マーメイドステークス2017の結果
マーメイドステークスの動画
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レース回顧
プリメラアスールとショウナンバーキンが競り合う様な形でレースは進むも、ペース自体は前半1000mを60秒5という平均的な流れ。その展開を自ら動いて4コーナー先頭に立ったマキシマムドパリが直線でも鋭く伸び、2着クイーンズミラーグロなどに詰め寄られながらも押し切って勝利。今年1月の愛知杯に続いて2つめの重賞タイトルを手にした。3着争いが際どくなったが、内側のアースライズがキンショーユキヒメをハナ差振り切って粘り込んだ。3連単は1万円台と平穏な決着。
勝ち馬マキシマムドパリ
今回は愛知杯の勝ち方とは一転、早めにレースを動かして押し切る横綱相撲の様な競馬での勝利。昨年までは少し詰めの甘い競馬を続けていたがここに来て地力が強化された印象。ようやく牝馬同士であれば安定して結果を残せるレベルに成長して来た。後はGIで勝ち切れる様な大きな武器を手に入れて秋のエリザベス女王杯を目標に一旦は休養へ入る事になるだろう。今となっては貴重な母父サンデーサイレンスの競走馬だ。
レースを振り返ってのベスト予想
◎マキシマムドパリ
○クイーンズミラーグロ
▲アースライズ
ビッシュ
△キンショーユキヒメ
トーセンビクトリー
バンゴール
○クイーンズミラーグロ
▲アースライズ
ビッシュ
△キンショーユキヒメ
トーセンビクトリー
バンゴール
予想回顧
至極順当な結果と言えるが、安定感のないトーセンビクトリーやビッシュと比べると本命マキシマムドパリ、対抗クインズミラーグロの展望が正解なのだろう。ここは正直逆でも構わない。単穴にアースライズ、一応のビッシュ。△にバンゴールとトーセンビクトリーに加えて、阪神コースとの相性が完璧だったキンショーユキヒメを抑えておけば間違いのない印と言える。
全着順結果
RR:100.4 ※想定RR:100.3
マキシマムドパリとクインズミラーグロ、アースライズと斤量が重かったわけではないのでそのまま地力決着となった印象。キンショーユキヒメは阪神コースが合っているのもあって低斤量馬で唯一上位入線も全体のパフォーマンスとしては、想定通りの決着であった。
着順 | 馬番 | 出走馬 | 斤量 | 騎手 | 評価 | タイム(着差) | 本印 | 大川 | 小野寺 | 田中 | 単勝オッズ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 10 | マキシマムドパリ | 55.0 | 藤岡佑介 | 103.4 | 1:59.5(良) | ▲ | ◎ | △ | △ | 5.7 |
2 | 4 | クインズミラーグロ | 54.0 | 幸英明 | 101.8 | 3/4 | ◎ | ◯ | ◎ | ▲ | 4.9 |
3 | 1 | アースライズ | 54.0 | 中谷雄太 | 102.3 | ハナ | ◯ | ▲ | ▲ | ◯ | 8.2 |
4 | 6 | キンショーユキヒメ | 51.0 | 秋山真一郎 | 99.5 | ハナ | △ | ☆ | △ | △ | 21.3 |
5 | 11 | ビッシュ | 55.0 | 福永祐一 | 104.1 | 1.3/4 | ▲ | ▲ | - | △ | 6.3 |
6 | 9 | ハツガツオ | 49.0 | 田中健 | 94.0 | 1/2 | - | - | - | - | 104.7 |
7 | 2 | バンゴール | 51.0 | 萩野極 | 97.0 | クビ | ▲ | △ | ◯ | ◎ | 7.4 |
8 | 3 | プリメラアスール | 51.0 | 酒井学 | 96.5 | クビ | △ | ☆ | △ | △ | 11.9 |
9 | 5 | トーセンビクトリー | 56.0 | 武豊 | 100.5 | 3/4 | △ | △ | - | △ | 4.8 |
10 | 7 | リーサルウェポン | 49.0 | 高倉稜 | 97.5 | 1/2 | △ | ☆ | × | - | 34.4 |
11 | 8 | ローズウィスパー | 51.0 | 北村友一 | 91.0 | ハナ | - | - | - | - | 14.5 |
12 | 12 | ショウナンバーキン | 50.0 | 松若風馬 | 90.7 | 2.1/2 | - | - | - | - | 69.2 |
配当&本印予想結果
馬連予想 | ①②④-③⑤⑥⑦⑪ 的中 | ||||
