ジャパンカップ直後

 

2019年11月24日 ジャパンカップ 芝2400m 東京競馬場

1着:スワーヴリチャード 牡5 (O.マーフィー)
2着:カレンブーケドール 牝3 (津村明秀)
3着:ワグネリアン 牡4 (川田将雅)

レースタイム:2:25.9(重)
レース上がり3ハロン:37.2
勝ち馬上がり3ハロン:36.5
 
道中は後方にポジションを下げて行って直線での末脚勝負に懸けたユーキャンスマイル。しかし、道中で前が想定よりも楽な形でレースを運んでしまい思っていた競馬とは違う流れとなった1戦。それでも地力で位置取りを押し上げて行くと、直線大外に持ち出してグングン加速して行った。最後は脚が甘くなってしまい後ろから飛んで来たマカヒキに差されて5着入線となったが、それでもこの内容は褒めて良いパフォーマンスだっただろう。
 

ジャパンカップ直前

 
5頭出しの友道厩舎でも一番末脚は切れるユーキャンスマイル

5頭出しの友道厩舎でも一番末脚は切れるユーキャンスマイル

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ワグネリアン、マカヒキ、シュヴァルグラン、エタリオウとユーキャンスマイル以外にも友道厩舎はジャパンカップに何と5頭出しという布陣を敷く。名だたる強豪たちと並んでも、今の本馬なら何ら遜色はなく、むしろ決め手だけで言えばダントツのNo.1だろう。左回りは4戦3勝、初の敗戦を喫した前走の天皇賞秋でもアーモンドアイより速い上がりを叩き出している様に、瞬発力勝負となれば最も輝く走りを見せてくれる筈だ。
 

天皇賞秋直後

 

2019年10月27日 天皇賞秋 芝2000m 東京競馬場

1着:アーモンドアイ 牝4 (C.ルメール)
2着:ダノンプレミアム 牡4 (川田将雅)
3着:アエロリット 牝5 (戸崎圭太)

レースタイム:1:56.2(良)
レース上がり3ハロン:34.3
勝ち馬上がり3ハロン:33.8
 
スタートしてややヨレるも、隣のアエロリットがハナに立ち進路は塞がれない形でインコースをそのまま付いて行ったユーキャンスマイル。とは言え、元々が後ろから行く馬だけに道中は13番手の後方待機となった。脚質的にも自身で動いて行く訳にも行かず、とにかくじっくりと脚を溜めに溜めて直線での爆発力に懸けた1戦となった。最後の直線、大外に持ち出すと物凄い勢いで加速し、ダノンプレミアム、アエロリットに迫る勢いでフィニッシュ。4着に敗れたものの、最も見せ場を作った走りと言えるのではないだろうか。
 

天皇賞秋直前

 
芝コースで追い切り感触を確かめたユーキャンスマイル(左)

芝コースで追い切り感触を確かめたユーキャンスマイル(左)

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岩田康誠騎手が先週の段階で少し重たく感じた様で、その事からも最終追い切りは芝コースで敢行したユーキャンスマイル。その効果もあり、機敏な動きで良い仕上り状態のまま天皇賞秋を迎えられそうだ。超一線級とは今回が初対決となるも、最後の決め手勝負ならそうヒケを取るまい。何より、左回りに関してはまだ無敗という絶好の相性を誇るコースでもある。直線、ワグネリアンと共に同じ勝負服の2頭が台頭しているシーンも想定しておきたいところだ。
 

新潟記念直後

 

2019年9月1日 新潟記念 芝2000m 新潟競馬場

1着:ユーキャンスマイル 牡4 (岩田康誠)
2着:ジナンボー 牡4 (M.デムーロ)
3着:カデナ 牡5 (武藤雅)

