシック上位馬多数。ゼンノロブロイ産駒ですら重賞馬を出しているだけにもったいない血統。問題は故障がつきまとう点、この点順調な産駒が出せれば史上最高レベルの繁殖牝馬だろう。
 

前評判

 
当たり前だが、出資する時点で重賞獲得の期待値がボーダーレベルの1頭。しかしながら、この一族のネックが故障で戦線を離脱するという事。特にディープインパクト産駒だったアダムスピークとシンハライトは、いずれも怪我が原因で引退を余儀なくされている。その事を考えても、先ずはじっくり無理をせずにデビューまで漕ぎ着けたい。そこからは能力で何とでもなるに違いない。
 

馬名の意味

 

純白の綺麗な花の咲く木、セイロンライティアより

 
母名より連想してネーミング。

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