ヴィクトリアマイルが最大目標
まだまだ輝きは色褪せないミスパンテール。昨年の連勝時と同じく、ターコイズステークスから始まる重賞ロードで次は京都牝馬ステークスの連覇を狙う。ここを勝てば次は間違いなく阪神牝馬ステークスとなるだろう。連覇×3という偉業を達成するべく、ここは横山典弘騎手の手腕に託したい。とは言え、2番人気が重賞未勝利のワントゥワン、3番人気も同じくアルーシャと実績が3枚も4枚も5枚も上の存在。普通に回ってくれば結果は付いて来ている筈だ。
横山典『来年またマイル路線で』
2018年12月15日 ターコイズステークス 芝1600m 中山競馬場
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スタートを上手く出て、道中は先行集団を前に見据えてベストなポジションに付けたミスパンテール。前のリバティハイツが先に動いて行くと、それに合わせて直線外に出す競馬。そこからグンと加速すると、トップハンデも全く関係ない差し脚で各馬を一蹴し連覇を達成して見せた。秋は距離延長の試走をして惨敗を喫していたが、陣営と横山典騎手も含めて来年はマイル路線に照準を絞ってタイトル獲得を目指す。これで重賞4勝目となった。
問題はハンデの56㎏か
昨年のターコイズステークスで重賞初制覇を成し遂げたミスパンテール。そこから怒涛の重賞3連勝を飾り一躍牝馬の短距離戦線でトップクラスに上って来たのは記憶に新しいところ。GⅠでは厚い壁にぶち当たっているが、そもそも前走のエリザベス女王杯は単純に距離が長過ぎただけ。仕切り直しに選んだのは連覇がかかったターコイズステークスというのは絶好の舞台だろう。とは言え、ハンデ戦で他馬より重い56㎏の部分が走りにどう影響するか。
単走追いで仕上がりに文句無し
前走の府中牝馬ステークスでは馬に気持ちが入り過ぎて空回りしてしまった印象のミスパンテール。その徹を踏んで、しっかりと今回はソフト仕上げを意識した陣営。元がカリカリするタイプだけに、2200mの距離をこなすにはこれくらいのテンションが良いだろう。横山典弘騎手は先週のJBCレディスクラシックで神騎乗を見せたばかり、今週も穴馬を見事な立ち回りで上位争いに持って来る可能性は十分に高い。
昆調教師『不安らしい不安は無い』
前々走は追い込んで、前走は逃げての連勝で展開、脚質を問わないミスパンテール。奇才・横山典弘騎手が乗り始めてからはまさに完全無欠の競馬で連勝を続けている。そのレースぶりを見て管理する昆調教師は『こちらも不安材料を探しているんですが、さして見つからない』というコメントを残しているのが何より自信の表れだろう。さすがに5連勝でGⅠタイトル獲得は一気にハードルが上がるも、今の同馬の勢いなら決して夢物語でも無さそうな予感だ。
超スローペースで鮮やかな逃亡劇
2018年04月07日 阪神牝馬ステークス 芝1600m 阪神競馬場
1着:ミスパンテール 牝4 (横山典弘)
2着:レッドアヴァンセ 牝5 (北村友一)
3着:リスグラシュー 牝4 (武豊)
レースタイム:1:34.8(良)
レース上がり3ハロン:33.8
勝ち馬上がり3ハロン:33.8
2着:レッドアヴァンセ 牝5 (北村友一)
3着:リスグラシュー 牝4 (武豊)
レースタイム:1:34.8(良)
レース上がり3ハロン:33.8
勝ち馬上がり3ハロン:33.8
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誰もが想定外の競馬で単騎の逃げを打ったミスパンテール。ファンも他の騎手すらも頭になかったのか、意外な展開に道中は膠着状態となった。蓋を開けてみれば前半の3ハロンは37秒台という重賞では珍しいスローペースとなり、直線でも余力タップリの同馬が後続を寄せ付けず圧巻の4連勝を達成。最後はレッドアヴァンセに迫られるも競ってからは脚色は一緒で、着差以上の内容だったと言えるだろう。これでターコイズステークス、京都牝馬ステークスに続く重賞3勝目となり後必要なタイトルはヴィクトリアマイルのGⅠだけ。本番では最有力候補の1頭として参戦する事となる。
ミスパンテール
ダイワメジャー×シンボリクリスエスという馬格優先主義の配合通り、新馬戦から500kgを超える雄大な馬体は目を引いていた。そのデビュー戦では鮮やかな差し切り勝ち、そこから半年以上の休養を挟んで臨んだ2017年のチューリップ賞でも上がり最速の脚でリスグラシューを負かす競馬を見せていた素質馬だ。その後クラシック戦線ではいまいちな競馬が続くも、秋以降に短距離路線へシフトチェンジ。自己条件戦へ戻ってからは破竹の勢いで連勝を飾っている。
血統背景
ダイワメジャー | サンデーサイレンス | Halo | Hail to Reason |
Cosmah | |||
Wishing Well | Understanding | ||
Mountain Flower | |||
スカーレットブーケ | ノーザンテースト | Nothern Dancer | |
Lady Victoria | |||
スカーレットインク | Crimson Satan | ||
Consentida | |||
エールドクラージュ | シンボリクリスエス | Kris S. | Roberto |
Sharp Queen | |||
Tee Kay | Gold Meridian | ||
Tri Argo | |||
ジョウノマチエール | マルゼンスキー | Nijinsky | |
シル | |||
ウメノシルバー | シルバーシャーク | ||
ストロングベビー |
兄弟馬
特になし
近親馬
血統評価:1.0pt
兄弟には活躍馬はいなく、近親にウインラディウスや少し離れてウメノファイバーあたりがいるが母の繁殖力や血統背景からの強調材料はない。
前評判
札幌の新馬戦では洋芝にも関わらず大外一気から最速の上がり34秒1という末脚を披露し快勝しているミスパンテール。馬格に似合わず素軽いバネのある走りが実に印象的だった。そこから長期休養明けを挟んで2戦目にはチューリップ賞を選択。ソウルスターリングやリスグラシューといった同世代のライバルを相手にここでも上がり最速で2着に入線している。並外れた能力が無ければここまでの芸当は出来ず、明け4歳の快進撃も十分に頷けるだろう。
馬名の意味
女性+豹(フランス語)。女豹
女豹の様に強く、しなやかな走りをして欲しいという想いを込めてのネーミングだろう。実際に目標となる馬を捉えて差し切るパフォーマンスはまさに名前通りだ。
2着:リバティハイツ 牝3 (北村友一)
3着:デンコウアンジュ 牝5 (柴田善臣)
レースタイム:1:32.7(良)
レース上がり3ハロン:35.7
勝ち馬上がり3ハロン:35.0