レースタイム:1:57.5(良)
レース上がり3ハロン:34.4
勝ち馬上がり3ハロン:33.6
 
スタートからしっかりと行き脚が付き、置いて行かれる事無くむしろ抑えて抑えて10番手以下にポジションを落ち着けたユーキャンスマイル。久々の実戦でも何ら問題なくスムーズに直線を迎え、インから一気に脚を伸ばして先頭へ。外から迫ったジナンボーと併走になり叩き合いを制すると、1分57秒5の好時計で快勝。今後は天皇賞秋からジャパンカップへ向かうプランを予定しているが、左回りの走りを見る限り良い勝負が出来そうな予感だ。
 

新潟記念直前

 
右回りでも鋭い末脚で対応可能なユーキャンスマイル

右回りでも鋭い末脚で対応可能なユーキャンスマイル

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ここ4走は全て3000m超えの舞台で戦っているユーキャンスマイル。とは言え、最後の決め手勝負で100%の力を発揮する為、2000mに条件が変わっても同じ事。前半取り残されずに付いていければ、後は長い新潟の直線で前を1頭ずつかわして行くだけだ。出来る事ならスローペースが良いのだろうが、そうも上手くは行かないのが重賞でもある。改めて本馬の底力が試される1戦か。
 

天皇賞春直前

 
軽快な動きで坂路を駆け上がったユーキャンスマイル

軽快な動きで坂路を駆け上がったユーキャンスマイル

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菊花賞でフィエールマン、エタリオウに続く3着に入線したユーキャンスマイル。前走も3400mの1戦を上がり33秒台の決め脚で制して来ている事から長距離適性はメンバー中No.1だろう。特に京都は4コーナーの下り坂で勢いを付けて行ける為、最後の末脚が活きやすい。昨年レインボーラインで制した岩田康誠騎手が熟知したコースで最高のエスコートを見せそうな予感だ。シャケトラを亡くして喪失感のある金子オーナーに『笑ってごらん』と語りかけるだろう。
 

ダイヤモンドステークス直後

 

2019年2月16日 ダイヤモンドステークス 芝3400m 東京競馬場

1着:ユーキャンスマイル 牡4 (岩田康誠)
2着:サンデームーティエ 牡5 (江田照男)
3着:カフェブリッツ 牡6 (蛯名正義)

レースタイム:3:31.5(良)
レース上がり3ハロン:34.4
勝ち馬上がり3ハロン:33.4
 
道中は慌てずジックリと脚を溜めて直線勝負に賭けたユーキャンスマイル。前残りが濃厚な展開も、岩田康誠騎手が直線で内を付く好騎乗もあり最短で先頭のサンデームーティエへ並びかける。そこから一気に加速すると、右にヨレる面も見せずあっさりと後続を突き放し抑えながらゴール。見守った指揮官も次の大きなタイトルに向けて手応えを掴んでいた様だ。
 

万葉ステークス直後

 

2019年1月6日 万葉ステークス 芝3000m 京都競馬場

1着:ヴォージュ 牡6 (和田竜二)
2着:ユーキャンスマイル 牡4 (武豊)
3着:グローブシアター 牡5 (浜中俊)

レースタイム:3:10.3(良)
レース上がり3ハロン:35.1
勝ち馬上がり3ハロン:35.1
 
断然の1番人気に支持された万葉ステークスでは、最後の直線で逃げるヴォージュにゴール前で際どく迫るも2着敗退。しかしながら、中間の1000mが68秒台という超スローペースの流れで逃げ有利の中よく追い込んだと言える1戦だった。ペースが流れれば間違いなくユーキャンスマイルの勝利だったろうし、同馬は左回りの方が実は得意なのも周知の事実。ダイヤモンドステークスは岩田康誠騎手がきっちりと勝利へエスコートしてくれるだろう。
 

菊花賞直後

 

2018年10月21日 菊花賞 芝3000m 京都競馬場

1着:フィエールマン 牡3 (C.ルメール)
2着:エタリオウ 牡3 (M.デムーロ)
3着:ユーキャンスマイル 牡3 (武豊)

