JBCスプリント直前
スプリンターズステークスの後は、当初アメリカのBCターフかBCスプリントへ挑戦する意向を示していたミスターメロディ。しかし、その遠征を取り止めて矛先を向けたのがJBCスプリントとなった。この動きから見ても分かる様に、陣営はダート路線でも一線級相手に十分勝負になる算段を立てているのだろう。確かに、新馬から4戦してダート戦では連を外しておらず、尚且つ芝では現役トップクラスの先行力を誇る本馬。普通に考えれば、コパノキッキングよりも実績は上で普通に圧勝のケースまであっても良いだろう。芝・ダートの両GⅠ制覇なるか注目の1戦である。
スプリンターズステークス直後
2019年9月29日 スプリンターズステークス 芝1200m 中山競馬場
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好スタートから外目をスムーズに追走したミスターメロディ。前が速くなる事は想定済みで前半はある程度抑えながらレースを進めて行った。4コーナーで前の集団が脚を上げると、スッと反応良く進出して逃げるモズスーパーフレアを単騎で捉えに行く競馬。直線ではいち早く仕掛けるも、ここで右回りでの手前の切り替えが上手く行かずジワジワ伸びる程度。モタモタしている間に外からタワーオブロンドン、ダノンスマッシュに差し切られての4着敗退となった。やはり左回りの方がパフォーマンスはグンと上がる。
スプリンターズステークス直前
ミスターメロディにとって最大のポイントは右回りでの走りだけ。能力がある事は獲得タイトルを見ても明らかであり、その良績が左回りに集中している事も周知の事実。春秋スプリントGⅠを連覇するにあたり、克服すべきはその点に尽きる。レース前の会見でも、主戦の福永祐一騎手が『王者ではなくチャレンジャー。右回りでの走りを良くする為に工夫が必要』とはっきり答えており、ここは名手の腕が試される1戦だろう。
セントウルステークス直後
2019年9月8日 セントウルステークス 芝1200m 阪神競馬場
1着:タワーオブロンドン 牡4 (C.ルメール)
2着:ファンタジスト 牡3 (和田竜二)
3着:イベリス 牝3 (浜中俊)
レースタイム:1:06.7R(良)
レース上がり3ハロン:33.7
勝ち馬上がり3ハロン:33.2
2着:ファンタジスト 牡3 (和田竜二)
3着:イベリス 牝3 (浜中俊)
レースタイム:1:06.7R(良)
レース上がり3ハロン:33.7
勝ち馬上がり3ハロン:33.2
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外枠からスタートし、道中はまさに理想的な位置取りで競馬が進められたミスターメロディ。前半のペースも速く差し脚が活きる展開となり、手応えも良い感じで直線コースへ入って行った。しかし、そこから追い出しても反応が悪く、ズルズル後退しては後方の馬にかわされて行ってしまう始末。最後は福永祐一騎手も首を傾げる内容の10着に終わってしまい、スプリンターズステークス制覇に向けて暗雲が立ち込める内容となった。
セントウルステークス直前
高松宮記念で初GⅠ制覇を達成したミスターメロディ。1200mの適正が高く、今後の短距離路線を牽引して行く存在として、前哨戦とは言えセントウルステークスでも無様な競馬はしていられない。王者として臨むスプリンターズステークスへ向け今回は100%の仕上がりで無いにしても、ある程度の格好は付けてくれるだろう。福永祐一騎手も追い切りに跨って確かな手応えを掴んでいる様子だった。
高松宮記念直後
2019年3月24日 高松宮記念 芝1200m 中央競馬場
1着:ミスターメロディ 牡4 (福永祐一)
2着:セイウンコウセイ 牡6 (幸英明)
3着:ショウナンアンセム 牡6 (藤岡康太)
レースタイム:1:07.3(良)
レース上がり3ハロン:34.1
勝ち馬上がり3ハロン:33.6
2着:セイウンコウセイ 牡6 (幸英明)
3着:ショウナンアンセム 牡6 (藤岡康太)
レースタイム:1:07.3(良)
レース上がり3ハロン:34.1
勝ち馬上がり3ハロン:33.6
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好スタートを切ったミスターメロディは、前を行くモズスーパーフレアやセイウンコウセイ、ラブカンプーの一列後ろでインを追走。理想的な位置取りで直線コースを迎えると、先に抜け出したセイウンコウセイとの差をジワジワと詰め、ラスト1Fで先頭に立つとそのまま半馬身振り切ってGⅠ初制覇を飾った。鞍上の福永祐一騎手も短距離の乗り方を知り尽くした中京の名手、レース前に考えていた乗り方を見事にこなして愛馬をエスコートした。
高松宮記念直前
ミスターメロディが尾張名古屋の桶狭間で逆襲の狼煙をあげようとしている。元はと言えば生粋のサウスポーで、特にファルコンステークスは初芝ながらあっさり完勝。続くNHKマイルカップでも、番手の競馬から同じ位置で追走していたダノンスマッシュに競り勝って4着と大舞台でも好走している程。そういう意味でも今回のコース替わりで一番の変わり身を見せてくれそうなのが同馬である。勝つとすればモズスーパーフレアの番手から抜け出し、その為にも是が非でも好スタートを決めたい。
阪急杯直後