---|---|---|---|---|---|
単勝 | 10 | 570円 | 枠連 | 4-7 | 1,200円 |
複勝 | 10 | 190円 | ワイド | 4-10 | 1,270円 |
4 | 160円 | 1-10 | 790円 | ||
1 | 250円 | 1-4 | 600円 | ||
馬連 | 4-10 | 1,270円 | 馬単 | 10→4 | 2,600円 |
三連複 | 1-4-10 | 2,870円 | 三連単 | 10→4→1 | 14,720円 |
危険な人気馬結果 トーセンビクトリー→9着(1番人気)
やはり想定通り、直線入り口で既に馬券圏外に飛ぶ様な競馬。酷なハンデに加えて、元々勝ち切れる実力も無いとの判断が正しかったのではないだろうか。もう少しハイペースで流れる展開を番手くらいで気持ち良く走れたらまだやれたかもしれない。が、そういった展開や条件面が噛み合わないと脆いタイプ。血統だけで人気している場合はすんなり無印の扱いで良い。
穴馬予想結果 プリメラアスール→8着(7番人気)
今回は道中ショウナンバーキンに終始絡まれる形で息を入れられない展開が辛かった。それでも平均よりやや遅めのペースだっただけに、もう少し粘って欲しかったというのが本音だ。やはりエリザベス女王杯での逃げは相当楽だったという事か。今後は余程の事が無い限り、重賞では用無し扱いでも問題ないだろう。
編集部の回顧
本命対抗ドンピシャで久々の完全勝利。1人気もとばせたし、低斤量があまり魅力的でないという想定もよかった。キンショーユキヒメを触れてなかったのは判断としては甘かったが結果的にはよかった。(大川)
バンゴール本命は実に残念な展望。結局は騎手込みで印を回さないという事なのだろう。対抗のアースライズに関しては問題無し。クインズミラーグロを連下にしてマキシマムドパリを本命にしておけば完璧な予想だったと言える。ビッシュ、トーセンビクトリーについては思い切って無印でも良かったのかなと結果を見て感じている。いずれにせよ、この少頭数なら可能な限り点数を絞るべきだった。(田中)
マーメイドステークス2017の予想
◎クインズミラーグロ
近3走が全て牝馬限定戦に出走しいずれも3着入線と抜群の安定感を誇るクインズミラーグロ。逆を言えば勝ち味に遅いという面も否めないが、それでも馬券の軸にするには持って来いの存在だ。斤量も54kgと恵まれて印象で、ここは内枠の絶好ポジションから上手く抜け出して待望の重賞初Vを狙う。
◯アースライズ
前走を約1年ぶりのレースで快勝したアースライズ。元は一昨年のオークスや秋華賞で上位と接戦を繰り返した来た素質馬である。ここに来てようやく本格化といったところで、勢いに乗って一気に重賞初制覇に挑む。戦績の割にハンデは見込まれた印象だが、それだけ実力が認められたという事だろう。中谷騎手も大仕事をやってのけたい。
▲バンゴール
前々走のテレビ山梨杯では素質馬アドヴェントスを撃破。前走のパールステークスでは位置取りがやや後ろ過ぎたものの、直線では見どころのある末脚で4着入線と調子自体は悪くない。今回、51kgの軽斤量を活かして一気の差し切りまであると見ている。新人の荻野極騎手がどう乗るかも含めて大いに期待したい。
▲マキシマムドパリ
年明けの愛知杯を豪快に追い込んで快勝したマキシマムドパリ。前走の大阪城ステークスでは牡馬相手に13着と大敗している様に見えるが、着差は勝馬から0.6秒差とそこまで大きく負けていない。今回、牝馬限定戦に戻ればまだまだ主役を張れる存在。前走を除けば掲示板を外したのはGⅠの2戦だけと安定感も抜群。立て直しを図って重賞2勝目に挑む。
▲ビッシュ
近3走で大敗が続くものの、いずれも敗因はハッキリとしている。昨年の紫苑ステークスでは、後の秋華賞馬ヴィブロスを相手に圧勝しているだけに牝馬同士の戦いなら実力はNo.1だろう。小柄な馬で馬群の中に閉じ込められるとやや厳しい面があり、今回の大外というのは願ってもない絶好枠。牝馬を扱えばトップレベルの福永祐一騎手が鞍上なのもプラス材料だ。
出馬表&レーティング&予想オッズ
想定RR:100.3
全体的にレベルが低い古馬牝馬ハンデ戦となれば、トーセンビクトリーを筆頭に背負わされている馬の地力が全体的に低い為、低斤量の調子の良い馬を中心に手広く高額配当を狙いに行くべきレースだろう。
馬番 | 出走馬 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 評価 | 本印 | 大川 | 小野寺 | 田中 | 予想オッズ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | アースライズ | 牝5 | 54.0 | 中谷雄太 | 101.3 | ◯ | ▲ | ▲ | ◯ | 10.0 |