レースタイム:3:06.1(良)
レース上がり3ハロン:34.2
勝ち馬上がり3ハロン:33.9
 
道中、完璧なレース運びを見せたユーキャンスマイルが直線でも最速の上がりを駆使して上位2頭に次ぐ3着入線。武豊騎手の巧みな騎乗ぶり、友道厩舎の仕上げなど含めて総合的に他馬を上回った印象だ。それ以上に好走した余地としては、やはり菊花賞との相性が抜群と言えるダンスインザダークの血のおかげだろう。母ムードインディゴも秋華賞という大舞台で3着に入って大万馬券を演出、後々考えると好走するファクターが揃いも揃った1頭だった。
 

プロフィール

 
ユーキャンスマイル(ムードインディゴ2015)

ユーキャンスマイル(ムードインディゴ2015)

牡馬

父馬:キングカメハメハ
母馬:ムードインディゴ
母父:ダンスインザダーク
所属:友道康夫厩舎(栗東)
生産:ノーザンファーム
馬主:金子真人ホールディングス

通算成績:14戦5勝(5-3-1-5)
主な戦績:ダイヤモンドステークスなど
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2歳暮れにデビュー後、右に大きくヨレる癖がありなかなか勝ち切れなかったユーキャンスマイル。それでも持ち前の素質の高さで未勝利→つばき賞と連勝しクラシック戦線に。しかし、重賞ではさすがに上手く立ち回る事は出来ず春を無念のシーズンとして過ごした。そして夏の阿賀野川特別で古馬相手に快勝し臨んだ菊花賞。初めて真っ直ぐ走れ、左ステッキも入れられる程に馬が成長。やはり血統馬というのは大舞台に合わせて成長して来るものなのだ。
 

血統背景

 
キングカメハメハ Kingmambo Mr.Prospector Raise a Native
Raise You
Miesque Nureyev
Pasadoble
マンフィス ラストタイクーン トライマイベスト
Mill Princess
Pilot Bird Blakeney
The Dancer
ムードインディゴ ダンスインザダーク サンデーサイレンス Halo
Wishing Well
ダンシングキイ Nijinsky
Key Partner
リープフォージョイ Sharpo Sharpen Up
Moiety Bird
Humble Pie Known Fact
Scarcely Blessed


 

兄弟馬

 
ノガロ(ムードインディゴ2013)

ノガロ(ムードインディゴ2013)

牡馬

父馬:キングカメハメハ
母馬:ムードインディゴ
母父:ダンスインザダーク
所属:友道康夫厩舎(栗東)
生産:ノーザンファーム
馬主:金子真人ホールディングス

通算成績:16戦3勝(3-0-3-10)
主な戦績:野分特別など
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近親馬

 
チャペルコンサート(リープフォージョイ1999)

チャペルコンサート(リープフォージョイ1999)

牝馬

父馬:サンデーサイレンス
母馬:リープフォージョイ
母父:Sharpo
所属:池江泰郎厩舎(栗東)
生産:ノーザンファーム
馬主:サンデーレーシング

通算成績:26戦3勝(3-4-2-17)
主な戦績:オークス2着など
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血統評価:1.0pt

 
母と母の姉はそれぞれG12着馬で父キングカメハメハと来ればある程度期待できるが当馬も母同様のあと一歩の結果までは出したので兄弟もある程度の成績は期待していいだろう。
 

前評判

 
金子オーナー所有馬らしくデビュー前は本当に情報が漏れてこない。その新馬戦ではかなり強い勝ち方をしたスラッシュメタル相手に、当馬はヨレるのを矯正しながら2着に押し上げる地力の高さを示していた。そう思えば、普通に真っ直ぐ走ってくれればもっと早く日の目を浴びた1頭だったのだろう。左回りは相性が良く、今後は右回りでも問題なく活躍して来る筈だ。
 

馬名の意味

 

笑ってごらん

 
金子氏のネーミングはふざけてる様でカッコいい。

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