2019年2月24日 阪急杯 芝1400m 阪神競馬場
1着:スマートオーディン 牡6 (藤岡佑介)
2着:レッツゴードンキ 牝7 (岩田康誠)
3着:ロジクライ 牡6 (横山典弘)
レースタイム:1:20.3(良)
レース上がり3ハロン:34.6
勝ち馬上がり3ハロン:33.4
2着:レッツゴードンキ 牝7 (岩田康誠)
3着:ロジクライ 牡6 (横山典弘)
レースタイム:1:20.3(良)
レース上がり3ハロン:34.6
勝ち馬上がり3ハロン:33.4
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外枠から好スタート、そこまでコースロスを受けず外目の良いポジションを取って勝負に出る乗り方をしたミスターメロディ。手応え抜群のまま直線に入りいざ追い出そうとした時、内のタイムトリップが馬体をぶつけながら割り込んで来た。その影響でミスターメロディは外に弾かれ、一気に戦意も喪失。フラフラしながらゴールまで流れ込み、結果として7着に終わる。まともなら上位争いには間違いなく加わっていただけに非常に残念な1戦だった。
阪急杯直前
阪神カップで古馬相手に五角以上の動きを見せたミスターメロディ。内容を見てもやはり距離は1400mがベストなのだろう。福永騎手も昨春の走りを見て『マイルはギリギリかな』という手応えを感じていた様子。こなせなくはないが、本来のパフォーマンスを引き出すには1200~1400mが適正距離になる。ここをあっさり勝てば高松宮記念にも堂々を駒を進める事が出来、先ずはその為にもダイアナヘイロー以下を下しておく必要がある。
阪神カップ直後
2018年12月22日 阪神カップ 芝1400m 阪神競馬場
1着:ダイアナヘイロー 牝5 (菱田裕二)
2着:ミスターメロディ 牡3 (C.デムーロ)
3着:スターオブペルシャ セ5 (杉原誠人)
レースタイム:1:21.1(稍重)
レース上がり3ハロン:34.9
勝ち馬上がり3ハロン:34.9
2着:ミスターメロディ 牡3 (C.デムーロ)
3着:スターオブペルシャ セ5 (杉原誠人)
レースタイム:1:21.1(稍重)
レース上がり3ハロン:34.9
勝ち馬上がり3ハロン:34.9
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立ち回りとしては完璧と言って良い程に理想的な競馬だったミスターメロディ。抜け出すタイミングもバッチリで一瞬は勝ったと思ったが、ダイアナヘイローの粘り腰に軍配が上がっての2着入線となった。が、休み明けのオーロカップと今回の阪神カップで古馬との距離感がある程度掴めた筈。来年以降の活躍もしっかり視野に入り、大きなタイトルを目指す上で充実の2戦だったのではないだろうか。マイルまでなら十分戦えそうである。
ミスターメロディ
新馬戦でダート1300mの日本レコードを軽々と叩き出したミスターメロディ。その後、芝に転向していきなり初重賞制覇を達成するなど、高いレベルで兼用の活躍を見せている。距離適性はマイルがギリギリという感じだろうが、折り合いを欠くタイプでも無くダートならもう少し長めのレンジもこなせそうなイメージ。いずれにせよ、安定感のある脚質でそうそう崩れる事も無く毎回掲示板争いには食い込んで来るタイプの1頭だ。
血統背景
Scat Daddy | ヨハネスブルグ | ヘネシー | Storm Cat |
Island Kitty | |||
Myth | オジジアン | ||
Yarn | |||
Love Style | Mr.Prospector | Raise a Native | |
Gold Digger | |||
Likeable Style | Nijinsky | ||
Personable Lady | |||
Trusty Lady | Deputy Minister | Vice Regent | Northern Dancer |
Victoria Regina | |||
Mint Copy | Bunty's Flight | ||
Shakney | |||
Klassy Kim | Silent Screen | Prince John | |
Prayer Bell | |||
クールアライヴァル | Relaunch | ||
Irish Arrival |
兄弟馬
特になし
近親馬
血統評価:1.0pt
クールアライヴァルの一族で日本でもクーリンガーを出しているので適性がある一族で父も日本で数走っているが当馬が出世頭ではある。血統構成からの強調材料はない。
前評判
新馬戦の単勝が1.5倍、2着に8馬身差の日本レコードで完勝と、デビュー前からある程度の活躍見込みが立つ程の評価を受けていたミスターメロディ。稽古の動きも抜群で、近親には日本での実績馬も多く相性も確約されていた血統馬である。芝でこそ不透明な部分はあったが、NHKマイルカップでは高速決着にも対応出来ており単なるパワータイプの馬ではない事も証明。マルチプレイヤーとして認識すべき1頭だ。
馬名の意味
曲名
ナタリー・コールの名曲から引用したネーミング。
2着:モズスーパーフレア 牝4 (和田竜二)
3着:ダノンスマッシュ 牡4 (川田将雅)
レースタイム:1:07.1(良)
レース上がり3ハロン:34.3
勝ち馬上がり3ハロン:33.5