300kg台で54kgは大きなハードル
昨年11月の1000万下の昇級戦で2着だったマルーンエンブレム。当時の勝ち馬ダノンキングダムは次走の迎春ステークスで差のない競馬をしているだけに、今回の同馬の走りにも要注目だろう。但し、当時は51kgで今回は特別戦だけに54kgというのがネックとなる。何故ならマルーンエンブレムは400kg台に満たない馬体重、休み明けで体重増加があったとしても大台には乗っていない筈。ここで走れれば今後の見通しも明るくなって来るというもの。
馬格が無いだけに軽斤量はプラス
マルーンエンブレムにとっての最大の敵は重量だろう。何と言っても380kg台の馬体では他馬と比べて斤量から来るハンデは大きい。その点、減量の恩恵を受けられる藤田菜七子騎手が騎乗するというのは渡りに船の様な存在。実際、50~51kgでレースをした時は目覚ましい活躍をしているだけに、陣営としてもそこは継続で依頼するのも頷ける。今回も1000万下の平場で引き続き51kg、人気が予想されるダノンキングダムとは6kg差で競馬が出来るのだから昇級戦でも十分チャンスはあると見て良い。
上がり、走破タイム共に◎
2018年08月26日 3歳上500万下 芝2000m 新潟競馬場
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スタートで後手を踏む形も慌てず後方待機策を取ったマルーンエンブレム&藤田菜七子騎手。馬体が400kgを切っている事から余り馬群に入れて揉まれるのは避けたいという意図もあったのだろう。道中は落ち着いたリズムで追走すると、向正面辺りで上手く外目のポジションを確保。そこからスルスルと上がって行き、直線入り口ではいつの間にか先行集団を射程圏に入れる好騎乗だった。直線はしっかりと脚を使い切って2着アバルラータ以下を完封、内容もタイムも上々で今後の更なる活躍が期待される1頭だ。
マルーンエンブレム
基本的に仔出しの良い母ブラックエンブレム。種牡馬を問わず成績を残しているのは、何よりウォーエンブレムの繁殖能力が高い事の証明だろう。そこにオルフェーヴルという爆発力の塊を掛け合わせた事でまさに0か100かという産駒になる事は間違いない。父系、母系でそれぞれインブリードが完結してしまっているのである意味でアウトブリード的な配合だ。父の現役時代含め、馬体重に反して作りは案外に丈夫な筈。
血統背景
オルフェーヴル | ステイゴールド | サンデーサイレンス | Halo |
Wishing Well | |||
ゴールデンサッシュ | ディクタス | ||
ダイナサッシュ | |||
オリエンタルアート | メジロマックイーン | メジロティターン | |
メジロオーロラ | |||
エレクトロアート | ノーザンテースト | ||
グランマスティーヴンス | |||
ブラックエンブレム | ウォーエンブレム | Our Emblem | Mr.Prospector |
Personal Ensign | |||
Sweetest Lady | Lord at War | ||
Sweetest Roman | |||
ヴァンドノワール | ヘクタープロテクター | Woodman | |
Korveya | |||
プリンセスデリーデ | Vaguely Noble | ||
Flashy |
兄弟馬
近親馬
特になし
血統評価:2.3pt
貴重なウォーエンブレムのG1馬である母。重賞馬も出しているがファミリーを伸ばせる牝馬の良血活躍馬がほしいところ。あと一歩が続いてる兄弟なので父オルフェーヴルで一発逆転を狙いたいところ。
前評判
血統的には大いに期待されて然るべき良血馬だが、如何せん400kgにも届かない馬体面だけ見れば幾ら牝馬とは言え活躍を見込むのは少々酷だろう。しかし、父母いずれもそこまで大きくなかった事を考えればそこまで気にする必要無いのかもしれない。上の活躍馬2頭が5000万円に対して、本馬は3000万円という募集額は一応そういった部分を鑑みての価格反映という事か。
馬名の意味
栗色+母名の一部
ブラックエンブレム一族のお決まり『〇〇エンブレム』シリーズ。
2着:アバルラータ 牝4 (石橋脩)
3着:アストラサンタン 牝3 (幸英明)
レースタイム:1:59.1(良)
レース上がり3ハロン:34.7
勝ち馬上がり3ハロン:34.1