2 | バンゴール | 牝5 | 51.0 | 荻野極 | 97.0 | ▲ | △ | ◯ | ◎ | 11.5 |
3 | プリメラアスール | 牝5 | 51.0 | 酒井学 | 96.3 | △ | ☆ | △ | △ | 16.3 |
4 | クインズミラーグロ | 牝5 | 54.0 | 幸英明 | 101.6 | ◎ | ◯ | ◎ | ▲ | 4.4 |
5 | トーセンビクトリー | 牝5 | 56.0 | 武豊 | 100.4 | △ | △ | - | △ | 2.8 |
6 | キンショーユキヒメ | 牝4 | 51.0 | 秋山真一郎 | 97.0 | △ | - | △ | △ | 21.7 |
7 | リーサルウェポン | 牝6 | 49.0 | 高倉稜 | 97.7 | △ | ☆ | × | - | 55.3 |
8 | ローズウィスパー | 牝4 | 49.0 | 北村友一 | 90.0 | - | - | - | - | 32.8 |
9 | ハツガツオ | 牝6 | 49.0 | 田中健 | 90.0 | - | - | - | - | 159.1 |
10 | マキシマムドパリ | 牝5 | 55.0 | 藤岡佑介 | 103.3 | ▲ | ◎ | △ | △ | 4.5 |
11 | ビッシュ | 牝4 | 55.0 | 福永祐一 | 104.3 | ▲ | ▲ | - | △ | 5.5 |
12 | ショウナンバーキン | 牝7 | 50.0 | 松若風馬 | 92.0 | - | - | - | - | 62.7 |
危険な人気馬 トーセンビクトリー(想定1番人気)
中山牝馬ステークスで重賞初勝利を飾ったトーセンビクトリー。前走の阪神牝馬ステークスは明らかに馬場、展開不向きの中で6着とよく頑張った。今回、適距離に戻って再度見直しが必要なのだがいかんせん56kgとハンデが重い。先週鳴尾記念を勝ったステイインシアトルを4走前に負かしている点から想定されたのだろうが、今の同馬にとってはやや重荷となる。
穴馬予想 プリメラアスール(想定7番人気)
昨年のエリザベス女王杯では見せ場を作って5着に入線したプリメラアスール。単騎逃げで気分良く走れれば最後までしぶとく粘り強い。今回、阪神コースが開幕週から前残りの馬場となっており、少頭数で行く馬が他に見当たらない事からも展開がハマりそう。有力馬が後方で牽制し合う様ならあれよあれよのシーンも考えられるだろう。
編集部の展望
ようやく重賞馬にもなったマキシマムドパリが安定しているので人気馬の中では一番信用できる。相手も堅実はクイーンズミラーグロ。ようやく復帰してきたアースライズと近走チグハグで結果でていないが実力馬ビッシュの2頭を単穴に。トーセンビクトリーはトップハンデの地力ではないので1着はなしで。上位が弱いので低斤量を中心に最初考えたが更に弱いメンツ揃いだった為、バンゴールだけを組み込んだ。このレースは見学レースな気がしてならない。(大川)
◎クインズミラーグロ。このレースはハンデ戦らしく荒れるため軸を決め辛いが、重賞での安定感は抜群で斤量や血統からもこの馬を推す。◯バンゴール。馬体重が軽い同馬にとって51kgは魅力。能力的に突き抜けても不思議ではない。後は荻野極騎手がどう乗るか。▲アースライズ。上がり馬的扱いだが、元々は重賞でも好走して来た馬。中谷雄太騎手も当然一発を狙っているだろうが、ハマれば頭まである。ここ10年5歳馬が必ず連対している事からそこを中心に狙った。(小野寺)
本命はバンゴール。能力的にも十分に事足りる馬が前走から4kg減の恩恵も加わったとなれば中心視すべきだろう。騎手が不安だが、ここ最近の荻野極騎手は乗れている印象があり応援込みで軸にしたい。対抗はアースライズ。元々はGⅠでも上位と接戦していた馬。前走は久々でもかなり強い内容で、ここは一気の重賞初制覇も有り得る。中谷雄太騎手が内枠をどう乗るかに懸かっている。単穴にクインズミラーグロ。現状の勢い、安定感、騎手、斤量含めて総合的に1番安心して見ていられるのは同馬。3連系の馬券ならここからマルチでも面白い。(田中)
母馬:マドモアゼルドパリ
母父:サンデーサイレンス
所属:松元茂樹厩舎(栗東)
生産:社台ファーム
馬主:グリーンファーム
通算成績:21戦6勝(6-3-7-5)
主な戦績:マーメイドステークス、愛知杯など